令和8年8月28日知事会見記録

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開催日時

令和8年8月28日10時30分から11時03分まで

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。本日は知事からの発表はございません。

幹事社
 それでは、質問のある社があればお願いします。

記者
 私から大きく2点伺います。まず、キオクシアの新工場について伺います。昨日(8月27日)キオクシアの方で、3棟目となる新たな製造棟を、北上市に建設するということを明らかにされました。投資規模は1.8兆円で、2029(令和11)年度の稼働を予定されるという見込みですけれども、まず県として水等のインフラの整備であったり、あと立地補助等、K3(第3製造棟)の操業に向けた支援についてどのようにお考えか、お願いいたします。

知事
 岩手県における半導体産業振興の新しいページがめくられた、というふうに思っております。今までも第1(製造)棟、第2(製造)棟を、県としても水の確保でありますとか、北上市と一緒に、様々な周辺環境の整備や働く人たちの生活環境の整備などをやってきていたわけでありますけれども、いよいよ世界的なAI関係のニーズに応じた、最新型のメモリの生産を、また大規模にやっていくということで、岩手県としても、それに対応する工業用水の確保はじめ、環境の整備に努めていきたいと思います。
 そして、これは政府の地域未来戦略の下で取り組んでいくことにもなるわけでありまして、国と企業が一緒に投資をし、その投資は生産施設に使われる部分が大きいわけでありますけれども、インフラ整備や、また、人材育成、そうしたところにも使われていくわけでありまして、その中で岩手県もしっかり役割を果たしていきたいと思います。
 想定していたよりも着工や、そして、稼働など、ペースが速まってきていますので、後れを取ることのないよう、しっかり取り組んでいきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。先ほど人材のお話もありましたけれども、キオクシアの工場1棟で約1,000人というふうな基準があると思いますけれども、そういった人材の確保というのも課題になるのかなと思います。I-SPARK(アイスパーク:いわて半導体関連人材育成施設)の活用も含めて、これまでいろいろ取り組まれてこられたと思うのですけれども、この第3(製造)棟に向けて、県として、地元での雇用確保をどう後押ししていくかというところと、あと、それと同時に、地域の人手不足というのが地場企業であると思いますけれども、そういった人手不足解消に向けた手立てをどのようにお考えか、お願いいたします。

知事
 岩手県の取組としましては、シリコンバレーならぬ北上川バレーという、そういうコンセプトで、プロジェクトを推進するという形でやっていまして、半導体産業集積や自動車産業集積、そして、プラスそのほかにも様々な産業振興を図っていく、北上川流域地域全体の、今回、大変大きなイメージアップになると思っていまして、岩手に残る、岩手に帰ってくる、そして、岩手にやってくるという、そういう人の流れを強化することができる、今回のキオクシア第3棟建設、イコール地域未来戦略の中での東北における半導体産業の推進ということが、そういう北上川バレーということがちゃんとあって、それがどんどん進んでいるというイメージアップにつながりますので、まずそれで今まで以上にといいますか、今までになかったようなといいますか、そういう残る、帰ってくる、やってくるという人の流れを生み出していきたいと思っております。

記者
 ありがとうございます。話題変わりまして、岩手山について伺います。(8月)27日に噴火警戒レベルが2から1に引き下げられました。山の西側の登山道については、安全確認の完了後に入山規制を解除すると、そういう予定になっておりますけれども、登山客であったり地域住民に対して、まずは県として、どのような呼びかけをしていきたいかお願いいたします。

知事
 レベル2からレベル1に噴火警戒レベルが引き下げられたというのは、岩手山の火山活動が落ち着いているという状況を踏まえていますので、火山活動が落ち着いていることは、大変よかったなというふうに思っております。
 一方、レベル1も噴火警戒レベルのうちでありまして、「活火山であることに留意」という説明があるとおり、いつまたレベルが上がるか、そういう可能性があるし、特に大地獄谷のところはやはりリスクがあるので、そこに近づかないということですね。具体的には、半径300メートルを立入禁止とすることとしておりますので、大地獄谷には近づかないようにしながら、岩手山登山を楽しんでいただきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。最後に、規制緩和の時期についてですけれども、今後は関係する市、町と調整されるのかなと思います。ただ、望ましい緩和の時期について、雪が降る前とか、いろいろ狙いもあるかなとは思いますけれども、知事としてはその時期についてはどのようにお考えでしょうか。

