平成28年台風第10号に係る砂防事業の完了について
概要
平成28年8月30日、統計史上初めて東北地方太平洋側に上陸した台風第10号により、岩泉町を中心に土砂災害や河川氾濫等が発生し、甚大な被害をもたらしました。
これを受けて、岩手県では「災害関連緊急砂防事業」および「砂防激甚災害対策特別緊急事業」を導入し、被害が大きかった箇所や、次期出水で著しい被害を及ぼすおそれのある箇所において、砂防堰堤などの整備をしました。
被害状況
|
市町村 |
土石流 |
がけ崩れ |
計 |
|---|---|---|---|
|
遠野市 |
5箇所 |
- |
5箇所 |
|
釜石市 |
1箇所 |
- |
1箇所 |
|
大槌町 |
- |
1箇所 |
1箇所 |
|
宮古市 |
18箇所 |
- |
18箇所 |
|
岩泉町 |
116箇所 |
4箇所 |
120箇所 |
|
久慈市 |
6箇所 |
1箇所 |
7箇所 |
|
洋野町 |
- |
1箇所 |
1箇所 |
|
軽米町 |
- |
2箇所 |
2箇所 |
|
計 |
146箇所 |
9箇所 |
155箇所 |
岩泉町を中心に155箇所で土砂災害が発生しました。

事業の実施状況
災害関連緊急砂防事業
- 対象市町村:岩泉町、宮古市
- 事業箇所数:岩泉町11箇所、宮古市5箇所 計16箇所
- 事業費:約37億円
- 事業期間:平成28年度~令和2年度
砂防激甚災害対策特別緊急事業
- 対象市町村:岩泉町
- 事業箇所数:岩泉町14箇所
- 事業費:約75億
- 事業期間:平成29年度から令和7年度


整備効果
令和6年8月の台風第5号では、平成28年台風第10号と同規模の降雨が記録されましたが、砂防激甚災害特別緊急事業で整備された砂防堰堤により、崩壊土砂や流木等を捕捉し、下流域への被害を未然に防止しました。
その他の取組
出前講座
砂防堰堤などの整備により、一定の安全度の向上が図られましたが、土砂災害から命を守るためには、避難が重要であることに変わりはありません。
台風第10号災害を契機として、最も被害が大きかった岩泉町では、平成30年度から小中学校を中心に出前講座を開催し、防災意識の向上に努めてきました。

事業PR
「いわいずみ台風災害復興かわら版」の発行や、出前講座を通じて整備中の砂防堰堤を見学した生徒を竣工式に招待するなど、被災地域に対して事業の進捗状況や効果などの情報発信を行ってきました。

復旧・復興記念式典の開催
平成28年台風第10号災害からの復旧・復興事業(道路・河川・砂防施設)は、発災から9年の歳月を経て、令和7年10月末に全ての事業が完成しました。
これを記念し、令和7年11月1日(土曜)、岩泉町民会館で「復旧・復興記念式典」が開催されました。
式典には知事をはじめ、関係者や来賓約70名が出席し、事業の完了を祝いました。
このページに関するお問い合わせ
県土整備部 砂防災害課 砂防担当
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