令和5年10月 警察学校のトピックス
オリンピアン佐々木助教による講話、被災地研修、職場体験学習の受入れ
オリンピアン佐々木助教による講話
10月18日、当校の講堂において、「オリンピアンのセルフコントロール術~なりたい自分になるために~」と題して佐々木千鶴助教が初任科生に対して講話を行いました。
佐々木助教は、東京オリンピック及び杭州アジア競技大会に射撃日本代表として出場しており、当校では学生に拳銃の授業を教えたり、生活指導を行っています。
講話内容は、初任地に配属されてから現在に至るまでの経験談、射撃競技を通じた物事への取組や考え方、モチベーションや集中力などのセルフコントロール術などで、鋼の心臓の持ち主と思っていた佐々木助教が実は内気な性格であることや、大会当日は緊張のため食事が摂れないなど、世界中で活躍する佐々木助教の素顔も見られる講話となりました。
特に印象に残っているのは、「自分が変われば何かが変わる」という言葉や、普段から心がけていることとして学生に質問されて答えた「すべては射撃のため」という言葉です。オリンピアンと合宿をするうちに内気な性格では勝ちきれないと感じて自分を変化させる必要性を感じたことや、機嫌も体調も関係ない、今やるべきことにフォーカスを当てるしかないという自分で自分をコントロールすることの大切さについて考えることができました。
初任科生にも印象に残った言葉のようで、「変わる必要性があると感じて変わる努力をして今に繋がっていると知り、私も変わっていきたい」や、「自分が今行うこと、行うべき事にフォーカスして取り組んでいこうと思った」などの感想が聞かれ、オリンピック選手である佐々木助教にも初任科生だった時代があり、様々な経験や努力を続けて今に至っていることを感じた講話でした。
被災地研修
10月20日、初任科生は、宮古市及び岩泉町において被災地研修を実施しました。
宮古市内では、東日本大震災津波で被害を受けた旧「中の浜キャンプ場」、田老第二防潮堤、震災遺構たろう観光ホテルを訪問しました。
旧「中の浜キャンプ場」及び田老観光ホテルでは、被災したまま残された施設等を見ながら、管理者から当時の状況について説明を受けました。
田老第二防潮堤では、学校長から「被災地の警察署に配置された際は、地域住民に思いを致し、良好な関係を築いて欲しい。寄り添うことに言葉はいらない。我々警察官の使命は一人でも多くの命を救うことである。そのためにも自分の命を守る必要がある。」との教養を受けました。
岩泉町では、平成28年台風第10号による洪水で氾濫した小本川について確認したほか、岩泉警察署において、災害発生時における警察の対応等について、教務副校長と同職員との対談形式での教養を受けました。教養を受けた後は、洪水被害を受けた岩泉町内や氾濫した清水川を実際に確認し、「災害は人の想定を超えて被害をもたらす」ということを今も工事が続く岩泉町内の河川を見て実感しました。
研修を終えた初任科生からは、「被災した場所には幼い頃から何度も訪れているが、警察官という立場で見ると理解度も感じることも異なった。過去の災害における反省を肝に銘じて、災害がいつ発生しても迅速に行動できるよう常に備えておく」などの感想が聞かれ、災害について改めて考えることが出来ました。
職場体験学習受入れ
10月26日、27日の二日間、河南中学校2年生3名が、職場体験学習のため当校を訪れました。
将来警察官になりたい、警察に興味があるという3名は、初任科生の授業を体験したり、鑑識や法律の授業を受けました。どの授業も教官の話にうなずいたり質問したりと積極的な態度で臨む3名の姿勢にとても好感が持てました。
初任科生の授業に参加した際には、中学生から「どうして警察官になったのか。警察官になるために必要な知識や学力について。一日の楽しみは何ですか。」など様々な質問がなされ、初任科生が答えました。
今回二日間の職場体験学習が、3名にとって、働くことの意義や将来について考える際の一助となればと思います。
数年後、一緒に働ける日を心よりお待ちしております。
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