JICA海外協力隊:浅田 瑠理さん(ブータン派遣)

ページ番号1072562  更新日 令和6年2月28日

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  • あさだ るり さん
  • 青年海外協力隊(野菜栽培)
  • ブータン派遣(2022年5月から)

あなたの近況を教えてください。

間もなく2年という任期を迎えますが、活動の成果や今後の課題について教えてください。

 配属先の農場で野菜の栽培指導をしてきました。連作障害を防ぐための作物ローテーションや土壌改良の重要性などを伝えることを主軸とし、ブータンでは農業では利用されてこなかった苦土石灰やボカシ肥料の導入やなどを行いました。現在は冷涼な気候を好む作物であるイチゴを農場に導入し、高設栽培を開始する予定です。

 今後の課題としては、農場スタッフの入れ替わりが激しいため、導入した技術や作物をいかに定着させるかが鍵と考えており、農場長以外のスタッフも巻き込んで活動内容の引継ぎをすることが私の課題です。

ボカシ肥の仕込み
ボカシ肥の仕込みの様子

忘れられないエピソードはありますか。

 配属されてすぐに「何か困ったことがあったら教えて。私たちはもう友達だから、助け合うのは当たり前だよ」と同僚が言ってくれたことが忘れられません。現在も彼女は仲が良い友達のうちの一人です。日本では便利なツールが多く人を頼らなくても何とかなるし、だからこそ自分でしなければいけないと思っていましたが、ブータンの助け合いの精神は今までの自分の考え方を改めて見直させてくれました。

 別のエピソードですが、2023年、ブータンへの協力隊派遣35周年の式典があり国王もご臨席される中、隊員を代表してブータンでの経験や気づきを発表させて頂きました。発表後、国王陛下から「素敵な発表をありがとう」とお声がけ頂きました。本当に緊張しましたが、とても貴重な経験でした。

国王陛下と
JOCV派遣35周年式典で国王陛下と

海外で培った経験を今後どのように活かしていきたいですか。

 協力隊の参加前は、なんとなく日本での生活に息苦しさを感じることがあり一度海外に出てみたいなという思いがありました。しかし外から日本を見たとき、日本の様々な分野における技術力や真面目で勉強熱心な国民性、自由に学んだり職業の選択ができたりする環境など、素晴らしい面があることにも気づきました。その経験から、帰国後は大学院に進学して学び直しをし、卒業後は日本の農業技術を海外に発信する仕事(農業ベンチャー企業やJICA専門家など)を目指したいと考えています。

 あと、心の余裕には、忙し過ぎないこと&仕事中のティータイムが有効だとブータン人から学んだので、また働き始めても余暇時間はどうにか確保するようにしたいです!笑

岩手県の皆さんにメッセージをお願いします。

 派遣期間がもうすぐ終わろうとしていますが、この2年間でブータンでの暮らしが辛いと思うことはほとんどありませんでした。というのも、ブータンは自然が多く私が生まれ育った岩手に似ているので、いつも心の安定剤になっていたからだと思います。岩手は自然と文化が共存する美しい県だなあと改めて感じています。帰国したら登山(特に裏岩手縦走)をしたいので、良かったらお声がけください。笑

同僚と
同僚と遊びに行ったとき

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