「がんばろう!岩手」意見交換会(平成28年2月15日 盛岡大学)

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ページ番号1000846  更新日 平成28年3月31日

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日時
平成28年2月15日(月曜日)10時30分から11時45分

場所
盛岡大学 A校舎 2階 会議室

懇談テーマ
「大学生による地域貢献」

出席者(敬称略)

  • 参加者(敬称略)
    山崎 友紀 盛岡大学 文学部 児童教育学科 4年 学び舎プロジェクト代表
    佐々木 香織 盛岡大学 文学部 児童教育学科 4年 学び舎プロジェクト副代表
    土屋 優奈 盛岡大学 文学部 児童教育学科 3年 被災地教育支援ボランティア代表
    吉田 寛典 盛岡大学 文学部 児童教育学科 3年 盛岡大学・盛岡大学短期大学部さんさ踊り実行委員会総長
    木村 謙太 盛岡大学 文学部 児童教育学科 2年 学友会ボランティア委員会 結-YOU-会長
    玉山 さくら 盛岡大学 文学部 英語文化学科 3年 カモーソン大学への交換派遣留学生
    成田 咲恵 盛岡大学 栄養科学部 栄養科学科 3年 盛岡大学ストリートダンス部「Freestyle」所属
  • 県側
    達増知事、浅沼盛岡広域振興局長、木村秘書広報室長
  • オブザーバー(敬称略)
    盛岡大学 徳田 元 学長
    盛岡大学 地域連携センター 市川 洋子 所長

開会

木村室長
 皆さん、おはようございます。それでは、ただいまから県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会を開催いたします。
 本日は、「大学生による地域貢献」をテーマに、盛岡大学の学生の皆さんにお集まりいただいております。皆様方には、お忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。
 私は、本日の進行役を務めます秘書広報室長の木村と申します。よろしくお願いいたします。

知事あいさつ

写真:懇談会の様子1


木村室長
 それでは、開会に当たりまして知事から御挨拶を申し上げます。

達増知事
 皆さん、おはようございます。岩手県は、若者活躍支援ということを一昨年ぐらいから力を入れ始めていまして、昨日も「いわて若者会議」というのをやって、ボランティア団体「結」の代表の人、ブース参加を昨日してもらっていましたけれども、その若者活躍支援をやる理由は、東日本大震災の復興の現場で岩手の若者が非常に活躍をしているということで、復興の現場のみならず、岩手全体の地域振興の中で活躍している人たちも多いということで、既に活躍の実績があるのですけれども、それをさらに支援することで一層復興や、また、岩手の地域振興が成功していく、その力になってもらおうということでやっています。
 最近機会あるごとに紹介している興味深いデータがあるのですけれども、岩手の沿岸12市町村の人口統計で、去年までの過去3年間で20歳から24歳までの5歳分の年齢層の人口が20%増えているのです。陸前高田市などは62%も増えていて、震災前の数字に戻りつつあります。久慈市と釜石市は、20歳から24歳の層が震災前の人口よりも多くなっているのです。他の層は大体減っているので、全体としては減っているのですけれども、当初世間で予測されていたのは、東日本大震災で大きく人口が減って、そこからその後さらに減っていくだろうと大まかに予測されていたのですが、20歳から24歳の層については、V字回復と言っていいような回復基調がありまして、私も沿岸の方で20歳から24歳、また、その前後の高校生から20代、30代の人といろいろ会う機会があるのですけれども、やはり、意識が変わっていると、意識が高まっているというのを感じます。より岩手に対して、それはふるさとであったり、あるいは、他地域から来て岩手で新しく何かという、岩手に残る、岩手に帰る、そして岩手にやってくると3種類あるわけですけれども、それぞれの人たちがふるさとに何かをしたい、あるいは、岩手を舞台に自分自身何かをしたいとか、そういう意識が高まっていて、岩手の沿岸でそういう現象が起きている。これを岩手全体に広めることができれば、岩手全体として岩手に残る、岩手に帰る、そして、岩手にやってくるという流れをより強いものにしていくことができると思っていまして、今日は、そういうヒントになるようなお話を聞ければと思っていますので、よろしくお願いします。ありがとうございます。

木村室長
 それでは、続きまして、本日、御出席いただいております盛岡大学、徳田学長の方から御挨拶を頂戴いたします。

徳田学長
 皆様おはようございます。本日は、岩手県知事、達増様と、それから県庁の皆さん、それから県議の皆さんに本学に来ていただきまして、大変ありがとうございます。
 本日、ここに出席している7名の本学の学生は、頑張っている学生の代表であります。恐らくエネルギーあふれる意見が出てきて、今後の県政の参考になるようないろいろな貴重な意見が出るのではないかと私は期待しております。どうか、学生の皆さん頑張って、普段の自分を出せばいいので、知事の前だと少し緊張するかもしれませんが、リラックスしてお話をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

木村室長
 どうもありがとうございます。
 それでは、本日の懇談会の進め方について簡単に御説明をいたします。この後、私の方から皆様方の学部、学年、お名前を紹介させていただきます。その後、皆さんから自己紹介と併せて、今、取り組まれている活動などについてお話をいただきます。その後、活動に取り組んでいる中で気付いたこと、それから、今後の抱負、地域振興などについて、知事なり、県庁なりにこうやってほしいというようなことなどをお話いただきたいと思っております。最後に、今日のテーマにかかわらず自由に発言いただく機会も設けたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、本日出席の皆さんを御紹介いたします。
 文学部児童教育学科4年生の山崎友紀さんです。よろしくお願いいたします。

山崎友紀
 よろしくお願いします。

木村室長
 続きまして、文学部児童教育学科4年の佐々木香織さんです。

佐々木香織
 よろしくお願いします。

木村室長
 続きまして、文学部児童教育学科3年生の土屋優奈さんです。

土屋優奈
 よろしくお願いいたします。

木村室長
 続きまして、文学部児童教育学科3年生の吉田寛典さんです。

吉田寛典
 よろしくお願いいたします。

木村室長
 続きまして、文学部児童教育学科2年生の木村謙太さんです。

木村謙太
 よろしくお願いいたします。

木村室長
 続きまして、文学部英語文化学科3年生の玉山さくらさんです。

玉山さくら
 よろしくお願いいたします。

木村室長
 最後になりました。栄養科学部栄養科学科3年生の成田咲恵さんです。

成田咲恵
 よろしくお願いいたします。

木村室長
 県からは、達増知事、それから、盛岡広域振興局の浅沼局長でございます。
 それから、大学からは徳田学長と地域連携センターの市川所長にも御同席をいただいております。よろしくお願いいたします。
 なお、本日、県議会の方からも、滝沢選挙区、柳村一議員にもお越しいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
 では、始める前に皆さんのお手元にお菓子が用意されていると思いますので、適宜召し上がりながら御懇談いただきたいと思います。お菓子の説明をちょっとさせていただきますので。

