多自然川づくり 川原川

ページ番号1067306  更新日 令和5年8月22日

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人々の記憶に残る「川らしい川」へ ~復興かわづくり~

 川原川(陸前高田市)は、市の中心市街地を貫流し、古川沼を経て本川である気仙川と合流し広田湾に流れる流域面積11.72平方キロメートルの二級河川です。

 平成23年3月11日、東日本大震災において川原川を含む中心市街地に津波が来襲し、甚大な被害を受けたことから、復興かわづくり事業を実施しました。

 川原川の復興かわづくりは、被害を受けた陸前高田市中心市街地の復興まちづくり計画と一体的に整備を行い、川原川周辺は河川公園として整備し、歴史や景観に配慮し、人々の記憶に残る「川らしい川」をつくることを目的として実施しました。計画にあたっては、株式会社吉村伸一流域計画室の吉村伸一氏にデザイン監修を依頼し、提示のあった「川でもあり、公園でもある空間として一体的なデザイン」を基に関係者間で協議を重ねるとともに、多くのアドバイスを受け整備を行いました。

 川原川及び川原川公園は、公園計画と一体的な河川空間の整備を行っており、「いざないの水辺」「にぎわいの水辺」「記憶の水辺」「暮らしの水辺」といった周辺の状況に合わせて区間ごとにテーマを設定し計画しています。また、計画にあたっては住民参加のワークショップを開催し、計画の際の参考にしました。

 整備後は、川原川ファンクラブや地元住民による草刈りや、紙芝居、川原川の歌などの「川原川で遊ぼう」活動が行われるなど、市民にとても親しまれています。また、かつての子どもたちの暮らしを今の子どもたちに継承し、将来に夢を与える川づくりとなっている点や、水辺に近づきたくなる空間デザインなどが高く評価され、2022年度土木学会デザイン賞を受賞しました。

基本方針

1.現況流路を基本とした平面計画とし、緩傾斜護岸を設けて親水性を確保すること。

2.河川の両岸の管理用通路(園路兼)と護岸の間は、低木植栽(一定スパンで高木設置)による転落防止を基本(一部柵も)とした河川緑地を設けること。

3.潜り橋、階段工による公園内の回遊性を確保すること。

4.河道内に低低水路を設け、自然の力で水際が形成されることを期待すること。

5.背後地は盛土造成される区間は余裕高を設けないこと。

6.公園整備の水辺のテーマに合わせ、人々の集まりが見込まれる区間は護岸の見えを重視した石積、その他区間はブロック積とすること。

7.川原川には従来から石積護岸が整備されており、震災前の記憶を再現する水辺空間の整備のために、川原川公園の中心部には石積護岸を整備すること。

 

川原川(陸前高田市)

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このページに関するお問い合わせ

県土整備部 河川課 河川担当
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