ILCとは

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ページ番号1011386  更新日 令和2年4月2日

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ILCとは

国際リニアコライダー(ILC)は、国際協力によって設計開発が推進されている次世代の直線型加速器です。世界の100か国、1000を超える大学・研究機関から、世界トップクラスの研究者・技術者数千人が東北・北上山地に集まり、10年、20年と研究を続ける国際研究拠点となることが期待されます。

ILCのしくみは?

全長数10キロメートルの直線状の地下トンネル(現計画は、標高約110メートル、全長約20キロメートル)内で、電子と陽電子を光速に近い速度まで加速させ、正面衝突させます。すると、宇宙誕生から1兆分の1秒後の状態がつくり出されます。「ほんの一瞬」、ビッグバン直後の状態が再現され、質量をつかさどる「ヒッグス粒子」をはじめとして、さまざまな粒子があらわれます。これらの粒子を測定することにより、どのようにして宇宙や物質が生まれたのかという、人類が長年抱いていた謎の解明に挑むことができます。また、加速器技術の応用範囲は、医療・生命科学から新材料の創出、情報・通信、計量・計測、環境・エネルギー分野まで多岐にわたります。

ILC建設地の条件は?

最大で全長50キロメートルの直線状の加速器用トンネルに加え、アクセス用トンネル、粒子測定器を収容する地下の大ホールが建設できる場所が条件です。また、電子と陽電子の精密衝突のため、人工振動が少なく、活断層がない硬い安定岩盤にトンネルを建設できることが求められます。

ILCが建設されると

ILCが実現すれば、世界中から数千人の研究者とその家族が暮らすようになり、多文化が共生する国際都市が東北につくられます。私たちの身近なところに国際的な「知の拠点」が形成され、最先端の研究を見られることは、子どもたちの知的好奇心を刺激し、夢を与えることにもなるでしょう。

ILCでわかること

スイス・ジュネーブ近郊のセルン研究所に「LHC」という世界最大の加速器があります。周長27キロメートルの円形加速器で、2012年7月、LHCで「ヒッグス粒子」が発見され大ニュースとなりました(2013年10月、「ヒッグス粒子」の存在を提唱したピーター・ヒッグス名誉教授とフランソワ・アングレール名誉教授がノーベル物理学賞を受賞しました)。 LHCは複合粒子である陽子と陽子を衝突させますが、ILCは素粒子である電子と陽電子を衝突させて新たな素粒子をつくるので、反応が分かりやすく、ヒッグス粒子の詳しい特性を知ることができます。

ILCと東日本大震災津波からの復興

ILCは、三陸海岸にも近い世界最先端の素粒子研究施設となります。大船渡市や陸前高田市は、ILCトンネル中心部から車で1時間圏内に位置し、大船渡港は海外からの陸揚げ拠点として想定されています。また、ILCを核とした、国内外の研究者が居住する国際学術研究都市の形成と、関連産業の集積等を図ることが、子どもたちの夢を育み、被災地を含めた東北全体の真の復興につながります。 そのため岩手県では、東北の産学官と連携し、ILCの東北実現に取り組んでいます。

用語解説

  1. 陽電子
    電子の反粒子のこと。陽電子は電子と逆のプラスの電荷を持っている。
  2. ビッグバン
    宇宙の初めに起きたとされる大爆発のこと。ビッグバン理論は今から約137億年前に起こった爆発(ビッグバン)によってこの宇宙が始まり、引き続く宇宙膨張の中で、素粒子や原子、分子、星、銀河が創られたという理論。
  3. ヒッグス粒子
    水が海を満たすように宇宙を満たしていて、素粒子に質量を与えると考えられている粒子。ビッグバンの直後にあらゆる素粒子は質量を持っていなかったが、宇宙が膨張し冷えた段階でヒッグス場の海が形成され、素粒子はその海の抵抗を受けて動きにくくなり、その動きにくさが質量につながったと考えられている。
  4. 素粒子
    物質を構成する最小単位、それ以上分割できない粒子のこと。

このページに関するお問い合わせ

ILC推進局 事業推進課
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5203 ファクス番号:019-629-5339
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。