草の根地域訪問「こんにちは知事です」(平成19年12月25日)

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ページ番号1001038  更新日 平成31年2月20日

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訪問団体名:七時雨ロマンの会(八幡平市西根)
日時:平成19年12月25日(火曜日)18時00分から19時00分
場所:八幡平市立寺田公民館

開会

宮舘局長
皆さん、おばんでございます。遅い時間に皆さんにお集まりいただきまして、大変ありがとうございます。ただいまから県政懇談会「草の根地域訪問『こんにちは知事です』」を開催させていただきます。
本日は、私どもの訪問を快く受けていただきまして、まことにありがとうございました。また、県議会の工藤先生、そして市町村の皆様にも大変ご苦労さまでございます。心から感謝を申し上げます。
私は、本日の進行役を務めさせていただきます盛岡地方振興局の宮舘と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

知事あいさつ

宮舘局長
それでは、開会に当たりまして、達増知事から一言ごあいさつを申し上げます。

達増知事
皆様、おばんでございます。今日は七時雨ロマンの会の皆様との懇談ということでお邪魔をいたしました。
「草の根地域訪問『こんにちは知事です』」という県政懇談会のシリーズでございますけれども、今年度から草の根地域支援という事業をスタートいたしまして、まずは活発にいろいろ行っている、元気に活動している、そういう地域を選んで県民の皆さんに紹介するというところからスタートいたしまして、来年度以降、またいろんなことを考えているところでありますけれども、今いろいろ世の中難しい問題が多いわけでありますが、そのかなりの部分、地域の力、コミュニティーの力が弱ってきて起きている、あるいは地域の力、コミュニティーの力を強くしていけば解決できる子育ての問題からお年寄りのお世話の問題、学校、また通学の問題、そういう教育、福祉、地域社会、いろんな課題に力強く取り組んでいくためにもこの草の根の地域が元気になること、それが岩手全体の地域力の強化につながり、危機を希望に変えて、希望王国岩手の実現に結びつくと考えておりますので、きょうは七時雨ロマンの会の皆様にそのヒントを教えていただきながら、懇談ができればと思っておりますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

宮舘局長
それでは、本日のご出席の皆様のご紹介でございますけれども、お手元の名簿をごらんくださるようにお願いを申し上げたいと思います。
なお、七時雨ロマンの会様につきましては、当県におきまして、このたび「元気なコミュニティー100選」の団体として選定させていただきました。これは自治会、町内会等の地域活動におきまして他の団体のモデルとなるような先導的な事例を選定いたしまして、広く県内外に情報発信することで当該団体の一層の活動促進と県民の地域活動に関する理解と参加を促すことを目的に今年度新たに創設されたものでございます。懇談に入る前に、その認定証を知事からお渡ししたいと思いますので、山本さん、どうぞ。
(選定証交付)

宮舘局長
どうぞ席におつきください。大変おめでとうございました。

懇談

宮舘局長
それでは、早速懇談に入らせていただきたいと思います。まず、七時雨ロマンの会様から、今までの活動内容につきましてご説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

団体員
よろしくお願いいたします。
私たちは、平成13年の7月にササに埋もれてけもの道と化した鹿角街道を歩いてみたいということで、有志が集まりまして歩いてみました。その中で、多くの伝説や物語を秘め、当時の面影が色濃く残っている歴史の道千年の古の古道に強く深く感激いたしました。そして、今目を向けないと忘れ去られてしまうかもしれないという思いを強くいたしまして、七時雨ロマンの会を結成しました。
私たちのその思いに多くの方々が参加し、会員がふえ、イベントに参加し、思いを共有してくれております。過去何回か手づくりのイベントをやりましたけれども、その中でビデオを作成いたしました。ふるさとへの思いや活動をその中で皆さんに紹介しております。今日は、今年2月に県と一緒に開催いたしました七時雨「森と川・夢浪漫フォーラム」のビデオをごらんいただきまして、会の思いを伝えてみたいと思います。それでは、暗くしたいと思います。
(ビデオ上映)