知事
 利便性と、あとは安全確保の必要性の中で、バランスよく決めていくということになると思いますので、しかるべく決定できればと思います。

記者
 先週、今日が最後だ、みたいな話ししたのですけれども、実は今日が最後でした。大変失礼しました。ありがとうございました。お世話になりました。それで質問なのですけれども、先週の会見の質問でもちょっとあったと思うのですが、米の概算金についてちょっとお伺いしたいと思います。先週の金曜日にJA全農いわての方で今年(令和8年)産の概算金を決めたということで、主力品種のひとめぼれがまず1万7,200円、それから銀河のしずくが、これが1万7,700円ということで、昨年(令和7年)の当初の概算金公表時点と比べると、大体4割近くの引下げというふうになる見込みになりました。まず、生産者にとって重要になる米の概算金が、4割近く減少したことについて、知事としてどのように受け止められているかお願いします。

知事
 この金額ですと、採算が取れない農家が一定割合出てくるというふうに見込まれていますので、厳しいなという印象を受けています。過去、(概算金の)追加ということが、去年(令和7年)もおととし(令和6年)も行われてはいるのですけれども、消費の現場でも5キロで3,000円を上回るか、そこを下回るかという辺りで、今、せめぎ合っている感じだと思うのですが、やはり下回り始めますと、農家の収入についても、採算が取れないという農家が増えていく、一つの目安になる水準だと思っておりまして、ですから農家から直接買い上げる価格にしろ、消費の現場での価格にしろ、米の価格も、そろそろ下げ止まってほしいところでありますので、国の方で、備蓄米を元に戻すためのお米の買上げを、9月になったらやるというような話も聞こえてきていますので、これ以上米が安くならないように、国の方にはいろんな手法で下支えをしてほしいですし、あとはウクライナの戦争や中東の戦争を原因に、農業の燃料や資材の物価高騰問題がありますので、それに対する支援を継続し、コスト割れしないようにすると、農家の米生産がコスト割れしないような、そういう支援策もまた国に求めていきたいと思います。

記者
 すみません。話題戻ってしまって恐縮なのですけれども、キオクシアの新しい製造棟と地域未来戦略についてお伺いしたく思います。先ほど知事おっしゃったとおり、新しい製造棟ができて、また、地域未来戦略がどんどん進んでいけば、人の流れをどんどん生み出していくことになるかと思います。岩手県にとっても、かなり過去に例のない規模の投資額を、投資を呼び込める大きなチャンスだと思いますので、こういう地方回帰の流れをつくる上で、どのような若年層への支援とかしていくお考えがあるのか、改めて伺えればと思います。お願いします。

知事
 北上川バレーという視点から見ますと、半導体関連産業で、キオクシアさんをはじめ、東京エレクトロンやジャパンセミコンダクターも、そして、デンソーさんもそうでありますが、それを更に取り巻く原材料でありますとか、資機材でありますとかを供給する企業も、どんどん岩手に新たに入ってきたり、立ち上がったりしていますし、あとは半導体関連は、賃金も相対的にといいましょうか、比較的といいましょうか、いいというふうに言われていて、北上市内に、IMAX®(アイマックス)もある新しい映画コンプレックスができたりしているというのも、そういう工場で働く人たちの消費の力によって、地域全体、県民経済全体が高まっていく、そういう流れの中にあると思いますので、また、更にはそういう人たちに食べ物を供給する、農林水産業もまた成長のチャンスでもありますので、これから仕事を得ようとする若い人たちは、まず自分の得意分野、得意技を生かしながら、岩手で稼いでいくことができる、そういう可能性が大きく広がっているということを伝えたいと思います。
 その中で半導体関係について言えば、I-SPARKで、既に関連企業で働いている人たちの教育訓練をできるようにしてありますし、そこは大学生、高専生、高校生が研修できるようにもしてあります。高校生については、黒沢尻工業高校に、半導体専科用の研究施設を新たに造るという事業もありますし、そういった手を打って、人材育成ということを進めていきたいと思います。

記者
 先ほどの概算金にちょっと戻りますが、政府が備蓄米を買い戻そうという動きがあって、買い戻すと、それはそれでまた市場のお米が上がって、消費者が物価高対策でしんどいのではないかみたいな、そういった意見もありますけれども、その辺の難しさ、バランスみたいなものというのは、知事としてどう考えていますか。

