令和元年度地価調査結果の概要

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ページ番号1023766  更新日 令和1年9月20日

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1 県全体の住宅地の平均変動率は-0.8%(平成30年:-1.2%)となり、19年連続で下落。交通利便性や住環境が良好な地域に加え、医療機関の移転や工場の進出に伴い住宅需要が押し上げられている地域において地価は上昇しているが、少子高齢化や人口減少等が進む地域では、土地需要が低迷し地価は下落。
2 盛岡市の住宅地の平均変動率は0.7%(平成30年:0.4%)となり、交通利便性や住環境の良い地域を中心に上昇(30地点)したことなどから、5年連続で上昇。
3 沿岸部の住宅地の平均変動率は-1.6%(平成30年:-1.8%)となり、4年連続で下落。被災地の移転需要は落ちつきを見せているほか、少子高齢化や人口減少等の影響により、地価は下落。

1 住宅地(262地点)

  1. 県全体の平均変動率は-0.8%(平成30年:-1.2%)で、19年連続の下落となり下落幅は縮小。住宅ローン減税や低金利政策等による住宅需要の下支えが継続される中で、大型店舗の充実や道路の整備等により交通利便性や住環境が良好な地域に加え、医療機関の移転や工場の進出に伴い住宅需要が押し上げられている地域において地価は上昇しているが、少子高齢化や人口減少等が進む地域では、土地需要が低迷し地価は下落。
  2. 価格が上昇した65地点は、内陸部が59地点(盛岡市30地点、北上市7地点、花巻市1地点、遠野市3地点、滝沢市6地点、紫波町4地点、矢巾町6地点、金ケ崎町2地点)、沿岸部が6地点(宮古市1地点、大船渡市2地点、釜石市3地点)。
  3. 上昇率が最も大きい地点は、矢巾町大字又兵エ新田第3地割200番30(矢巾(県)-5)、変動率は10.3%(平成30年:3.7%)。矢巾駅前や周辺道路等のインフラ整備に加え、医療機関の盛岡市からの移転に伴い土地需用が活発化し、地価が上昇。
  4. 下落率が最も大きい地点は、軽米町大字軽米第4地割字蓮台野47番9外(軽米(県)-1)、変動率は-7.2%(平成30年:-6.3%)。少子高齢化や人口減少等により土地需要が低迷し地価は下落。
  5. 市町村別の平均変動率は、7市町で上昇。盛岡市の平均変動率が0.7%(平成30年:0.4%)で、交通利便性や住環境の良い地域を中心に上昇(30地点)したことなどから5年連続で上昇したほか、滝沢市の平均変動率が1.5%(平成30年:1.0%)、矢巾町の平均変動率が4.1%(平成30年:1.9%)と、3年連続で上昇。また、北上市の平均変動率が1.8%(平成30年:0.0%)、紫波町の平均変動率が1.9%(平成30年:0.0%)、金ケ崎町の平均変動率が2.8%(平成30年:0.0%)と、横ばいから上昇に、釜石市の平均変動率が1.6%(平成30年:-0.2%)と下落から上昇に転じた。遠野市は横ばい(0.0%)(平成30年:-1.4%)。
  6. 沿岸部の平均変動率は-1.6%(平成30年:-1.8%)となり、4年連続の下落となった。
    災害公営住宅及び防災集団移転事業等の復興事業の進捗に伴い被災地の移転需要は落ちつきを見せているほか、少子高齢化や人口減少等の影響により土地需要が低迷し地価は引き続き下落。

2 商業地(74地点)

  1. 県全体の平均変動率は-1.6%(平成30年:-2.0%)となり、26年連続の下落となったが、下落幅は縮小。中心市街地の商店街の空洞化等の影響により土地需要が低迷し地価は下落。
  2. 価格が上昇したのは9地点(盛岡市4地点、北上市2地点、大船渡市1地点、釜石市1地点、矢巾町1地点)。
  3. 上昇率が最も大きい地点は、盛岡市盛岡駅前通437番(盛岡(県)5-9)、変動率は5.5%(平成30年:1.3%)。盛岡市内では、緩やかな景気回復を受けて、高収益の物件への投資が見られ始めており、これを受けて盛岡駅前通付近の地価は上昇基調に転じている。地点の周辺地域では高層ホテルの新築が始まるなど地域の繁華性の高まりが期待されるなど、地価が上昇。
  4. 下落率が最も大きい地点は軽米町大字軽米第8地割字大軽米59番1(軽米(県)5-1)、変動率は-8.1%(平成30年:-7.1%)。過疎化による商圏人口の減少等により、商業地としての土地需要が低調であり地価は下落。
  5. 市町村別の平均変動率は、上昇は4市1町で、盛岡市の平均変動率は0.8%(平成30年:0.0%)、大船渡市の平均変動率は0.6%(平成30年:-0.2%)、北上市の平均変動率は1.1%(平成30年:-0.7%)、釜石市の平均変動率は1.6%(平成30年:0.0%)、矢巾町の平均変動率は4.6%(平成30年:4.5%)。横ばい(0.0%)は1市1町(宮古市、金ケ崎町)。
  6. 沿岸部の平均変動率は-1.0%(平成30年:-1.6%)となり、6年連続の下落となった。
    中心市街地の商店街の空洞化等の影響が大きく、地価は下落。

3 工業地(14地点)

  1. 県全体の平均変動率は0.1%(平成30年:-0.4%)となり、平成30年度まで20年連続の下落であったが、わずかながら上昇に転じた。
  2. 価格が上昇したのは3地点。大船渡市盛町字二本枠14番8(大船渡(県)9-1)の変動率は1.9%(平成30年:2.0%)で、流通系・建設資材系企業の需要が継続しており地価が上昇。北上市北工業団地407番4外(北上(県)9-1)の変動率は1.9%(平成30年:0.0%)で、物流に加え工場進出により土地需要が高まっている。矢巾町大字西徳田第8地割26番外(矢巾(県)9-1)の変動率は0.6%(平成30年:0.0%)で、特に近隣の盛岡地域での流通系業種による需要の高まりが影響し地価が上昇傾向にある。

4 林地(31地点)

県全体の平均変動率は-0.8%(平成30年:-0.7%)となり、25年連続の下落となり、下落幅はわずかに拡大。
国産材市況の長期低迷や林業就業者の後継者不足等により土地需要が低迷し地価は下落。

地価調査制度の概要

  1. 根拠法令:国土利用計画法施行令(昭和49年政令第387号)第9条第1項
  2. 調査目的:土地の正常な価格を示すことにより、一般の土地取引価格に対して指標を与え、又、公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し、もって適正な地価の形成に寄与すること。国においては、地価公示法に基づき、毎年1月1日の正常な価格を判定し公示している。
  3. 調査主体:岩手県
  4. 調査対象:県内33市町村の383地点
  5. 価格時点:令和元年7月1日
  6. 価格判定:不動産鑑定士の鑑定評価結果に基づき、県が基準地の標準価格を判定する。

関連情報

一般社団法人岩手県不動産鑑定士協会のホームページの「岩手県地価マップ」にて、調査地点を御覧いただけます。

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このページに関するお問い合わせ

環境生活部 環境保全課 環境影響評価・土地利用担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5269 ファクス番号:019-629-5364
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。