令和8年9月15日知事会見記録
開催日時
令和8年9月15日15時30分から16時13分まで
会見記録
広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表が4件あります。それでは知事お願いします。
知事
まず、県議会9月定例会に提案する令和8年度一般会計第3号補正予算案について発表をします。補正予算額は56億円です。大雨被害や凍霜被害等の復旧経費など早急に対応が必要となる経費を計上しています。物価高対策として冬季における旅行会社経由の宿泊予約を「いわて旅割キャンペーン」の対象とするための経費を計上しています。そして、ツキノワグマ対策の強化に必要な経費、県立高校の教育改革の推進のため、半導体や農業DX(ディーエックス:デジタルトランスフォーメーション)の人材育成を行う先導拠点校の整備に必要な経費を計上しています。
5ページの大雨等による災害に係る対応ですが、被災した道路、河川等の災害復旧や農業の再開に向けた支援として9億円を措置しました。このうち9月補正予算案に計上しているのは7億円です。
次に、新たな岩手県史編さん作業に着手することとし、今年度、令和8年度内に基本方針を策定します。昭和25年から40年にかけて編さんされた現行の県史は、記述対象が昭和16年までとなっているほか、編さん完了から約60年が経過した今の視点で見れば、御所野遺跡等、近年進展した考古学研究の成果が十分に取り上げられていない事項などもあります。こうした状況を踏まえ、今年度(令和8年度)、県政150周年の節目に合わせ、「岩手県史の在り方検討懇話会」を設置し、現行県史の課題や今後の県史に求められる視点、役割について意見聴取を行った結果、懇話会の総意として、「新たな県史が必要不可欠である」とされたことを踏まえ、今般、県として新たな県史編さん作業に着手することとしました。今後、懇話会による検討とともに、パブリック・コメント等により、県民の皆様からの御意見も伺いながら、年度内に、県史編さんの目的や対象期間などを定める「新しい岩手県史編さん基本方針」を策定します。
次に、県では、国のJ-クレジット制度に基づき、県有林の間伐等による二酸化炭素吸収量を、県有林J-クレジットとして販売してきていますが、販売が順調に進んでいることから、追加のクレジット発行に取り組んでいたところ、先月(8月)、国から販売量1,299トンのクレジットが追加発行されました。今回の発行分と前回発行したクレジットの販売残量364トンを合わせて、令和8年8月末時点での販売可能量は1,663トンです。クレジットは1トン単位で販売するもので、販売単価は1トン当たり1万6,500円です。購入いただいた方々には、カーボン・オフセット証明書を発行し、5回以上、かつ、累計100トン以上購入いただいた方には木製感謝状を贈呈します。クレジットの販売収益は、県有林の持続的な森林づくりに役立てていきますので、環境貢献活動に積極的に取り組む企業の皆さんに、広く御購入いただきたいと思います。引き続き、地元金融機関に販売仲介業務を委託し、クレジットの販売促進を図ることとしています。
次に、秋の行楽シーズンを迎えるに当たり、県民の皆さんや本県を訪れる皆様に、改めてクマへの注意をお願いいたします。現在、県では、ツキノワグマの出没に関する警報を継続しています。今年度(令和8年度)のツキノワグマの出没件数は、例年の約2倍を超えており、人里近くや市街地への出没も続いています。秋は、クマが冬眠に備えて活発に餌を探す時期であり、人とクマが遭遇するリスクが更に高まります。このため、県では「習慣にしましょう!お出かけ前のクマ対策」をキーメッセージとして、新聞、テレビCM、ラジオ、SNSなどを活用した、重点的な啓発を実施します。県民の皆様にはこれまでも呼びかけてきたところですが、改めてクマとの遭遇リスクを避け、安全安心を最優先に行動していただくようお願いします。特に登山やハイキング、キノコ採り、渓流釣りなどで山林に入られる際や、キャンプなど屋外で活動される際は、複数人で行動するようにしてください。また、食べ残しや生ごみなど、クマの餌となるものを放置しないようにしてください。また、クマ鈴やラジオなど音の鳴るものを活用し、自分の存在を周囲に知らせながら行動することも、クマとの遭遇防止に有効です。万が一クマと遭遇したときには、大声を出したり、物を投げたり、急に走って逃げたりせず、クマから目を離さないようにしながら、落ち着いて静かにゆっくりとその場を離れましょう。県では、クマの出没情報共有アプリ「ベアーズ」を運用しています。このアプリの活用や、市町村が発信する情報にも注意しながら、ツキノワグマとの遭遇リスクを避け、安全を最優先に行動していただきたいと思います。
