アカマツ振興の取組み

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ページ番号1015005  更新日 令和6年2月20日

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国内でも貴重なアカマツ資源の宝庫

アカマツは、北海道南部から屋久島まで、全国に広く分布している日本人になじみの深い樹木です。岩手県は日本一のアカマツ産地。昔から南部アカマツと呼ばれ全国に知られてきました。その中でも久慈地域は、森林の約3分の1をアカマツが占めており、樹から自然に種が落ちることでつくられた「天然下種更新」によるアカマツ天然林が多いことも特徴です。
日本各地のアカマツ林は、近年、松くい虫によって壊滅的な被害を受けています。被害は徐々に北上し、現在は岩手県の北部まで達していますが、久慈地域には被害が及んでおりません。この地域のアカマツ林は国内でも貴重な資源だと言えます。

久慈地域のアカマツ材の特徴

久慈地域の天然アカマツ材の特徴は、なんと言っても、まっすぐで太く、木目が詰まっていること。そのほか、ヤニが少なく、穏やかで優しい色合いだという特徴があります。
アカマツは、春から夏にかけて伐採すると、材の色が青くなること(青変菌被害)があります。久慈地域では、この変色を防ぐため、「寒伐り」と呼ばれる冬季の伐採作業が行なわれています。
樹齢が概ね100年以上の大径で木目の詰まったアカマツは、伝統建築や歴史的建造物などの高級建築用材として利用されています。

材の良さを生かす乾燥・品質管理

伐採されたアカマツの丸太は、主に建築物の梁材として用いられる「平角材」や「たいこ梁」などに製材されます。また、室内の床や壁に使用される板材にも加工されています。
建築の材料として木材を使用する際には、十分に乾燥させることが必要です。久慈地域のアカマツ材は、材の風合いを活かすために、1年以上屋外に積んで乾燥させる「天然乾燥」が行われています。さらに、必要に応じて乾燥機を用いた「人工乾燥」を組み合わせ、用途に応じた適切な含水率になるよう、十分な品質管理が行なわれています。

南部アカマツは時を経るほどに魅力を増す素材

アカマツ材は、昔から住宅や社寺建築の梁材として使われてきた、日本の伝統的な建築に欠かせない材料です。特に、丸太の側面のみを平らに落とした「たいこ梁」は、強度があり、曲がりを生かした使い方です。また、室内の床や壁の仕上げとして使用した場合には、温かみがあり、優しい感触を肌で感じることができます。
アカマツ材の穏やかな色合いは、年月を経るにつれて、徐々に深い琥珀色に変わっていきます。まさに、時を経るほどに魅力を増していく素材ということができるでしょう。

アカマツ大木

アカマツ丸太

アカマツ桟積

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このページに関するお問い合わせ

県北広域振興局林務部 林業振興課 林業振興チーム
〒028-8042 岩手県久慈市八日町1-1
電話番号:0194-53-4984(内線番号:227) ファクス番号:0194-53-2304
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。