平成24年4月9日知事会見記録
ID番号 N4834 更新日 平成26年1月16日
平成24年4月9日 10時30分から10時47分
広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。本日は知事からの発表はありません。よろしくお願いいたします。
幹事社
それでは、幹事社から県政記者クラブを代表して2点質問します。
1点目です。先週の暴風被害を受けて、特に沿岸被災地では漁船や仮設住宅にも影響があり、精神的にも復興へ向けて不安が生まれたことと思われます。県内の被害状況を見ての知事の所感と、今後台風シーズンを迎えるに当たり、仮設住宅の強化などお考えであれば教えてください。
知事
今回の大型低気圧の通過により、岩手県内では人的被害も発生し、また各地で住家や建物、施設などが被害を受けました。亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。また被災された方々にお見舞いを申し上げます。
沿岸被災地、東日本大震災津波の被災地においても釜石市内の仮設住宅の屋根の損壊があり、6世帯11人が避難するという被害がありました。また養殖施設を始めとする農林水産施設などにも被害が及んでいます。復興に向けた取り組みに対して阻害する形となったと思います。現在も被害の詳細を調査しているところですが、県としては一刻も早いこの大型低気圧通過による災害からの復旧に向け、迅速、的確に対応していくこととしており、仮設住宅についても暴風被害や、さきの異常低温の際に発生した凍結被害の防止の観点からも台風シーズン前、また厳冬期に入る前に毎年全団地を点検して入居者に不安や不便をかけないよう必要な対策を実施いたします。また、改めて自然災害の危険性ということを県民の皆さんも認識したと思います。引き続き防災意識全般の徹底と高揚に向けた取り組みの充実強化を図っていきます。
幹事社
それでは、2点目です。4月7日、土曜日に岩手競馬が開幕しましたが、開幕に当たっての知事の所感と今シーズンの意気込みについてお聞かせください。
知事
昨年の岩手競馬は東日本大震災津波により甚大な被害を受けて開幕も遅れたわけですけれども、全国の競馬関係者や、そしてファンの皆様のご支援によって、被災を乗り越えて、今年度は4月7日に水沢競馬場で開幕を迎えることができました。改めて御礼を申し上げたいと思います。
平成24年度の岩手競馬は、10月からJRAのインターネット会員への岩手競馬の発売が開始されますし、また地方競馬共同トータリゼータシステムという、地方競馬の勝馬投票券の発売や払戻しなどを行うことができるシステムに接続することで利便性の向上も図られますので、そのようなJRAや全国の地方競馬との連携も生かしながら、関係者一丸となってファンの皆様のご期待に応えていくようなこの1年にできればと思います。
幹事社
では、この2点の質問に関連して各社から質問があればお願いします。
記者
今仮設住宅の強化、詳細の調査をしているところということでしたが、県民としてはどうするのだろうというところが気になるところですので、もしもう一歩踏み込んでこういうお考えがあるなどありましたら、一言いただけませんでしょうか。
知事
今回被害を受けた仮設住宅については早急に修理をして復旧をさせます。
また、詳細について検討・被害の詳細を調査しているというのは、仮設住宅のみならず養殖であるとか、農業のビニールハウス等々全般について被害の詳細を調査しているところであるということです。特に農林水産業関係については共済の制度で救済されるところはいいのですが、現在、被害の実態を調査しながら関係者と協議を進めているところであり、沿岸被災地も含めて岩手全体として復興という流れの中で力強く前進していくことができるように今回の大型低気圧被害についても対応していきたいと考えています。
記者
県としても何らかの支援策は必要だというお考えは今の段階でありますでしょうか。
知事
今、被害の実態の調査をしながら関係者と協議をしているところです。
記者
岩手競馬に関してですけれども、昨年は南部杯開催とかいろいろJRAや、全国からの支援あったわけですけれども、今年はそういった支援というのはあるものでしょうか。あと10月から全国発売ということ、JRAとの連携ということですけれども、ある意味競合する部分も出てくるかと思うのですけれども、そういった中で全国からの支援というのが得られるものなのか、その2点お願いします。
知事
南部杯の東京開催は、水沢競馬場を始め、壊れた施設を直していくためにそういう支援が去年あったわけですが、それについては水沢競馬場も開催可能なところまで直っており、岩手競馬の再建、再開ということに関しては、既にいただいた支援をもとに前に進んでいくということになります。
