JICA海外協力隊:佐々木 裕さん(マラウイ派遣)

ページ番号1059813  更新日 令和4年10月28日

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  • ささき ゆうさん
  • 青年海外協力隊(理学療法士)
  • マラウイ派遣(2021年10月から)

あなたの近況を教えてください。

・お住まいの国(地域)はどんなところですか。

【派遣国紹介】マラウイ共和国 Republic of Malawi
首都:リロングウェ
面積:11.8万平方キロメートル(日本の約1/3)
人口:1,964万人(日本の約15%  2021年)
言語:北部 - トゥンブカ語、 中・南部 - チェワ語
宗教:キリスト教が多いが、多宗教。
通貨:マラウィクワチャ
時差:-7時間  (日本がAM 10時ならマラウイは同日AM 3時)
特産品:メイズ(トウモロコシの粉)・タバコ・お茶・コーヒー・ナッツなど

【食事】

  • 絶対的主食はシマ(トウモロコシの粉をお湯で混ぜたもの)。その他、お米やフライドポテトなど。
  • 付け合わせは肉(鶏、牛、ヤギ)、魚、豆、野菜などが主である。

【自己紹介】
 首都リロングウェにあるカムズ中央病院にて理学療法士隊員として派遣されている佐々木 裕です。出身は岩手県北上市です。宮城県の大学を出た後、茨城県にある病院や老人保健施設・デイサービスで勤務した後、JICA海外協力隊に応募しました。参加のきっかけは、地域の赤十字団体に所属していた際にミャンマーを訪れる機会があり、開発途上国の医療事情を知り、衝撃を受けたことでした。そこで、自分の持っている資格や知識・技術でも日本以外の国で何かきっとできる、誰かを助けられるのではないかと感じ、青年海外協力隊に参加する決意をしました。

シマの写真
主食のシマ

・あなたの活動(仕事、勉強、取組)について教えてください。

私はマラウイでも屈指の大きさの国立病院であるカムズ中央病院の理学療法科に配属されています。マラウイの国立・公立病院では、患者の診察、手術、入院、食事、薬などはすべて無料です(一部有料病棟および私立病院を除く)。そのため毎日多くの患者が来院し、各部署が忙しそうにしています。私はそこで理学療法士隊員として、主に患者の治療と部署の業務効率改善、整理・整頓を奨励する5S KAIZEN活動等に着手しています。マラウイでは英語を話せる方もいますが、英語教育を受けていない方も多く、患者と現地語を話さなければいけない場合があり、コミュニケーションがとても難しいと感じています。当病院は過去に何名ものJICA海外協力隊ボランティアの任地となり、理学療法士隊員も私で5代目となります。しかしながら、5S KAIZENなどは前任者も尽力していましたが、現地では継続的な活動がされておらず、「その時だけ綺麗にしていた」という状態でした。5S KAIZENの他になにか自分にできることはないかと考えたところ、車いすや歩行器などの物品が不足しており、たくさん破損していることに気づきました。そこで、破損している車いすの部品を取り出し再利用して、車いすや歩行器などを修理、整備し再活用できるように努めました。わからないことが沢山ありますが、任地に貢献できるよう頑張っています。

治療の風景
治療風景
病院にて杖歩行練習をしている写真
病院にて杖歩行練習をしている風景

・印象に残っている出来事はありますか。

停電や断水も日本に比べて頻回であり、生活を不自由にするのも悩みの種です。しかし、現地の人々はとても仲が良く、性格もフランクな印象です。また、マラウイで走っている車はほとんどが日本の中古車でびっくりしました。道路にはほとんど信号や街灯がなく、交通事故が多発しているようです。停電が多いため、信号も機能していない印象です。

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岩手に関することについて教えてください。

・岩手(日本)を離れて、改めて感じた岩手(日本)の良いところはありますか。

食事に関しては、アフリカ大陸にあるマラウイでは入手できる食材も限られており、首都には中華料理店はありますが、現在のところ日本料理店は見つけられていません。岩手県は海の幸、山の幸も豊富でとてもおいしい食材に恵まれており、よく日本食が恋しくなります。また、マラウイでは気温が寒い時でも10℃ほどまでしか下がらず、その季節なると岩手の冬を思い出します。アフリカにきて雪を見ていないので、四季がはっきりとある岩手県はとても素晴らしい事だと改めて感じました。

・岩手について話題になったことや、PRしていただいていることはありますか。

2022年3月にマラウイ人の同僚に東日本大震災についてのプレゼンテーションを行いました。この災害は日本から遠く離れたマラウイでも認知されており、改めて日本は地震が多い国であることや、その被害の大きさを知ってもらうきっかけとなりました。

岩手県の皆さんにメッセージをお願いします。

マラウイ人はとても優しく、助け合いを大切にする人たちです。その機会に触れるたびに岩手県民の人柄を思い出します。2021年にはJICA海外協力隊マラウイ派遣50周年という記念すべき年で、マラウイに派遣が始まって50年が経ち、およそ1900名の隊員が活動してきました。隊員派遣数は派遣国の中では世界一の多さです。今後もマラウイの力になれるよう頑張りますので応援よろしくお願いします!

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その他何かありましたら御自由にお書きください。

岩手では四季折々の綺麗な草木が花を咲かせていますが、マラウイにもジャカランダという木が10月頃に見ごろを迎えます。日本でも希少な場所でしか見られない木ということで、興味のある方は是非調べてみてください。

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