豚伝染性胃腸炎・流行性下痢

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ページ番号1007961  更新日 平成31年2月20日

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豚伝染性胃腸炎(TGE)と流行性下痢(PED)は下痢を主徴とする豚のウイルス病です。両疾病の原因ウイルスは異なりますが、発生状況と臨床症状は酷似します。すなわち、両ウイルスは急速に伝播し、感染豚は高率に発病して激しい水様下痢を示します。哺乳豚の死亡率が高い(出生直後では100%)ことも特徴のひとつです。感染豚の小腸絨毛は萎縮し、この病変により回復後も発育が遅れます。両者の混合感染もしばしば起こります。岩手県では平成8年から平成12年にかけて哺乳豚を中心に16,000頭が発病し、うち1,700頭が死亡しています。
近年、本県での発生はなく、平成18年と平成19年に実施した肥育豚855頭の抗体検査でも感染豚は検出されていません。しかし、近年、近隣の県で小規模ながら散発しており、本県でも再流行が危惧されます。両疾病が流行しやすい冬季に向けて、消毒を含む衛生管理を徹底し、農場内へのウイルスの侵入を防止することが重要です。ワクチンにより被害の低減が期待できますので、とくに人や豚の交流が頻繁な農場や過去に本病が発生した農場では検討する必要があります。

(岩手の畜産平成19年12月号に掲載:病性鑑定課)

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岩手県中央家畜保健衛生所 病性鑑定課
〒020-0605 岩手県滝沢市砂込390-5
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