平成25年7月29日知事会見記録

ID番号 N12164

(平成25年7月29日10時30分~10時48分)

広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いします。

知事
きょうの発表事項は、「第17回北海道・北東北知事サミット」の開催についてです。毎年、北海道と北東北の4道県持ち回りで開催している北海道・北東北知事サミット、今年度は本県、岩手県の主催で9月3日、田野畑村のホテル羅賀荘を会場として開催します。
テーマは「食のブランド力向上による地域振興と復興の加速化」ということで、北海道・北東北地域は、農林水産物の生産において国内トップクラスのポテンシャルを持つ食料供給基地であります。一方で、高付加価値化や多様化する消費者ニーズへの対応など、そして震災からの復興と、さまざまな課題があります。そういった課題を克服することで、北海道・北東北地域の主要産業の一つである食品関連産業の発展を進めることが、地域の振興や東日本大震災津波からの復興において不可欠ということで、今回の知事サミットにおいては、北海道・北東北地域が連携して食のブランド力を高めるための方策を探っていきたいと考えております。
会議の前には、宮古地域の被災地や被災企業の復興状況を各道県の知事にご覧いただきます。今回の知事サミットが北海道・北東北地域の食産業の振興を促し、そして岩手全体の復興の加速化につながることを期待しています。
以上です。

広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
それでは、ただいまの知事の発表事項について、各社から質問があればお願いいたします。今の質問についてはございませんか。
それでは、今回のテーマの決定に関してなのですが、もうちょっと踏み込んで、もう一つお願いしたいのですが、例えばこの3県で、場所が被災地というところがございますけれども、今、縄文遺跡群の世界遺産の登録に向けての共同の動きですとか、そういったものもあるかと思うのですけれども、視察するところも被災地になっているわけですけれども、そのテーマになったというところの、もうちょっと絞り込んだものがあればと思います。

知事
総合的に判断してそうなったわけであります。背景的なことを今思いつくままにお話ししますと、例えばNHK「あまちゃん」が放映されていて、地域資源を活用した地域振興というものに改めて全国的に関心が持たれていること。地域振興というのは、岩手にとっても重要な課題、特に県北沿岸振興ということは震災前からずっと岩手にとって大きな課題であったということ。同様の地域振興というのは、北海道・北東北3県にとっては共通の課題で、特に豊かな自然をベースにした地域資源、そのポテンシャル、可能性は非常に大きなものがあるにもかかわらず、その周辺がいま一つ所得や雇用の面で伸び悩んでいたというような共通の課題を抱えているわけです。また、大震災津波からの復興の中で、そういったことを克服しなければならないし、また逆にそこが強みになっていくと復興も加速化していくというようなことがあり、岩手にとっても非常に今日的な、かつ構造的、本質的なテーマであり、また北海道・北東北3県共通のテーマでもあるということだと思います。

記者
今のに関連して、魅力ある商品づくりとか高付加価値化、そういったことの意見交換をしていくということですが、岩手として何か既にこういったことを述べるとか、決めていらっしゃることはあるのでしょうか。

知事
そこは調整中です。あと、それぞれの道県の意見というのと、あとは一緒にこういうことをやりましょうという決定事項も大事だと思っているので、今そこを準備しているところです。

幹事社
他にございませんでしょうか。よろしいですか。
では、付随したといいますか、何かこの際知事にお聞きするようなことがあれば。

記者
週末、県南、沿岸で被害をもたらした大雨についてなのですけれども、ひとまず所感をお伺いしたいと思います。

知事
まず、大変強い雨、また大雨が岩手県内各地に降りまして、県民の皆さん、それぞれ心配されて過ごされたと思います。中でも実際に浸水や被害を受けた皆さんには、改めてお見舞いを申し上げたいと思います。
けさの段階では、一関市に対策本部、岩泉町に警戒本部が残っていて、県も警戒本部を残した形になっており、まずピークは過ぎたかなと思いますけれども、さらなる被害の発生に油断はできませんし、あとは通行止めになっている道路を元に戻していくということは、県もかなり作業をやらなければならないところがありますので、そこをしっかり進めていきたいと思います。

