平成26年2月18日知事会見記録

ID番号 N20761

(平成26年2月18日10時30分~10時47分)

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いします。
 
知事
 きょうは、「海洋再生可能エネルギー実証フィールドの応募について」発表します。県では、東日本大震災津波からの復興に向けて、世界に誇れる「新しい三陸地域の創造」を目指し、国際的研究拠点の形成を実現するために、国が整備する「海洋再生可能エネルギー実証フィールド」、いわゆる日本版EMEC(イーメック)の本県誘致に取り組んできたところです。
 このたび、国が設置場所を公募している「実証フィールド」について、関係機関、団体等の了解をいただき、「釜石沖」を適地として応募することとしました。
 これまで有識者や漁業及び商工団体の代表者などで構成した「三陸復興海洋エネルギー実証フィールド検討委員会」において、実証フィールドの海域設定や管理運営体制などについて、ご協議をいただいてきました。また、海域の利用が重複する漁業者の皆様などへの説明会や意見交換会などを重ねて、関係者の理解を得て進めてきたところです。
 応募提案の概要については、
1 海洋再生可能エネルギーの種類は「浮体式洋上風力」及び「波力」
2 候補海域は釜石市尾崎半島南東の水深130メートルの海域で広さは約4.5平方キロメートル
3 釜石沖実証フィールドは、三陸沿岸に特徴的な海岸地形や臨海部の産業集積などを十分に生かし、発電装置等の組立・実証・保守などの一連の作業が半径5キロメートルのエリア内で実施可能であり、コンパクトで利便性に優れていることが特徴である。
4 また、発電装置の実証試験はもちろん、漁業者等との連携により、漁場の環境影響調査や漁業協調モデルの実証なども行う漁業協調型の複合的な実証フィールドを提案しています。
 本県への国内初の海洋再生可能エネルギー実証フィールドの誘致は、三陸沿岸地域の産業全体の活性化や新たな産業の創造と雇用の創出など、地域振興につながるものと期待しています。
 以上です。
 
広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。
 
幹事社
 それでは、ただいまの発表事項について各社から質問があればお願いします。
 
記者
 再生可能エネルギーの国への応募をするということなのですけれども、この中身を見て知事自身、国に採択されるどの点が、岩手ならではというふうに強調されたいところなのか。
 あともう一点、漁業者との協調をモデルにしていきたいということなのですけれども、やはりそこの海域で操業する方々への理解はかなり必要かなと思うのですけれども、具体的にはどのように漁業者と協調して進めていきたいなというお考えでしょうか。
 
知事
 そもそも日本版EMEC海洋再生可能エネルギー実証フィールドの立地場所として非常に適した環境にあるということが大きいです。プラス漁業者の皆さんの理解をいただいているというところも大きくて、好漁場であり、また漁業の基地でもある釜石なのですけれども、その漁業者の皆さんと協力しながら漁業関係のいろんな環境調査とか、そういったことも同時にできるということで、それは岩手型であると同時に、また日本らしい環境や漁業と調和する再生可能エネギーということで、そういったところがいいところだと思います。
 あと漁業者の皆さんとはそういった具体的な協力連携もしていくということです。
 
記者
 あと1点追加なのですけれども、内陸のILCと沿岸の海洋エネルギーという2大科学拠点というものができると思うのですけれども、こちらに対する復興への期待というのはどういったところを特に期待したいなとお考えでしょうか。
 
知事
 復興の「なりわいの再生」や「生活の再建」ということに関連して、さまざま仕事の面でも波及効果が経済上あると期待しますし、また外国人研究者の皆さんも盛んにやってくるということで、この異文化共生社会的なそういう社会の豊かさということについても発展していくということは期待できると思います。
 
記者
 実証フィールドの件について伺いたいのですけれども、今回、漁業者との協調モデルということでおっしゃっておりました。今回検討されるに当たって、漁業者からは周辺の漁への影響などを懸念する声もあったのですが、やってみないと分からないということで、今回、漁業者も交えた組織をつくってとりあえず進めましょうということになったようなのですけれども、実際に、もしこの先漁業への影響が出た場合、県としてどのように対応されるのかお聞かせください。
 