団体員
ありがとうございました。手づくりですので、音響がこういう部屋でつくっているものですから、いろいろ高くなったり、低くなったり、大変イメージを膨らませるにはよろしかったのではないかなと思います。どうもありがとうございました。

達増知事
でも、植物はすごい、すごいと聞いてはいたのですけれども、本当にすごいですね。

宮舘局長
ビデオありがとうございました。それでは、これからは自由な形で知事等との意見交換を進めていただきたいと思います。進行等を知事にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

達増知事
では、早速いろいろと伺いますと、マンダという木は実は初めて聞いたのですけれども、余りほかのところにないですよね。これの並木があるといいますか。

団体員
並木といっても現在あちらこちらにあるような桜並木みたいではないですけれども、昔はかなり本数があったみたいですけれども、今はところどころといいますか、残っているのが鹿角街道に移植して大きな木になってございます。

達増知事
一里塚とかよく発見されたなと思うのですけれども、歴史とか、そういうのは、専門の方もチームの中にいらっしゃるのですか。
いろいろ自然に親しむサークルとか、自然に親しむ会というのはあちこちにあると思うのですけれども、歴史調査みたいなこともやるというのは、自然保護みたいなことと歴史調査みたいなことと両方やっているところはなかなかないと思うのですが、それはそれぞれ詳しい人たちが集まっているのでしょうか。

団体員
そうですね、うちの会の中にもかなり歴史的に詳しい方もおりますし、あと今はなくなりましたけれども、何と言ったっけ。

団体員
八幡平市学芸員、八幡平市歴史民族資料館館長の近谷秀夫先生。

団体員
学芸員の方、あるいは今は世界遺産の推進委員長をなさっている工藤雅樹先生とちょっとお知り合いになる機会がございまして、10年ぐらいのおつき合いなのですけれども、今工藤先生にいろいろナビゲーションを教えていただいております。
11月の中ごろでしたか、先生の案内で世界遺産の調査団が歩いたところを2日かけて同じようにご案内をしていただきました。

達増知事
映像にするのは難しいのだと思いますけれども、ニホンカモシカとかハヤブサとかいるわけですね。

団体員
はい。このマップに載っているのは実際隊員のメンバーが確認した部分を載せているつもりなのですけれども。

達増知事
旧鹿角街道というか、古代の道は埋もれていたのを発掘したということだったのですけれども、いつごろスタートしたのでしょうか、発掘作業といいますか。

団体員
平成13年の夏です。地元の先輩たちでそういうのに関心があるというか、興味がありまして、いろいろ調べていた方があったようで、先輩たちが牧野の開発事業のときにこういう昔の道路があるということで、何かそれを残すように、残していただいたと。

達増知事
それはよかったですね。

団体員
ええ。そのおかげで、今私たちがそれを引き継いできております。

達増知事
牧野の開発事業が1つのきっかけになったのですね。そういうのがあるぞということがみんなに伝わったわけですね。

団体員
ええ。

達増知事
会の活動はパンフレットで紹介されていますけれども、この整備ですよね、街道整備ということや、あとは道標設置や刈り払い、いわゆる整備関係だと思うのですけれども、これはどのくらい進んでいるものなのでしょうか。

団体員
自分たちが朝5時ごろ起きまして、朝早くから取りかかっていました。婦人会がおにぎりとかおやつをつくって、男の人たちは当日5時から出られない人は、例えば前の日に行って自分の分を刈るとか、熱心にボランティアでやっておりました。進みぐあいとしては、まだ充足していくことが必要なこと……

達増知事
行政の場合、ある計画を立てて進捗状況50%とかやるわけですけれども、ただそれは普通の行政の道路整備とか○○整備というのは、道路を通せば終わりということですけれども、ここの整備というのはそういうのではないですよね。一種終わりなきプロセスというか。

団体員
はい、昔からの面影を残すような心構えを持って例年きちんと刈り払いしないとすぐ荒れてしまうというようことは会員はわかっていますので、まだずっと継続しなければもとに戻る街道です。