浅沼局長
 私の出番はここでございます。お菓子について、チラシが入っていますのでお読みいただければと思いますが、アロニアという盛岡市の特産物を使ったお菓子ということで、このチラシの中をめくって開いた方に「アロ和」と書いてある商品になります。アロニアパウダーと県の雑穀、アマランサス、赤色の穂がなるわけですけれども、それを練り込んだお菓子ということで、県産品で作られた物、それを、盛岡にある福祉施設ですね、授産施設が県産品を使ってこういう商品を丁寧に作って、いろんな所で販売をしているというところです。そういう意味では、県産品、特産品の振興という部分と障がい者福祉の振興という部分と、いろんな要素が詰まったお菓子です。ぜひ召し上がりながらゆっくり懇談していきましょう。よろしくお願いいたします。

懇談

写真:懇談会の様子2


木村室長
 それでは、懇談の方に入りたいと思います。
 最初に、一人2、3分程度で自己紹介と、今、取り組んでいる活動などについてお話をいただきたいと思います。お話いただく順番は、山崎さん、佐々木さんという、この席の順番でお願いいたします。
 では、まず山崎さんの方からお願いします。

山崎友紀
 私は、盛岡大学文学部児童教育学科4年の山崎友紀と申します。私は、盛岡大学で「学び舎プロジェクト」という活動を行っております。「学び舎プロジェクト」とは、大学に子どもたちを招き、どのような活動をしたいかを考え、話し合い、企画するという活動です。
 私からは、冬に行われた「冬の雪まつり大作戦」という企画について紹介します。「冬の雪まつり大作戦」は、2月5日に大学附属の幼稚園の園児を対象に、2月7日に滝沢市内の小学生を対象に行いました。今年は雪が少なく、雪遊びをすることはできなかったのですが、鬼のお面作りや、そのお面を使ったフルーツバスケットなど、季節に合った活動を大学生自身で企画をして行いました。子どもたちもすごく楽しんでくれたので、とても良かったと思います。
 私からは以上です。

木村室長
 ありがとうございます。
 では、佐々木香織さん、お願いします。

佐々木香織
 山崎さんと同様に「学び舎プロジェクト」の活動を行っております盛岡大学文学部児童教育学科4年の佐々木香織と申します。
 取り組んでいる活動としまして、私の方からは、去年の8月4日に行いました、「もりの夏休み大作戦」について紹介したいと思います。この夏の活動は、「冬の雪まつり」が大変好評で、子どもたちや保護者の方から、ぜひ、夏にも活動を行ってほしいという声をいただきました。それによって、今年度初めて行った活動になります。滝沢市内の小学生を対象にして行いまして、総勢100名ほどの参加がありました。子どもたちに、夏ならではの活動を経験させたいという思いから、オリジナルのうちわ作りやすいか割りを行いました。すいか割りでは、地元の滝沢すいかを使用させていただきました。また、子どもたちに大学の気分をぜひ味わってもらいたいということで、大学の階段教室に子どもたちを集めて勉強を教える、寺子屋と称して行いました。夏の活動は初めてだったのですが、子どもたちから、楽しかったという声をたくさん聞くことができ、とてもうれしく思っております。
 私からは以上です。

木村室長
 ありがとうございます。
 続きまして、土屋優奈さん、お願いします。

土屋優奈
 私は、盛岡大学文学部児童教育学科3年の土屋優奈と申します。昨年の4月から、大槌学園に教育支援ボランティアとして参加させていただいています。
 この支援は、3年前から始まったもので、今年度は、前期に5回と後期に8回行われました。明日も支援があるのですが、後期は明日を入れてあと3回予定しております。
 参加している学生は、盛岡大学の学生と岩手大学の学生で20名程度です。毎週火曜日に行われているのですが、授業との関係で重なっている学生がいて、参加したい人が参加できないという人もいる状況です。
 支援内容としては、学習支援や行事、学校事務のお手伝い、あと、清掃や給食の支援や休み時間に子どもたちと一緒に遊ぶなどの活動があります。
 大槌学園は、現在仮設校舎で、壁が薄くて、夏は暑くて、冬は寒いという環境で子どもたちは勉強しています。初めて大槌を訪れたときに驚きであったのが、隣の教室の声がよく聞こえてしまって、あと、離れた教室で音楽室があるのですけれども、そこで音楽の授業などがあると、太鼓などの楽器の音や歌声が丸聞こえで、授業中に集中するのが大変難しい状況だと感じました。
 学校事務などの支援もさせていただけるため、教育実習では学べないような、先生方が行っている学習発表会の準備なども経験できて、とても、教師を目指す人たちにとって勉強になる活動です。
 以上で終わります。

木村室長
 ありがとうございます。
 続きまして、吉田寛典さん、お願いします。

吉田寛典
 私は、文学部児童教育学科3年の吉田寛典と申します。私は、盛岡大学・盛岡短期大学部さんさ踊り実行委員会の活動の総リーダーを務めさせていただきました。
 活動は、前期の5月から8月までの約3か月間、8月1日から8月4日に行われる盛岡さんさ踊りパレードに毎年参加しております。昭和58年に短期大学が主体となりパレードに参加しており、32年間の歴史があります。
 特徴としては、太鼓、笛、踊りだけでなく、盛大さんさの独自のホイッスルというパートを作り、見てくださる観客の皆様に喜んでいただけるよう工夫をしています。
 また、盛岡大学のオープンキャンパスや各地域の祭りや行事などに参加をしてきています。さんさ踊りパレードに向けて、日々、練習に取り組んでいます。
 以上です。

