平成25年7月16日知事会見記録

ID番号 N12160

(平成25年7月16日10時30分~10時56分)

広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いします。

知事
きょうの発表事項は、知事の南米・北米訪問及び米国における「復興支援への感謝と復興の取組を発信する行事」についてです。
8月14日から8月29日までブラジル、パラグアイ、アルゼンチン、アメリカを訪問します。ブラジルでは8月18日、サンパウロでブラジル岩手県人会創立55周年記念式典が開かれます。パラグアイでは8月22日にイグアスでイグアス岩手県人会創立50周年記念式典が開かれます。これらに出席をして祝意を表し、激励することを主な目的としています。さらに、この機会にパラグアイにある他の2つの岩手県人会、そしてアルゼンチン岩手県人会、アメリカ・ニューヨーク岩手県人会を訪問し、懇談し、激励する他、各県人会において、震災のお見舞いや復興支援に対する御礼、復興や平泉等に関する情報発信も行います。
また、8月26日にはアメリカ・ニューヨーク市において復興支援をいただいた方々をお招きし、「復興支援への感謝と復興の取組を発信する行事」を開催します。さらに、ワシントン市を訪れてアメリカ政府等を表敬する他、ニューヨーク市で1カ月程度「岩手県復興写真展」を開催します。アメリカからは、震災後の救援活動「トモダチ作戦」や、学生のアメリカ留学等を進める「トモダチ構想」など多くの復興支援をいただいておりまして、岩手とアメリカの「つながり」が育まれています。この「つながり」を大切にし、深めていくことが復興の力になるものと考えておりまして、今回の一連の行事では、支援に対する御礼を述べ、また「復興を通じて生まれ変わる岩手の姿」を発信し、震災の記憶の風化を防止して、国内外の継続的な支援を喚起していきたいと考えています。
以上です。

広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
発表事項について質問のある方お願いします。

記者
8月26日、ニューヨークでなのですけれども、知事ご自身としては改めてどんなことをアメリカ、世界に向けて発信したいと考えていらっしゃるでしょうか。

知事
まず、東日本大震災発災直後からアメリカはじめ世界中から今までにないような大変大きな支援、お見舞いをいただき、そしてそれから2年半近くたつ今でもさまざまな復興支援をいただいている、そういういわゆる開かれた復興の実態、それから岩手県内市町村、また全国の各都道府県や市町村、そういう自治体がこれも今までにないような底力を発揮し、また「つながり」の力を高めて、この復興の力としている、そういう日本の自治体のすごさというのをアメリカの皆さんに伝えたいと思っています。

記者
16日間という長い南米・北米訪問でいらっしゃいますが、これぐらい長く海外にいらっしゃるような、そういうような出張というのは久しぶりなのか、初めてなのかというのを教えてもらえますでしょうか。

知事
岩手県知事が南米に行くというのは、この周年行事、現地県人会の周年行事に合わせて大体5年に1回ずつ戦後というか、移民が行われてから続いてきたことでありまして、昔は1カ月ぐらい滞在したりとか、ずっと長期滞在をしていたと聞いております。そういう意味では、知事の海外出張としては例外的に長い部類に入ると思うのですけれども、やはり、まず県を挙げて戦後のさまざまな困難の中で移民を後押ししてきた県の代表として、移民された皆さん、またその2世、3世の皆さんとのつながりを維持しながら応援をしていくというのは大変大事だと思っていますので、そういうことをきちっとやっていきたいと思いますし、また今回は東日本大震災後の南米、そして北米訪問ということで、アメリカからの支援、そして両アメリカ大陸の県人の皆さんからのお見舞い、応援は大変大きなものがありますので、そういったことへの感謝をきちっと伝えてきたいと思います。

幹事社
きょうは幹事社質問は特にございませんので、他のことについて各社さんあればお願いします。

記者
2つの事項に関してお伺いしたいと思います。
まず、1つ目なのですけれども、東京電力に対する損害賠償に関して公開質問状を送っていたと思うのですけれども、それが先週にその回答が返ってきて、まずその中身に関して知事はどのように思われたか、その所感から教えてください。

知事
今、それぞれ担当で手分けをして中身については精査をしているところではありますけれども、全般的な印象としては今までの東京電力の主張から大きく踏み出すことなく、原則、今までの消極的な原則論プラスあとはケース・バイ・ケースというような回答で、全体としてはこれでは全然期待していたような回答ではないと思っていますので、来週には私が県内関係市町村長さんたちと一緒に東京電力の社長さんに直接必要な申し入れをしなければならないかなというふうに思っています。

記者
それはいつになりますか、日程はもう決まっているのでしょうか。

知事
今調整中です。

記者
改めてどういうことを要望に行くのでしょうか、公開質問との関係は、公開質問のことをもう一回改めて問うのか、それとも別な観点で言うのか教えてください。

知事
基本は東京電力の原発事故によって生じた被害、またそれに伴って、必要に迫られて支出した、そういった金額についてはきちんと補償すべきという原則を訴えてくるということが基本になると思います。

