令和5年度に百歳を迎える方への知事メッセージ

　百歳の御長寿を迎える皆様、誠におめでとうございます。

　皆様が、御家族を始め多くの方々とのふれあいの中で、お元気にこの日を迎えられましたことを、心からお喜び申し上げます。

　今年度は、岩手県内で607名の方が百歳の御長寿を迎えられます。大正、昭和、平成、令和と、ある時はおだやかな、ある時は激動の時代を、乗り越えてこられた皆様が、築き、守ってくださったこの豊かな「ふるさと」で、私たちが生まれ育つことができたのは、大変幸せなことであり、皆様のこれまでの御功績に深く敬意を表し、感謝申し上げます。

　我が国は、医療の進歩や生活水準の向上などにより、世界有数の長寿国となりました。

　皆様がお生まれになった頃、日本の平均寿命は、男性が42歳、女性が43歳でした。それから100年経った今、平均寿命は男女ともに80歳を超え、「人生100年時代」を迎えようとしています。長い人生を、生きがいを持ちながら、元気に安心して暮らし、誰もが長寿を喜ぶことのできる地域社会を作り上げていくことは、全ての県民の願いであります。

　県では、介護や支援が必要になっても、住み慣れた地域で安心して生活し続けることができるよう、医療、介護の充実や、日常生活への支援などに取り組んでいます。

　また、皆様の中には、東日本大震災津波や度重なる台風などによる災害で、不自由な生活、そして辛い思いをされた方もいらっしゃることと存じます。

　県では、こうした災害からの復興に、市町村や関係団体と力を合わせて取り組んでまいりました。これからも「誰一人として取り残さない」という理念の下、皆様が築いてこられた「ふるさと」のより良い復興の実現に取り組んでいきます。

　皆様には、これまで培ってこられた豊かな御経験とお知恵をもって、これからもお力添えを賜りますよう、お願い申し上げます。

　結びに、日頃から高齢者を支え、温かく見守っていらっしゃる御家族の皆様、介護施設、事業所の皆様に改めて感謝申し上げ、今後ますますの御健勝を祈念いたしますとともに、百歳の皆様の御多幸を心からお祈り申し上げます。

　この度は、誠におめでとうございます。

　令和5年9月15日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　岩手県知事　達増　拓也