木村室長
 ありがとうございます。
 それでは続きまして、木村謙太さん、お願いします。

木村謙太
 文学部児童教育学科2年の木村謙太です。私は、盛岡大学学友会ボランティア委員会「結」の代表として活動させていただいています。
 取り組んでいる活動なのですけれども、いくつかあって、1つ目が漁業支援、2つ目が滝沢市と協働でやっている、花植え活動と言って、コミュニティ、滝沢の人たちと仲良くなったりとか、その中で、きずなを深めていくということを目的にやっている活動です。あとは、学生が主体となって企画、運営を行う沿岸視察ツアーをやっています。
 私は、出身が宮城県仙台市で、大学に来るまでは岩手のことは全く知らなかったのですけれども、大学に入学させていただけて、そこから、ボランティア活動したいという思いは、中学生のとき東日本大震災に遭って、そのとき、高校生、中学生のときは全くボランティア活動とか被災地での活動というのに参加する数が少なかったので、大学に来るのは先生になりたいという思いもあったのですけれども、岩手県の沿岸での活動を通して、自分を成長させたいという思いとか、あとは、岩手県に貢献できる人材になりたいという思いでやらせていただいています。
 沿岸視察ツアーに関してなのですけれども、バスツアーを1泊2日でやる形にはなっているのですけれども、企画、運営に関しては、岩手県のまちの魅力発信をしていくNPO団体とか、あとは、岩手大学や県立大学などの提携で、一緒に活動して学生も一緒に連れて行けるなど、人脈としてはすごく幅広く活動させていただけているのと、岩手県の魅力を学生自身が企画、運営していく中で、探求できるということから、自分の中ではすごく楽しい活動になっていて、毎年恒例でやっていて、今回私が平成27年度、活動の企画、運営の代表としてさせていただいたのですけれども、3回目になっていて、そのときの活動が今も生きているなと思っています。
 以上です。

木村室長
 ありがとうございます。
 それでは、玉山さくらさん、お願いします。

玉山さくら
 文学部英語文化学科3年の玉山さくらです。私は、去年1年間、カナダの西海岸に位置するビクトリア市に交換留学生として派遣されました。
 1年間の留学で得たのは、主に異文化理解力です。学校内、学校外でたくさん活動がありました。学校内では、様々なクラブ活動に参加して、様々なバックグラウンドを持った学生と交流する機会がありました。学校外では、たくさんのボランティアに参加しました。特に印象だったのは、盛岡と姉妹都市であるビクトリア市の文化フェスティバルに参加しました。私は、盛岡のブースで、なぜ、盛岡とビクトリア市が姉妹都市になったのか、また、盛岡のさんさ踊りであったり、南部鉄器、そういった、たくさんの魅力を紹介する機会がありました。自分たちの魅力を海外の人、そして海外に住んでいる日本人に紹介するすばらしい機会でした。
 私からは以上です。

木村室長
 ありがとうございました。
 それでは、成田咲恵さん、お願いします。

成田咲恵
 盛岡大学栄養科学部栄養科学科3年の成田咲恵です。私は、盛岡大学にありますストリートダンス部「Freestyle」という部活で、日々、ダンスを仲間や後輩と練習して取り組んでいるのですが、ストリートダンス部「Freestyle」では、学内の活動はもちろん、学外で児童館だったり、施設やダンス教室などを通じて、地域の子どもたちと触れ合う機会がありました。また、いろいろなイベントなどにも出演をさせていただいて、今週の日曜日にもスイーツフェアに出演させていただくのですが、様々な学外での活動なども通して、ダンスでの表現の仕方について、いろいろ気付くことが多くあります。
 また、私は栄養科学部に所属していて、4年生の3月に行われます管理栄養士国家試験に向けて、日々勉学にも励んでいて、栄養学では食品のことはもとより、人体についても幅広く学ばせていただいて、日々、多くのことを考えさせてもらっています。
 また、勉学について、日々いろいろ、部活も通して感じることもあるのですけれども、勉学を通じて、自分の知識を深めるのは、自分で日々努力していくことが大切なのだなということを痛感させられています。
 私からは以上です。

木村室長
 皆さん大変ありがとうございました。
 それでは、続きましてお一人3、4分程度で、今、それぞれ活動されていることをお話いただきましたけれども、その中で気付いたことですとか、将来に向け、今後、こういうことをやっていきたいとか、あとは、地域振興という大きいテーマでありますけれども、そういったところで、こういうふうにやってもらったらいいとか、こういうふうであったらいいというようなことなどについてお話いただければと思います。
 それでは、先ほどの順番で山崎さんから、お二人ずつお話いただいた後に、知事からお聞きしたいことなどについてお話をいただくというような進行でやらせていただきます。御説明等について、私や浅沼局長の方からお話させていただくこともありますので、あらかじめ御了解いただければと思います。
 初めに、山崎さんからお願いします。

山崎友紀
 私は、先ほども紹介しました「学び舎プロジェクト」について話したいと思います。
 「学び舎プロジェクト」では、私たちは子どもたちに楽しんでもらえたり、何かを体験することによって、学びがある企画を考えたいと思っております。企画を考えることで、幼稚園や小学校に出向いて行う活動では、あまり深く考えることができなかった子どもたちの安全管理について、特に気を付けるようになりました。子どもたちを1日お預かりするという形での活動なので、子どもの安全を守るためには、どのような配慮をしなければいけないかを考えることがとても難しく、またそれがとても良い学びになっております。また、その中で自分たちが子どもたちにどんな体験をさせたいか、どんなことを感じさせたいか、それをどのように実現させていくかということを考えているときに、私はとてもやりがいを感じます。
 私は、この「学び舎プロジェクト」での活動を通して、子どもたちにはいろいろな体験をする場がとても大切なのではないかなと感じました。初めての体験をすることによって、様々なことに気付いたり、学んだりすることができると思います。子どものうちにそのような経験、体験をいっぱいすることで、たくさん感じ、たくさん考えることができます。そのために、私はこの「学び舎プロジェクト」で考えたこと、このようなことを考えることができたので、私は来年から、児童養護施設に勤務することになるのですが、そこで子どもたちに少し、本当にささいなことでも初めての体験や経験をさせて、そこで一緒に寄り添っていけるようになりたいと考えています。
 また、そのような経験、体験ができる場が、地域で盛んにそのような活動が行われていってほしいと思っております。
 以上です。