記者
公開質問をしたのにもかかわらず、回答があまり変わらないということに関しての知事の思いはどういう思いですか。

知事
1つは問題を解決しようという熱意が足りないと思いますので、原発事故、それに伴うさまざまな被害の原因者たる東京電力はもっと自覚を深めてきちんと対応してもらわなければ困るということを改めて思います。

記者
知事は、今回の市町村長の方々と一緒に要望をされる以外に、これまでも何度も東京電力には出向かれていろいろ要望されていると思うのですけれども、こういう要望活動を直接やっても、何回やっても、例えば功を奏さないというようになったときには、次の手法、司直への判断を委ねるということに関しては、知事はどのようにお考えですか。

知事
とにかくやれることは何でもやっていくという考え方で、県民が受けた被害に対し、それを補償していくということを求めていきたいと思います。

記者
訴訟も視野にということでいいのでしょうか。

知事
それはそのとおりです。

記者
別な質問になってしまうのですけれども、期日前投票の結果に関してちょっとお伺いしたいのですけれども、おとといまでに期日前投票をした人が国政では過去最高の数字になっているのですけれども、期日前投票の率が上がっていることに関しての知事のお考えと、改めて、なぜ上がっているのかという知事の分析と、あと今後の投票率が上がることに関する知事の思いなどをお伺いできればと思います。

知事
制度の周知が広がってきているということだと思います。あとは自分の都合のいいときに投票できるというのは便利でありましょうから、そういう便利な投票の仕方を選ぶ人が増えているということでもあると思います。いずれにせよ選挙において皆さん投票してくださいというのは選挙管理委員会がそこはアピールしているところではありますけれども、私としてもそれは大事なことだと思っているので、投票率が上がることに資するような、そういうことはいいことだと思っています。

記者
参院選についてなのですけれども、この間各党大物と言われる方たちが県内入りを続々されていらっしゃいまして、生活(の党)からもまた小沢先生がいらっしゃる予定ですけれども、こうした大物が県内に続々入りして候補者の応援をされるということについて、知事としてはこれどう捉えていらっしゃるのでしょうか。

知事
選挙というのは、盛り上がれば盛り上がるほどいいと思っていますので、そういうふうに大物弁士がどんどん岩手に来て関心も高まり、盛り上がっていくのは大変いいことだと思っています。政治というのは、大変大事なことなのですけれども、政治に直接関わらない、いわゆる普通の人たちが政治活動とか、これを365日、普段からやるというのはなかなか大変なのですが、選挙のときはもう期間を区切って選挙運動という非常に積極的な政治活動も認められて、しかも今回はネットでの運動まで解禁ということで、政治について考え、かつ行動する大きなチャンスでもあるので、どんどん盛り上がって、そして有権者の皆さんもどんどん政治に参加、選挙に参加してもらえばいい選挙になるのではないかと思います。

記者
今の知事のお話に関連して、知事はツイッター等で応援される候補について積極的に発信されていますけれども、今、ネット選挙運動をする側、投票を呼び掛ける側として、その効果といいますか、手応えといいますか、ネット選挙による支持拡大の手応えについて、今どのように感じておられますでしょうか。

知事
ある調査によればネット選挙運動を投票の参考にする人の割合というのが全国で25%ぐらい、そして20代で四十数%、30代で三十数%、また政党支持者別だと生活の党支持者がトップで五十数%くらいが参考にするということで、ネット運動を参考にするかというよりも自分も運動しているかという質問をすれば、またそこが今回の解禁というものの肝だと思います。つまり、メディアが増えて有権者にとって、有権者がお客さんとなって見物する対象が増えるということよりも、有権者自身が選挙運動のツールとして解禁前からも電話かけとか、あとはよくバス停で待っている人に投票依頼をするとか、そういうことはオーケーだったわけですが、さすがになかなかバス停で待っている人に突然声を掛けてというのは、いわゆる普通の人には敷居が高い運動だと思うのですけれども、ネットを使った運動だと敷居が低くやれるのではないかと思います。そういう意味では、まだまだ利用されてないなという感じがします。
だから、ネット選挙の効果で一番大事なのは国民の政治参加がどれだけ高まるかというところがデモクラシーの発展からして重要なのであって、候補者や政党がどのくらいネットで運動していて、それがどれだけ見られているか、活用するかというのは二の次かなというふうに思っています。