以上です。
広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。
幹事社
質問の前に記者クラブの転入者を紹介します。転入した記者から、一言、挨拶をお願いします。
(記者紹介)
幹事社
では、発表事項に関して質問のある社は手を挙げて質問してください。
記者
補正予算案に関して2点お伺いいたします。まず、いわて旅割キャンペーン事業費についてです。今回は、観光客が落ち込む冬の期間の観光需要を喚起するために、旅行会社経由の宿泊予約も対象とするという内容でございます。今回の取組を通して、どう誘客や、あと地域経済の活性化に結びつけていきたいか、お考えを伺います。
知事
旅行会社経由の宿泊予約も対象とすることで、更なる観光需要の喚起が期待されるものであります。特に12月から2月の3か月間というのは、観光客が少なくなる時期でありますので、その時期に一人でも多くということで、今回、予算化したものであります。
記者
ありがとうございます。次に、人事管理制度事務費に関して伺います。通報事案に係る調査費ということで、今回の補正措置で、トータルで2,000万円ほどになると思います。県の幹部職員が関係する今回の事案に対して、多額の県費を費やしているということで、まずこのことについて知事の御所感を伺います。
知事
2月定例会の予算特別委員会で、関連する質問に私が答弁したときに、職員の権利を守り、場合によっては命も守るために、第三者、弁護士さんに調査をしてもらうということで始めたものでありまして、職員の権利を守るために必要ということで提案をさせていただくものであります。
記者
補正予算についてお伺いできればと思います。今回、大雨被害を受けて、農作物の災害復旧対応事業がメニューに並んでいますけれども、改めて被害に遭った農家の方たちに、こういった事業を活用して、どのように事業復帰していただきたいか、知事の思いを伺えればと思います。お願いします。
知事
大雨被害や、また、凍霜(とうそう)被害等への復旧経費を計上しております。昔から大雨被害とか凍霜被害とかあったことはあったのですけれども、これが急に起きたりとか、また、かつてに比べ規模が大きくなったりとか、そういう傾向が近年ありまして、気候変動が背景にあると思うのですけれども、こういったリスクを乗り越えて農業生産を行って、その生産物のクオリティーの高さというのは、全国有数、世界に通用する岩手の農業でありますので、被害復旧を、県予算も活用しながら乗り越えていただいて、更なる生産にいそしんでいただきたいと思います。
記者
県史の編さんについてお伺いいたします。これまで検討を進めてきて、これから新たな県史の編さん作業に着手するということで、県政150周年の節目でもありますが、改めてどのように本県の歩みを伝え、残していきたいか、知事のお考えをお聞かせください。
知事
専門家の方々に懇話会で議論をいただいていますけれども、もともと、現行の県史が昭和16年、つまり1941年で終わっていますので、戦中、戦後がないということで、現代史的な部分をやはりやっていかなければならないということがあるのと、また、それ以前のことでも、その後の考古学的ないろんな発見でありますとか、文化財研究の進歩でありますとか、過去の歴史の見方についてもいろいろ進歩があるということで、具体的にどの時代からどの時代までを対象とするのかというのは、まだこれから議論して決定をしていくということで、今、確定しているわけではないのですけれども、改めて岩手の歴史の、県として公に語っていない部分について、語られていくような県史ができればというふうに思っております。
記者