知事
 論点として、どういった影響の可能性があるかということについては、まず現時点で把握できるところについては、情報を専門家、研究者や漁業者の皆さんで共有をして、それで納得してもらいながら進めているところと理解しておりますし、基本的な考え方は漁業に影響を与えないようにするということと、また逆に今までいろいろできなかったような研究とか、漁業にとってプラスになるようなことも一緒にやっていくということで、その2つの方向性を組み合わせて今後対応していくということだと思います。
 
幹事社
 それでは、他に各社から質問があればお願いします。
 
記者
 文化庁が後援する書道展、「全日展」で複数の県で県知事賞の受賞者が架空の人物であったということが報道されましたけれども、岩手県でも知事賞の受賞者が架空の人物であったということが明らかになっています。この件について、まず架空の人物に気付かずに県知事賞、県知事の名前を冠した賞を授与してしまったということについての知事の所感と、それからなぜこういうことが起きてしまったのかということの理由、それからこうしたことが起きてしまった後の県としての対応を教えてください。
 
知事
 まず、知事表彰と知事賞と2種類あり、知事表彰は県が直接出すもので、これは県としてきちんと表彰すべき人に対し表彰し、また、知事表彰はその後さまざまな大臣賞とか叙勲とかの根拠にもなるものとしてやっています。
 一方、知事賞というものについては、これはさまざまな団体等が行うもので、基本的には当該団体による選考、運営、そういったものを信頼して行っているものでありますので、知事賞、岩手県知事賞というものを出すという、そういうことを自ら主体的に選び取ってやっている団体においては、これは本当にきちんとやってもらわなければ困るということで、今回の事例については大変遺憾に思っています。
 今後こういうことが、基本的にはそれぞれの団体がそれぞれの責任においてきちんとやってもらわなければ困るわけでありますけれども、きちんと知事賞対象になった人について県当局の方に報告をしてもらうといったような再発防止策について、今、事務方に検討をするよう指示しているところです。
 
記者
 ソチオリンピックについてなのですけれども、カーリングのリーグ戦が終わりまして、日本は惜しくも準決勝、決勝に進むことはできなかったのですが、二戸市出身の苫米地美智子選手を応援しましょうということを出発前におっしゃっていましたけれども、戦いが終わって、この後、上の順位は目指せなかったのですが、もしご覧になっていましたら所感と一言いただければと思います。
 
知事
 苫米地選手は、最初から最後までチームの中で活躍をして勝利に貢献することもあって、大変よかったなと思います。勝負の世界ですから勝ったり負けたりということで応援をしていても、「ああ」と残念になるシーンがあったり、また、「やった」と喜ぶシーンがあったり、そういう悔しさとかも含め、そして多くの喜びもあって、オリンピックという大舞台でそういう応援できる機会を岩手県民に与えてくれたことについて、改めて苫米地美智子さんに感謝をしたいと思います。
 
記者
 それでは、またソチの関連なのですけれども、仙台市出身の羽生結弦さんがフィギュアスケートの男子で日本で初めての金メダルを取りまして、彼は被災もしていたということで、また東北に元気を与えたと思うのですけれども、東北の選手がそういうふうに活躍したことにつきましてご所感をお願いします。
 
知事
 大変うれしく思います。羽生選手がテレビに出るようになってからずっと見ていると、めきめき成長しているなと思って、そしてオリンピックでの金メダルということで、本当にすごいことだなと思います。そして、羽生選手は東日本大震災で家を壊されて、避難所で家族で過ごしていたということで大変だったと思うのですけれども、そうした逆境を乗り越えて、オリンピックでの金メダルということで、これは東日本大震災の被災地や、また被災者の皆さんにとってもすばらしい結果をもたらしてくれたなと思います。
 あと羽生選手については、オリンピックでの決めポーズの写真をいろいろ加工してネットにアップするというようなのが金メダルをとった後、ものすごく増えていて、そういう楽しみも含めて日本全体を明るく元気にしてくれたということは、ものすごい貢献だなと思います。
 最後のフィニッシュのポーズをしているところに魔方陣みたいな絵を合成して、そこからくまのプーさんが湧いて出てきている、くまのプーさんを召喚しているような写真にしたりというのが特に私は気に入りました。ということで、プーさんの召喚できょうは終わりと。
 
広聴広報課

 以上をもちまして、記者会見を終わります。

 

 次の定例記者会見は3月5日(水曜日)の予定です。

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