マイマイガの発生
1 マイマイガとは
マイマイガはドクガ科の「蛾」の一種(注)で、日本では北海道から沖縄県まで広く分布しています。
岩手県では、4月下旬から5月中旬にかけて孵化し、樹木の葉を食べて成長した幼虫は、7月中旬から8月上旬にかけて成虫となります。(写真1)
ときに大発生することがあり、岩手県では、平成19年から21年にかけて県北地域で大発生しました。
マイマイガの大発生は、幼虫時代に流行病がまん延し、2~3年で終息することが知られています。
(注)ドクガ科ですが、毒があるのは孵化直後の幼虫だけで、成長した幼虫や成虫に毒はありません。
2 マイマイガの防除方法について
(1) マイマイガの卵塊の処理方法(9月~翌年3月頃)
通常、マイマイガは樹木の幹等に産卵しますが、街灯等に飛来し、住宅の壁や、電柱等に産卵することがあります。(写真2)
産卵された卵塊(らんかい)は、翌年の春に幼虫が孵化し、樹木等を食害するので、ヘラのようなもので剥ぎ取り、「燃えるゴミ」として廃棄してください。
下部を切り取った、角形のペットボトル(写真3)を使えば、手を汚さずに効率的に剥ぎ取ることができます。
なお、成虫や卵塊に毒はありませんが、細かな毛が飛散した場合に備えて、マスクや手袋を着用することをおすすめします。
(2) 幼虫を殺虫剤で防除(4月~5月頃)
マイマイガが孵(ふ)化して幼虫になった後、初期の幼虫は、糸をはいてぶら下がり、風に乗って移動して分散します(「ブランコケムシ」とも呼ばれます。)。
屋内への侵入の防止に注意し、衣服に付着していないか確認してください。
また、幼虫にさわると、体毛がささって炎症や発疹を起こすことがありますので、マイマイガの幼虫にふれた場合は、こすらずに、水で洗い流してください。
マイマイガの幼虫の防除方法としては、1cm以下の小さい幼虫のうちに殺虫剤で防除する方法が有効といわれています。
殺虫剤の散布に当たっては、通行人や近くの住民の迷惑にならないように配慮するとともに、環境保全にも十分に配慮することが必要です。
マイマイガの幼虫は、6cmほどにまで成長し、6~7月頃にサナギになります。大きい幼虫やサナギには、殺虫剤の効果がありません。
1cm以上の幼虫については、体毛がささらないように、ビニール手袋をするか火箸などで捕まえ、バケツに水と少量の洗剤を入れたものを用意し、その中に捕まえた幼虫を入れることで、駆除できます。
(3) 成虫の飛来を防止(7~8月頃)
成虫は、7月中旬~8月上旬頃にかけて羽化し、数日中に木や電柱、建物などに産卵して10日程度で一生を終えます。
成虫になると駆除は困難になりますので、成虫は青い色の光(短い波長)に誘引されて飛んでくることから、電灯を赤い色(長い波長)に切り替えたり、可能な限り消灯をしたりして、飛来を防止し、寄せ付けないようにすることが必要です。
成虫の鱗毛に触れると、肌の敏感な方などは、発疹が出る場合がありますので、注意が必要です。
(4) 除去した卵塊や幼虫等の処理
取り除いた卵塊や幼虫などの処理については、土中に10cm以上深く埋めるか、「ごみ」として処理します。
「ごみ」として処理する場合は、各市町村のごみ処理のルールに従ってください。
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