木村室長
 ありがとうございました。
 それでは、佐々木さん、お願いします。

佐々木香織
 私からも「学び舎プロジェクト」についてなのですが、子どもたちに楽しいイベントを提供するとともに、私たち学生も教育支援力や対人関係力など様々な力を学ぶ機会となっています。自分たちで何ができるかを考えて企画していくということで、一人一人が判断力や表現力なども磨いています。
 また、一つの活動を終えたときに、子どもたちから楽しかったと、笑顔が見られたときは、本当にうれしいですし、一つの活動を企画して、それを実現できたということは、学生にとってもすごく自信につながりました。特にも盛岡大学には、将来、子どもたちと関わる仕事に就きたいと考えている学生が多いですので、子どもたちと直接関わることのできるこのような機会というのは、とても貴重です。今後もこのように子どもたちと関わる機会が多くなればうれしいなと感じております。
 また、同じような夢を持つ学生というのは、盛岡大学に限らず、岩手県内にはたくさんいらっしゃると思うので、そのような学生と交流できる場、若い世代の学生同士がつながれるような場が広がればいいなと感じております。
 地域振興という観点では、「学び舎プロジェクト」を通して、私たちも徐々に大学と地域との関わりというものを感じるようになってきました。先ほども説明したのですが、夏の活動では滝沢すいかを使用させていただきました。このように現在は、招待する子どもも滝沢市内の子どもたちに限られているのですが、岩手県にある大学として、もっと広く地域と関われるようになればと感じております。私自身は、今4年生なので、3月で卒業することになるのですが、今後、今の後輩たち、3年生を初めとした後輩たちが、さらに「学び舎プロジェクト」を地域に根差した大きなものにしてくれればうれしいと期待しています。
 以上です。

木村室長
 ありがとうございました。
 それでは、知事の方からお願いします。

達増知事
 私は、愛育幼稚園に1年行ったことがあって、50年ほど前なのですけれども、卒園はしていないので、記録に残っていないのではないかと思うのですけれども、今で言う盛岡大学附属幼稚園に1年間いたことがあって、だから、「学び舎プロジェクト」でそういう50年ぐらい前の自分みたいなのが、面倒見てもらっているのだなとイメージしながら話を聞いていたのですけれども、幼稚園児や、それから小学生、体験で学びということですけれども、学生の方こそ、学びになるのだと思います。
 子どもたちというのは、今、日本全体が少子化で、子どもの数が少なくなっていて、益々、貴重な存在になっているのですけれども、世の中は複雑化していて、子どもを取り巻く環境というのも、昔であれば、子どもはほっとけば育つみたいな感じだったのですけれども、今はそうはいかないし、安全管理も、よりきちっとやらなければならないような時代だし、これから益々、そういうのもきちっとやるというのが、その度合いが高まっていくことだと思います。そういうのはやっぱり、いろいろやってみなければわからないというところがあるでしょうから、学生のうちから、そういう体験をどんどんやっていたというのは非常にいいことだと思います。そういう幼稚園児とか、小学生とかとのコミュニケーションというのは、ある種、外国人とか異文化交流みたいなところが、子どもとの交流というのはあると思うのです。そういう感覚を研ぎ澄ましながら体験を重ねることができたというのは良かったと思うので、ぜひその調子で進んでいってほしいなと思います。

木村室長
 ありがとうございました。
 それでは次に、土屋さん、お願いします。

土屋優奈
 私からは、大槌の支援の内容について、気付いたことをお話させていただきます。
 私は、主に高学年に配属させていただいているのですが、大槌学園では、ふるさと科というものがありまして、6年生で夢ケーキ作りという行事が行われました。これは、何年か前から行われているのですが、実際にパティシエの方々を複数招いて、子どもたちが未来の大槌を考えて、それをケーキに表すというもので、子どもたちがグループになって、それぞれの自分たちが描く大槌を設計図、絵で表すのですけれども、その表したものをケーキで、ケーキの上にマジパンという甘い砂糖菓子みたいなので形作っていくのですけれども、子どもたちが未来の大槌を考える上で、とても大切なことだと感じました。子どものケーキの中には、真っすぐに引かれたきれいな道路だったり、車がたくさんあったり、コーヒーショップや魚屋さん、本屋さんみたいな店もたくさんあって、それを作っている子どもたちはすごく生き生きしていて、楽しそうだったので、こういう機会を通じて未来に前向きに取り組むのは、すごくすてきなことだなと思いました。
 また、ケーキ作りが終わってからは、子どもたちが自分の将来の夢をみんなの前で発表したのですけれども、将来の夢をみんな一人一人が持っていたというのが驚きで、私は小学校のときに、将来の夢が決まっていない時期があったので、一人一人が自分の将来について考えていることを知りました。また、中にはパティシエを目指している子たちもいて、実際にパティシエの方々と交流をすることができたので、自分の将来の職業を考える上でも、すごくいい機会だなと思いました。
 また、5年生のふるさと科なのですけれども、米を育てて脱穀をするという内容があって、実際に地域の方々も、その活動に参加してくださって、昔ながらの道具を使って脱穀を体験するという内容だったのですが、昔なので力仕事とか、足で踏んだりとか、そういう経験をして大変だったり、難しい、重いという、でもその中でも楽しいという声も聞かれました。その後に、お餅を地域の方々に作っていただいて、子どもたちは食べたのですけれども、店で買えば500円くらいでお餅は買えるのですが、それを実際に作るとなると、たくさんの方々の力というか、手が加わって、たくさんの方々のおかげで、自分たちが食べることができているという学びにつながっていたので、子どもたちはすごく食事に関しても重みを感じていました。
 普段の学校生活の中では、気になる子というのがいまして、教室に入っていけない子どもがいて、授業中であるのにも関わらず、足が向かない子がいて、その子がどのように考えてそういう行動をしているのかは、私は児童理解がその子はわからなかったのですが、給食のワゴンを運ぶという作業をしているときに、私はどこに置けばいいか、わからなく困っていたのですけれども、そのときにその子がここだよと教えてくれたので、その子どものいいところも発見することができました。これは、1回きりの活動ではなくて、継続して支援に参加したことで子どものいいところを発見できたので、これからも継続して関わっていきたいと思いました。
 そこで、要望なのですが、実は、この大槌の支援が今年度で終わってしまいます。その理由は、予算が付かないことで終わりになってしまうと聞いたのですが、やはりまだ、児童の抱えている思いにも気付けたところがあるので、そういう子どもにどういうふうに関わっていけば良いのか、私自身学びたいですし、何かその子たちのためになるようなことができればいいなと思っているので、私だけではなくて、他の学生のみんなも、やはり支援を続けたいと考えているので、もしできるのであれば、その大槌の支援を続けさせていただきたいです。
 以上です。