私から3点伺えればと思います。一つが先ほどの人事管理制度事務費の関係だったのですが、当初500万円としていたものが、今回1,500万円で合わせて2,000万円になるというところで、当初と比べると4倍に膨れたというところかと思うのですが、改めてこの2,000万円という費用、県民の方一人ひとりから考えると、なかなか大きな金額になるというところかと思うのですが、知事として、県民の方にどのように説明をされるところか伺わせてください。
知事
この調査の対象となっている事実関係を踏まえて、県民には説明しなければならないと思っているのですけれども、今の段階では、まだそれが明らかになっていないのですが、まずその事実関係を明らかにするために必要であるという、弁護士さん、専門家の判断でありますので、行政としてはその判断を尊重して、調査を継続してお願いしていきたいということであります。
記者
ありがとうございます。ちなみに、調査期間からすると、多分調査期間(が)4倍に延びているわけでもないなというところかと思うのですが、そこで一気に4倍になったというところはどのようなところでしょうか。
知事
詳しくは担当の方に聞いていただきたいところでありますが、人が増えることと、また、作業時間が日数以上に増えるというふうに聞いています。
記者
ありがとうございます。続いて、大雨被害、凍霜被害の関係のところで伺えたらと思います。昨今、概算金の減額であったりというところで、農業関係、目まぐるしい変化を迎えているところかと思いますが、今回のこの補正予算の狙いであったり、改めて農業の支援だったりというところでの、知事のお考えや狙いというところを伺ってもよろしいでしょうか。
知事
自然を相手にする一次産業は、農、林、水産業、全て自然の原因であるリスクというのがありまして、それを完全に自己責任的にカバーするというようなやり方というのは、アメリカの穀物メジャーとかにでも、ああいうふうにでもならない限りできないので、それで諸外国、特にヨーロッパなぞも普段から農林水産業には手厚い補助をし、何か災害があれば復旧の支援をするということになっているわけでありまして、日本においてもそのとおりで、岩手県においてもそうだということなのですが、さっきも話しましたけれども、自然災害の頻発化、激甚化という傾向ですね、これにそのリスクの高まりに参ってしまって、生産をやめてしまうというのではもったいないので、岩手の自然環境や、そこで営まれてきた、今回は農業の歴史ですけれども、それを踏まえますと、やはりなりわいを続けていただきたいということで支援するというところがあります。
記者
ありがとうございます。続いて3点目なのですが、クマの呼びかけの注意喚起のところだったのですが、私もクマの取材をしているので、よく分かるのですが、注意すべきポイントたくさんあるところかと思うのですが、呼びかけとしてはなかなか、注意するポイントが多くなればなるほど、皆さん何をやっていいのかというところ、あるかと思うのですが、改めて知事のお考えとして、特にどの部分をというところで、特にコアになる部分の呼びかけを改めて伺ってもよろしいでしょうか。
知事
やはり遭遇しないようにするということですね。万が一遭遇したらというアドバイスはあるのですけれども、やはりとにかく遭遇しないようにするというところに、力を入れていただくというのがコツではないかと思います。そのために、行楽シーズンということで、山や森林での活動ということを想定しますと、車での移動、車の中にいればまず安全ですし、そして、外に出る場合でも複数で、しかも音を立てながら、人間の活動というところにクマの近づく余地がないような、そういう人間の活動の広がりをつくりながら、山や森林で活動するというような、そういうところを心がけていただきたいなと思います。
記者
クマの関連で1点だけよろしいでしょうか。岩手でもマツタケが出始めて、山菜のシーズンが来ましたけれども、複数でといっても、山菜採り、いくら言っても高齢者一人で行く人は後を絶たずに、遭遇する機会がありますけれども、自分は大丈夫と思って山に入る方いらっしゃいますけれども、同じことになるかもしれないのですけれども、注意してほしい点、知事から何かメッセージがあればお願いします。
知事
