平成25年5月20日知事会見記録

ID番号 N4748

平成25年5月20日10時30分から10時51分

広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。最初に知事から発表があります。それでは、知事お願いします。

知事
きょうの発表事項は、「世界遺産平泉登録2周年記念イベント」についてです。6月29日、世界遺産登録から2年が経過しまして、この6月を「世界遺産登録2周年記念月間」とし、平泉の価値、そして「人と人との共生」、「人と自然との共生」の理念をより多くの方々に知っていただくために、世界遺産平泉登録2周年記念イベント3本を実施します。
まず6月2日、「平泉ウオーク」。ラジオで放送される平泉の構成資産の解説や史実を聴きながら平泉町内を巡るというもので、楽しみながら平泉の良さを再認識できる取組です。
次に、6月1日から1カ月間にわたって募集する「フォト川柳コンテスト」。昨年度に引き続き2回目になりますが、今回は「平泉の魅力」をテーマとして、写真と合わせた川柳を詠んでもらうことで、平泉の魅力を県内外にPRします。
そして、3番目、6月22日の「シンポジウム」。TBS「世界ふしぎ発見」のミステリーハンター坂本三佳さんによる基調講演と、小笠原諸島や和歌山県等、国内の世界遺産関係者によるパネルディスカッションを行い、世界遺産を核とした地域づくりについて考え学ぶ場として、幅広い年代の方が参加できる取組となっています。
以上です。

広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
それでは、今の発言について何か質問ある方はどうぞ。

記者
平泉の世界遺産は震災の3カ月後に登録が決まり、それから2年になるのですけれども、改めて2年になる知事の所感と、あとイベントの期待をお願いします。

知事
3月11日の東日本大震災の直後に世界遺産登録されたということで、この被災地である岩手県をはじめ、東北、東日本の人たちにとって明るいニュースであり、また希望につながることだったと改めて思い出します。そして、平泉という存在が東日本大震災の慰霊の拠点にもなり、また「人と人との共生」、「人と自然との共生」という平泉の理念が復興の理念とも重なって、復興を象徴する存在にもなったと思います。そういうところも踏まえながら、世界遺産平泉のさまざまな価値を地域で、地元で確かめながら、また全国、世界に発信していくきっかけに今回のイベントができればいいなと思います。

記者
春の藤原まつりも予想を大きく上回る来町がありましたけれども、そこら辺の観光の手応えも踏まえまして、今後引き続き観光客の増に向けた考え方というのをお聞かせください。

知事
世界遺産登録前から有数の観光地だったわけですけれども、世界遺産登録ということで改めて関心が高まり、また平泉の理念とか、それから世界遺産に選ばれた理由になっているようなさまざまな価値について、新しい視点から平泉を訪れようという人も増えてきたのではないかと思います。観光振興という観点から見ても大変ありがたいことだと思いますし、また観光が復興の一つの大きな柱でもありますので、今後にもまた期待したいと思います。

記者
もう一つ、フォト川柳コンテストの方に参加されるような気持ちというのはございますでしょうか。

知事
私はイベント全体がうまくいくように差配する立場ですので、そういう方向から関与していきたいと思います。

幹事社
よろしいでしょうか。それでは、幹事社の方から1つだけ。きのう県営体育館であった大会の中でつり輪の事故があったということで、切れてしまったということで、この事故について、何か知事の方から今後の対策であるとか、事故に対しての見解をいただければと思います。

知事
私としては大変残念に思っていますし、また大変申し訳なく思っています。今後国体に向けて、こういったことはあってはならないわけですので、万全の体制で国体が迎えられるように関係者一丸となって努めていきたいと思います。

幹事社
ありがとうございます。それでは、他に幹事社の方からはありませんので、各社自由に質問してください。

記者
今の質問の関連なのですけれども、これを受けて例えば知事の方からつり輪とか老朽化した体操に使うような用具の点検を指示するとか、何か具体的な、きのうの事故を受けての取組というのはあったでしょうか。

知事
それぞれの現場で、体操競技は体操競技、またその他の競技についても現場で普段から事故のないように気をつけていることですので、まず現場で工夫してもらいたいと思いますし、知事部局の方にも相談をいただきながら国体に向けては万全の体制をつくっていきたいと思います。