木村室長
 ありがとうございます。
 それでは、吉田さん、お願いします。

吉田寛典
 私は、盛岡大学のさんさ踊りの活動について、お話したいと思います。
 今年度のさんさ踊りの活動の参加人数は、全体で215人と、盛岡大学のサークル、部活動、委員会活動などの中では、最も人数が多い団体だと思っています。練習の期間としては、先ほども話したとおり、5月の初めから8月の初めまでの約3か月間、平日は、自分の空いている時間に練習に来て、それぞれが自分の技術を高めるというような練習です。場所は、グラウンド、そして雨の日には、空き教室でミーティング、土曜日、日曜日には体育館などを使って練習をしています。
 盛岡大学のさんさ踊りの特徴としては、踊りを盛岡大学独自に変化させた「200」という踊りがあります。これは、本気の2倍という意味で、体全身を使って激しく踊り、迫力を前面に出したものです。これは、見てくださるお客様をより楽しませようという思いから作られたと聞いています。
 今年度の成績としては、盛岡さんさ踊りのパレード中に、それぞれ1日ずつに、最も優れている団体に与えられる最優秀賞という賞があるのですが、それを昨年度までは7年連続で受賞していました。今年度もこの最優秀賞を受賞することで、今まで他の団体では取ったことがない8年連続の最優秀賞受賞ということに目標を掲げ、活動してきましたが、今年度は優秀賞となってしまいました。それぞれ、メンバーも私自身も残念な気持ちでいっぱいでしたが、それでも参加した4年生のメンバーなどからは、踊っていてすごく楽しかった、ここまで頑張ってきてやり遂げた達成感でいっぱいだ、というような声をいただきました。ここで、一つのことに対して懸命に取り組み、目標に向かってやり切ったときの気持ちを分かち合えたときの喜びというものは、とても大きいものだということを感じました。
 盛岡大学のさんさ踊りは、毎年各地域の祭りや行事に呼ばれ、演舞をします。今年度は、岩泉町の復興祭、紫波町の日詰まつり、青森県南部町の名川秋まつりで演舞をしてきました。このように各地域で演舞をすることで、さんさ踊りを大勢の人に見てもらい、楽しんでもらうことで、さんさ踊りをもっともっと各地域のいろんな人に見てもらって、知ってもらって、もっと、さんさ踊りにいろんな人に関わってもらいたいという思いが生まれました。
 ですので、ここで要望なのですけれども、例えば、盛岡駅内や花巻空港内などにさんさ踊りのブースを作っていただき、県外からいらっしゃる方から見える所で、もっと、さんさ踊りに関わりやすい環境を作っていただきたいと思います。東北と言えばさんさ踊りと言っていただけるようなほど、さんさ踊りはもっと有名になれるものだと思っているので、ぜひ、このさんさ踊りに関わりやすい環境を作っていただきたいと思っています。
 以上です。

木村室長
 ありがとうございました。
 それでは、知事の方からお願いします。

達増知事
 まず、土屋さんの大槌学園の支援ですけれども、大槌は東日本大震災の中でも人口規模に対する割合からすれば、市町村の中で最大の被害を受けたところで、小中学校も大きな被害を受けましたし、また学校施設の復旧に併せて、子どもたちにちゃんと学びの場を確保していかなければならないという大変なところを支援してもらっていて、私からも御礼を言いたいと思います。ありがとうございます。そういう中で、子どもたちが夢を持てているというのは、すごくいいことだなと思って、また、それも夢を表現する機会を作ってもらっているから、また、そこで夢をちゃんと表現することで確かめることもできているのでしょうから、そういうのはいいなと思いました。
 あと、気になる子どもがいて、でも、その気になる子どもに逆に教えられたりということは、すごくいい体験だったと思います。子どもは、いろいろ大人が「ああしてほしい、こうしてほしい」と思うことをやらなかったりとか、あるいはやらないでほしいと思うことをやったりとか、いろいろ思いどおりにならないところもあるのですけれども、ただ、それぞれがそれぞれの事情で、ある種、必然的にやっているというか、大人が変なことをすると思っても、その子どもにとっては、それは理由があってやっている。大体、基本的に何か理由があってやっていて、そこにはもう真実しかないというところがありますよね。子どもはうそをつかないというか、うそをしないというか、一見、うそに見えたり、変なことだなと思っても、それをする理由にはそこには真実があるから、そういうところまで見るようにしていけば、子どもたちと、より深いコミュニケーションがとれるのではないかなと私も思っています。
 今年度で事業が終わるという問題については、ちょっといろいろ調べて何とかならないかどうか、調べてみましょう。いろいろ、国とか県とか市町村とか、事業主体の問題とかいろいろあると思うのですけれども、大槌がそういう支援を必要としているという実態は、来年度もあるのではないかなとも思うので、ちょっと調べてみましょう。
 それから、さんさ踊り、盛岡大学のさんさ踊りは定評があって、最優秀を連続で取っていて、今年度、去年の夏ということですよね、最優秀賞ではなかったというのは、盛岡さんさ踊り関係者の間には広く知られていて、最優秀賞を取れなかった盛岡大学の人たちも泣いていたけれども、取った人たちも泣いていた、みんなで泣いていたみたいな感じで、それを見て実行委員会、主催者側も何かもらい泣きをしたりしたような、みんなで泣いた夜だったみたいな話を聞いているのですけれども、盛岡大学のおかげで、盛岡さんさ踊り全体のレベルが高められたということがありますよね。やっぱり、盛岡大学のさんさ踊りに追いつき、追い越そうということで、みんなが努力しているというところがあって、そういう意味で盛岡大学のさんさ踊り実行委員会が、さんさ踊り全体に果たしている貢献というのは非常にすごいものがあると思います。
 さんさ踊りというのが人前にばっと出るようになってからの歴史というのは、それこそ30年ちょっとぐらいしかなく、その初期の段階から盛岡大学は参加していて、私が子どものころは、中央通でのパレードというのはなかったのです。それぞれ、農村部でお盆のころとか、密かに踊られていたような感じで、みんなの前で盛大に観光客が来て、それを見るなんていうのは、昔はなかったのだけれども、六魂祭で、震災後、東北6県、県庁所在地のお祭りを1か所で見られるようにするというのが行われて、それで今までさんさ踊りを見たことがなかった人たち、大勢のそういう人たちがさんさ踊りを見て、これはすごい、これはすごいと言って、さんさ踊りが評判になっています。やっぱり踊りそのものがいい踊りで、また、太鼓をたたきながらの踊りというのは非常にダイナミックで、日本全国見ても、かなりすごい方の郷土芸能だなと改めて思っていまして、盛岡大学のさんさ踊り実行委員会でも各地域へあちこち行って、演舞してくれているというのは非常にいいと思います。見たことがなかったという人たち、一人でも多くの人に見てもらうというのは大変いいことですので、盛岡駅、花巻空港などでさんさ踊りブース、これは毎日でも見られるみたいなアイデアだと思うのですけれども、そのくらいのことをする価値はある踊りだと思うので、だんだんそれに近い状態になってきてはいますよね。岩手まるごとおもてなし隊とかそういう、あの人たちは給料をもらって、そういうことを毎日のようにあちこちでやる、そういう職業として、そういうことをやる人たちが出てきたりして、実態としてはかなり昔に比べれば、いろんなところでしょっちゅう、さんさ踊りを見ることができるようにはなってきているのですけれども、さらにそれをもっといつでもどこでも見られるような工夫はしてきたいと思います。