団体員
周りが牧野になって日当たりがいいものですから、ササの繁殖が物すごいのです。だから、1年休むともう大変なのです。それで毎年継続でやっています。刈り払いすることによって、また今まで見えなかった山野草なんかも結構見えてきていますし、その点はいいのかなと。

団体員
国有林も入っていますので、国有林のほうは営林署、盛岡管理署のほうから非常なご協力をいただいて守っていただけるのであれば頑張ってくださいという姿勢で応援していただいておりました。あとは学校のほうも教育関係で、ぜひふるさとの宝物ということで皆さんに伝えるということで、地元だけではなくて市内の学校の要望もあってボランティアとして講師を派遣しております。

団体員
実際には生涯学習とか、そういうのも頼まれて年に二、三回案内したりしております。

達増知事
大分地域外にも評判が広がっていると思うのですけれども、そういう地域外との交流はほかにはどんなものがあるのでしょうか。

団体員
市の方々のほかに、ここにもありますけれども、七時雨くらくらバスツアーというものを毎年、今までは例年10月の紅葉の時期に合わせて行ってきております。会が13年ですから、平成14年から継続して行ってきております。その中で、既に毎年来ていただける方々のお客様がいらっしゃいます。その中で、その方のお友達とかをご紹介いただいて参加していただいているというような形になっています。例えば毎年いろいろな形で活動報告をさせていただいております。

達増知事
このバスはどこのバスなのですか、昔のバスですね。

団体員
これはうちの会員の中に県北バスの運転手さんというか、従業員がおりまして、彼がその日に融通を図っていただいて、わざわざ自分が運転して、イベントのときは使わせていただいております。
うちの会は職業もいろんなメンバーがそろっていますので、大工さんから公務員からすごい豊富なので、何かやるときには皆さんそれで得意な分野は。

達増知事
それで階段つくったりとか、橋をかけたりできるのですね。

団体員
はい。

達増知事
これ何でくらくらバスツアーと言うのですか。

団体員
それは提案者のほうから。

団体員
私たちにとって七時雨は非常にふるさとの象徴なので。七時雨は見るたびにみんな胸がいっぱいになるような思いをみんなにわかっていただきたいということで、私たちもくらくら、七時雨にくらくら。あと御飯も手づくりの御飯が出ますし、お母さんたちがおいしい御飯をつくってくれるのも、そこにくらくらバスツアーでは振る舞われますので、お料理にもくらくらということで、それを伝えたいと思って。

達増知事
非常に魅力的なツアーですね。

団体員
会員の熱い思いにもくらくらしていただきたいと。みんなはらくらくかなということで。高齢者の方もたくさん、らくらくだと思って、何かするかなと。期待して参加してくれます。
日報さんがいつも載せてくれるので、らくらくだと思って来ましたという高齢者がいるのですが、らくらくに歩けるように整備していますので、高齢者の方でも参加者がいます。

団体員
結構登山風景、写真を見ているとかなり山の自然のままの道という感じなのですけれども、でも高齢者の方でも結構歩いているのですね。

団体員
鹿角街道そのものは昔は大変な難所だったみたいなのですけれども、特に雪のときの伝説、吹雪のときに遭難した方とか、あるいは安代側のほうでもそういう伝説がございまして、伝説というか、神話。岩手山が信仰の山だとすれば七時雨は伝説と民話というか、神話の世界ではないかなということで、私たちは楽に歩けるのですけれども‥‥

達増知事
そうですね、そういう自然や歴史文化の宝庫というところですよね。

団体員
今はもうなくなっている里山の自然が色濃く残っておりまして、ちょっと振り返ると、すぐそこに千年前の方がいるような思いを強く皆さんが受けているということで、私たちもそれを伝えていこうと思っております。

達増知事
こういう人と自然が一体的になれるところとか、またそういう人たちも歴史に触れられるところというのは21世紀に入ってどんどん重要になっていくと思います。都会の人とかは特にそうだと思いますけれども、そういうのを求めるということが非常にこれから多くなっていくと思うので、先進的な事例として非常にいいと思います。

