平成25年6月17日知事会見記録

ID番号 N4740

会見日時:平成25年6月17日15時30分~15時44分

広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いします。

知事
まず、最初の発表事項は、6月25日に招集します県議会6月定例会に平成25年度一般会計補正予算(第1号)を提案します。その内容です。
手元の資料をご覧ください。補正予算の規模は約51億円、補正後の現計予算額は1兆1,568億円余となります。
今回の予算編成の考え方は、震災分として復旧工事を加速させるための災害復旧事業や「なりわい」の再生を支援するための予算を計上した他、通常分としては子育て支援対策や医療施設耐震化、雇用創出など県民サービスの向上や県内経済の活性化を図るために早期に措置が必要になった経費の予算を計上しています。
主な内容は、まず、震災分では8億円を計上しており、治山災害復旧事業費約4億円、さんりく未来産業起業促進費1億円余、漁場復旧対策支援事業費5,800万円などを盛り込んでいます。
通常分では43億円を計上しており、介護サービス施設整備等臨時特例事業費5億円余、子育て支援対策臨時特例事業費10億円余、医療施設の耐震化促進事業費3億円余、先天性風しん症候群緊急対策費補助2,800万円、起業支援型地域雇用創造事業費5億円余、強い農業づくり交付金の畜産物共同利用施設整備事業4億円余などを盛り込んでいます。
今年度予算は、「いわて復興加速予算」でありますので、今回の補正予算のように適時適切に補正を行って、また執行の方にも意を用いながら復旧・復興や地域の活性化に全力で取り組んでいきたいと思います。
発表事項の2つ目は、職員給与の減額に係る岩手県経営者協会への要請についてです。県議会6月定例会に職員給与の減額を内容とする関係条例案を提出することとし、きょう県議会にその内容を説明しています。この措置については、これまで職員団体と協議を重ね、その実施を受け止めてもらったところであります。今回の職員給与の減額は、国による地方交付税の減額という事情によるものであり、地域経済に影響を及ぼさないよう配慮する必要があり、民間企業経営者の方々が県職員の給与減額に追随することのないように、県経営者協会に対して要請を行うこととしました。復興の推進とともに、地域経済・産業の活性化を図ることは喫緊の課題でありますので、ぜひとも今回の趣旨をご理解いただき、県職員に追随して民間企業に勤務される方々の給与が下がることがないよう、ご配慮をお願いしたいと考えています。
なお、職員給与の減額については、先週、庁内のイントラネットを通して職員に協力をお願いしたところでありますが、この中で、私の方から「復興に向けて日々努力している職員に協力を求めなければならないという苦渋の判断ではあったが、復興加速年に当たり、私も含め、心を一つにして進んでいきたい」という内容を伝えました。
最後の発表事項は、平成26年度政府予算提言・要望等についてです。県では、例年、翌年度の政府予算編成に向けた提言・要望活動を行っていますが、今般、来年度、平成26年度政府予算の概算要求に向けて、「東日本大震災津波からの復興の加速化に向けた岩手県からの提案・要望(いわゆる震災分)」と、「それ以外の要望(いわゆる通常分)」とを取りまとめました。6月26日に私が各省庁を訪問して、要望活動を行います。要望項目数は、震災分として43項目、通常分として31項目、新規項目は震災分8項目、通常分5項目です。今年度は「復興加速年」として、復興の基盤づくりに向けた取組を集中的かつ重点的に展開していますが、復興を加速化させるには、被災地で復興の足かせとなっているボトルネックを国にしっかり理解してもらうことが重要であり、今回、要望書の構成や内容を全面的に見直しました。
復興の加速化のために、国が今やるべきことを「岩手からの提案」という形でまとめることができましたので、政府にも、この内容をしっかり伝えていきたいと考えています。
以上です。

広聴広報課
以上で知事から発表を終わります。

幹事社
それでは、今の発表事項について何か質問のある社はどうぞ。

記者
今回の補正予算についてですが、編成するに当たって、知事が特に配慮した点というのはどういった点になるのでしょうか。

知事
復興関係で必要なもの、追加的にやらなければならないものを、しっかりこの機会に補正するということ、あとは風しん関係のように復旧・復興と直接関係のない分野でも今の県民生活の実態から緊急性があるようなものについては、遺漏なく手当てしていくというとことを心掛けました。