木村室長
 ありがとうございました。
 それでは次に、木村さん、お願いします。

木村謙太
 先ほどもお話させていただいたボランティア委員会「結」と、活動の紹介で漁業支援と花植え活動、ツアーについて先ほどさせていただいたので、それの説明とともに、自分の気付いたこと、感じたことというのを話させていただければと思います。
 ボランティア委員会「結」については、東日本大震災が起こったことをきっかけに、大学での災害支援をするブースというか、活動の窓口というのがなかったので、発足した委員会で、最初はサークルだったのですけれども、すごい早いスパンで委員会化したというので、大学の中では珍しい委員会なのかなと思っています。
 ボランティアというのは、日々いろんな人のニーズというのに応えていくものだと思っているので、活動を先ほど漁業支援とかツアーとか、お花活動と言ったのですけれども、それの他にもいくつか活動はさせていただいていて、今年も活動報告書を自分で作成して、学生部、大学の事務に提出したりしたのですけれども、1年で結構な数させていただけたから、いろんな人が何かニーズがあって、それに応えていくということが、県内でも多いのだということを実感させられました。
 漁業支援に関してなのですけれども、今は岩手県大槌、釜石、山田の3か所の漁協さんに受け入れさせていただいて、日々の漁師さんのお仕事を、今の時期になるとワカメがたくさん採れる時期なので、その刈り取りからボイルをして、袋詰めの作業までさせていただいています。あとは、もう過ぎてしまったのですけれども、カキを養殖して、種のときからカキをロープにつないで、生けすみたいなので養殖するのだけれども、カキを収穫して、ごみを取ってという作業もさせていただいたりしています。
 やっぱり、内陸と沿岸という2つに分かれているというのが岩手の特徴だなと思っていて、私が住んでいた仙台は、沿岸と内陸が一緒の平地になっていたので、そのため震災のときも影響は全然違うなというのも、岩手に来て驚いたことなのですけれども、沿岸の文化というのが内陸に伝わることがすごく難しい地域だなというのを1年生のとき、もう、最初の方から自分の中で気付いていて、だから、内陸の学生を沿岸に連れて行って、漁師さんの仕事を手伝わせるということで、岩手県という全体としての魅力というのを、内陸の学生が沿岸の地域を通して、自分から取り入れていくという姿勢もそこで養われるのかなと思って、漁業支援はそういう意味で、自分が宮城からというのもあるけれども、すごくおもしろい企画だと思っていて、実際に漁師さんとも関係が生まれることで、岩手県の沿岸の漁師さんしか知らないような漁師飯などのレシピとか教えていただいたりして、今、一人暮らしなのですけれども、生活の方も助かっています。
 ツアーに関してなのですけれども、今年で3回目になりまして、一番最初は、がれき撤去の方とかも、まだ追いついていなかったときだったので、震災遺構として残る前の、片づけられる前のものとかというのも見られたから、そういうものを中心に1回目では、企画、運営のときに目標化されていたのですけれども、2回目に関しては大槌の役場の方との関わりができたので、地元の人から、意外と行政に関していろいろ意見を言ったりするではないですか、それの反対で、行政から民間に伝えたいことって、すごくたくさんあってという、両挟みではないのですけれども、その間から学生が見て、沿岸をもっと把握していくこと、そして現在、岩手の沿岸被災地がどういう状況であるかということを学生の中で理解していくということを目標にしていました。3回目で、私の企画、運営のときだったのですけれども、私が企画、運営させていただいたときに目標化したのは、見て、知って、考えてもらうこと。去年の2回目の企画のときは、実際に歩いて地域を回るということをしなかったので、私が企画、運営に携わったときは、大槌の旧役場から城山公園、現在役場がある所、白い建物がある所なのですけれども、そこまで津波が当初来たときにどういうふうに歩いていったのかということを肌身で学生に実感してもらいたくて、実際に歩いてみたりしました。私も大槌好きです。
 ツアーに関しては、あとは、学生間での関わりが多かったので、盛岡大学だけでなく、県立大学の学生も参加していただけて、1泊2日で活動してきました。
 花植え活動に関してなのですけれども、先ほど地域のニーズに応えるというふうにボランティア委員会の説明をしたのですけれども、沿岸を中心に最初は活動していたので、沿岸にベースを置いていたのですけれども、盛岡大学のボランティア委員会として活動させていただいているので、滝沢の人たちとかとも仲良くしていかないと、何かが起きたときに、ここで活動ができないとなるとボランティア委員会「結」としての力にもなれないので、地域の人と一緒に活動していくことで、きずなを深め合って、その地域の縁というものも力強くしていけているのかなと思っています。具体的には、春から夏まで花の種から、芽が出て、つぼみが出て、花が咲いてというところで、いろいろ土を変えたりとかという作業があるのですけれども、そういうのを一緒に手伝っていく中で、学生と地域の人が仲良くなって、地域の人たちと地域の人が仲良くなってという、その相互作用というのを大事にしています。
 要望に関してですけれども、先ほど、達増知事が若者世代の人口がV字回復してきたというので、自分の中でも人口減少が日本の中で大きな課題になっているな、ということをひしひしと感じているのですけれども、今だからこそできるのではないかなと思ったことなのだけれども、岩手の魅力というものが、その地域の貢献に関わっていくとして、学生が主体的に、大学生になってからいろんな活動をしていけるというののもとには、やっぱり、何か契機があって、そういうのを県や国などが支援していける体制があったらいいなと思いまして、先ほどの学習支援や、あとは、さんさなどの文化を子どもたちが肌身で実感できたりとか、あとは、自分の地域を好きになれる子どもを増やしてほしいと思っていて、先生になりたいと思ったきっかけも、自分の住んでいる宮城の地元愛を育ませたいという思いがあったので、私の要望としては、学生がやりたいと思うこととか、子どもにこういうことを思ってほしいというその支援をしていただければいいなと思います。
 昨日の若者会議のときに、若者のアイデア実現補助というのがあったので、そういうのにもっと力を入れていただいて、大学生の方にも、いろいろ何か関わらせていただければと思います。
 あと、もう一つあるのですけれども、すみません、去年の活動の中で、岩手県庁の健康国保課、そばっちとか、こくっちとかの着ぐるみとか着て、イベントの運営に携わったときがあったのですけれども、「脳卒中県民予防大会2015」というものの手伝いで行ったのですけれども、県庁の方の企画、運営でやれるイベントの数は少ないというふうに言っていたので、ぜひ、今年は、またそれに参加させていただければと思うのだけれども、県庁のイベントももっと増やしてもらえると、何か学生との関わりというのもあるけれども、県民が県庁と一緒に関わって何かをするという機会が増えるのではないかなと思うので、そういうところもぜひ、考慮していただければと思います。
 すみません、ありがとうございました。以上です。