団体員
うちの会員で焼走りで自然保護観察員しながらいろいろやっている方から、何か。

団体員
よろしいでしょうか。今ありましたように、自然公園の保護管理員をやって焼走り地区を担当しております。そういうことから、県の自然保護課の方々にはいつもいろいろとお世話になっております。
七時雨という響きのよいネーミングと、それからまた新百名山の1つであるという、それに値するロケーションを持っているのです、七時雨は。さらに、それに加えて、今説明ありましたように平安時代からのことが現存しているということも非常に大きな魅力だと思います。そういう自然の中に埋もれている歴史の奥深さというのは、やはり説明をしてもらわないとなかなか来てくれた人には伝わらないのですよね。また、伝わることによって、さらに大きく感動を膨らませてくれる。そういうふうなものだろうと思います。今は工藤先生のお話も申し上げましたように、平泉が世界遺産ということでたくさんの観光客といいますか、見学の人たちがおいでになると思いますが、宿泊も含めてせっかくそこまで来たお客さんたちが仙台のほうに引き返してしまうことにならないように、できれば盛岡なり、八幡平のほうにも足を向けていただきたいというふうに思います。
ここに2日なり3日なり泊まっていただけるようになれば、ここから八幡平もありますよ、三陸海岸のほうにも、海岸のほうにも行けます、あるいはまた十和田のほうにでも行ける基点になるよと。お望みながら、岩手山にでも、七時雨にでもご案内しましょうというふうな感じで、広域的な観光行政といいましょうか、そういったふうなことでハード面でぜひお力添えを賜りたい。
私たちロマンの会、やっていることはそれほど大げさなことはできませんけれども、七時雨周辺の知識を深めたり、それからまた創意工夫を凝らしながら、来てくれた人たちに感動を与えるような、あるいはまた満足感を持ってお帰りいただけるように努力したいという、常々そういう話はしております。その辺のところをぜひお力添え、ご理解いただきたいなと思います。

達増知事
平泉の文化遺産というのは突然変異的に出てきたわけではなくて、それ以前からの岩手の風土、特に人と人との共生、あとは人と自然との共生ですよね、そういう土壌があってできたものなので、平泉に関心のある方は、どうぞそちらの岩手のそういう風土もきちんとごらんくださいというアピールもしようと思っていまして、そこから平泉に来た人たちがちゃんと北のほうを向くようにしたいと思っておりました。
新百名山にも選ばれたということで、どうなのでしょう、観光客あるいは山歩きファンの人たちが勝手にといいますか、どんどん来て歩いていくというようなふうに、そういう人たちがふえているのでしょうか。

団体員
新百名山に選んでいただいてから、前とは違ってかなり多くの人が来るようになっております。もちろん山菜とりの人たちも多いのですけれども。
先ほどビデオで見たような、貴重な山野草とか植物がいっぱいあるということなのです。ところが、何の規制もない山なので、たくさんの人に来てもらうのはありがたいことなのですけれども、そういう貴重な植物の乱獲とか、ごみはいっぱい捨てていきますし、何かそういうのを防ぐ手だてがないものかなと日ごろ思っています。
これ私のあれなのですが、もしできることであればいろんな制約があるかもしれませんけれども、岩手県指定の自然公園なりに指定していただけたならそういうあれもできるのかなと。
こんなことがありました。ことし6月3日、山開きを行ったのですけれども、一連の行事が終わりまして、その帰り道なのですけれども、私ら3人車で帰る途中、田代高原で道ばたでアズマギクを持っている夫婦がいたのです。それも発泡スチロールの箱まで用意して。うちらもちょっと気になって車とめたのですけれども、余り気にするあれもなく平気で掘っているのです。一声かけようかなと話したのですけれども、私らには何の権限もないし、資格もないものですから、ちょっと声かけかねたのです。それがずっと悔いになって残っているのですけれども、そういう意味でも自然公園とか、そういうのにしたらそういうあれも防いでいけるのかなと。また、今残っている七時雨の自然保護についても私たちだけではなく、次の時代にも伝えていけるのかなと、そう思っております。ぜひその辺のことは考えていただければありがたいなと思っております。お願いになるかもしれませんけれども。