記者
二の次の効果、つまり支持を拡大するという意味での効果については、知事自身はどのように手応えを感じておられますか。

知事
これは当然のことなのですが、結果が出てみなければ分からないわけでありまして、選挙が終わってみないとそれは分からないと思います。

記者
三連休の3日間、生活の党の関根候補の応援で歩いていたと思うのですけれども、残り5日間の戦略的な、具体的な動きというのを教えていただければと思います。

知事
それは白紙の状態で、戦略的に行動したいと、自由に行動したいというふうに思っています。

記者
今の段階では、具体的にというのはまだ分からないと。

知事
候補者本人や政党はスケジュールを発表したりとかするのだと思うのですが、その他自由に選挙運動をしている人たちに対してなかなかこれからどういうふうにやっていくかと言われても、それはまさに自由にやっていくということかなと思います、私もそういうものの一人なわけだから。

記者
もう一度、3日間についてなのですけれども、リアルの方の政治活動の手応えというのはどうだったのかというのと、こういうふうに特定の候補者に本当に一日中一緒にという運動の仕方というのは知事ご自身が政治家になられてから何度目か、やられていることなのでしょうか、その2点お願いします。

知事
今までは政権与党になるような大きな政党の党員としてあまりたくさん運動すると、それが権威主義的、権力的になっていかがなものかなと。権力に就く側とか、政権交代で権力に就く側、そして政権交代後、政権の権力に就いた側の応援を知事としてばんばんやるというのは非常に権威主義的、権力主義的な側面も出てくるので、控えていたところがあったのですけれども、今回はそういう配慮は全然しなくていいと思っているので、少し多目に運動しているかもしれません。
あとは3日間の手応え的なところですけれども、不特定多数の皆さんに声を掛けたりする機会もあるのですけれども、まだ火がついていないというか、関心がいま一つ高まってないなと。既に応援する人を決めて動いているような皆さんの動きは非常に活発でいよいよ選挙も中盤から終盤という感じになっていると思いますけれども、不特定多数の皆さんの反応を見ているとちょっとこのままでいいのかなという感じがいたしました。

記者
ちょっとこのままでいいのかなというのは、選挙の盛り上がりがこのままでいいのかという心配ということですか。

知事
そうですね、関心が低いままで大勢の人が投票に行かないでしまったりして、それで当選者が決まったりするというのはあまりよくないのですからね。ただ、立候補者とか、それから政党とか、あと応援して選挙運動をしているような人たちの動きはかなり活発になってきていますので、それが一般に伝わっていくには時間差があるので、投票日にそういうものが間に合えばいいなというふうに思います。

記者
あともう一つなのですけれども、知事に批判的な方の中には、やはり特定の大きくない政党にばかり肩入れしているということについて批判的に見ている人も少なからずいらっしゃいますが、その点につきましてはどのようにお感じになっていらっしゃいますでしょうか。

知事
知事の仕事としては、全ての県民に対してきちっと目を配り、また今回私が応援している政党や候補者以外のところを応援している首長さんの市町村に対しても全然差別なく、特に復興関係の施策をきちっ、きちっとやっておりますので、心配するのであれば達増県政の行政が、達増県政が偏ったりとか、足りなくなったりとかしていないかというところを心配してほしいと思います。そういう声に対しては、私も積極的に耳を傾けて遺漏ないように努めていきたいと思います。
あとは例えば私の政治活動に反対している人たちが、もしその人が応援している人を応援するのであれば、それは歓迎するというのであれば、それは単なる政治上の党派間のライバル意識ということで、それは自由にそういうライバル意識は持ってもらえばいいと思います。
一方、権力者に後で仕返しされるのではないかということを恐れて、そういう体制とか、多数とかと違う政治スタンス、少数の政治スタンスのところを応援するというのはよくないのではないかという考え方だとしたら、それは全くデモクラシーの考え方に反する考え方で、それは今権力を持っている人たちが永久に権力を持ち続ければいいという権威主義的、権力主義的な考え方だから、そこはもう改めた方がいいですよと言いたいと思います。

記者
知事のツイッターに関してですけれども、知事は関根候補の応援をされているのとは別に、候補のお名前は出していなかったと思うのですけれども、これまで同じ道を歩んでいて別の道を歩まれた方に対する言及が幾つかあったと思うのですけれども、人の道に照らしてどうかというような発言があったと思うのですが、選挙運動としてはちょっとネガティブキャンペーンにもつながりかねないかなという印象もあると思うのですけれども、知事はどのようにお考えでしょうか。

知事
あまりそういう反応はツイッター上ではいただいていません。

記者
ツイッター上というか、例えば返信するばかりでなく、それを見る方も当然いらっしゃるわけですけれども、それに対してネガティブキャンペーンになっているとは知事自身はご認識は。

知事
ネガティブキャンペーンというのはもっとすごいですよ。

記者
この程度ならばということですか。

知事
ネガティブでもなければ、キャンペーンにもなっていないと思います。

広聴広報課
それでは、以上をもちまして記者会見を終わります。

次の定例記者会見は7月22日(月曜日)の予定です。

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