「岩手県新人保健師研修の評価に関する調査」報告書

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ページ番号1015865  更新日 令和6年3月13日

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当センターでは、岩手県立大学地域政策研究センターとの地域協働研究(地域提案型)により、岩手県が実施する新人保健師研修の受講者らを対象に受講1年後の研修効果の測定とインタビュー調査を行いました。このたび、その結果をとりまとめ「岩手県新人保健師研修の評価に関する調査」報告書を発刊しました。

1 調査の概要

 この研究は、岩手県新人保健師研修の成果と課題を明らかにするため、岩手県と岩手県立大学が協働して研修受講1年後における研修項目の定着状況と各職場の人材育成体制についてアンケートとインタビュー調査を行い、研修評価と職場における現任教育の状況について調査を行ったものです(調査時期:平成28年8~11月)。
 対象者は、平成27年度に研修を受講した採用1年目の新人保健師24名とその保健師が所属する15カ所の現任教育担当の保健師で、そのうち新人保健師18名と所属13カ所の教育担当保健師から協力いただきました。
 当所では保健科学部の三浦紀恵主査専門研究員、海上長子上席専門研究員が担当し、岩手県立大学看護学部の岩渕光子先生ら総勢6名で調査を行いました。

2 調査の結果

 今回の調査により、研修受講後、短時間で実践に結びつく研修項目と経験を積むことで実践できるようになる項目があることが確認できました。また、多くの受講者が成果を実感し、現在実施している研修の内容は効果があることが分かりました。しかし、受講者の行動変容に結びつかなかった項目があったことから、今後、研修方法の改善を行う予定です。

3 調査結果の詳細

本報告書の概要は以下添付ファイルのとおりです。(報告書本文は、後日掲載します。)

4 成果の発表等

 三浦紀恵主査専門研究員が調査の一部について平成28年度第29回岩手県保健福祉環境行政セミナー(平成29年2月17日開催)で発表したほか、夏に開催される東北公衆衛生学会においても発表の予定です。

(発刊に寄せて)

「岩手県新人保健師研修の評価に関する調査」報告書表紙

 地域保健を取り巻く環境が複雑・多様化する中で、保健師に求められる役割も変化し業務も増大する一方、保健師の基礎教育の変化による新任期の実践能力低下への指摘や分散配置等による専門知識・技術の継承機会の減少等により、保健師の現任教育の体制整備が課題となっています。

 また、岩手県内の自治体では、平成23年3月の東日本大震災津波以降、保健師の積極的な採用がみられ、採用時から東日本大震災被災者への健康支援活動が円滑に行われることが求められています。

 平成24年度から始まった岩手県新人保健師研修会は、新人保健師に必要な対人支援能力の向上、地域アセスメント能力の向上、健康危機管理能力の向上、被災地等の新人保健師育成支援を目的に開催していますが、限られた研修機会をより充実させるために、昨年8月~11月に岩手県立大学との協働によりアンケートとインタビュー調査を実施し、調査結果を本冊子としてまとめました。

 岩手県立大学におかれましては、研修評価と現任教育に関する調査研究の提案を快くお引き受けいただき、研修の効果と課題並びに職場における現任教育の状況について、大変貴重な御考察をいただきました。今後の効果的な研修の開催並びに現任教育体制整備を進めていく上で、大きな足掛かりとなるものであり、ここに挙げられた御意見を踏まえ、取り組みたいと考えております。

 この度のアンケート並びにインタビュー調査を通じ、貴重な御意見を回答いただいた新人保健師並びに現任教育担当者の皆様、そして多くの御尽力、御指導をいただいた岩手県立大学看護学部の皆様に心から御礼を申し上げ、発刊にあたってのごあいさつといたします。

 平成29年3月

岩手県環境保健研究センター所長 西村 豊

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このページに関するお問い合わせ

岩手県環境保健研究センター 保健科学部
〒020-0857 岩手県盛岡市北飯岡1-11-16
電話番号:019-656-5669 ファクス番号:019-656-5667
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