知事
 まず、暴落を防ぐべきというところがあります。値上げするときも、お米がお店にない状態というのは、2年前の夏から秋にかけて、一時、お店の棚にお米がないということが起きて、それで米の価格が上がっていくというのは、それは分かるのですが、年が明けて去年(令和7年)になって、既にお店の棚にお米はちゃんと出ていると。さらに、備蓄米の放出も行われたにもかかわらず、米の値段が上がり続けた去年(令和7年)1年間だったのですけれども、そこはちょっと心理面の作用とか、あるいは需給バランス以上の値上がりの仕方をしたなと思っておりまして、怖いのはその裏返しの、需給バランスを超えた値崩れということが起きないようにする。ですから、もうお米は今、余り余っているから、どんどん値下がりするだろうと。もう5キロ3,000円切らなければ買わないとかいう心理が広まってきて、もう2,000円も切るかも、なぞという心理が広まり出しますと、お店も無理してそれに合わせて、値下げをしていかなければならないとかいう、そういう異常な値崩れというのが起きる可能性があるので、それを起こさせないというのがポイントだと思います。
 供給が多いがゆえに、需要、供給の法則で、ある程度安くなるのは仕方がないと思っているのですけれども、それがちゃんと一定の常識的範囲内で収まるようにするために、この備蓄米の買上げというのがうまく使えると思うのです。去年(令和7年)よりは安く買えるようにはなるけれども、かといっておととし(令和6年)やその前の、5キロで2,000円を切るのもよくあるとかというところまではいかないようにするというような、そういう政府の意思とか、あるいは消費者側も、お米の暴落で農家がみんな米作りをやめてしまっては、回り回って、困るのはやっぱり消費者ですから、農家を守るためにも、5キロ3,000円ぐらいなら買おうという、そういう相場観みたいなものが形成されていくように、政府もうまく調整すればいいと思っています。

記者
 (食料品の)消費税1%(への)引下げが先日閣議決定されましたが、岩手県における影響額、収入減の試算等々が、もしありましたらお願いします。

知事
 これは、岩手県としても、全国知事会としても、食料品に限らず、消費税減税が行われるときは、当然、地方消費税分とか、地方の財源になっている部分は、別途補われるものということで、政府の方にも伝えているところでありますので、消費税が下がることイコール地方財政に被害が出るわけではないという、基本的な考え方ではいたいと思うのですけれども、ちょっと手元の資料にはないのですが、計算したやつがあって、議会でも答弁したりとかした記憶がありますので、別途投げ込みというか、文書というかでお答えしたいと思います。

記者
 アメリカによる国際刑事裁判所長への制裁が、国際社会の法の支配を崩壊させかねないものだというふうに懸念されていますが、知事はアメリカの制裁についてどのように考えますでしょうか。

知事
 外交儀礼という、外交上、ほかの国がやることについて、あまりきつい表現を使わないとかいう作法もあったりしますので、そういう感じになるかもしれませんけれども、ICC(アイシーシー:国際刑事裁判所)がやってきたこと、やっていることは、世界の中のほとんどの国々で取り決めた条約に基づいて、戦争を避け、そして、非人道的な国家の活動をやめさせ、平和や基本的人権の尊重を世界に実現しようということでやっていることで、日本政府もずっとそれを支援し、お金も出せば、また、人材も供給し、そういう日本政府がやってきたことを象徴するのが、今、ICCの所長さんに日本人がなっているということでもあって、それは日本にとって、とても誇るべきことであり、やはりそれを妨げるような活動というものは、どんな主体によるものであっても、それはやらないでほしいということは言いたいと思います。

記者
 ICCへの制裁について、日本政府の対応は腰が引けているというふうに批判されていますけれども、日本政府の対応についてはどのように感じますか。

知事
 私が今、言ったようなくらいのことを言えばいいのではないかと思います。具体的な国を批判したり、具体的な大統領を批判したりするのではなくて、そもそもICCの趣旨というのが、国際の平和と基本的人権の尊重のためにやっている正当なことであって、それを妨げるようなことは、どんな主体によるものも、これはあってはならないぐらいな言い方はできると思うので、そうした方がいいと思います。

記者
 話題変わってしまいますが、国政についてお伺いします。立憲民主党、公明党、中道改革連合の合流が、なかなかうまくいっていない状況が、連日、報道であります。知事は、この動きについてどうお考えかお聞かせください。

