希望王国岩手放課後座談会(平成21年12月15日)懇談記録

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ページ番号1000970  更新日 平成31年2月20日

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  • 訪問学校:協和学院水沢第一高等学校
  • 実施日:平成21年12月15日(火曜日)
  • 場所:協和学院水沢第一高等学校

開会

高野教頭
それでは、放課後座談会を始めさせていただきます。よろしくどうぞお願いいたします。

知事挨拶

写真:放課後座談会の様子1

高野教頭
では、知事さんにごあいさつをお願いいたします。

達増知事
今日は、希望王国スクールセッションということで、まず今授業のようなことをさせていただき、私は教育のほうの訓練とか学習とかというのは全然やったことがありませんので、教えることについてはど素人でいつもなかなか授業というのはどうやればいいのだろうかと思いながらやるのですが、今日は生徒が非常によく話を聞いてくれまして、目と目が合うなという感じで話ができて、それで何とか時間までそれなりに話をすることができて、生徒に助けてもらったなという感じがしております。
ここからは岩手放課後座談会ということでありまして、学校の授業、課外活動、またいろいろ学校を取り巻くいろんな課題等々、普段考えていること、あるいは見たり聞いたりしていることについてお話を伺いながら、私学のあり方、また行政のやるべきことなどヒントにさせていただければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

出席者紹介及び学校の取組紹介

写真:放課後座談会の様子2

滝澤校長
それでは、今日の参加者の自己紹介を初めにさせていただきまして、それから始めていきたいと思います。
まず私からお話を。先ほどごあいさつしましたが、校長の滝澤昭弘といいます。この学校には昭和41年から勤めさせていただきまして、現在に至っております。いろいろなことがありましたけれども、生徒と一緒に学ぶ中で私もエネルギーをいただいてここまで来たのだなと思っています。教科は、今はやっていませんが、数学を担当していました。よろしくお願いいたします。

高野教頭
教頭の高野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。私は、平野参議院議員と高校が同じです。よろしくどうぞ。

藤沢教諭
いつもいろいろとお世話になっております。教務課長をやっております藤沢と申します。教科は国語です。振興策定計画のほうでは学社融合プロジェクトということで、地域の方々にいろいろと学校のほうに来ていただいて、いろいろ生徒たちに幅広い学びのほうをさせていただいております。よろしくお願いいたします。

青木教諭
総務課長をしています青木と申します。総務課といっても、うちのほうではPTAと、あとは同窓会の担当をしております。また、教科のほうは美術工芸を教えています。それで、この間地元の新聞に載ったのですが、美術工芸同好会というのは癒し系のクラブということで、作品を発表するのではなくてみんなで楽しくやりましょうというようなクラブをやっておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

福間教諭
進路指導を担当しております福間と申します。教科は、地歴、公民。この学校に来て20年になりますが、この間にいろいろ学校自体も変わってまいりまして、進路担当なので当然就職も手がけるわけですが、現在は進学のほうに力を入れてやらせていただいております。よろしくお願いいたします。

熊谷教諭
生徒指導を担当しています熊谷と申します。よろしくお願いします。学校に勤めて16年になります。年齢はぎりぎり30代でして、勢いだけでやっておりますので、まだまだ勉強することがいっぱいあります。よろしくお願いします。

大内教諭
入試広報を担当しております大内と申します。よろしくお願いします。私はこの学校へ来て14年目で、教員になる前は東京で2年間サラリーマン、あとは岩手へ帰っても2年間サラリーマンをして、やっぱり子供と接したいということで教師になりました。そういう気持ちを持っている方というのが実は県内にもいっぱいいて、なかなか受け口というのがないのかなというのを少し考えているときです。教科は公民を担当しています。クラブはバスケットです。よろしくお願いします。

阿部PTA会長
PTA会長を務めています阿部光悦と申します。PTA会長、自分の娘が、去年卒業しましたが、ここに入ったときに父母会というか、親の懇親会のときに集まりまして、前のPTA会長を何気なく見つめていたら目と目が合いまして、それがきっかけでPTAの役員をお願いしますと言われたけれども、なかなか縦に返事はできない、横へ振っていたのですけれども、それが始まりで、今年で3年目なのです。ほかの高校ではそういうことないと思うのですけれども、娘が高校に入って、本当は去年卒業して、PTA会長も終わりだなと思ったら、3番目の息子が、お姉ちゃんが水一行って楽しかったなと言っているのを聞いて僕も入りたいと。親としてはえっと思いましたけれども、ここに入ったら校長先生から、先生からみんなに見詰められまして、またPTA会長いいんじゃないですかということで、PTA会長を今年で3年目やることになりました。副会長とかいろいろいますが、この人たちも多分私と同じような感じで兄弟が大体みんな入っているもので、1年で終わらないで2年、3年と続くのではないかなと思いますけれども、そういうことでやっていますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

下田PTA副会長
副会長をやっております下田寿人と申します。子供が今3年生で、正直1年生からお世話になっていまして、何かお手伝いしなければならないなと思って、クラス役員程度でおさめようかなと思いましたら、どういうわけだか学年のほうを任されまして、そのままずっと3年間やっているような状況でございます。1年生で入ったときには、ちょっと心配な子だったものですから、本当に3年間通ってくれるかなと思いながら心配を、役員をしながら、学校に携わりながらという形で見てきましたが、おかげさまで本当に先生方の熱いご指導のもとで3年間、あともう少しで卒業を迎えられるというような状況で、クラブ活動から本当に一生懸命、朝から晩まで、土日関係なく頑張ってこれたなというふうに思っています。本当に先生方の熱い指導のたまものと思っています。

