令和7年度部課長研修 知事講話

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ページ番号1095575  更新日 令和8年3月9日

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とき:令和8年1月27日(火曜日)
ところ:トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)中ホール
対象者:総括課長級以上の職員
演題:「世界に開かれた地方創生」

「世界に開かれた地方創生」

 「世界に開かれた地方創生」というテーマは、去年の2月8日の「いわて未来シンポジウム」、楡周平さんとトークをした時に初めて公表しました。楡周平さんは、去年の今頃映画が公開されていた、「サンセット・サンライズ」という地方創生をテーマとした小説を書いた、一関市藤沢町出身の方です。

 去年の4月1日からスタートしている今年度予算が、「世界に開かれた岩手地方創生予算」という名前です。

 去年から今年にかけて、結構このテーマで講演をする機会が増えていますし、県政としても、スローガンを発信する状態から、関連する事業がどんどん進んで、かなり内実を伴うものになってきています。

 ということで、今年の部課長研修の知事講話のテーマは、「世界に開かれた地方創生」として、いろいろ肝になる部分について、追加的な説明をしていきたいと思います。

 世界に広がるチャンスを確認し、世界の中の日本を確認し、世界の中の岩手を確認して、世界に開かれた地方創生を確認するということですね。

 世界に広がるチャンスですけれども、日本のインバウンド観光客の増加について、つい最近、2025年の右端のグラフも公表されていて、4000万人超えです。コロナ禍の例外を除いて、訪日外国人旅行者数は順調に増えています。順調に増えているというか、急増ですよね。結構衝撃的な増え方と言っていいんじゃないかと思います。

 それまで、1000万人を超えるか超えないかぐらいで、横ばいに近いような状態だったのが、2013年、2014年の辺りから急激に増えていっているんですけれども、東日本大震災津波後に第二次安倍政権が始まったときから、まず、訪日外国人旅行者数4000万人を目指すという目標を掲げて取り組み始めて、アベノミクスが始まり、円安が進んで、外国から日本に行きやすくなった。日本の物を買ったり日本に滞在したりするのが、確か安倍政権の前、野田総理の頃は、1ドル二桁円、70円とか80円とかそのぐらいから、それが150円ぐらいにまでなると、外国の人たちが日本で払わなければならないのは半分になっているということで、日本がお得になったということもあると思います。

 ただ、通貨価値が下落して、そこでの滞在や買い物が安くなるっていうことは、世界のあちこちで起こるんですけれども、そういうところに観光客が増えるかっていうと、そうとは限らないんですね。やはり、そこに行くことに価値がある、欲しいもの、買いたい物がそこにある、お金を払いたいサービスがそこにある、ということがないと、こういうふうには増えないんだと思います。

 ですから、この外国人旅行者数の急増っていうのは、円安の効果だけではなくて、日本にすごくいいものがあるということに、外国人が気が付いて、次から次にやってきていると考えるのがいいんだと思います。

 日本国において増えているのと同じようなペースで、岩手においても増えて、2024年に過去最多38万6000人、円安効果、プラス岩手の良さに、海外の皆さんがどんどん気が付いて、やって来ているということだと思います。

 そして輸出も伸びています。日本の農林水産物食品の輸出が伸びていますね。これも円安効果プラス、いいものが安く買える、どんどん買おうということで増えていると言っていいと思います。

 岩手県においても、いい感じで増えています。岩手県の地場産品の輸出が、2022年の63.8億円と比較して、2023年にちょっと減っているのは、水産物が減ったからです。水産物については、2024年にさらに減ってるんですが、これはなぜ減ったのでしょうか。頷いてる人がいますが、アルプス処理水問題で中国の水産物輸入量が減ったので、岩手県の水産物輸出量が減ったというところです。

 その水産物の減少を補うように、農林産物が増えていて、あとは加工食品も増えていると。工芸品等も増えているところで、中国の日本からの輸入の問題は、今もまた別の理由で、ちょっと滞り気味となっています。それを補って余りあるぐらい増えてきているのが、岩手県の地場産品の輸出額となっています。

 この中でも特に、牛肉の輸出額と米の輸出額が急増しています。私も、2022年の12月に、カナダ4都市に行くところから、コロナ禍制限解除後のトップセールスを始めまして、2023年12月には、シンガポールとマレーシアのクアラルンプール、そして去年の2025年1月に、ニューヨークやワシントン、プラスしてバンクーバー、そして去年の9月にロサンゼルス、プラスしてバンクーバーということで、行く先々で岩手の牛肉とかお米をセールスしたんですけれども、大変評判がよかったです。持っていけば持っていくほど、売れるだろうというような手応えでした。