去年(令和7年)から今年(令和8年)にかけて、山菜採り、キノコ採りであろうと思われる犠牲者、命を失った方々が、日本のあちこち、岩手県も含めていらっしゃいますので、今、クマに関する、県が警報を出したりとか、また、国の方でも関係閣僚会議を開いて対応するような非常事態にありますので、以前やっていたような、以前は安全にやれたことでも、今は安全にはできない可能性が高いということで、やはり基本的に、キノコ採りとかで一人で山に入るということは、控えてくださいということを申し上げたいと思います。
幹事社
よろしいでしょうか。そうしましたら、幹事社の質問は用意していませんので、各社から質問等ありましたら、手を挙げてよろしくお願いします。
記者
2点お伺いします。まず、シンガポールのインシグニア社による、起業家育成のアカデミー開設について伺います。開設に向けた基本合意書を10月の国際会議で締結するということを、本日(9月15日)、先ほど行われていた県議会議案等説明会で説明がありました。開設に向けた大きな一歩になると思いますが、改めてこのアカデミーに寄せる期待、あと県として、今後どう支援というか、連携、関わっていくのかというところのお考えをお聞かせください。
知事
学びの場としての岩手の良さ、そして、スタートアップや、それに対する投資ということについてのネットワークを広げ、エコシステムを構築していくということについての岩手の将来性というところ、その辺を認めていただいて、岩手県にアカデミーを設立しようとインシグニア社に決断していただいたということで、改めて学びの場としての岩手の良さというのをアピールする機会にしたいと思いますし、今度、10月末に行う岩手国際イノベーションコンベンションと併せて、岩手県内に「世界に開かれたスタートアップエコシステム」を構築していく、そういう場としていきたいと思います。
記者
ありがとうございます。次に、先日投開票が行われた沖縄県知事選(挙)について伺います。現職の玉城デニー氏が、自(由)民(主)党や(日本)維新(の会)、国民(民主党)などが推薦した、新人の古謝玄太(こじゃげんた)氏に敗れるという結果になりました。玉城氏は、3年前の岩手県知事選でも知事の応援に入られたと記憶しております。まず、今回の結果について、知事の率直な受け止めをお願いいたします。
知事
デニーさんは、長い友情関係もありまして、個人的には残念だなと思っているのですけれども、一方、沖縄県には過去から様々な経緯があって、県民的な議論でありますとか、また、県民一人ひとりがいろいろ考えてとか、過去からの経緯を踏まえて、今回そういう県民の意思決定として、古謝新知事の誕生ということを選ばれたので、ここは古謝新知事に沖縄県民のために頑張ってほしいというふうに思います。
記者
本日(9月15日)夕方にも、政府の方が税制改正大綱の閣議決定をして、正式に食料品の消費税が1%に引き下げられることが決まる見込みになっております。折から知事は、国の方に財源の確保を求める指摘もされてきましたけれども、以前、財政課の試算の方で、県と県内市町村の合計で、年間で240億円程度の減収が見込まれるという試算を出しておりますが、改めて今回の1%への引き下げの受け止めと、減収への影響をどのように考えていらっしゃるか、聞かせてもらえればと思います。お願いします。
知事
これは、2年前に石破内閣で解散総選挙をやった頃から、国民的には消費税減税をやるか、大々的な給付をやるか、どっちかはやらなければ駄目だと、そうやって消費を下支えしないと、物価高騰での生活の困窮、そして、中小企業の経営危機というのは収まらないということが、もう2年前から強く言われていたわけですので、そういう全国共通のマクロ経済政策は、早くしなければ駄目だと思っていましたので、まずようやくそれが決まったということは良かったことだと思っています。
一方、消費税は地方財源にもかなりなっていますが、そこは政府としては地方交付税交付金で対応をするという、そういう趣旨の対応をするということだと理解しておりますので、そういうふうにして、地方自治体の財源が欠けることがないようにしてもらえればいいと思います。
記者
この後の秋の臨時国会でも、当然そうした議論が出てくるかと思うのですけれども、政府にどのような議論、岩手を含めてどういった議論を期待されますでしょうか。
知事
