【開催報告】「人工知能ビジネス研究会」を開催しました

ページ番号1062624  更新日 令和6年3月13日

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【開催報告】「令和3年度第2回岩手県人工知能ビジネス研究会」を開催しました

県内企業における人工知能の利活用を進めるため、研究会を開催しました。

1 日時

  令和4年1月31日(月曜) 15時00分~17時00分

2 方法

  ZOOMによるオンライン開催

1 基調講演

演題 「デジタル変革による価値創出のための共創的アプローチ ~AI 技術を活用する上での考え方、プロジェクトの進め方~ 」

講師 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人工知能研究センター 首席研究員/人工知能技術コンソーシアム会長  本村 陽一 氏

【講演要旨】

 Society5.0に向け、AI技術を社会実装するプロジェクトの進め方として大切なことは、価値を共に創る価値共創的なアプローチであり、この点が、従来のデジタル技術、IT技術を活用するという点と異なる。

 デジタルフォーメーションには、3つのステップがある。

 従来やっている業務プロセスをデジタル化し、AIが学習するための幅広く十分なデータを集めることがステップ1、集めたデータによって機械学習し、AIを使ってどんな効果を生み出すのかをデザインするのがステップ2である。

 この段階が十分整うと、どういう状態でどういうことをすれば、どんな結果が生まれるのかという知見を組み合わせることで、本来、どういうものを目指すべきなのかという、あるべき姿の再モデル化ができ、最終的なトランスフォーメーションにつながる。

 データを使って良い価値を生むということに関心を寄せる場合には、データではなくてそこで起こる現象に関心を寄せるべきであり、現象を理解する一つの方法として、対象となる目的変数と、それが影響している要因となっている説明変数という形で物事をとらえ、そこに何か因果関係のメカニズムがあるのではないかと分析するのが、現象に対するアプローチの仕方になる。

 AIの世界でも現象中心型のアプローチをとる確率モデリング技術があり、目的変数に対して、どういうときにそれが起こる確率が高いか低いか、そのメカニズムを推定してモデルとして作っていくベイジアンネットワークという手法がある。

 このモデルを使うことで、サイバーとフィジカルをつなぐデジタルツインが実現し、データからよいモデルを作って、高い精度で予測ができ、また、それをシミュレーターとして活用し、より良くするにはどういう状況をつくればいいのかという組み合わせを見ていくこともできる。

 こういったことを実現するためには、データを基盤として共有し、それをみんなで活用するということが必要になってくることに加え、データを様々な事業者が共有して、その背後にある現象を共通に認識できるということの価値はとても高くなる。

 現象を横断的にとらえるため、分野ごとにデータが閉じた形にならずに、データのプラットフォームとして整備し、シミュレーターを汎用的なものとして共有するような仕組みを多くの分野において同時並行で進めていくことで、産業全体としてデータを活用し、効果を上げるというチャンスが生まれていく。

 産総研のAIコンソーシアムでは、AI技術を使うだけではなく、利用方法をデザインし、どういう価値を生み出したらよいか、データを共有しながら取組を行っている。取組に興味がある企業はぜひ御参画いただきたい。

 

2 事例発表

演題 「機械 加工現場にイノベーションを起こす ~Intelligence Factory for the Future 」

講師 株式会社山本金属製作所 代表取締役社長  山本 憲吾 氏

 

 

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