記者
県として被災された皆さんに支援していくような形とか、調査を踏まえてという形になるかと思うのですけれども、その辺の考えというのはいかがでしょうか。

知事
山口県の方で起きているような、国の法律に基づいた災害対策という水準には、岩手の場合は今回はなっていないので、市町村と県の防災関係、それぞれまずやるべきことをやり、また他に産業関係、農林水産業とか、そういったところも被害がないか調べながら、あればそこにきちっと対応していくということになると思います。

幹事社
ちょっと1点だけ、私の方からあれなのですが、先週「いわて復興レポート」の第1期のまとめということで出ましたのですが、実質的な遅れが18.7%ということで、その進捗率について知事の所感をお伺いしたいと思うのですが。

知事
まず、さまざまな指標を基に復興の進捗状況の全体を把握し、また個別の課題について理解しやすいようにするという取組として、それなりに機能していると思っております。あとは、このレポートに基づきながら、それぞれの今やっている事業についてさらに強化していかなければならないのではないか、またやり方を少し変えた方がいいのではないかなど、そういうところをやれることはすぐやればいいですし、また来年度から始まる次の3カ年の実施計画の策定作業もちょうど今始まったところですし、そういったことにも生かしていければと思います。

記者
先週ぐらいまでに県内の経済指標などもいろんなところで出てきておりますが、知事は現状の岩手県の経済をどう見ているかというところと、4、6月の指標を見て、消費税なども課題に挙がってくると思うのですが、これに対して現状でどういうふうに判断されているかというようなところを伺えればと思います。

知事
雇用の数字を中心に、まず復興という課題に取り組むに当たって、それなりの軌道には乗っているなというふうに思っています。ただ、消費税増税ができる状態かどうかということについては、実体経済の回復の具合について、まだまだどうぞ負担増してくださいというようなところには至っていないのではないかなという感じがしております。

記者
先週に引き続き、もう一度参院選の結果についてちょっとお尋ねしたいのですけれども、といいますか、知事の今後の政党への関わり方、生活の党への関わり方なのですけれども、前回の会見では、選挙や選挙の準備的な形ではもう国政にはしばらくは参加されないという、関与しないというお話しされていましたが、知事は「欅の会」の会長にもなられたということで、政治活動としてはどういうような形で参画されていかれるおつもりなのかというのを教えてもらえますでしょうか。

知事
まず、今後3年間国政選挙はない見込みですので、そういう選挙応援をするとか、選挙の準備に関わるとかいう、そういう機会はないと思っています。そうしますと、政治活動というのもどういう意味合いで使うかなのですけれども、いずれ政党と政党が競争をしていくようなところに関与するような政治活動はする機会がないと思いますし、あえてそういう機会を積極的につくるつもりはありません。

記者
そうしますと、野党が結集をするような、小沢一郎さんがいつもおっしゃっているような、そういうような形で何かしらの参画を考えていらっしゃるというふうに考えてもよろしいですか。

知事
いや、政党と政党の話し合いみたいなところに参加するということもないと思いますし、そういう場を求めようとも思っていません。そういう意味で、先週も言いましたけれども、復興に専念することができる、知事としての残り任期、復興に専念していくことができるのではないかと思っておりますし、政党との関係についてはオール岩手の復興を進めていくに当たって協力を求めていくと、全ての政党、あるいは無所属の方々に協力を求めていくというようなスタンスと言っていいと思います。

記者
2年間は、任期を全うされる間は、そういう政治的な動きというのには、復興の方に専念されるということで、今の時点では。

知事
はい。2年間というのは、まさに政治の話ですけれども、政治の中では2年間というのはかなり長い期間で、アメリカでは下院議員の任期は2年間で、大統領選挙、中間選挙、2年のサイクルで国家的なまとまった懸案なんかも片付けていくという、そういうアメリカの政治を見ていると、岩手県における2年間というのは、そこでできることはかなりあるし、やらなければならないこともかなりあると思いますので、私としては復興というものをより実効、実際に効果がある実効的に、またさまざま新しい視点も加えていきながら、被災者生活支援を充実させていくような新しい工夫をしたりとか、そういった工夫をどんどんやっていきたいと思います。

広聴広報課
以上をもちまして記者会見を終わります。

次の定例記者会見は8月12日(月曜日)の予定です。

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