 お米については、去年9月にドジャースタジアムで、岩手のおこめを使ったおにぎりを2000個配って、あっという間になくなりました。ロサンゼルスでは、ドーナツの代わりにおにぎりを食べるというのが流行っているそうで、ロサンゼルス市内におにぎり屋さんの店が出てたりするんですね。あとは、岩手フェアをやった、ミツワスーパーマーケットという、日系のスーパーマーケットでも、おにぎりの売り上げが伸びていると。

 ドーナツは、アメリカの人達は、休憩時間とか会議の前後とか、おやつといえばドーナツで、コーヒーと一緒にいただくので、ドーナツの甘みをコーヒーで相殺し、コーヒーを飲んだ後はまた甘いのが欲しくなってドーナツを食べるみたいなことがよく起きるんですが、油で上げていて砂糖がまぶされ、あるいはチョコレートが塗られ、小麦粉でできていて、アメリカではグルテンフリー、小麦を食べないようにしたいっていう人たちがいるんですね。そういう人たちにとって、健康志向な人たちにとって、おにぎりというのは、極めて健康的な食べ物なわけです。これを、ドーナツの代わりにつまむことが、ロサンゼルスで流行っているということで、アメリカへの米の輸出っていうのは、いろいろ可能性はあるなと思ったところです。

 世界の中の日本、チャンスが広がっているんですけれども、より大所高所から世界の中の日本を見てみますと、およそ30年前の1995年、バブル崩壊が1990年ぐらいから始まり、1995年はバブル崩壊がまさに進んでいるところなのですけれども、まだ、日本の経済力に余裕があったころでした。この辺が、日本がGDPの世界に占める割合のピークで、世界のGDPの18%を、日本が占めていたんですね。

 それはアメリカの約7割で、当時、アメリカは日本が追いつき追い越すんじゃないかということを盛んに議論していました。ジャパン・アズ・ナンバーワンという言葉がアメリカで語られたりして、日本がアメリカに追いつき追い越すんじゃないかっていうことが、現実的に議論されていました。

 一方、当時、中国のGDPは、日本の約7分の1ということで、日本が中国の7倍のGDPがあったんですね。これが、2023年の国連の数字ですけれども、ドル建てということで、ドルと円の価値で、円が半分ぐらいの価値になると、GDPも半分に減るんですけれども、実態として30年間、日本の経済規模はほぼ横ばいだったと、ざっくり言っていいと思います。

 日本経済は横ばいだったので、よく失われた30年とか言われるんですけれども、失われた感じがしてない人は結構多いと思うんですね。特にサラリーマン、給与所得者は、初任給から働き始めて、昇給がありますから、先に行くほど給料も増えていって、成長と発展の30年間だったっていうイメージを持つかもしれません。

 日本全体の経済を見ると、ほぼ横ばいでして、ですからそのように定期的な昇給があって、成長と発展の30年間と思ってる人がいる一方で、30年前の所得に比べ、今の所得は減っているっていう人たちも結構いるということですね。

 全体として横ばいなので、衰えてる実感が、国全体としてない。危機感がない。ゆでガエルの例えとかありますけれども、カエルがちょうどいい水温の中にいて、ゆっくり加熱していくと、気が付かないうちに死んじゃうくらいの熱湯になっていて、茹でられるっていうのがあるんですけれども、日本は変化してないんですよね。茹でガエルですらない。

 日本経済のホットさっていうのは、30年変わってない。日本の中にいて、日本の外のことを全然意識しなければ、何の問題もないっていう感じになるわけですよ。

 ところがその間に、日本以外の世界経済は、ざっくり4%から5%ぐらいで成長したんじゃないかなと思います。アフリカもかなり成長してますよね。中南米もいろいろ経済的なトラブルがありましたが、30年で見れば、中南米も結構成長していて。そして、アメリカもすごくて、7兆6000億ドルぐらいが、27兆7000億ドルぐらいにまで成長してますし、中国に至っては、7000億ドルぐらいが17兆8000億ドルぐらいにまで成長していますので、成長してない日本と比べますと、もう、アメリカとの差はものすごく開いて7分の1、アメリカが日本の7倍のGDPになっちゃってるんですね。そして中国は日本の4倍ぐらいになっていて、中国は成長が早いのでもう5倍ぐらいになってるかもしれません。

