JICA海外協力隊 菅原 実久子さん(ベトナム派遣)
海外青年協力隊での活動について
海外協力隊として活動しようと決めたきっかけを教えてください。
高校生の時に、海外協力隊OGの方の講演を聞いたことが、国際協力に興味を持つ最初のきっかけでした。大学時代にはカンボジアでのボランティア活動にも参加しましたが、短期間だったこともあり、「自分は何もできなかった」という思いが強く残りました。その経験が、いつかもっと長い時間、現地に関わりたいという気持ちにつながっていたように思います。その後はコロナ禍もあり日本で働く日々が続きましたが、研修で訪れたベトナムで、現役の海外協力隊員と出会い、背中を押してもらいました。これまでの思いやタイミングが重なり、海外協力隊に応募することを決めました。
現在派遣先でどのような活動、または取り組みをされていますか。
私は、ベトナム南部のアンザン省にあるカム山観光区管理委員会に所属し、観光に関わるさまざまな活動に取り組んでいます。主に、国内外に向けた観光情報の発信や、ツアーの企画・改善などを行っています。カム山を紹介するパンフレットは、これまでベトナム語版のみだったため、同僚と協力して新たに英語版と日本語版の作成を進めました。また、観光博覧会やイベントに参加し、来場者に向けてカム山のPR活動を行うこともあります。配属先では、月に1回トレッキングツアーを主催しており、私も同行して同僚のサポートをしています。参加者がより安全に、そして楽しく歩けるよう、トレッキング用の簡単なマップ作成にも取り組みました。
カム山は標高710メートルと高い山ではありませんが、山頂からの眺めはとても美しく、天気の良い日にはカンボジア方面まで広がる雄大な田園風景を見渡すことができます。
派遣先ではどのように新年を迎え、どのようにお正月を過ごしますか。
ベトナムでは、旧暦のお正月である「テト」を新年として祝います。テトは一年の中でも数少ない大型連休のひとつで、多くの人が都市部から故郷へ帰省し、家族とゆっくり過ごします。日本のお正月に近い、大切な行事です。今年のテトは2月で、実はこのレポートを書いている時点では、まだ新年を迎えていません。現在はテトに向けた準備の真っ最中で、派遣先ではベトナム人の同僚と一緒に職場の飾り付けをしたり、テト期間中に行われるイベントの準備を進めたりしています。
お正月の特別料理や行事があれば教えてください。
ベトナムのお正月(テト)には、「バインチュン」と呼ばれる特別な料理を食べます。バインチュンは、もち米の中に豚肉や緑豆を入れ、葉で包んで長時間ゆでて作る伝統料理です。北部では四角い形の「バインチュン」が一般的で、南部では円柱状の「バインテト」と呼ばれるものが食べられます。同じ料理でも、地域によって名前や形が異なるのは、ベトナムらしい面白さだと思います。
また、日本と同じように、ベトナムでもお正月には初詣の習慣があります。私の住んでいるカム山にはお寺が多くあるため、テトの期間中は参拝客で大変にぎわいます。
派遣先の冬は、岩手(日本)と比べて違いがありますか?
私の住んでいるベトナム南部には、日本のような四季はなく、雨季と乾季の二つの季節しかありません。そのため、一年を通して暑い日が続きます。現在も日中は30度を超える日が多く、岩手の冬とはまったく違う気候だと感じています。現地の同僚たちは、雪を見たことがありません。私が岩手県の雪景色の写真を見せると、とても驚かれました。雪国で育った私にとっては当たり前だった冬の風景が、ここではとても珍しいものなのだと、改めて実感しています。
岩手の皆さんにメッセージをお願いします。
私の活動も、残りあと半年となりました。楽しいことばかりではありませんが、現地の人々に支えられながら、毎日多くのことを学んでいます。岩手で育った私だからこそ感じる、ベトナムとの違いや共通点を、こうして皆さんにお伝えできることを嬉しく思っています。このレポートが、ベトナムに少しでも興味を持つきっかけになれば幸いです。
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