知事
 2月8日の選挙というのが非常に異常な選挙であって、その後の国会の形も、やはり2月8日に解散総選挙をやるということが決まっていない時点では、誰も望んでいなかったような、そういう極端な議席配分の国会に、今なってしまっているという、そういう、そもそも日本国民は、衆議院の異常事態に直面しているという、そういう共通理解をベースにすれば、もうちょっと話は進みやすくなるのではないかと思います。どこか、あの選挙はあの選挙でいい選挙だった、その結果は尊重すべきで、それを基に、それぞれ受かった議員は受かった議員なりに活動していけばいいみたいな、ちょっと表面的な次元で議論をしているので、まとまらないのではないかなと思っておりまして、ああいう無理な、国民に選挙をするのだ、そして、新しい日本の進路を、ちゃんと国民が主体的に選んでいくのだというような、そういう選挙をやれないような体制ではなくて、そういうちゃんといい選挙をやれるような新しい体制を日本につくるという、そういう大所高所からの目的意識を掲げれば、中道(改革連合)、立(憲)民(主党)、公明(党)合流とかいうのを更に超えて、もっと志ある、政治家や、政党や、様々な団体とか、いろんな、国民個人という立場もありましょうし、そういう国民のかなりが結集するような枠組みというのは、そういうやり方でつくっていけると思うので、今、中道、立民、公明の在り方を検討している皆さんは、そういう広い視野で、より大きなまとまりをつくっていくよう頑張ってほしいなと思います。

記者
 千葉豪雨に続いて、北陸の方でも豪雨が発生しました。岩手県内でも、もうここずっと天気が不安定で、盛岡市内も、夕方とか午後になると、ゲリラ豪雨が起きたりしていますけれども、何か県の方の対応とかございますか、お考えとか。

知事
 基本的には、五つの新しい段階に分けられた警報、注意報の仕組みを県民、住民の皆さんに理解いただきながら、赤の(レベル)3のところまで警報が行ったら、避難に時間がかかる人たちは、もう避難を始めなければならない状態だし、紫の(レベル)4まで行ったら、これはもうみんな避難すべき状況で、黒の(レベル)5まで行ったら、これはもう周りで、災害が既に発生している可能性があるので、もう家の中の高いところに行くとかいう、そういう非常事態だという、それの理解を共有しながら、そういう気象情報に対して敏感に、行政の方は実際の避難所の確保でありますとか、避難の呼びかけ、誘導とかを丁寧にきちっとやり、そして、県民、住民の皆さんも、テレビや、あとはネットなどで気象情報をリアルタイムで得るように、できるだけ早くそういう情報を得るように努めていただいて、自分や自分の周りの人たちを守っていく、そういうことをやっていかなければならないような時代になっているので、まずそういう中で県としても取り組んでいきたいと思います。
 県としては、市町村に対して避難のタイミングとか、避難の仕方について助言するチームを、新しい体制の中でも活用しておりますので、8月1日、2日の大雨のときも、そのチームが活動、活躍してくれましたので、その専門家チームに、やはり重要な役割を果たしてもらいながら、対策をしていきたいと思います。

記者
 すみません。今の関連になるのですが、8月30日で2016(平成28)年の台風10号(災害)からちょうど10年を迎える中で、台風10号の教訓というので、高齢者施設の防災が大きく変わったと思うのですが、まだ避難確保計画や避難訓練実施できていない箇所もあろうかと思うのですが、県としては全ての施設で作成、訓練実施に向けて、どのような後押しをしていく考えでしょうか。

知事
 毎年の県総合防災訓練では、介護施設での迅速な避難という訓練をするようになっていて、私も何か所か、実際立ち会ったりしまして、非常に効果があるなと感じております。そういう先進事例を作りながら、それを横展開するというのが基本になりますし、また、福祉施設、医療施設、そして、市町村でそういったことに取り組むに当たって、県の担当の方で相談に乗ったりとか、技術的助言でありますとか、そういったことをどんどん提供していきたいと思います。

記者
 ちょっと先ほどのお話に戻るのですが、25日に米価の下落に関する窓口を開設されました。この狙いと、振興局とかに設けられて、地元のお話を聞くと思うのですが、どういった相談を受け付けていきたいかというのをお伺いできればと思います。

知事
 やはり小規模米農家ですと、採算割れ、コストを下回る価格になりそうな状況なので、想定しているのは、まずそういった農家から、資金繰りでありますとか、そういったことの相談を受けて、思わぬ、何かやり損ないといいましょうか、資金繰りなんていうのは急にバツッと切れて、そして、不本意ながら事業をやめなければならなくなるとかいうことがあり得ますので、そういうことがないように支援していくということが中心になっていくと思います。

広聴広報課
 以上をもちまして記者会見を終わります。

次回記者会見

次の定例記者会見は9月4日(金曜日)の予定です。

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