吉田PTA副会長
PTAの副会長やっています吉田と申します。今息子は2年生で、今日から修学旅行で沖縄のほうに行っています。私も初めて私立高校というのに子供を入れたのですけれども、最初は非常に不安なところがあったのですが、入ってみてやっぱり先生方一生懸命指導していただけるので、本当に入学式のときは非常に不安だったのですけれども、だんだん入っていくうちに、よかったな、いい学校に入れたなと思って安心した次第です。よろしくお願いします。

高野教頭
どうもありがとうございました。

滝澤校長
それでは、私のほうからあいさつというか、あいさつにかえて本校の概略についてちょっとお話ししたいと思います。
話の内容は4つです。本校の沿革、校訓について、それから設置学科について、それから学校の現況について、それから最後は現在学校の取り組みの中心、柱になっている本校の協和学院の振興計画についてというのを簡単にお話しさせていただきます。すみませんが、座ってお話しさせていただきます。
それでは、プロジェクターに従っていきます。最初の本校の沿革ですが、本校は大正15年、清明女学校として出発をいたしました。残念ながら昭和20年3月31日の教育の戦時措置令によって閉校を宣言いたしまして、一旦学校を閉じてしまいました。本当に残念で悔しくてなりませんが、当時の清明女学校の卒業生の台帳は本校に保管されていまして、清明女学校の卒業生は2,927人です。清明女学校の名づけ親は、斎藤閣下でありまして、清明女学校の開校から何かとご援助いただいた方です。
終戦後、昭和21年、当時の清明女学校の先生方が中心になりまして、特にお寺のお坊さん方が中心になりまして、荒廃した日本の世の中を救うのは女子教育にきちっとした力を入れないとだめだということで、清明女学校が続いていないもので、水沢女子協和塾を開校いたしまして、校舎がありませんので、4つのお寺さんを学寮にして出発をいたしました。この名前を水沢協和女学院と改称するときがあるのですが、塾と協和学院合わせて1,145名の卒業生がおります。
この協和塾を土台にして、昭和31年5月に水沢女子高等学校を開校いたしました。当時の理事長さんは柳沢教樹と私は呼んでいますが、あそこの増長寺の住職さんでありました。それから、校長先生が内田正善先生で、この方は長光寺の住職さんでございます。
これは当時の校舎の前で撮った、女子高ですので女子生徒のにこやかな開校を喜ぶ顔です。当時は上町にありまして、上町というのは現在の水沢病院の周辺に校舎があったのです。
その後、昭和35年に協和学院水沢第一高等学校と改称、名前を変えております。ちょうど35年の3月にこの、ここ森下というふうに字名呼んでいますが、ここに土地を買うことを決定いたしまして、ここに引っ越してくるわけです。あわせて36年に日本大学の準附属高校として出発をしました。
これは大分年月がたったのですが、昭和51年ごろの本校の校地、校舎の全景です。今は残っているのは(3)の体育館だけが残っています。体育館は昭和39年につくった体育館で、あと残っているのは一番左端かな、これでいうとこれですね、これが今残っております。
平成18年の10月に創立50周年、高校創立50周年です。清明女学校から数えるとちょうど80周年のお祝いをしました。その80周年、50周年記念の最大の事業がこの新校舎の建設でした。これは、本当に県の方々のお力添えをいただきまして、本当につくってよかったなという校舎をつくらせていただきました。
さて、建学の精神、校訓ですが、建学の精神は仏教精神による人間教育ということです。先ほどお話ししましたように、戦後の出発が住職さん方が学寮としてお寺さんを開放してくれたということもありまして、やっぱり一人一人を大事にする、人間の命は尊いものだというその精神でしっかりした人間教育をするというのが建学の精神です。
校訓は、先ほど理事長室にありました神清智明、松操竹節、衆心成城というのは図書室に掲げてあるのですが、これら心は清く賢明で、確固たる信念を持ち、心を一つにすれば何事も成せるという校訓で、それぞれの教室の正面にこの校訓を掲げております。
実践的には、教育の精神として、育ち合いの教育、イコール共に育つのだと、一人一人はみんな役割があるのだと、尊い人格を持っているのだと、その一人一人が持っている可能性を開花させる教育をやりましょうと、それは手をつないで共に育つという視点から出発していくのだということです。
2番目は、設置学科と学級定員等についてです。本校の学科は、普通科3学級、調理科1学級で4学級から成っていまして、学級定員は35名です。40名というのが標準なのですけれども、うちは35名で何とか面倒見のいい、一人一人が先生方の手に入るように教育したいということで、35名にしております。1学年の定員は140名、総定員が420名の小規模校ということで今やっています。
3番目の本校の生徒数の推移と最近の入学生の動向ですが、ちょっと古いデータを出しましたが、まず生徒数ですけれども、昭和42年、1,717名、これがピークのときでした。これは、高校全入運動がまだ始まる前のベビーブームの頂点のときですね、その入学生です。県立学校も少なくて、当時は内田先生なんかに聞きますと、県のほうから何とか収容定員を増やしてほしいというお願いが毎年毎年あったという話を聞いております。1,717名まで増えたのですが、その後この辺に県立学校の、いわゆる1町1村に1高等学校という全入運動の中で、江刺高校とか胆沢高校とか金ケ崎高校とか、それから水沢工業高校というふうに公立高校の増設がありまして、そういうのも相まって昭和52年では385名まで生徒数が減ってきていると。それで、最近ですが、平成18年、ちょうど50周年を迎えた年です。生徒数205名だったのですが、232名、260名、292名と、約30名ずつおかげさまで増加の傾向にあるということで、本当に校舎を建てることによってさまざまなところに子供たちの意識が変わってきたのかなというふうに思っています。
教育を支え創造する教職員は、本務教員24名、兼務教員10名と、読書指導員が1名、スクールカウンセラー1名、事務職員4名、合計40名のスタッフで今小規模な学校を運営しています。
これは、50周年当時の校舎の全景ですけれども、今の学校そのものです。全く変わっておりません。ここに寮があったのですけれども、全部取り壊しまして、先ほどお話ししました体育館のみが残っていると。あとはほとんど新しくなっております。
4番目は、地域に信頼される教育を目指してということで、協和学院振興計画を決定いたしました。地域の各界で活躍している方々、奥州市議会の教育民生常任委員長の佐藤邦夫先生を初め、教育長の菅原義子先生等々、各方面で活躍している人に検討委員になっていただきまして、平成20年に振興計画を決定しました。大まかなところは、一から始める「みずいちチャレンジ」だと、地域共生と育ち合いの教育を目指して実践していくよと、計画期間は20年から24年、今年ちょうど2年目を迎えて、来年3年目となります。
計画の柱には、8つの目標、5つの挑戦、6つのプロジェクトを設定しております。8つの目標のこの8つというのは、経営数値目標1から4まであります。それから、教育目標は5から8までありまして、後で何とか自主財源比率40%達成のために今頑張って、少しずつ近づいているところでございます。
あとは、5つの挑戦というのは、1から5までありまして、1番目はやっぱり何といっても分かる喜びを実感できる事業を何とかつくるように先生方頑張りましょうというのを初めとして5つの挑戦をやっています。
これらを実践するために、推進するために、先生方6つのプロジェクトに分かれてやっています。学社融合プロジェクト、クラブ強化プロジェクト、留学プロジェクト、進学プロジェクト、就職プロジェクト、財政安定化プロジェクトです。
こういう特色ある活動を計画していただきましたので、次のことは教務課長の藤沢美穂がお話しして、今年度特に本校で特色ある教育活動の中身についてお話ししていただいて、懇談の材料になればいいなと思っています。
では、先生、お願いします。