木村室長
 ありがとうございます。
 では、玉山さん、お願いします。

玉山さくら
 私からは、留学の面について、お話させていただきたいと思います。
 私の要望は、岩手県として交換留学であったり、短期研修の機会を増やしていただけたらいいなと考えています。その理由としては、私が1年間留学でESLというところで勉強してきたのですが、そこで世界各国から集まったクラスメイトに出会いました。例えば、ブラジルであると、エンジニアになりたい学生を政府がサポートして、それで留学をしている学生がたくさんいます。他にも、サウジアラビアであったり、国が留学をサポートしているところがたくさんありました。私は、率直にうらやましいと思いました。そういった恵まれた条件で留学している学生にたくさん会って、うらやましいと感じましたし、岩手県、そして日本もそういった生徒、学生をサポートしてほしいと思いました。
 自分自身も留学で異文化理解力、先ほど述べましたが、異文化理解力と多角的な面で物事を考えることができました。なので、私もグローバル化が進む日本社会で、これから日本社会を支える若者が、もう少しいろんな多角的な面で物事を考えることができるように、そういったサポートをしていただけたらうれしいと考えています。

木村室長
 ありがとうございました。
 それでは、知事の方からお願いします。

達増知事
 木村君の、このボランティア委員会「結」の活動で、内陸から沿岸にバスツアーをやったりとか、沿岸視察をやったりとか、あと、漁業支援をやったりとかということで、それは大変ありがたいと思います。
 岩手は、指摘があったとおり、内陸と沿岸というのが地理的に北上高地に隔てられていて、今、復興事業として交通の便を良くするということが、復興道路というのを作るということで、これからはどんどん良くなっていくのですけれども、今までは、やっぱり交通も不便だったので、ともすれば、内陸の方にいて、せっかくの岩手沿岸の宝の持ち腐れみたいなところがあったのですが、岩手は海のある県で、世界三大漁場の一つの三陸の海に面していて、風光明媚な国立公園になるようなそういうリアス式海岸で、そこで昔から漁業が行われていて、養殖も非常に発達しているということで、そういうのを内陸の人たちも自分たちのものにしていくということが大事だと思います。復興の取組の中で、内陸と沿岸をもっと結び付けて連携してやっていこうという動きが、いろんなところで起きてきているので、そういう先頭に立っているような「結」の活動は、非常にありがたいと思いました。
 それから、岩手の魅力を若者が生かそうとしているのを県や国が支援する体制ということで、補助事業で若者が事業を企画したときに、県も30万円を上限に補助するというものは、そういうことはこれからもやっていきたいと思いますし、あと、昨日は「クラウドファンディングいしわり」というのをやっている人もいわて若者会議に参加していて、そういう寄附金を集めて、いろんな若者の事業をやれるような仕組というのも発達しているから、そういうのを県が応援するとかというのもありかと思っています。
 あと、県庁のイベントをもっと増やすといいというのは、ありがたい話でありまして、やっぱりそうなのだなと改めて思いました。ちょっと自信がなくて、やっても人が集まるだろうか、みたいな不安なところもあったりするのですけれども、県民が、県の事柄に直接参加できるいいチャンスですから、やっぱり、そういうのは機会をきちっと持っていくようにしたいと、改めて思いました。
 玉山さんの留学の話、私も昔、外務省に入って、国のお金でアメリカに2年間留学させてもらったことがあり、それは非常にありがたかったです。25年ほど前になるのですが、その間、夏休みを利用してビクトリア市にも行って、それでロイヤルジュビリー病院、新渡戸稲造博士が亡くなった所を見に行ったりとか、あとは、ビクトリアエンプレスホテルなどのあたりの観光地を散策したりとかして、お土産物屋さんに、スーベニアショップに寄ったら、そこの店番をしていた人が、盛岡に行ったことがあると、姉妹都市交流で盛岡でホームステイしたことがあるという人で、それで、お土産を割り引いてもらったりしたのだけれども、25年前ですら、そうやって、たまたま盛岡に行ったことある人に会うということができるビクトリアというのは、今だったらもっと道歩いていて、石を投げれば、盛岡に行ったことがある人に当たる。石を投げてはいけないし、人に石をぶつけてはだめなのだけれども、かなり盛岡に行ったことがあるとか、知っているという人が、今、ビクトリアでは多くなっているのではないかと思うので、そういうビクトリア市とのつながりを岩手の県庁所在地盛岡が持っていてくれているというのは非常にありがたいですね。
 やっぱり、留学というのはいいものでありますので、県は高校というものが、県立高校というのが高校の数からいって多くを占めていて、高校生に海外体験をという事業をちょこちょこやってはいるのですけれども、高校以上の大学等での留学ということについては、県としては、今まであまり見ていなかったなと思いました。でも、大学や短大、それに準ずる学校からの留学というのは、非常に大事ですから、県としてもいろいろ研究してみたいと思います。