記者
今の説明だと、執行にも意を用いるとおっしゃっていましたけれども、現在の執行状況の受け止めと、今後、何か具体的な指示をされたのかどうか教えていただきたいのですが。

知事
確か、復興を加速するために執行面でも意を用いるというふうに言ったかと思いますけれども、まさに復興の進捗、タイミングよく進めていくことができるように執行にも意を用いるという意味です。

幹事社
他にありますか。特にありませんか。
それでは、幹事社の方から1つだけですが、ご存じかどうかわかりませんけれども、きょう記者会見がありまして、県議の小泉光男さんがブログの件で謝罪されたわけですけれども、ここのところブログで舌禍に等しいような事案が非常に発生しているのですが、知事としてはこういった問題について、何かブログの利用法であるとか、ブログというのはどういうものであるかとか、ご見識があればちょっとお話をいただきたいなと思います。

知事
そうですね、インターネットの中での言論の世界ということだと思うのですけれども、ある意味で大航海時代の7つの海、あるいはアメリカ西部開拓時代の大西部みたいな、そこには無限の可能性がある一方、突然海賊が出てきて襲ってきたりとか、あるいは西部のならず者が出てきて襲ってきたりというような、そういう無法地帯的な側面もあるということですね。他者を攻撃しようと待ち構え、何かのきっかけでばっと攻撃したりとか、またそれがさまざま違法、合法すれすれというか、グレーゾーンというか、確立した社会的なコミュニケーションの中ではそういうことは当然やってはいけないとか、常識、良識からしてだめだというふうにある程度落ち着きやすいことでも、ネットの中では何でもあり的な中で予想しないことが起きたりもしてしまう。
ですから、そういう中で発言していくに当たっては、発言の内容とか、発言のスタイルとかについて、よい秩序をつくっていくということを心掛けていかなければならないと思ってやっております。ある面、自由な無限の可能性を秘めた世界であるが故に自由な思い切った発言とか、情報の発信というのも大事なのですけれども、それもちゃんと気持ちを込めて願いを持って自由にやるということで、何でもありの野放図になってしまって、コミュニケーションの秩序を乱していくようなことにならないようにというふうに気をつけなければと思っていて、これはインターネットの中でコミュニケーションを取ろうとする人たちみんなが心掛けるべきことではないかと思っております。

幹事社
知事にとってブログとかツイッターというのはどういったツールなのですか。

知事
最近はツイッターでのコミュニケーションが主になってきていますけれども、まず非常に時間をかけずに、何か発信したいと思って、すぐ発信できるというところが魅力的だと思っています。あとは発信するだけではなく、いろんな人の発信を見ることもできて、それは例えば「あまちゃん」のようなテレビ番組も終わってすぐいろんな感想がわっと出て来ますし、場合によっては番組をやっている最中からいろんな感想や関連の情報、あの歌は実はこういう歌だとか、そういう調べなければわからないようなことがぼんぼん情報として出て来たりするというのは非常に便利であります。

幹事社
わかりました。ありがとうございます。
他に何か質問ありますか。

記者
きょうの県議会への議案の説明の中であったのですけれども、去年の7月の花巻の葛丸ダムのダム湖での事故で、ご遺族と県の方が和解したというか、合意ができたという内容の説明がありまして、この中では文章を見る限り、県側の責任を全面的に認めて安全配慮で欠けている部分があったということを認めて、和解ということなのですけれども、改めて知事からこの和解することに関してのご遺族への思いですとか、あるいは、今後、航空隊をどのように運営していくかというところの知事のお考えを聞かせてください。

知事
安全を守るための訓練において、安全性に問題があって、犠牲者を出すというのはあってはならないことであり、ご遺族の方々には本当に申し訳なく思いますし、改めて犠牲になった方のご冥福をお祈り申し上げたいと思います。
そういう中で、この和解という形に応じてくださったことに感謝したいと思いますし、県として二度とこういうことが起きないようにしていかなければと思いますし、訓練の安全ということを確保しながらきちんと、いざというときに県民の安全を守ることができる、そういう防災の体制を構築していかなければならないと改めて思います。

幹事社
他にありますでしょうか。よろしいですか。
それではありがとうございます。

広聴広報課
以上をもちまして記者会見を終わります。

次の定例記者会見は6月25日(火曜日)の予定です。
 

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