幹事社
他にございませんか。

記者
参院選の岩手選挙区に関してなのですけれども、先週、生活の党が関根県議を擁立することを決めました。主要政党の顔ぶれがほぼ出そろいまして、6人の方が今のところ立候補を予定しております。知事は、この参院選岩手選挙区についてはどの党を応援する、もしくは応援のマイクを握るというお考えがありましたらお聞かせください。

知事
どの党がどうこうということは今のところ白紙の状態ですけれども、関根敏伸さんが立候補したことについては、大変立派な方が岩手選挙区で立候補することを宣言してくれて大変よかったなというふうに思っています。

記者
先日関根さんより発表があった日に藤原良信さん、生活の党の比例代表の方の国政報告会が盛岡であったのですが、その際に知事が出席されて激励の挨拶を述べていらっしゃいますが、それとは別に応援については今後考えるということなのでしょうか。

知事
関根さんについては、10年間ずっと一緒にこの岩手を守り、日本を変えるという、そういう改革の政治を岩手の中に広め、また日本全体にも広げていこうということで、さまざま一緒に活動してきた仲でありますので、その志は私も大いに理解できるところでもあるので、その志が実を結ぶようにというのは私の志でもあります。

記者
ということは応援されるということでよろしいのでしょうか。

知事
具体的に何をするかについては白紙です。

記者
県職員の給与の削減についてお伺いします。国から平均7.8%の削減が求められていて、知事も国からの押しつけであるという見解をたびたび表明されてきましたけれども、今度県では7.1%の削減をまとめて、今、労使交渉に入っているところだと思いますが、まず7.1%というこの案についてのお考え、どうしてこういう案になったのか改めてお願いします。

知事
これは県の人事当局として、県として国からの交付税の削減の額の大きさ、県の財政上の必要性に鑑みて、人事当局というか、県としてそういう判断をしたものであります。

記者
実際、削減幅としては、これまで知事からはなかなか削減、地方での努力というのは(国は)理解していないという(発言)があったのですけれども、国が求めている7.8から7.1%に下げたその理由というか、その下げ幅についてどういうふうにお考えでしょうか。

知事
この国のやり方については、これはよくないわけでありまして、地方交付税というものを、地方のそういった本来自由に使うために総額を確保すべきものを、こうした形で減らすというのはあってはならないことなのでありますけれども、一方で所与の財政事情の中で県政を運営していかなければならないという観点から、給与減額を今職員団体に提案しているということです。

記者
今後職員に対しては協力をお願いするということになると思うのですけれども、組合の交渉中ではありますけれども、知事の方から何か職員に対して……。

知事
職員に対しては、担当からきちっと説明しているところです。

記者
ちょっと別な質問になってしまうのですけれども、昨年度の県と沿岸の12市町村が復興予算を組んだうち2,846億円が今年度に繰り越されたというまとめがあるのですけれども、これに関する知事の所感からお伺いしたいと思います。

知事
平時かつまた伝統的には繰越ということが生じないように、むしろ繰り越しそうな場合にはそういう予算措置はしないみたいなことがあったと思うのですけれども、こと復興に関しては手遅れになってはいけませんので、必要な事業に関する予算は積極的に措置していくという中で、さまざまな事情から繰越も発生しているわけですけれども、そこはきちんと会計のルールにのっとって処理をしながら、今後においても復興に関し必要な事業に必要な予算がきちっと確保されるよう努めていきたいと思います。

記者
繰り越される事態になったというのは、この場でのこういう会見とかでもいろいろ人材不足とか、手続の煩雑な部分とか、いろいろあるということをおっしゃっていただいたと思うのですけれども、改めてこういうふうに繰り越されてくる事態になった背景というのは知事はどのようにお考えですか。

知事
まず、個別の事情がそれぞれあると思いますので、全体に共通する理由というのは一言では言えないと思うのですけれども、背景としてはさっき言ったように積極的に予算を確保していくということは一つ背景になっています。また、いわゆる復興の遅れという問題の中で人材の確保、そして使い勝手のよい財源の確保、また用地の手続の簡素化という問題があるというのは、これは大きい課題としてありまして、これもそういう繰越の問題に関係していると思います。