藤沢教諭
これは、本校の生徒たちのいろいろクラスマッチや学年レクや応援等のときの表情です。
では、概略については校長のほうから話がありましたので、今年度の本校の教育活動の特色についてお話しさせていただきたいと思います。
まず、私たちが目指しているものということで、自主的、自発的に学ぶ力の育成ということで、今年度は特にいたわりの心を大切にした人間教育、生徒が生き生きと学び活動する学校づくりということを目指して、それぞれが授業やクラブ活動等を行っております。特にわかる喜びを実感できる事業の工夫、社会を構成する一個の人間としての社会力を養う、そういった学力の向上を目指すということです。特にもそういったことを達成するためには、私たちは基本的な生活習慣の確立、それから集団づくり、仲間づくりということが大切ではないかというような、そのように考えております。
これは朝の読書風景です。あいさつ、朝読、身だしなみ、この3つをまず全教職員も生徒も合い言葉のようにしてやっております。あいさつということで、私たちも生徒指導課を中心にしてあいさつの強化週間ということも設けたりもしますけれども、生徒も各クラブや執行部、クラスによっても、今週はうちのクラブが校門に立ってあいさつをしましょうということで、これはバドミントン部が、今週は自分たちが昇降口の前に立ってみんな来る、登校する先生も生徒も出迎えてあいさつをしようということでやっているところです。恥ずかしさもあるのですけれども、朝からそれぞれお互いに声をかけ合ってあいさつをするということです。
それから、先ほど出しました8時35分から8時45分までを読書の時間というふうに設定しております。本校で朝の読書の時間を設定してから16年目となります。県のほうから毎年5万円ほど各クラスに特色の補助をいただきまして、本を選定して、各教室のほうに配架させていただいております。
それから、本日も入ったときにご覧になられたかと思いますけれども、図書館を1階に配置しております。そして、ガラス張りにして、外からも見やすい、入りやすい雰囲気をつくって、まだまだ本校の蔵書数も少なくて実現までちょっといっていないですが、できれば地域の方々にも学校の図書館も利用していただいて、そういったところからもいろんな交流が始まればというふうに考えて、そのように設置させていただきました。
それから、勉強が好きか嫌いかというと、大体嫌いだという生徒がほとんどかとは思うのですけれども、わかりたいとか、わかるようになりたいということはどの生徒も持っているかと思います。そのために、本校では学び合いを大切にと、先ほど集団づくりということもありましたけれども、自分だけが点数とれればいいのだということではなくて、まずわからなければみんなのところでわからないと聞けるような集団づくり。それから、わからないから教えてほしいと謙虚に言えたら、そこについてわかる生徒は教えてあげれる、そういったような教え合いや学び合いのできる集団づくりというところを大事にしていました。定期考査などのときには、個人目標もですけれども、各ホームルームでクラス目標を決定します。では、今度はうちのクラス平均点何点、例えば70.2にしようとか、ちょっと難しいから60点ぐらいにしようとか、クラスによってさまざま上から下まであるのですけれども、その達成のためにどうするかと。では、班ごとで小テストの合格状況をチェックしようとか、では放課後の学習会を設けようとか、またはこの班は模擬問題をつくろう、担当はどのようにすると、そういうようなことで各クラスで話し合いながら目標達成に向けていろいろ勉強しています。
そういった集団づくりの一環として、いろいろな行事も設けております。これは、ブナの中を流れる水を聴診器で聞いています。1年生の地域観察会ということで、これ5月にやる行事です。また、同じようなことで、これは今年の、上のほうは1年生の学年レクの様子です。入って1カ月ぐらいのところですけれども、みんなでいろいろと仲間づくりをやって、楽しみながらそういったことの役割分担をお互いにしてみたり、そういったようなことでの集団づくりをしています。下は、1年生、3年生関係なく、それぞれクラスが団結してやるクラスマッチです。
それから、先ほどもわかりたいということがあるのですが、やっぱり今までの本校に入ってくるまでの中には、どうしても基礎力のところが小学校3、4年生あたりでつまずいて、人数の中にはABCがなかなか書けない、読めないであるとか、分数の計算ができにくいと、そういったような生徒も入ってきます。そういった生徒さんは、公式は覚えれても計算過程で間違ってしまったりとか、そういうところからなかなか素直になれないとか、自信が持てないというようなことなどもあるので、昨年度から基礎力養成講座ということで英語と数学をそれぞれ15回ずつ、大体10人ちょっとの人数で基礎力の本当に最初のところから勉強するということを設けていました。
それからまた、座学だけではなくて、いろいろな体験をもとにする学習も多く取り入れていこうということで、これは国語科のほうの文学散歩です。1年生で宮沢賢治の文学散歩、2年生が石川啄木、3年生になって遠野というように、いろいろ岩手県内のさまざまな文化人であるとか、2年生でも若干1組の生徒が平泉の文学散歩なども行っております。
この写真は、今年の進路ガイダンスのときの様子です。面接の仕方であるとか、いろんなあいさつの仕方とか、外部の講師の方をお呼びして、みんなで講堂のほうに机、いすを運んで学習している風景です。ほかにも保育、福祉体験であるとか、工芸体験、それから今日も調理科の生徒が行ったのですが、1年生、この時期に心肺蘇生法講習ということで、消防の方のご協力をいただいてやっております。調理科がありますので、食事マナー教室であるとか、食品加工場見学とか、また性と生の教室とか、ピア・エデュケーションなどもいろいろ行っております。
これは、工芸選択の生徒がつくった作品を展示したときの様子です。受け身の学びだけではなくて、自分たちの持っているものもさまざまな形で表現するということも大切にしていきたいなということで行っております。
これは、先日12月6日に日本赤十字の本社のほうで表彰式をしていただきました。3年生の生徒なのですけれども、おかげさまで高校生の部の優秀賞を受賞させていただきました。
各校さんでもやっているかと思いますけれども、各種検定であるとか、そういったような技術考査であるとか、そういったものも行っております。特にも本校は調理師養成施設でもありますので、高校卒業の資格と同時に調理師免許のほうの取得もできるようになっております。これは、県南のほうでは本校のみです。
これが今年の文化祭での調理室のほうの調理場の様子です。メニューも幅広く、全部生徒が献立作成から材料発注から、もちろん調理からやります。普通科の生徒がウェイター、ウェイトレスになって、いろいろ一般の方々にも一高のおいしい料理を安価で提供させていただいています。大体1年生はこちらのほうで洗い場担当、2年生がサポーターで、3年生が中心となってやっていました。来年は今度は自分たちは何をつくろうかというのを先輩のことを見ながらいろいろやっています。
それから、調理科で3年間学んだ成果ということで、送り迎えをはじめとして、授業料からいろいろおうちの方にお世話になっているのですが、なかなかありがとうとは言いにくいので、こういったような形で3年間学んだ成果で、これもメニュー等も全部生徒がつくっていました。それで、これは保護者を呼んでの食事会ということで、和室と外国語教室を使ってやったものですね。いろいろみんな記念写真を撮っている方もいますし。
それから、お呼びするだけではなくて、こっちのほうなのですけれども、この地域の公民館のほうのお母さんたちのお料理教室に調理科の生徒が講師という形で……