 こういう図は、普段暮らしていて、あんまり見る機会ないですよね。テレビとか新聞でも、特に右側のような図というのは見る機会がないんですけれども。

 アメリカがトランプ政権になって、防衛費を同盟国に増やせ、GDP比5%にしろ、と最近は言ってます。日本は伝統的にずっとGDPの1%が防衛費で、それを頑張って2%にすると約束して今、防衛費倍増とかやっていて、さらに増やさなきゃみたいな感じになっているのですが、アメリカが、アメリカを守りたいと思うなら、アメリカ自身が防衛費を、GDPの何%かちょっと増やせば、ものすごく増えますよね。日本に、1%、2%にして、さらに5%までしろとか言うよりも、アメリカがちょっと増やせばそのぐらいの防衛費は、余裕で増やすことができて、防衛体制の強化っていうのは、アメリカ単独の努力で、ものすごい強化は出来るわけでありまして、日本始め、同盟国にもっと増やせって言ってるのは、こういう図を見ると、ちょっと論理的じゃないなと感じると思います。

 ちなみに、中国は今、GDPの1.5%を防衛費にしてるそうですね。本当にそうなのかとか、正確な統計をちゃんと公表してるのかとか、いろいろ疑問に思われているので、そういう問題点はあるんですけれども、多分、95年の段階では、もっと多い割合を防衛費に回していたと思うんですよね。10%ぐらい防衛費にまわしてたのかな、ちょっとその辺の数字は今分からないのですけれど、多分今中国がこのGDPの1.5%を防衛費に使ってるっていうのは、GDPの割合としては減らしてきてるんじゃないのかなと。

 であれば、今アメリカや日本や中国やいろんな国々で、防衛費を増やす競争をし始めるとそれは大変なんで、まずお互い1.5%ぐらいに抑えませんかとかですね、そういう交渉をしてもいいような時代なんじゃないかと思います。

 また中国のGDPの1.5%っていうのは、かなりの額になりますから、それよりGDPの少ないところは、もっとパーセントを増やさないと、そこに追いつかないんでしょうが、アメリカが、まだまだ中国よりもGDP多いですからね。アメリカ側が、中国に負けないくらい防衛力を維持していれば、同盟国が無理する必要はないんじゃないかっていう議論は成り立つし、やはりアメリカと中国が相談してですね、お互いにあんまり防衛費にお金を使わずに、むしろ軍縮をする方向でやってほしいですね。

 第一次世界大戦が終わった後で、世界の国々はそうやって軍縮交渉し、原敬首相の時代ですけれども、日本も代表団を出して、アメリカやイギリスと日本が、海軍の軍拡競争はやめて、一定以下の水準に抑えようなんていう相談をしたんですけど、今そういうのをやるといい時代じゃないかと思います。

 次のページは、1人当たりのGDPです。当然日本の順位はどんどん下がるわけですね。最初の頃は、ルクセンブルク、スイスみたいな例外的なお金持ちの小国を除けば、世界一の、1人当たりGDPだったんですけれども、今は21位ということで、主要国の中ではずっと下の方になっています。ただこれも日本の中にいて、日本の外のことを考えなければ、こんなに下がってるっていうことは、実感として全く感じないので、外国を意識したときに初めてショッキングな数字として出てくるというわけです。

 アメリカや日本をはじめ、G7諸国に中国を加えた図です。日本は、順位は著しく落ちてるんですけれども、1人当たりGDPについて、ちょっと下がってる感じはありますが、円ドル相場における円安の度合いで、ちょっと数字が違ってきますから、そういうのを考慮すると、ほぼ横ばいだったと見ていいと思います。日本の1人当たりGDPは、例によって30年間横ばいだったわけですけれど、ヨーロッパ諸国はその間順調に伸びていて、アメリカはものすごく伸びて、1位。中国も、1人当たりGDPは602とかいう数字から、200倍ぐらい伸びて、12,508と増えています。この中国の最近の伸び以上の伸びを、アメリカは示している。