同時に、それは2年間で終わりで、その後、給付ですね、その呼び方が最近決まったところで、就業者負担軽減支援金制度の導入ということで、全国知事会も含めた、国と地方の協議が最近重ねられて、それで全国知事会でも税制に関する委員会が2回開かれ、どっちも私はそこにリモートで参加していまして、物価高に対する国民の生活の困窮と、中小企業の経営危機というのはずっと続いていることなので、2年間の消費税減税だけでは、それで、もうそれ以上やらなくていいということはないので、減税か、給付かのいずれかは、その後もやらなければならないというふうに思っていますし、まず国と地方が負担を分担し、主として市町村が事務をするような形で、それを国が全面的に支援する形で、さっき言った支援金制度を2年後にスタートするのですか、その議論が求められているのだと思います。食品の消費税減税と地方財源の欠ける分は、地方交付税交付金でというのは、もうそのままさっとやってもらえればよく、その次のやり方ですね。これについては、本当は2度の衆院選で国策の在り方としてテーマになっていた話で、結局、税を減らすか、税に替わる給付をするかという議論の中から出てきた話なので、支援金という形に、給付の形にするとしても、それはマイナスの所得税という考え方があるのです。これは、政策論としてずっと言われ続けている話なのですけれども、収入が少なくて所得税を払っていないような人には、所得がある人の所得税減税分を給付の形でお金を渡すという、そういうマイナスの所得税という考え方があって、そういう形で国の事業として整理すべきではないかということを、全国知事会の会議の中で私は主張しておりまして、「負の所得税」という言葉は私しか使っていなかったのですけれども、いずれ当面、最初の入り口部分では、今、国と地方の間で決まったように、国が3分の2以上で、残った部分を都道府県と市町村が半々という負担で、市町村が主として事務をやるということでスタートする、ということは合意がされたのですけれども、中長期的に、その後のことについては、更に国と地方で話し合って決めていきましょうという整理になっているので、国会でもそこを議論して、本来国の事業として、そして、事務も税務署とか、国の機関を使ってやれるようにしていくという、そういう議論を国会ですべき局面だと思います。
記者
最後に、すみません、先ほど知事もおっしゃられたとおり、地方交付税交付金による補填がなければ、この減収分の社会保障の、特に岩手におけるダメージというのは大きいものだという御理解でよろしいでしょうか。
知事
ええ、そのとおりです、はい。
記者
過去の会見でもありましたが、岩手成長戦略についてお伺いします。先日の総(合)計(画)審(議会)、あと本日(9月15日)の県議会議案等説明会でも、設置の狙いであるとか方向性示されました。改めて、知事としてこの戦略を策定する意義であるとか、狙いであるとか、あとはどういった効果を期待しているかお聞かせください。
知事
まず、国の日本成長戦略というのは非常に大事です。半導体から始まってコンテンツで終わる17分野が提示されているのですが、それぞれについて、岩手県としてどれだけ勝ち筋として扱えるかというのを、まず検討する必要があると思っておりまして、最初の半導体は分かりやすくも、これは岩手の看板政策ということで、既に(東北)地方クラスターとして採択されているわけでありますけれども、ほかの16(分野)についても、東北単位のクラスターで手を挙げるのか、県単位のクラスターで手を挙げるのか、県の中の地域の戦略としてやっていくのか、というのを整理する必要があると思っています。
次に、国が提示している17分野以外でも、岩手として力を入れていくべき成長戦略分野というのはあると思っておりまして、例えば、加速器関連産業ですね。ILC(アイエルシー:国際リニアコライダー)はまだできていない、存在していないのですけれども、つくばの研究所はじめ、日本国内に加速器は既にあちこちにありますので、そこといろいろ部品や製品の取引を成し遂げている企業は、岩手に既に幾つかあるので、そういう岩手ならではの成長の勝ち筋というのを、国の17分野以外にちゃんと明らかにし、それらを行政と民間と広く県民で共有しながら、そうしますとそれぞれ民間の企業でありますとか、あと県民の皆さんも、どういうところに投資していけばいいのかとか、どういう分野に就職すればいいのかとか、そういうのを考え、決断する参考にもなりますので、それをやりたいと思っております。
