ヒメマスあれこれ

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ページ番号1008662  更新日 令和6年3月13日

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ヒメマスとは

ヒメマス(Oncorynchus nerka nerka 英名Kokanee 北海道チップ)

ヒメマスは、ベニザケが海に下らず、湖で暮らすようになったものです(陸封型)。
日本では、もともと阿寒湖とチミケップ湖(網走川)に生息していましたが、1890年代以降移植放流によって各地に分布しました。
岩手県では、昭和40年代に当時の岩手県養鱒場に稚魚で搬入された記録があり、現在も岩洞湖では種苗放流が行われています。
肉は淡水養殖サケマス類の中でも非常に美味しく珍重されていますが、ヒメマスは病気、ストレスに非常に弱いため、人が飼育するのは難しく、一部の養魚場でしか養殖されていません。
もともと、ベニザケですので、とても美味しい魚です。
天然のサケマスを刺身で食べるのは危険ですが、養殖した魚は餌付けの段階から配合餌料を与え、きれいな湧き水で育っていますから、寄生虫の心配が無く、
また、餌を充分与えて、大型になっていますのでヒメマス特有の上品な脂ものり、お刺身で食べると最高!!もちろん塩焼きでも美味しい魚です。
長年の努力の末、岩手県内水面水産技術センターでは、ヒメマスの大量種苗生産に成功しました。

ヒメマス親魚の写真

ヒメマス親魚 11月から12月にかけて採卵します。
やっぱりベニザケらしくなります。


採卵の写真

採卵は、親魚のお腹を押してしぼります


発眼卵の写真

発眼卵(卵の中に眼が見える様になった卵のこと)

ヒメマスはサケ科の中で発生が最も遅く、積算水温(注1)400度位で検卵(注2)します。
ちなみに、ニジマスは230度、ヤマメは280度で検卵します。


ふ化仔魚の写真

ふ化仔魚

お腹の卵嚢(らんのう)の栄養を使って、しばらく底の方でじっとして暮らします。
栄養を使い切ったら泳ぎ始め、自分で餌を食べはじめます。


写真:ヒメマス1

写真:ヒメマス2

通常、生後1年で14センチ程度にまで成長し、4年で成熟します。体長は20センチから40センチほどです。


(注1)積算水温:採卵後、毎日の水温を足していったもの。水温10度の水ならば、10日で100度になります。
(注2)死んだ卵、受精していない卵を取り除く作業。目玉がちゃんと2つ見えている卵だけ残します。

このページに関するお問い合わせ

岩手県内水面水産技術センター
〒028-7302 岩手県八幡平市松尾寄木1-474
電話番号:0195-78-2047 ファクス番号:0195-78-2549
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。