令和7年6月18日教育長記者会見における質疑応答
令和7年6月18日教育長記者会見における質疑応答
日時:令和7年6月18日(水曜)
場所:県庁10階 教育委員室
発表事項: なし
質問事項:(1)次期高校再編計画の地域検討会議について
(2) 県南地区の工業高校新設(統合)について
(3) 紫波町の教職員の逮捕について
(4) 宮古市内の小学校における事故について
質疑応答
(教育企画室)
ただいまから教育長記者会見を始めます。
本日は教育長からの発表はございませんので、幹事社の進行によりまして、質問にお答えする形式で進めます。幹事社様、よろしくお願いいたします。
(幹事社)
今回、記者クラブからの代表質問はありません。各社から事前通告している質問がありましたら、社名・氏名を発言した後に、質問をお願いします。
(記者)
高校再編に関して2点伺いたいと思います。1点目ですが、再編計画策定に向けた地域検討会議の1巡目が終了しました。小規模校について、各会場で地域の活力維持、学びの機会保障を理由にした存続の訴えに加えて、一人一人にきめ細かい指導をしてくれることを理由に選ぶとする生徒もいるとの声がありました。「高校無償化」拡充に伴う私立校との共存、そうした中で選ばれるための魅力化が必要との指摘もございました。定員や学区の見直しを求める意見もあったかと思います。これら各地で出た意見の受け止めや、今後の計画策定に向けたお考えをお聞かせいただければと思います。
2点目です。昨日、一関市から県南の工業高校新設の件で、要望がございました。東磐井も含めた教育環境の整備ですとか、県境を意識した立地というような要望だったと思います。これに対する受け止めと、現状の進捗状況と今後の見通しについてお聞かせ下さい。
(教育長)
2点御質問いただきました。1点目についてです。第3期県立高等学校再編計画の策定に向け、5月20日から6月5日にかけ、第1回地域検討会議を県内6地区8会場で開催したところであります。長期ビジョンを踏まえた各地区の高校のあるべき姿、あるいは地域の実情に応じた高校や学科の配置等について、地域の代表者の方々等と意見交換を行いまして、延べ354人の方々に参加いただきました。会議の中では、御紹介にありましたとおり、1学級校のできる限りの維持や高校授業料無償化による県立高校の定員の充足率の低下への懸念、あるいは定員割れが常態化する中での受検に対する緊張感やモチベーションが薄れているのではないかといった指摘、あるいは高校の魅力化の一層の推進、さらには、学区制の存廃についての御意見等々、様々な論点について貴重な御意見を頂戴したものと受け止めてございます。
今後の予定については、これまでいただいた御意見を十分に参考にいたしまして、長期ビジョンを土台として、第3期県立高等学校再編計画の策定に取り組んで参ります。この再編計画の策定は、教育はもとより、地域や地域産業にも関わる重要な事柄と捉えておりまして、県民の皆様への丁寧な説明と慎重な議論を進めて参りたいと考えてございます。
なお、第3期県立高等学校再編計画(当初案)は、8月上旬に公表予定としておりまして、当初案の公表後は、第2回の地域検討会議の開催も予定しております。引き続き、様々な方々からの御意見を伺いながら、策定に向けて取り組んで参りたいと考えております。
2点目、県南地区の工業高校の新設については、昨日、一関市長様、一関市議会議長様、一関商工会議所会頭様から連名で「工業高校の新設に関する提案書」を頂戴しました。本県における産業振興と人材育成の観点から、新設される工業高校について、貴重な御提案をいただいたものと受け止めております。
県南地域に新設する工業高校の検討状況についてですが、現行の高校再編計画後期計画におきまして、令和7年度内に「設置場所や統合時期、教育内容等の検討を進める」こととしており、令和5年度から設置場所の検討に、令和6年度には教育内容の検討を進めてきたところであります。現在、統合時期など整備スケジュールの検討を進めている最中であり、設置場所、統合時期及び教育内容について、公表する時期も含めて検討しているところです。
現時点では、現行の後期計画策定時に決定した、水沢工業高校と一関工業高校の統合をすること、1学年6学級とし、既設学科にAIなどの新学科を配置することについて、変更は予定しておりません。今後も、産業構造や社会の変化、生徒数の減少なども踏まえ、地域や産業界が求める人材育成ニーズに幅広く対応できるよう、生徒にとってより良い教育環境を持つ新たな工業高校となるよう検討して参ります。
(幹事社)
それ以外に質問のある方はいらっしゃいますか。