 ですから、アメリカは、圧倒的な世界一の金持ち国ですね。ヨーロッパ諸国を引き離し、日本をとり残し、中国にも負けないくらい1人当たりGDPが伸びているわけでありまして。去年、トランプ政権は、あたかもアメリカ経済は非常に疲弊していて、アメリカ国民は貧乏になっている、これは外国との関係で、アメリカに不利な貿易をやっていたから、アメリカの経済は弱くなり、アメリカ国民は損をしているので、関税を高くして、それを償ってもらう、アメリカに不利な経済関係を強いていた国々には高い関税を課して、つり合いを取るっていうことを、1年間言ってきてるんですが、でも、正反対ですよね。アメリカは、こんなに圧倒的に国民一人ひとりがお金持ちというわけですから。

 他の国にもっとやさしい経済政策、他の国の方が有利になるような貿易をしてもいいんじゃないかというくらい、アメリカの1人当たりGDPの伸びは著しいわけです。

 ただ、決して裕福じゃない人たちはアメリカにいっぱいいますよね。これはテレビや新聞のニュースからでもそういう実態は伝わってきますけれども。トランプ大統領がやろうとしてるのは、そういうアメリカの人たちの暮らしを良くするために、日本の企業や韓国の企業等々が、アメリカに投資してアメリカに工場を建てて、アメリカの製造業で働く人の給料を高くするっていうことを考えているので、そういう意味ではアメリカの恵まれない人たちのために、日本や諸外国に不利な貿易条件で、或いは投資の交渉で迫るっていうことをしてるんですが、アメリカで裕福じゃない人が大勢いるのに、何でアメリカの1人当たりGDPがこんなにすごいのかっていうと、イーロン・マスク氏とか、ああいう人たちが沢山いるからですね。

 非常にお金持ちの人たちが沢山いて、AppleとかAmazon、Google、そしてFacebookとかですね、そういう人たちがものすごい、1人当たりGDPの高いところを享受していて、そういう人たちと、恵まれないアメリカ人の間で所得再分配政策をやれば、アメリカの人たちは、十分国際水準よりはるかに高い1人当たりGDPを享受できるので、他の国々に喧嘩を売るような経済政策で迫ってくるよりは、アメリカ国内の格差をなくしていくような経済社会政策をおやりになった方が、アメリカはいいんじゃないですかっていうのが、これを見れば分かるわけであります。

 そして1人当たりGDPをこういう図にしますと、1995年、いかに日本人が金持ちだったかってことが分かりますね。アメリカ人より日本人の方が金持ちだったし、中国は図のとおりの小ささだったんですが、今やアメリカが巨大な1人当たり金持ち国になり、日本は図のとおり、中国は日本に追いついてきているということです。アメリカの国民一人ひとりは、ラーメンに4000円出してもそんな苦にならないというところがあるわけです。日本の2倍以上3倍に近いくらいの余裕があり、消費の力がこのぐらい差があるので、日本に来て、日本人が高いと思うものも余裕で買えてしまうし、まして日本の普通の値段のものについては、何でこんなに安いんだろうという感じで買うことができるわけですね。

 中国の人たちも、30年前に比べれば、30年前はやっぱり日本で売ってるものに中国の人たちは歯が立たない感じだったと思いますが、今なら買えると。これはあくまで平均なので、中国富裕層は、この日本の平均よりも大きい消費の力を持っているのでさらに買える。

 日本のインバウンドがどんどん増えていて、輸出も増えているというのは、こういうアメリカ経済とか中国経済が、広大な市場フロンティアとしてチャンスがあるということです。30年前の1995年は、日本の中だけでビジネスをやっていても、それが世界の18%を相手にしていることだったんですね。世界の約2割を、当時は、日本国内だけで相手にできたんですが、今、日本国内だけを相手にするっていうのは、世界の4%しか相手にしないことになる。

 これが、世界に開かれた地方創生をやったほうがいい、できるだけ世界に開かれたほうがいいという根拠になるわけです。やはり世界の4%部分だけを相手に、経済活動、社会活動をするんじゃなくて、アメリカの部分とか、中国の部分、こっちには東南アジアとかですね。また、ヨーロッパや中南米もあるんですけれども、アフリカも結構ありますよね。そういう世界に対して、岩手のものを買ってもらう。世界の人たちに来てもらって、岩手の中のものを利用してもらうということを、していくべきときじゃないかっていうのは、この資料の図をずっと見ていると、そういう気になってくるんじゃないかと思います。