達増知事
教える側で。

藤沢教諭
教える側で。そうすると、生徒も教えるって意外と難しいものですねと、いつも教わるばかりなのですけれども、やっぱり逆の立場に立ちながらもいろいろ、また別な意味で学ばせていただいております。
地域の方々からさまざまな教えをいただくということで、「みずいちアースデー講演会」というものをやっております。今年で13回目です。地球に優しい人になるための心の持ち方、生活の仕方を考えるというようなことで、ほとんど地域の方々にいろいろ講師になっていただいて、お話をしていただいていました。今年は、先日厚労省のほうで表彰された千田精密工業の千田伏二夫社長さんに来ていただいて、「逆境をばねにどこまでも夢を追って」ということで、いろいろと仕事に入っての人間関係とか、自分はどういうふうに向き合うのかとか、周りの人との過ごし方についていろんな経験をもとにして心に響くお話をしていただきました。
それから、そうやって支えていただいている地域の方々に対して自分たちのできることをということで、まずこの地域の祭典である日高火防祭清掃ボランティアというのを生徒会が全校生徒に呼びかけてやっております。今年で14年目ということになります。最初はきれいなまちの中でお祭りをということで、その当日に清掃ボランティアをやっておりましたが、数年前から市民の方から、祭りの次の日のほうが汚れるので、そちらに日を移してやってくれないかというようなことを受けまして、生徒会が校長先生らとも交渉して2日間やって、2日目の1時間目は公欠ではないですけれども、少し時間をゆっくりと授業を始めて、清掃してから授業というようなことでやっております。今年も1日目、2日目ともに9割を超す生徒が参加して、このまちの中の清掃活動を行っていました。
清掃活動だけではなくて、なかなか若い人手不足ということもありまして、こういう山車を押すという人もなかなかいなくてというお話を受けて、生徒が屋台押しに協力をしてというようなことも今年はいたしました。
あとはいろいろクラブのほうで培った力を使って、いろんな特別養護老人施設であるとか、保育園、幼稚園などに邦楽部が琴の慰問演奏に行ってみたり、吹奏楽部が一緒に七夕コンサートをやってみたりというような形で、いろいろ地域の方々のところで自分たちのできることで何かやりたいということで出て、発表の場をつくっていただいているということにもなりますけれども、そういった形で生徒たちが地域のほうにも出ております。
それから、今日は雪がこんなに降って大丈夫かしらと思ったら、逆に早々とみんな集合して、無事に沖縄の修学旅行のほうに3泊4日で行っておりますけれども、いろんな学習の中で平和というような問題についても考えながら修学旅行をしましょうということで、本校では前年度に修学旅行に行った3年生の修学旅行実行委員が中心となって、全校生徒に呼びかけて毎年折りヅルをつくっています。平和への思いから誓いをみんなで込めた折りヅルを修学旅行団が沖縄に持っていって、そこで祈りをしてくるというようなことをしています。沖縄に行く前は広島の修学旅行のときも同じようにやっております。
それから、国際交流というところでは、10年以上前から中国やアメリカなどから短期、長期の留学生が来校しております。今年は上のほうに顔写真がありますが、ジェイ・ブラウン君が本校を訪れて、生徒たちと一緒にいろんなことについて挑戦していただいています。これは、学社融合でやった座禅とか、山登り、登山体験、あとは東北を知るということで、松島のほうに希望の生徒たちとともに行ったり、普段の授業プラスそういったようなことも一緒に体験しております。
それから、授業だけではなくてクラブのほうもいろいろと頑張っています。今年はバスケが県選抜3位であるとか、昨年度も陸上、東北大会、バドミントン男子、東北選抜等行っています。今年も特に陸上は高総体東北大会に7名、新人戦も東北大会に4名であるとか、新潟の国体、それからユース全国選抜に行く生徒も何名か出ております。バドミントンの団体男子、県3位とかテニス団体5位とか、野球もおかげさまで8年ぶりに県大会に出場させていただきましたし、軽音も優秀賞をいただきました。ボクシングもライトフライ級で東北のチャンピオンになって、生徒たちもいろんなところで頑張っております。