達増知事
平泉の場合でも活用推進アクションプランというのと同時に、ほぼアクションプランというのをつくっていまして、やっぱりそういう観光や地域振興のような活用策を、そっちを進めるに当たっては保護のほうにも力入れなければならないと思います。特にこれから保護ということが大事になってくるのだろうと思いますので、県のほうでもいろいろ研究しようと思います。

団体員
よろしくお願いします。
あと何かありましたら。

団体員
今ビデオにもありましたように、ここの地域は非常に歴史の古い寺田、旧寺田村なのですが、その中で私たちロマンの会として、今あったように子供たちの川の調査も当然やっております。上流なり、中流なり、下流にどういうものが、虫がすんでいるのか、それらもロマンの会でお伝えをしていますし、また総合学習の中で学校を対象とした鹿角街道を重点とした中を地域の人に、後世に伝えなければならない私たちの立場でありますので、そのためにも小学校でありますとか、また市内の校長会の皆さんと教職員の皆さんがぜひ寺田地区にそういう古道がありますということで、学校の先生方も一度は、子供ばかりではなく、自分たちがわかっていないとだめですよということから校長会を初め教職員が鹿角街道の調査なり、歴史の文化なり、そういうものを学んでいます。あと古代の歴史としては、白坂観音とか択両寺とか。択両寺は、浄法寺の天台寺とか、それから岩手町の……何だ、あそこは。

団体員
御堂。

団体員
御堂観音とか、同じ時代の930年ですか、に北東北では3つの寺と言われておる由緒あるその1つが寺田にあるということで、そういう方面も説明なり勉強会をやっているというような状況であります。

団体員
女性の声を。

団体員
私のほうからもぜひ一言。自然を守るとか、それから歴史を学ぶというのは当然なのですけれども、私たち女性会員は大体2割程度の会員がおりまして、会はあれなのですけれども、活動に強く参加しております。
それで、今までのイベントの中で女性の持ち味を生かして野だて風にしてイベントの中で抹茶を差し上げたりとか、それから皆さん蔵をお持ちの方もおいでですので、そこから昔のウルシの食器とかを70以上集めて、そしてイベントの中で郷土料理を作り、そして出したこともあります。とっても喜んでいただいたのですが、私たちは目で見て、そして触れて、味わうという体験を通して、昔から受け継がれてきた暮らしの文化を皆さんに伝えていきたいという思いがあります。
このごろは、私たちの周りでも家族構成がもう昔と違ってきていますので、暮らしの文化を支える人とか、またそれを受け継ぐ人の数が少なくなっておりますので、食に限らないのですけれども、日常の生活の中にある文化をどうにかして次の時代の子供たちを通してつないでいきたいという思いをとても感じてこのごろはおります。
ロマンの会の活動のように、自然や社会資源を大いに活用して、特に私は低学年の子供たちに暮らしの文化をはぐくむというような形で、何とか継続的に学習していく機会を欲しいなと思っているです。小さい幼稚園とか、保育所、低学年のうちに生活の文化的な部分というか、身につけさせないと、大きくなって人の言葉を受け入れるというか、それからやっぱり漬物のように身にしみないと、それは自分たちの一生の生活の中に結びついていかないような気がするのです。ですから、それはぜひ子供たちに、小学校の時代から昔の文化が身につくような教育方法をずっと継続的に、要するに続いて学習するということが特に大事だというか、学舎というか、そういうのを通して物すごく感じております。
以上です。長くなりました。

達増知事
漆器のお膳で郷土料理というのはすごいぜいたくですね。

団体員
参加者に感激されました。

達増知事
あとは寺田の地域の皆さんが守ってきて発掘して、こういうふうにしているというのは、本当に地域の皆さんのお手柄だというふうに思いますし、その中で子供たちもきちんと役割果たしていることは、やっぱり子供たちには誇り持って欲しいし、それがきちんとつながっていくようにしたいですね。