 あと、アメリカに売り込んでいく、アメリカの人たちにどんどん買ってもらうっていうのは一目瞭然なんですけど、中国の人たちにもどんどん買ってもらい、また、インバウンド観光などで来てもらって、利用してもらうというのも、中国のこのGDPのサイズを見れば、やればやるほど日本のためになる、稼げる、岩手もその中に入っていこうというふうに思えるんじゃないかと思います。経済のことを考えれば、やはり中国は無視できないどころか、しっかり相手にしていかなきゃならないと、見えてくると思うんですが。

 ヨーロッパ諸国は、アメリカよりかなり中国相手の経済活動、貿易とか投資とか盛んにやってますよね。一昨年、私は大連で開かれた夏のダボス会議に出てきたんですけれど、主催の世界経済フォーラムっていうのは、ヨーロッパの人たちが中心になって作っている団体で、毎年スイスのダボスで、1月の年の初めに、ダボス会議というのをやっているんですけれども、要するにヨーロッパ中心でやっているその人たちは、中国との商売っていうのは、やらなきゃだめと思っているので、主催者の世界経済フォーラムは、毎年夏に大連と天津で交代交代に、夏のダボス会議というのをやっています。

 アメリカと中国は決定的に対立していて、全然、商売とか相手にしてないというイメージが日本国内にありますが、そんなことはないです。私は去年2回、一昨年2回、中国に行っているんですけれども、大連とか、遼寧省の省都の瀋陽、そして上海とかに行ってるんですけれども、中国のそういう町で、マクドナルドとケンタッキーフライドチキンと、スターバックスコーヒーが目立ちます。町の辻々に立つと、その3つのどれかは目に入るというくらい目立ちます。

 ウィキペディアで調べますと、ケンタッキーフライドチキンは、アメリカの中の店舗数より、中国内の店舗数の方が多くなってるそうです。中国のテレビでケンタッキーフライドチキンの棒棒鶏味とか、そういうコマーシャルをバンバンやっていまして、ケンタッキーフライドチキンはアメリカの企業ですけれど、中国で稼ごうと決めて、そしてガンガン稼いでるんですね。

 スターバックスコーヒーは、要領よく、中国の新幹線の駅に入っててですね、大連とか瀋陽とか上海とか、いくつかの新幹線駅を見たんですけれど、スターバックスコーヒーがありますね。

 ちなみにスターバックスっていうのは、もともと、アメリカシアトルの1つの店から始まってるんですが、アメリカの空港の中にあるコーヒーショップとして、スターバックスは広がったんですよね。それまでアメリカの国内の空港に、そういうコーヒーショップがなかったのが、スターバックスが、そこがチャンスだと思って一気に広げたんですけど、同じことを、中国の新幹線駅でスターバックスはやっています。

 半導体のような、国家安全保障に関わるようなものについては、輸出しないさせないとか激しいつばぜり合いをやっているんですけど、生活関連産業については、アメリカはバンバン中国に入って稼ごうとしていますね。

 イーロン・マスクの、テスラの電気自動車は、中国国内で販売されていて、これも各街で結構走っていますし、駐車場に留まってるのを見ました。日本もトヨタ初め、自動車の輸出を中国にしていますし、飲食店チェーンもある程度進出もしてるんですけど、中国で製造し中国で店を開いているユニクロは、中国に展開していますよね。

 ということで、生活産業とか、国家安全保障に関わらないようなものであれば、アメリカは中国で稼ぐことも政府もゴーサインを出しているので、日本もどんどんやればいいと思います。南部鉄器は国家安全保障には関わらないと思うので、中国でどんどん売っていけばいいと思いますし、まして食品の類は、どんどん売ればいいということであります。

 ということで、世界のチャンスと世界の今について見ましたが、次は、世界から愛される日本についてです。

 やっぱり人気があるんですね日本食ブーム、健康志向とか、あと、ユニークな食文化、盛り付けや食器の美しさ、そしておもてなしのサービス、日本酒も人気です。

 アメリカにおける日本食レストラン数という、ジェトロのデータによると、2000年から2022年でものすごく増えてるわけです。

 日本の経済力は相対的に低下していて、かつてアメリカの主要都市に、日本の大企業が駐在員を派遣していたのが減っていて、アメリカにいる日本人の数は基本的に減っているんですけれども、日本食レストランがこんなに増えているっていうのは、日本人以外の人たち、アメリカ人がどんどん利用するようになっているからです。

 そうすると食材も、売れる状況であります。またアニメや漫画とか、ゲーム。最近の話題として、「SHOGUN 将軍」っていうドラマシリーズ、あと脚本を盛岡の出身の奥寺佐渡子さんが書いている「国宝」も、アメリカでかなり流行りそうであります。