これは、先ほど振興策定計画について校長からお話がありましたが、私の担当の学社のところを中心にお話をしたいと思います。

達増知事
ちなみに、座禅というのは、留学生が来たからだけではなく、普段からやっているのですね。

藤沢教諭
いえ、今年のところので、学社融合プロジェクトのところで1年生に幾つか講座を設けたのですが、その中で座禅ということで、正法寺の住職さんに来ていただいて、鈴木大鑑住職様に来ていただいて座禅ということに初体験させていただいていました。
学社融合事業ということで、先ほどから何回かお話もさせていただきましたけれども、地域の方々と触れ合いながら体験を通して自分と向き合って、社会性とか協調性を養っていくということを目的にしております。今年は日本の礼儀作法を1年生にということで、先ほどの法話と座禅、それからその後にも生涯教育コーディネーターの方をお呼びしての礼儀作法、応接マナーの講習会を行ったりしておりました。それから、2年生は文化庁の地域人材の活用の支援事業にも指定していただきまして、茶道のほうを各クラス普通科、6時間ぐらいずつやらせていただきましたし、3年生はあと社会に出る生徒も少なくありませんので、社会に出てからどうすればいいのかなとならないように、例えば消費者問題であるとか、DVとか、何かトラブルに巻き込まれたときにどこに相談しに行けばいいのかとか、いろいろ住所が変わったり、職業が変わったりしたときに、役所でどういう手続が必要なのかと、年金保険というものがどのようにして自分のところにも返ってくる、社会のことに役立つのかということを、また普段の授業と別なところから、先日は税務署の方に来ていただきましたし、市民課の方に来ていただいたり、社会保険庁の方に来ていただいたり、いろいろなところから来ていただいて、そのような授業をしております。
生徒に好評だったのは、お辞儀や化粧等の、先ほどここでお辞儀している写真がありましたけれども、地元のホテルの方に来ていただいて接客マナーといいますか、そういったことについていろいろとお話ししていただきましたら、本当にすぐに自分のものになるというようなことで、生徒には大変好評でした。ほかに先ほどジェイ君も行った登山体験や海釣り体験等も行っておりました。
これは、2年生の総合学習の時間に行った茶道のところを成果の発表ということで、何名かの代表の生徒がお茶会をして、ちょうどすぐそこに特別養護老人施設もあるのですけれども、その方々も来ていただいてお茶を飲んでいただけたということで、そこの図書館のところでやっていただいていました。校舎は、基本的にはバリアフリーにしておりますので、このようにして。
それ以外にも、例えば県内私立学校がそれぞれ自分たちの魅力をアピールする私学フェスティバルであるとか、インターンシップとか、いろんなところで生徒たちは学ばせていただいたり、発表の機会を与えていただいたりしておりますし、これも通常の授業ではなくて総合研究会とありますけれども、私学、転勤がないので、特にうちのように1つだけで系列校もないと、そうするといろんな意味でマンネリになってしまうこともあるのではないかということで、それぞれ年に三、四回研修会を行って、これは今年度来た先生の授業研究についてということで、授業を見てその後に研究会で意見交流したり、それ以外にも私たちも進路指導する上で大事なので、面接の仕方をジョブカフェいわての方に来ていただいて、我々が研修させていただいたり、あとは応用心理士さんに来ていただいて、いろいろ発達障害について学ばせていただいたりとか、そのようなこともしております。
先ほど校長先生のほうからもありましたように、教育の精神ということで、教えることは教えられることだ、育てることは育てられることだということで、教育で、こっちのほうにあったように、共に育つ教育の精神でいろいろ本校は頑張って、生徒たちといろんな学びをつくっていきたいと思ってやっております。
長々とでありましたが、本当に今日はありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