あとは、たぶん議会での説明にもあったと思いますけれども、人を重視する視点が大事で、成長戦略の分野を選んでいくに当たっては、収入、サステナビリティ、ウェルビーイング、学び・成長、そして、生活基盤の安全保障という五つの視点というのを、議会の方にもちゃんとそういう資料を出していますよね。人を重視し、大ざっぱに言うと経済の成長プラス人間の成長、岩手の経済成長というのは、そこで働く人たちも人間として成長していくという、そういうものにしたいなと思っておりまして、そういうものとして検討していこうというふうにやっていくものです。
記者
すみません、あんまり脈略がなくて申し訳ないのですけれども、首長マガジンという、全国の知事の方と市町村の方に売られている雑誌があるのですけれども、達増知事は御覧になられたことはございますか。
知事
ええ、届けられて、読んだことはあります。何回かあります。
記者
どのような企画が特に興味を引かれたかというところはいかがですか。
知事
地方自治というのは大事なことなのですけれども、外交、防衛、経済、産業、そして、あと事故とか犯罪、災害のような社会というのでしょうか、そういう情報の流通に比べると、地方自治に関する情報はもっともっと情報空間に増えていいと思っておりますので、そういうメディアが増えることはいいことだと思っています。
記者
米のことをちょっと質問します。先日、達増知事が稲刈りをした白銀のひかりについてなのですが、今年(令和8年)本格デビューの年だと位置付けられていますけれども、その一方で、米価格がかなり下落している状況、あとは生産資材がかなり高騰している状況もあって、生産者の間では、このまま作付面積が増えるのかどうかという、不安視する声も出ていますけれども、知事のお考えとか、これからどのように作付面積を増やしていくのか、対策をちょっとお聞きしたいです。
知事
まず、大きい図式として、日本国民の皆さんは米不足による米価高騰というのに、まず一定期間非常に苦しんだわけですよね。その後生産が増え、供給との関係で在庫が積み上がって、今は米価が下落基調にあるわけですけれども、これで米価がうんと下落して、それで米農家が次々と、もう暮らしていけない、生産はやめようとか言って、それでまた米の供給ががた落ちして、米不足になって、また米価高騰みたいなことは、もう日本国民誰もが、もうそれは繰り返さないようにしましょうという気持ちになっていると思うのです。それをいかに形にしていくかということが、今、関係者に問われているのだと思います。
それぞれ非常に苦労しながら、かつ、自分の生活もかけながら、農家から幾らで引き取るのか、引き取ったものを小売の現場に幾らで売り渡すのか、そして、小売の現場はお客さんに幾らで買ってもらうのかというのを、それぞれ非常に苦労しながらやって、県としては暴落みたいな値段にはならないようにしてほしいとまず訴えたいと思います。目安として、5キロ3,000円から3,500円くらいの辺りで買ってもらえれば、農家はまずそれなりに続けていけるという感じのコンセンサスというのは、石破(前)首相も総理大臣時代にそういう発言をしたりもして、どうやってそういうところに集約していくかですね、それがうまくいけば、岩手の良食味米(りょうしょくみまい)は金色(の風)、銀河(のしずく)に加え、白銀のひかりも生産を増やそうということになっていくのだと思います。
記者
白銀のひかりのどういうところに、銀河のしずくも岩手県内にあるわけですが、特に白銀のひかりはどのようなところをアピールしていくおつもりですか。
知事
条件が不利な北の方とか、中山間地とか、そういうところでも生産しやすいというところがまず取り柄なわけなのですけれども、銀河のしずくがベースになっているので、非常においしいということもアピールしていきたいと思います。見た感じも白く光って艶があり、きれいだという、そういう銀河のしずくの特質を受け継いでいますので、しかもおいしいということで、それを消費者の皆さんにアピールしつつ、生産者の皆さんにもそこを理解していただいて、生産の拡大を図ってもらうというふうに考えています。
広聴広報課
以上をもちまして記者会見を終わります。
次回記者会見
次の定例記者会見は9月25日(金曜日)の予定です。
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