 日本のアニメ、漫画、ゲームは、30年前の1995年の辺りに、すでにかなりアメリカ、ヨーロッパ、東南アジア等の海外に出て、愛好されていて、そういう蓄積があって今日に至ってますね。日本のサブカルチャーが世界中で愛されているっていうのは、最近のことではなくて、1990年代からかなりその傾向があったんですが、それが最近さらに、幅広い層に浸透しているという状況です。

 世界から愛されている日本型の生活様式、日本型の生き方、それを「Japanese Way of Life」と呼べると思います。

 これは「American Way of Life」っていう言葉があって、それをもじっているんですけど、「American Way of Life」っていうのは、1950年代ぐらいのアメリカの生活様式で、大きい家やプールがあって、友達を呼んでバーベキューをしたりして、強いお父さん、優しいお母さん、そして明るい子供たちがいる。家の中には家電製品で、冷蔵庫、洗濯機、テレビがあって、コカコーラをぐいぐい飲む。

 アメリカ以外の世界はそれに憧れて、我が国でもという感じで20世紀は進んでいったわけですけれど、それをもじって「Japanese Way of Life」と。

 この「Japanese Way of Life」ていうのは、一言でいうと、自然と歴史の豊かさに育まれた、食文化に代表される、質の高い生活文化。これが「Japanese Way of Life」であり、これが今世界から愛されている、世界が日本に求めていることですね。これがあるから、円安もあって、インバウンド観光客がどんどん日本に来ているし、そして、海外にいる人たちも、これを輸入したい、海外にいながらにして、この「Japanese Way of Life」を楽しめるような、日本食レストランに行きたいと今なっているわけです。

 そして、「Japanese Way of Life」の背後にあるスピリットまで分析しますと、これは、向上心。求道心っていう言い方もできるんですが、より一般的には向上心。

 これのイメージは、大谷翔平選手のイメージです。野球の道を極めようという、求道心、向上心ですね、そういうものが、「Spirit of Japan」。「Japanese Way of Life」、豊かな自然と歴史に育まれた、食文化に代表される、質の高い生活文化を支えているのは、まず、農林水産業ですね、農林水産業に従事する皆さんが、向上心を持って、よりよい食べ物を作り、消費者に提供すると。そして、それらを材料にして、よりおいしい料理を安全で、楽しめる料理を作って提供をする、また、加工して、加工食品をつくる人たちがそれぞれ向上心を持っている。

 製造業の分野は、ものづくりの向上心。より効率的に、より性能の高いものを作るという、求道心のようなもの。広くサービス業にも、向上心は、おもてなしの背後にあって、そこが世界から愛されてる、求められているということです。

 岩手に着目しますと、ニューヨークタイムズ紙が2023年、盛岡に行くべきと書いてくれて、実際書いたのはこのクレイグ・モドさんなんですが、さっき言った「Japanese Way of Life」っていうのは、岩手に明確に出ているっていうことですよね。

 町が美しい、食事がとてもおいしい。市民が優しく、そして頑張っている。自然がまちに溶け込む様に晴れやかな気分になる。これは、向上心スピリットに支えられた「Japanese Way of Life」が、盛岡、岩手に顕著に見られるということです。

 ここで、大谷翔平さんがまた象徴的な存在でありまして、この「Japanese Way of Life」「Spirit of Japan」を象徴する人がこの岩手から出ているってことが大きいと思います。

 大谷論は、基本としてみんな知っておくべきことがあって、翔平っていう名前は平泉の「平」に、義経のイメージで「翔」なので、「翔平」という名前は極めて岩手的な名前です。

 お父さんが、神奈川県に住んでいて、結婚して子供をもうけて家族を作っていくっていう時に、神奈川に残る選択もあったんですけど、岩手に移住というか、岩手出身だから、Uターンなんですけれども、一戸建てを購入しようと思えば、都会では高くて大変なので、岩手がいいと言って岩手に引っ越しているんですね。

 だから、大谷さんは岩手に生まれ育っておりまして、岩手だからこそ、伸び伸び成長し、今みたいになっているということで、日本の凄さの中で、この岩手というのは、また特にいいという証拠になっているわけです。