懇談

高野教頭
盛りだくさんの内容でしたけれども、知事さん、ご質問等ございましたら、途中でもおありでしたけれども。

達増知事
普通科の場合ですと1クラス大体20人くらいの規模ということで、多くの高校に比べると少人数ということかなと思うのですが、だからこそああいう教え合いのようなこともできるのかなという感じもするのですが、そういう少人数ならではの特色というのはどんなところがあるのでしょうか。なかなか内職とかもできないではないですか、20人ぐらいだと。40人ぐらいいれば、先生に見つからないように何かというのもあり得るのでしょうけれども、20人ぐらいだと見つからないということがないでしょうからね。

藤沢教諭
そうですね、すぐにそういうときにはちょっと呼んでの特別指導ができるところはあります。
あとは、少人数だから人間関係を結ぶのが難しいという生徒も逆にいて、そうすると大人数の中だとその中の一人として、余り自分に関心を持たれずにいいというところはあるのですけれども、それが逆のところでなかなかうまくいかないと、どうしようと悩む生徒が増えてきているというところはあるのですけれども、ただその変化も人数が少ないので、先生方も何かちょっと違うよと、何かあったのかなということで、そういったところで大変なところもありますけれども、逆にすぐ発見してサポートしやすいということはあるかと思います。
あとはつまずいた生徒についても、人数が多ければ多いほどなかなか手が行き届かないところもあって、少人数でも重症な方もいて、本当に基礎のところで、今まで6年間、9年間をどういうふうに過ごしてきたのだろうなと、ずっとお客様でいたのかなという。漢字もべらべらと書いてごまかしたところで今まで来ていて、いや、これじゃだめだよと書き直しをやりながら、おれ小学校のとき一体何やってきたんだべな、もうちょっとちゃんとやればいがったなとかというようなことを本当にぽろっと言うような生徒もいて、それは人数が少ないところでのいろいろと話が深くできるというところになるのかなと思います。

達増知事
あとは、調理科のほうは、卒業と同時に調理師免許が取得できるというのは、若くして調理師さんになるということで、そこはやっぱり就職にかなり有利なのでしょうか。すぐ現場で即戦力というような形になっているのでしょうか。

滝澤校長
福間先生、どうぞ。

福間教諭
就職に関しては相当優位だと思います。ただ、お店にもよりますけれども、一定期間の見習いとか研修期間を経てそれからということにはなると思うのですけれども、それでもやっぱりやったことがない子が行くのと調理師免許を持って行くのでは全然違いますので、おかげさまでミシュランの星のついているお店とかにも行っていましたね。

達増知事
大体調理科の皆さんは希望どおり就職している感じなのですか。

福間教諭
調理科で調理の仕事を希望している子はほぼスムーズにいくのですが、逆に調理科にいて調理が嫌になってしまう子がその中にいまして、3年のときにインターンシップで調理師免許を取る関係で1週間、実際お店で体験するのですが、そこでの体験で余りにも厳しくて、自分は無理だというふうにやめてしまう子もいましたね。

達増知事
いろんなところがあるのでしょうけれども。ただ、結構徒弟制度のような、そういうところがやっぱり多いというのはあるのでしょうね。体育会みたいな、上下秩序がびしっとというところが多いのでしょうね、やっぱり。

滝澤校長
うち少人数でやっていますけれども、学力向上というのが岩手県のメインスローガンなのですけれども、やっぱり学力向上を図るということは土台を上げると、いわゆるピラミッドの突出した部分を上げるというのに力を入れるのもあると思うのですが、やっぱり土台を上げることによってピラミッドも高くなっていくのではないかなという感じをして、私はうちの建学精神にあるように、一人一人がとにかく大事な人間であり、一人一人が力をつけていくのだよということで、全部が底上げをすると、その底上げをするときにどういう手法をとっているかというと、一人一人はみんな役割があるし、一人一人が個性があるのだから、それをよくわかって手をつないで、みんなで底上げしていこうではないかと。その結果、うんと頑張った人は点数としてはいい結果をとるだろうし、あるいは希望する大学にも行くだろうしというふうに出てくるのではないかなというふうに考えているのですよね。