木村室長
 ありがとうございます。
 それでは、最後になりましたけれども、成田さんの方からお願いします。

成田咲恵
 私は、部活動での地域との関わりと、今後の将来の管理栄養士としての地域との関わりについて、お話させていただきたいと思います。
 部活動では、地域の児童館や施設などで、子どもたちと関わる機会があり、特にダンス教室では直接、子どもと関わる機会がありました。いつものように舞台で皆さんに見てもらって終わりではなくて、直接、子どもたちに伝える機会を与えていただき、私は教育実習にも行かせていただいたのですが、子どもたちの一番素直な気持ちや顔を見られるのは、活動しているときだなと感じました。なので、ダンスを教えている中で、どんどんみんなが心を許してくれて、体を動かしたり、音楽と触れ合う中で、子どもたちの素直な意見だったり、思いを聞くことができ、また、伝えることの難しさも改めて感じることができました。
 私が学んでいる栄養学では、将来、管理栄養士として、子どもだけではなく、高齢者や地域全体と関わっていく必要があると思います。その中で、私たちは学んでいて知識を持っているのですが、一番知識を持って改善してほしい地域の人々は、多分、まだまだ知識もないし、現状も把握し切れていない状況で、意識が高い地域住民の方々は、いろいろな活動や集まりに参加して、きっといろいろな取組をどんどんしている中だと思うのですけれども、あまり自分の危険意識を持っていない方だったり、あと、高齢者で自分からあまり活動を起こせない方だったりとか、もっと気軽にどんな方でもいろいろな場で自分のことだったり、健康についてだったり考える場がほしいなと感じていて、また、こちら側の伝える側としても、伝える力をもっと付けていきたいと感じています。
 大学生としていろいろな地域の方と関わる中で、大学生ということで、多分、地域の関わる方も気軽に話をしてくれたりだったり、心を許してくれる面があったので、管理栄養士の方だったり、専門の方と関わることも大切なのですが、学生のうちに地域の方と関わる機会を多く設けて、率直な意見を聞いて、将来、管理栄養士としていろいろな対策に生かせる場があったらいいなと感じています。
 以上です。

木村室長
 ありがとうございます。
 では、知事の方からお願いします。

達増知事
 義務教育でダンスをやるようになって、もう何年か経つのですけれども、我々は義務教育でダンスをやっていなかった時代に義務教育を受け、その後も、あまりダンスというのをやらないまま、今に至っている世代から見ると、ダンスというのが、ごく普通な感じになってきている今の若い世代というのは、本当にいいなと思います。自己表現の手段として、ダンスというのは非常にいいなと思いますし、また、コミュニケーションとしても、さっき子どもとの関わりで、やっぱり、ダンスを通じて関われるというふうなコミュニケーションとしても、ダンスというのは非常に有効なのだなと改めて思います。
 あと、岩手は健康については、脳卒中が全国ワーストワンだったりとか、あと、子どもの運動不足というのも意外にあったりするので、岩手全体として、もっと県民の皆さんが健康に気を付けて、普段から健康にいいことをする、それは、大きく運動と食べ物でありますから、成田さんの問題意識というのは、非常に岩手全体にとってもいい問題意識でありまして、そういう運動を通じての健康と、それから食、食べることを通じての健康というのを、今までも今も、県もいろいろやっているのですけれども、ダンスとか新しい切り口から、今まで届かなかったところにそういうメッセージとか、働きかけが届いて、より健康志向が高まっていくようになればいいなと思います。
 国体でわんこきょうだいダンスというのがあって、あれは、私は体育協会の会長もやっていて、過去、他の都道府県で国体をやった際には大体私も開会式に出ていて、そこで他の都道府県のそういう国体にちなんだダンスを見ているのですけれども、ここ10年の中で一番アップテンポで、複雑なダンスだと思います。他の都道府県のは、もっと4拍子で単純な、ラジオ体操がダンスになりましたみたいな感じなのだけれども、岩手のはアップテンポで、複雑で、そういう意味ではダンスとしての完成度が高いので、その辺も切り口にして、岩手で健康志向が高まればいいなと思います。ありがとうございます。

木村室長
 皆さん、大変ありがとうございました。皆さんから一通りお話を伺いました。
 ここからは自由懇談ということで、これまで懇談全体を通してちょっと言い忘れたとか、言い足りなかったというようなことですとか、全体を通しての感想ですとか、今日のテーマは、地域振興ということであります。それに関わりないことでも結構ですので、この際ということで、何でも結構ですので、何かございましたら。
 どうぞ。

木村謙太
 先ほどの若者の活動の支援という話の付け加えになるのですけれども、地域振興の面から、子どもが主体的に自分のまちの魅力を知って、他の人に紹介できるって、すごいことだなと自分の中では思っていて、実は先週の日曜日に、宮城県の仙台の方で、「東北若者10000人会議」というものがありまして、それのイベントにうちの「結」からも、私の後輩4人含めた5人で行ってきたのですけれども、自分の出身地だったから、後輩が仙台に来たときに紹介できるかなと思っていたのですけれども、実際、全然何もできなくて、仙台の観光客のありきたりな感じになってしまうのだけれども、牛タンを食べさせたりとか、仙台城を見るのはいいけれども、周りを歩くのも全然、時間がなくてできなくて、自分のまちを紹介することができるって、結構難しいことなのだなと思ったのです。だから、岩手の子どもたちが増えてきたから、その子どもたちが、もし、自分のまちの魅力、自分のまちが好きで、紹介することができたら、それってすごいことだなって、想像したら楽しみになってきたので、ぜひ、そういう子どもたちを支援していただけたらいいなと思います。
 以上です。

木村室長
 その他、何か皆さんからありますか。よろしいですか。
 それでは、皆さん本当にありがとうございました。

知事所感

木村室長
 では、最後に知事の方から、お願いいたします。

達増知事
 皆さんそれぞれ大学の勉強や、あと、いろいろ資格試験などがある中で、ボランティア活動や様々な課外活動をやっているということで、大変、心強く思いました。ぜひ、この調子で社会に出てからもそういう発想や行動様式が大いに役に立つと思いますし、宮沢賢治さんが「世界が全体幸福にならないうちは、個人の幸福はあり得ない」ということを言っているのですけれども、個人の幸福というのと全体の幸福というのは、やっぱり、両方ないとだめだと思うのです。それで、個人の幸福ということで仕事をしたり、あるいは家庭、生活とか、そういうのをより良いものにしていくというのは、これは、個人の幸福として追求していかなければならないのですけれども、同時に全体の幸福というものの追求にも関わっていくということが大事で、宮沢賢治さんは、大きく世界全体と言っているのですけれども、そこまでいかなくても盛岡市とか滝沢市とかそのくらいの全体のこととか、あるいは岩手県全体とか、東北全体とかという括りもあるでしょう。何かの機会には、日本全体とか、世界全体のことに関わるようなこともできればいいわけですけれども、大学から、さらに進路というのをやっていくときに、そういう個人としての幸福追求と、それから、全体の幸福追求にも関わっていくということの両立を工夫してもらうと、それは皆さんのためにもなるし、また、地域のためにもなるので、そんなふうにしてもらえればというふうに思います。
 今日はありがとうございました。

閉会

木村室長
 それでは、皆さん、本当に今日は貴重なお話をいただきましてありがとうございました。
 これをもちまして県政懇談会「がんばろう!岩手」意見交換会を終了いたします。

(注) 氏名については、一部機種依存文字等があるため、正式な表記でない箇所があります。

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