それから、競合ということについてですが、相乗効果もあるわけでありますし、先ほど申し上げたようにJRAと地方競馬、また地方競馬それぞれのネットワーク化や連携によって、全体としてファンの期待に応えるような展開をし、また岩手においては、しっかりと県民の信頼に応える岩手競馬を運営できればいいと思っています。
幹事社
それでは、各社から質問があればお願いします。
記者
岩泉線についてお伺いしたかったのですけれども、近く岩泉町や宮古市と協議をされるというご予定だと思うのですけれども、いつごろ協議に入られるのでしょうか。
知事
今、関係者間で調整中です。
記者
あと3者同士でどういったことを協議の中で確認し合うのか、その辺のお考えがあればお聞かせいただければと思うのですけれども。
知事
検討しなければならないことの内容も集まって決めていこうと思っております。
記者
花泉診療所の民営化についてお尋ねしたいのですけれども、4月5日に県立の無床化の診療所で再開されました。ほかの地域でも民営化というのは検討が進んでいるところと思います。そういった地域にも不安を与えかねないような結果だったと思うのですけれども、所感をお聞かせください。
知事
まず、もともとの医療局の計画では、医療局による、県による無床診療所としてやっていく、そして高度な手術とか、そういう緊急入院が必要なことについては、この二次医療圏内のネットワークで対応していくということで、まずそこをしっかりと計画どおり確保することができているという点については、県民の医療のニーズに応えるということはできていると思っており、プラス空いた病床を介護福祉施設として活用できるということは当初の計画以上にプラスになっているところですので、そこは地域の皆さんや、一関市当局等との連携のおかげでそういう形になっているところは評価できると思っています。
民間の活用、民間活力、民活というのでしょうか、そのあり方については、今回の経験というのは医療局で検証するということになっていますので、今後のさまざまな民間の活用のあり方の参考になるような形で検証を取りまとめてもらえればと思っています。
記者
重ねてお聞きしますが、そうしますと知事としては、今回の一連の経緯につきましてはおおむねいい傾向、よかったというふうに総括されていらっしゃると考えてよろしいでしょうか。
知事
地域の皆さんの要望に応えられるように、当初の計画以上に有床診療所の形で維持するということを民間の力もかりてやるということができなかったのは残念なことだと思っています。
記者
がれきの処理問題で改めてお聞きしたいと思いますが、今日も富山県知事との懇談等も予定されていますけれども、県外に求める広域処理の部分と、それから内陸のほうにもさらに協力を求めたいという方針のようですが、その辺の知事のこれからの進め方についてお考えを改めて伺いたいと思います。
知事
435万トンの岩手の災害廃棄物、そのうち6割はそのまま資材に使えるコンクリートの塊とかと、あとは金属としてすぐリサイクルできるものが6割を占め、残り4割を燃やしたり、埋めたりしなければならない。その4割のうちの3割を県外での広域処理にお願いしないと3年間ですべての処理を終わらせることができないというのが実態であります。
やはり被災地、被災者、がれきの山を何とかして欲しいと、一次仮置き場に移しはしたのですが、それを早く処理して欲しいという声がありますので、それを達成できるように県外にお願いしていきますし、また県内でも計画達成、さらにそれ以上処理できるのであれば頑張っていくということで臨みたいと思います。
記者
県内の例えば盛岡市ですとか、大きなクリーンセンターを持っている地域に対しては、これまで以上に受け入れ幅を拡大してお願いしていくということでよろしいのでしょうか。
知事
これは、一般論なのですけれども、県内限りで大丈夫だというような話になれば、県外ではもう協力しなくていいのだなという話になると思います。したがって、あくまで3割を県外にお願いしていくという計画、その計画全体をまず計画どおりに達成し、できれば被災地、被災者に寄り添えば前倒しできればいいという、そういう流れの中で県外にもお願いするし、県内的にも頑張っていくというように進めることが適当と考えています。
広聴広報課
それでは、よろしいでしょうか。それでは、これをもちまして記者会見を終わります。
次の定例記者会見は4月16日(月曜日)の予定です。
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