達増知事
教え合いというのはすごくいいことだと思いますよ。そこは、むしろ進学校みたいなところにはかえってなかったりして、本当厳しいぎすぎすした競争の世界になってしまっていたりしますから、だから東大も地方から来たやつの話は聞かないみたいな、そういうひどい環境になったりしていますからね。教え合いというのはすごく大事だと思いますね。

滝澤校長
やっぱり人間教育の中でも、さっきちょっと話がありましたいたわりの心というのを私柱にしてほしいなというふうに言っているのは、人間生まれてからすぐいたわりの心というのが生まれるわけではないのですよね。やっぱり長年の訓練の中で身についてくるものだと。だから、誤解されては困るのですけれども、軽度発達障害とか不登校の生徒も何人か、我々の先生方の教育力でカバーできるものは受け入れようではないかと、そのことが健常児にとっても大事なことだと思って入れているのですが、これ誤解されて、水沢一高は少々の発達障害の生徒でも入れてくれる専門学校だというふうに思われると大変心外なのですけれども、そういう意味で受け入れているのではなくて、やっぱり世の中にはたくさんいろんな人がいるのだよと、そういう人たちと手を結ぶ力を自分という人間に育ててやれば、社会に出てもしっかり生きていけるのだよということを学んでほしいためにこれをベースにしているのですけれども。

達増知事
あとはPTAの皆さんから、子供さんを通わせてどういう感じかとか。

阿部PTA会長
知事さんさっきからこのコップ見て、何のコップかなと多分疑問になっていると思うのですけれども、これ、この辺の学校では多分私の知っている限りではないと思うのですけれども、入学した当時、入学式のとき、子供たち、昼間の分で入学式はありますけれども、夜の分で親御さんとか一緒に、水一さんでは何か先生から聞いた話だと、十数年ぐらい前から入学を祝う会、そういう会を開いて、子供主役ではなくて親を主役にして、子供が学校に来るようにするにはまず親とPTAが仲よくしないといかんとか、そして父母会とか同窓会とか先生方一緒にやって、そういう会をやって、今年大体120人か130人ぐらいが一緒に集まって、そういう懇親会を開いたのですけれども、このコップはPTAの役員の人たちが2月ころから、青木先生の指導で、こっちも素人なのですけれども、こういう景品をつくりまして、それを親たちにプレゼントするのですよね、これでまず乾杯するということで。うちでも2人ここに入学して2つあるのですけれども、当日帰りに多分ポケットに入っていると思ったら入っていなくて、後で子供たちがコップを持ってくるような感じで、これ持っていってうちで飲んでいるかというと飲んでなくて、鉛筆立てに、みんなの鉛筆立てになって、今こうなっているのですよ。置物としてはちょうどいいなと思いまして、そういう感じでやっていましたけれども。

達増知事
同じ形は同じ形だけれども、一つ一つが微妙に違うところがいいですね。

下田PTA副会長
そうですね。一応在校生、2年生、3年生のご父兄の方々につくっていただきますので、基本的な型は本当に誰でもつくれるように、あとは個人でのオリジナリティーというか、いろいろ模様をつけたりとか、あとは自分用に専属につくっている方も、父兄は父兄の分でつくって自分の分ということで、ここに自分の一目見て私がつくったやつだとわかるようにしてつくっているご父兄さんもいましたので、まず同じものはないという形ですね。記念に持っていってもらってください。ちょっと残り物ですが。見た目は何かいびつだなという感じですが、私も子供が1年生のときにいただきましたけれども、本当に温かみのある陶器だなというふうに感じて、今もいただいています。

達増知事
手づくりという感じでいいと思いますね。しっかりしていますね。

吉田PTA副会長
私は文化担当のほうで、去年と今年と文化祭の担当させてもらったのですけれども、私は県立高校出身なのですけれども、びっくりしたのはやっぱりPTAの親たちがいっぱい参加してもらって、餅つきをしたり、バザーをしたり、えっ、こんなにやるのというぐらい親がみんな一緒に来て、みんなでわいわいやるようなのがすごくカルチャーショックというか、去年受けました。今年のバザーでは店長になりきって、たたき売りとかやりましたけれども。
それで、そのときびっくりするのは、卒業生がいらっしゃるのですね、お子さん連れたりして。結構年の方も来ていますけれども、「先生」と来ると先生たちも時々顔を出してくるときに、「おっ、子供大きくなったな」とか、そういったような会話ができるというのは普通の高校ではないようなものがすごいなと、こう思いました。それで、やっぱりこういった先生方が替わることによってもいろんな効果があるけれども、同じ先生方がいるということによって温かい人間関係というか、そういったのができるのもあるのだなと思って、非常に去年は感動したというか、びっくりしたのですけれども、今年は慣れてしまって、一緒にわいわいやりましたけれども、普通の高校とはちょっと違うような、父兄も一緒になってやるようなPTA活動をしているなというのが非常に感じました。
それで、やっぱりこういったのをやっていく、親たちも一緒にやっていくと、子供たちが顔を出してやっているのを見ると、やっぱり子供たちも何か感ずるものがあるのかなというようなことを感じました。