 そして大谷さんだけがその証明ではなく、この資料に出てくる人たちみんなが、日本の良さ、その良さは特に岩手で凄いということの証明になってくるわけですね。

 製造業も素晴らしいですし、ハロウインターナショナル安比ジャパンができているということも、日本の良さ、その中でも、岩手が特にいいということを示しているわけです。

 岩手における経済発展ということで、岩手は、人口は減ってるけどGDPは減っていない、そして個人が活躍できるような地方になっている。

 「Japanese Way of Life」を岩手にさらに特化すると、「Iwate`s Way of Life」という、自然と歴史の豊かさに育まれた、食文化に代表される、質の高い生活文化としての、「Japanese Way of Life」の中でも、特に良質で独自なもの独特なものが、岩手にあるということです。これを世界の人たちに利用してもらわなきゃということですね。

 「Spirit of Japan」、スピリットの向上心ってことでも、岩手は負けませんよということです。

 世界に開かれた地方創生で「Iwate`s Way of Life」、そして「Spirit of Iwate」、これを世界に開いていくような形で地方創生を進めていけば、うまくいくだろうということです。

 日本人同士が利用することも大事でありまして、岩手の優れた商品、製品、そしてサービスを、他都道府県の人たちに利用してもらうのも大事ですし、また、他の都道府県も、やっぱり日本の中の地方というのは、それぞれ優れたものがありますので、岩手の人たちが、他の都道府県の商品やサービスを利用する。日本の中でお互いそういうことをやり合っていれば、実は、世界に開かれてなくても、日本として成長をできるはずなんですけれども、過去30年、成長してないという負の実績がありますので、やっぱり今、世界に開きながら、世界に対してビジネスを展開し、日本国内でもビジネスを展開して、お互い世界が認める、世界が求めるものを共有しながら、経済社会的に発展していけばいいということであります。

 あと、外国人との関係についていろいろギスギスした議論が、最近、マスコミで取りざたされたりしていて、よくよく考えると、そういう極端な意見、外国人を敵とみなしたり、外国人は日本人と違う扱いをしていいんだっていうような感覚っていうのは、昔から日本にはあって、ただ、インターネットが今みたいに普及する前は、そういう声っていうのは、表に出なかったわけですね。まともなマスコミはそれを取り上げないし、まともな出版物にはそういうのは載らないし、家の中とか、床屋談義、居酒屋談義などでは、何々人ってやっぱ嫌だよなとか、そういう発言は、何十年前からあったわけですけれども。

 ただそれが、ごく周辺の人にしか発信されなかったような言葉が、今、SNSを使うと、何百万何千万もの人たちに一気に拡散するようになっちゃってるので、事態が複雑になっているんです。

 日本を自慢する、日本人であることを誇りに思う。これはどんどんやればいいと思ってます。

 その時に、日本人のどこがすごいのかっていうのは、豊かな自然と歴史に育まれた、食文化に代表される、豊かな生活文化を築き上げていること、これは世界もそれを認めてるわけですからね、そこの部分を、外国人が世界有数の生活文化だと認めているのを、日本人が認めないのは変な話でありまして、まずは日本人が、どうだすごいだろうと、それらを見せていかなきゃならないわけですし、見せていくだけの価値があるわけであります。

 ですから、日本を愛している日本人で、世界に対してそれを見せていきたい人は、タレントがテレビのカレーのコマーシャルで、美味しいカレーライスを作って食べさせるようなコマーシャルがありますけど、ああいう感じで、美味しいカレーライスを作って外国人にも食べさせるとか、私は外務省で働いてる頃から、「ひっつみ」を作って外国人に食べさせるっていうのを時々やっているんですけれども、それが「Japanese Way of Life」であり、それを支えるのは、そういうことを向上させていこうという、「Spirit of Japan」、向上心だと思います。

 そういう「Japanese Way of Life」っていうのは、すでに我々は持っているし、それを支える「Spirit of Japan」というのも、我々は持っています。

 特に岩手に特化して、日本の中でも特に優れて、また独特な生活文化とスピリットを岩手の人たちは持ってますので、これをどんどん海外の人にも自慢し、国内の人たちにも、どうだすごいだろうと自慢して、見せて示してやっていけば、絶対上手くいくということが、世界に開かれた地方創生ということの背景にある、基本的考え方でありますので、やればやるほどですね、岩手が好きになっていき、また日本が好きになっていくやり方で、やればやるほど、海外との関係も良くなっていくやり方ですし、そしてやればやるほど、実際お金が稼げるし、社会的にも認めてもらえるようになってくるという、やればやるほどいいやり方ですので、やっていきましょう。

 

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