(記者)
今の質問に関連して、私も一関市さんの3者提案の取材にお邪魔しました。その中で東磐井地区、千厩高校産業技術科を含めた県南地域で等しく教育を受けられる環境を整備されたいという一文がありました。この提案に対する取扱いはどうなるでしょうか。
(教育長)
10項目ほどの個別提案がございました。項目ごとにどう考えるかということについて、ここでコメントはいたしませんが、いずれも地域にとって必要な産業振興、人材育成の観点からの御提案と受け止めております。
(記者)
今の質問に関連して、後期計画の当初案では、千厩高校産業技術科も含めた3校の統合ということが示されておりましたが、結果的にその後の検討を経て、一関と水沢の統合というかたちになったわけですよね。今回の一関市さんから提案されているのは、千厩高校も含めた当初の統合案が望ましいという内容であったと思うのですが、これについて検討の可能性はゼロなのでしょうか。それとも、今後の検討の中で改めてどうするか判断するということでしょうか。
(教育長)
今のお尋ねにあった統合案は、現計画策定の途上で地元の皆様から御意見があり、それも踏まえて修正し、現計画のかたちになっております。今年度、現計画を変更するということはありませんので、現計画の策定以後、そうした御意見が地元から出ているということで受け止めたいと思います。
(幹事社)
それ以外の質問はありますでしょうか。
(記者)
話は変わりますが、紫波町の教員逮捕についての受け止め、教員の処分について、再発防止の取組、児童生徒の心のケアの4点をお伺いしてもよいでしょうか。
(教育長)
本事案は、5月23日に紫波町内の小学校に勤務する24歳の男性教諭が、勤務校の女子トイレに正当な理由なく侵入して、自身が所有するスマートフォンを盗撮目的で設置し、女子児童の姿態を撮影したということで、建造物侵入及び性的姿態等撮影の容疑で5月24日に逮捕され、その後、6月13日に起訴されております。県教育委員会としては、これまで、コンプライアンスへの取組、会議や研修等を通じた意識改革や啓発などによって、不祥事の根絶に向け取り組んできたところでありまして、本事案の発生に至りましたことは、教育に対する県民の皆様の信頼を大きく損ねるものであり、心からお詫び申し上げる次第であります。
詳細につきまして、基本的に紫波町教育委員会を通じて確認しており、起訴されましたので、裁判の状況等も見極めつつ、事実関係を精査した上で、厳正に対処します。また、こうした事態を深刻に受け止め、5月26日付けで関係機関の所属長に対して、改めて危機意識を強く持ち、すべての所属職員に対し、コンプライアンス意識の徹底及び服務規律の確保についての注意喚起を指示したところです。今現在、県教育委員会では6教育事務所単位で全ての小中学校の校長先生向けの研修会を実施しており、その中で私が講話する時間があるので、この事件について触れ、「コンプライアンスの徹底にしっかり取り組みましょう」と伝えていますし、本日もその研修があるのでお話する予定です。 学校・市町村教育委員会・県教育委員会が一丸となって、教職員一人ひとりの意識改革と不祥事を許さない職場風土の醸成に取り組んで参りたいと思います。
それから、児童の心のケアにつきましては、紫波町教育委員会からの要請を受け、児童からカウンセリングの希望があった際に速やかに対応できるよう、本庁配置のスクールカウンセラーも含めた、複数名のカウンセラーによる柔軟な相談体制をとっているところです。また、指導主事が定期的に学校を訪問し、教職員に対しても指導・助言を行っており、今後も、必要に応じて対応して参ります。
(幹事社)
それ以外の質問はありますでしょうか。
(記者)
宮古市の小学校で、タクシーが旗を掲揚するポールに当たり、先生が亡くなった事故がありました。その件に関して教育委員会として受け止めがあればお願いします。
(教育長)
大変痛ましい事故が発生してしまったということで、本当に残念に思っております。亡くなられた御本人の御冥福を心からお祈りするとともに、御遺族の皆様にお悔やみ申し上げます。
市教育委員会も所管学校に安全対策について通知すると聞いておりますし、私も先程申し上げた本日の研修の際に学校における安全確保ということでお話したいと思います。通知等を発出するかについては内部で調整しているところです。
(幹事社)
それ以外の質問はありますでしょうか。無いようですので、以上といたします。
(教育企画室)
それでは、以上で教育長記者会見を終了いたします。
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