下田PTA副会長
私のほうから。これは本当に公立ではあり得ないというか、私学フェスティバルというのがあって、年1回、県内各私立高校の子供たちが主催という形で、各校のPRといいますか、そういう世間に知っていただこうという形で、何せ岩手県広いものですから、他県のほうですと同じようにやっておりますけれども、1カ所で毎年同じ場所でやっているというのがほとんどのところですけれども、岩手の場合は盛岡、北上、奥州、一関とかと毎年持ち回り制度という形で、広いので県北のほうの学校さんがなかなか一関でやるといろいろ大変な部分はあるのですけれども、そこは1カ所でやってしまいますとそこの地域の高校さんに負担が大きいのではないかという形でそういう持ち回りでやらせていただいて、私も正直私立高校、私は公立高校卒業ですし、子供3人いるのですけれども、上の子は公立高校、本当に私立初めての子だったものですから、公立高校さんだとどうしても地域の同じ高校との横のつながりというか、そういうのがまず本当に単独という感じでの運営というか、そういうふうになっていますし、私立の場合、私学フェスティバルというのを見ていて参加させていただいていて、本当に横のつながり、生徒同士のつながりという部分ではいい催しというか、素晴らしいシステムがあっていいなというふうに。自分たちでつくり上げて、当然先生方のサポートもあるのですけれども、ほとんど生徒たちが主体で発表から学校紹介とかいろんなことをやって、子供たちの活動というのが目に見える素晴らしい発表の場だなというふうに思って、常にサポートのほうをさせていただいているというような状況ですね。
あとは、正直、私学だからこそできるのか、PTAとしてもいろんな、バナナチョコとか、そういう販売をいたしまして、幾らかでも子供たちの手助けになればなというところで手助けしている部分というところもあります。そんな感じで。
正直、私学に通うと言われたときには、親とすれば何で公立に行ってくれないのよという部分は、本当に今一番胸の痛いところではあるのですけれども、こういう不景気の中でというところで、親も一生懸命頑張っているのだというところを見せて、子供も何とか3年間頑張って卒業してくれよというふうにしてハッパをかけてという感じでですね。

滝澤校長
先生、基本的生活習慣の苦労を。

熊谷教諭
生徒指導を担当しております。私の仕事は叱ったりですとか、スカートを長くしろとか、シャツを出すなとかというのが正直なところ仕事でして、早く替わりたいなと思っています。根本的には、すべてにおいて生徒指導なのですね、生活指導ですので、授業もそうですし、それが教科指導につながって、あと進路達成に行くのかなと、すべての土台だなと思ってやっていますけれども、根本的に一つ一つの現象を注意するだけではちょっと後追いになってしまうので、誇りのようなのを持たせたいなと。やっぱり公立落ちてきたとか、不登校だったとか、勉強できないとかという子も結構いますので、そういう子たちはやっぱり元気がないですので、誇りを持って堂々とやってもらいたいなというのが根本にありまして、あいさつ運動をみんなでやりましょうとか、クラブも頑張りましょうとか、そこら辺が何とか形づくれれば、これからどんどん変わっていくし。実際今変わってきているのではないかなと、生徒数も若干最近伸びていまして、これからもうちょっと頑張って生徒たちがいい未来をというか、いい社会人になってくれればいいなと思ってやっております。

達増知事
あいさつ運動というのはいいですよね。なかなかできそうでできないという感じもするのですけれども、さっきの写真はばっちり結構な人数並んで、バドミントン部でしたっけ、写っていましたけれども。

熊谷教諭
先生方も実はたまにやるのです。朝早く出勤して、外に立ってやったりとか、服装の点検もしますけれども、先生たちから変わっていこうというか、元気を出してやれば生徒もついてきているなと実感がありますので。今日も、どうですかね、生徒たちとお会いしてあいさつは。

達増知事
あいさつしますよね。

熊谷教諭
されましたか。よかったです。

下田PTA副会長
うちの娘も知事の授業を受けた一人なものですから、後で感想を聞いてみたいなと思っております。
正直私も、先生にしろ生徒が朝一列で並ばれて、えっ、逆に何か悪いことしたのかなと、初めわからなくて、本当にそういう、うちはこういうあいさつの行動をやっているのですと言われて、あっ、なるほどと。普通、朝やれと言われても、せいぜい3年生ぐらいは大体えいっという感じで、しゃあねえなという感じで、そうではなくて本当にみずからが姿勢を正して、首だけ下げるのではなくて、腰から折るあいさつというのが、やっぱりここに入れてよかったなというふうに思う。ああいうふうに娘も3年生になったときには、立ったときにはやってくれているのだろうなという期待を、実際見たことないものですから、送るときだけしか見ていないものですからなんですけれども、ああいう指導を受けていればまず大丈夫だなというふうには感ずるところは非常にありますね、親としては。成績は余り期待できないので。

高野教頭
大分時間が経過してきましたので、知事さんから懇談を通して全体的にお話しいただければと思います。お願いいたします。

達増知事
非常に特色のある授業もそうですし、課外活動もそうですし、本当に生徒一人一人がいろんなやりがいを持って、またまず先生方、そしてPTAの皆さん、さらに学社でしたっけ、社会、いろんなそういう大人たちと接する中でちゃんと……学社融合事業ですね、そういう中で大人の世界に進んでいく準備を着々と進められるようになっているなというふうに思いました。ぜひこの調子で頑張っていただきたいなと思います。

高野教頭
どうもありがとうございました。

閉会

高野教頭
それでは、以上をもちまして放課後座談会を終わらせていただきます。長い時間どうもありがとうございました。

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