記者
今後の対策として、執行する側あるいは国との調整などで、復興加速年と位置づけている岩手県にとって、どういうふうな形で取組を進めていきたいというふうにお考えですか。

知事
むしろ復興、必要なことをきちっと進めていくという観点からは、繰越が複数年次に起きる、つまり普段の予算制度の中ではいつまでも使われない予算はいったんなしにするとか、もうその予算はつけないみたいなことになるのですが、そういうことがないように必要な予算については、たとえ事業が遅れたとしても必要な予算は確保していくというところに力点を置いて、そういう繰越問題については今対応しているところです。

記者
また参院選に戻ってしまうのですけれども、先ほど特定の政党についてどの党とどうこうというのは白紙というふうにおっしゃっていましたが、前回の衆院選のときは解散のずっと前から国民の生活が第一の支援をかなり鮮明にされていらっしゃいまして、例えば自由にやらせてもらうとおっしゃっていたりとか、国民の民意で日本を変えていくことに協力したいとおっしゃっていたと思ったのですけれども、今回慎重な発言をされた今時点のお気持ちというのをもう少し詳しく教えてもらえますでしょうか。

知事
当時は第三極、日本版オリーブの木による政権を実現しようという、そういう構図がリアリティーとしてもあったし、私の気持ちの中にもあったので、そういう方向で動いていたわけなのですけれども、去年の衆院選の結果、今日本政治が直面している状況というのは、今いきなりそういうオリーブの木がつくれるような状態では日本全体としてはないし、まして政権交代可能な野党がいて、政権交代だという局面でもない。
一方、今の与党は、衆院選では多くの議席を確保したのですけれども、ただ投票数についていえば小選挙区も比例もその前の政権交代選挙のときよりも票数が少ないということで、いわば去年の衆院選においては、ほとんど全ての政党が国民に拒否されたということだと言っていいと思うのです。細かく言うと維新の会とかみんなの党は得票も議席も伸ばしてはいるのですが、そこはそこで今別の課題に直面しているわけであって、そういう意味で今日本に必要なのは、政権交代というよりは政権構築という国民に信頼され、支持を得られるような政党、それは1つの政党ではなくて、複数の政党や、また政党以外の団体、個人からなるネットワーク的なものかもしれないのですが、いずれそういう政権構築ということを、今しなければならないところだと思います。
関根敏伸さんはそういう志向性、方向性を持っているので、そういう人が岩手の地方区で立候補表明というのは大変すばらしいことだと思っているのですけれども、どうやって志を実現していくかということについては、さまざまな人たちとの協力、連携というのはあり得ると思うので、今の段階でどの政党をどうするとかということは白紙というふうに言っているわけであります。

記者
個人を応援はなさいますけれども、政党についてはまだ白紙ということで。

知事
応援というのは、具体的なアクションとしてはいろんな行動が考えられるのだと思うのですけれども、その内容については白紙です。

記者
次の参院選はちょっと早いかもしれないですけれども、2年後の知事選、県議選をもにらんだ戦いになってくると思いますけれども、これまで知事は任期について2期8年とおっしゃっていましたけれども、現時点で3選を目指すお考えはありますでしょうか。

知事
そこは2月議会で答弁したとおりで、2期8年ということについてはもう既に4カ月延長されていることもありますし、それは大震災、その後の復旧・復興という中で、既にそういう2期8年という事情は崩れているわけで、復興という今岩手が直面している大きな課題ということを中心に大所高所から私の身の振り方については判断していかなければならないと思います。

記者
現時点においては、3選を目指されるというお考えがあるのか、それともこれまで表明されていた2期8年という前提が崩れて、そこで今後については検討されているという状態なのか、その点お願いします。

知事
今は、前回選挙で負託をいただいた任期4年間に全力集中ということで、その先のことは白紙の状態です。

幹事社
その他ありませんでしょうか。それでは、これで終わりたいと思います。

知事
お疲れさまでした。

広聴広報課
以上をもちまして記者会見を終わります。
次の定例記者会見は5月27日(月曜日)の予定です。

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