団体員
はい、次の時代につながっていくように私たちも活動していくようにしていかなければならないと思います。

団体員
手短に。私のほうからハード面になりますけれども、ビデオのほうにもありましたが、川にかける橋なのですが、会員が手づくりで丸太を組んでつくったものです。実際30センチぐらいの幅しかない橋で、会員としては思い入れがすごくありますが、どうしても子供たちとか、あとはいろいろな方々に街道を歩いていただく中で、余りにも危険な部分もあるというのがあるのです。
時を越えて先人の思いを未来に伝えていく中で、やはり橋というものがどうしても街道を歩いていく中ですごく大切だなと思っています。ただ、余り橋というのではなくて、これも例えば美しい風景が合ったようなつり橋とか、あとまた石橋のような、石を並べた中で丸太を組んだような、景観に合うような橋というものがどうしても必要ではないかなという部分があります。
この21世紀、人とか物とか情報が発信されていく中で、本当に厳しい時代ではありますけれども、今までの先人の思いを未来に伝えていくためにもその激流の中にみんなで向かいながら未来発信、伝えていきたいなと思いますので、ぜひ要望というか、お願いになりますけれども、県や市の方々、地域の方々にその橋の建設をぜひ取り組んでいただけるようにお願いしたいと思います。

達増知事
はい。

宮舘局長
もしなりかありましたら。

団体員
実は私たちの地域にはまだまだ昔のものがいっぱいあり、元気なお年寄りの皆さん、おじいちゃんとかおばあちゃんがいるのです。
きょうここには特別な産物というか、お土産もなかったので、もし知事さん持っていくのに邪魔にならなければ、こういう手づくりのものを持ってきましたので、これはうちの近所のおばあちゃんが手づくりでつくって、それでこれ七時雨にちなんで7足持ってきました。こちらのほうは、今日のご足労に感謝して5足持ってきました。ぜひお持ち帰りいただければありがたいです。よろしく。

宮舘局長
大変中身の濃いお話を皆様からいただきまして、ありがとうございました。また、知事もお土産いただいて。

知事所感

宮舘局長
それでは、時間になってまいりましたので、最後に知事から今日のお話、感想をお願いいたします。

達増知事
七時雨山のことでありますとか、あとロマンの会のことでありますとか、いろいろ聞きかじってはいたのでありますけれども、今日改めて大変すばらしい財産を、また本当に手間暇かけて発掘して守って、そして皆さんで楽しんでいらっしゃるということがわかりました。
岩手全体にとっても大変参考になる事例だと思います。この七時雨山や街道、川、これちょっと卓越しているので、なかなかこういうところがほかにもあるとは軽々しくは言えないのかもしれないのですけれども、あるかもしれませんので、ぜひ岩手のあちこちでこういうふうに発掘して守っていくことができればいいなというふうに思います。
また、活用ということについては、やっぱり慎重にといいますか、損なわれてはなりませんので、安易な観光地化的なことには似つかわしくないのだと思います。基本的には、地域の皆さんがここまでやってこられているのですから、地域のために活用されていくということを基本にしながら、やっぱり興味、関心のある人は日本中あるいは外国にも出てくると思うのですけれども、寺田の方に一言あいさつしてから入るとか、そういう慣習が生まれてくることが望ましいと思いますし、ただいつかどこかで行政としてその辺のルールとか、新しい課題かなという感じもしまして、どういうルールづくりあるいは体制づくりが必要なのかということは、ちょっとこれは研究していかなければならないなと思いましたが、そういったこともやはり行政が勝手にやるのではなくて、地域の皆さんと相談しながらやっていかなければならないなと思いまして、いろんな新しい課題も発見できましたけれども、非常に岩手全体にとっても元気が出る事例を紹介していただいて、本当に今日はありがとうございました。皆様ありがとうございました。

閉会

宮舘局長
皆様、本日は大変貴重なご意見をいただきまして、ありがとうございました。
先ほど選定されました「元気なコミュニティー100選」の団体として、我々も皆様もこれから県内外に大いにPR、情報発信していきたいと思います。これからもどうぞ活動をよろしくお願いしたいと思います。本日は大変ありがとうございました。
以上をもちまして、県政懇談会「草の根地域訪問『こんにちは知事です』」を終了させていただきます。

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