平成24年5月28日知事会見記録

ID番号 N4822 更新日 平成26年1月16日

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平成24年5月28日 10時30分から11時11分

広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いします。

知事
3つあります。
発表事項の1番目は、世界遺産平泉登録1周年記念イベントについてです。昨年の6月に平泉の文化遺産が東北で初めての世界文化遺産に登録されました。このことは東日本大震災津波で大きな被害を受けた東北全体にとって復興に向けた希望の光となるものでありました。世界遺産登録日である6月29日から1年が経過するこの6月を世界遺産登録1周年記念月間ととらえ、東日本大震災津波からの復興の象徴である平泉の価値、そして「人と人との共生」、「人と自然との共生」という理念をより多くの方々に知っていただくため、世界遺産平泉登録1周年記念イベントを実施します。6月3日に実施される「平泉ウォーク」は、ラジオで放送される平泉の構成資産の解説や史実を聴きながら平泉町内をめぐるもので、平泉の良さを再認識できる取り組みです。また、6月1日からの1カ月間にわたって募集する「フォト川柳コンテスト」は、「人と人との共生」、「人と自然との共生」の理念をテーマとして、平泉を想起させる県内各地の写真に調和のとれた川柳を詠んでもらうことで平泉の理念を認識し、平泉と県内各地のつながりを実感できる取り組みであります。
発表事項の2番目は、岩手県と鳥取県と徳島県の3県地域連携事業フォーラム「ふるさとの伝承が教えてくれること」の開催についてです。岩手、鳥取、徳島の3県が連携して今年の9月に遠野市においてフォーラム「ふるさとの伝承が教えてくれること」を開催します。この3県は、水木しげるさんが会長を務める世界妖怪協会が認定する怪遺産として、これは現時点で世界にはまだ3カ所しか認定されておりません、そういうスポットの所在地という縁で結ばれ、地域連携事業を行おうというものであります。今回は鳥取県と徳島県から東日本大震災津波の復興支援として岩手県を会場とした3県知事の鼎談や復興支援事業の申し入れがあり、遠野市においてフォーラムを開催するものであります。フォーラムでは、3県知事の鼎談のほかに徳島県の阿波踊りを初めとする各県のふるさと民俗芸能の競演を行います。また、地域活性化にも詳しい作家の荒俣宏さんを初め、作家の宮部みゆきさん、京極夏彦さんにも出演をいただいて、物語朗読やライブトークを予定しています。このフォーラムの開催に当たっては、世界妖怪協会が認定する怪遺産の事業を企画している角川書店に全面的に協力をいただいています。今後ホームページ、ポスター、チラシ等によりフォーラムの告知と参加者の募集案内を行っていきます。
発表事項の3番目は、「第2回いわてマンガ大賞」コンテストの開催についてです。岩手県と学校法人盛岡情報ビジネス専門学校は、次世代を担う若手漫画家の育成とソフトパワーを用いた本県の魅力発信を目的として、「第2回いわてマンガ大賞」コンテストを共同開催し、岩手を題材とした未発表の漫画作品を募集します。作品の募集期間は、平成24年6月1日から同9月10日、表彰式は10月末頃に行う予定です。募集する作品は、未発表のオリジナル作品、岩手県を題材としたもの、岩手を訪れてみたい、岩手に住んでみたい、やっぱり岩手は良いと読者に思われるようなものであれば漫画のジャンルは問いません。大賞作品については、漫画編集会社のウエブサイトで公開するほか、上位入賞作品をまとめた小冊子を漫画雑誌編集部に送付するなど、県として将来有望な若手漫画家を後押ししていきます。また、若年層を含めた幅広い層からの募集を図るために大賞、優秀賞のほか、特に今回は20歳以下の方を対象とした部門賞を設定します。岩手県では、これまで「コミックいわて」、「コミックいわて2」を出版するなど漫画を通じたソフトパワーの発信を行ってきましたが、今後もそのような活動を通じて発信を行ってまいります。
以上です。

広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
それでは、ただいまの発表事項について各社から質問があればどうぞ。

記者
平泉について、登録1周年ということになりますが、観光面でもいろいろなプラス効果ありますけれども、この1年を振り返っての知事の所感について課題を含めてお聞かせ願います。あと柳之御所遺跡など追加登録に向けた動きも出ていますけれども、それに関して改めて決意のようなことをお聞かせ願いたいと思います。

知事
かつて東北地方の中心であった平泉が世界遺産に登録されたことは、その東北地方を中心に東日本大震災津波で大きな被害を受けていたことに対して大きな希望になったと思います。そして、平泉の良さというのは世界遺産登録になろうがなるまいが変わらないわけではありますが、今まで平泉のことをよく知らなかった皆さんに平泉の良さ、特に「人と人との共生」、「人と自然との共生」の理念といったようなことを知っていただくには、やはり世界遺産なのだということが入り口として非常に入りやすいということもあり、世界遺産登録を目指してきたわけであります。結果として、平泉にいらしていただく方の数、観光客の数も増えて、そこは世界遺産登録による効果が大変あるのだなと思っています。
平泉に来ていただくということは、その観光の面から周りへの宿泊とか、買い物などの経済的な波及効果もあるわけですけれども、また平泉というのは突然変異的に発生したものではなく、縄文時代以来の岩手の風土、それは広く東北の風土であり、日本の本質でもあるのですけれども、そういったところを感じていただき、理解を深めていただくことで岩手全体についての理解も深まり、好感も増していく、広くは東北全体や日本全体についても同様なわけでありまして、そういった効果を高めていくためにも今回の1周年記念イベントのような平泉の歴史や理念に迫るような企画も大事にしていきたいと思います。

記者
追加登録に向けた決意についてもお願いします。

知事
段取りも進んできまして、日本の中での暫定リスト登録という方向に向かって一歩一歩進んでいますので、今後も地元と県、そして文化庁、外務省など国と連携しながらしっかり進めていきたいと思います。

幹事社
他にありますでしょうか。
本日は記者クラブを代表しての質問事項の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
先週、先々週と震災関連の復旧工事の入札の価格算定ミスが相次いで発覚したわけですけれども、今の時点で業務中断を要請しているというのが、落札業者が11社に上っています。その件で知事の所感と、あと今後復旧、復興事業が本格化する中で、再発というのも懸念されるのですけれども、その再発防止をどのように知事が考えているかお聞かせください。

知事
こういうミスはあってはならないことであり、改めて申しわけなく思っていることを申し上げたいと思います。
今担当のほうで、それぞれの関係の業者さんに説明をしていると聞いていますので、ご理解のほどをお願いしたいと思っています。そして、それぞれの担当のところでなぜこういうミスになったかという分析をしており、粗々原因も見えてきているところで、並行して再発防止のための手も打っているところでありますが、まずできることは早くやっていかなければならないと思っております。また、これは一般論なのですけれども、県全体として今までやったことがないような分量と質のそういう仕事を進めていかなければならない、それが復興なわけでありまして、復興は大変な事業ではありますが、必ずやらなければならない、成功させなければならない事業でもあり、その復興ということの成就を目指して、県としてさまざま工夫できるところはしていかなければならないと思っています。

記者
関連してなのですが、その再発防止なのですけれども、一方で積算というのは人がやるものですので、人為的ミスを100%避けるというのは難しいというようにも思われるわけで、今回も最低制限価格の誤差というのが例えば数千万円の事業に対して1万から10万、100万とか、1%以下での誤差だと思うのですけれども、こういったことが発覚するたびに再度契約を解除要請するということを繰り返していくと、いつまでたってもそういった復興事業が進まないというような懸念もあると思うのですけれども、その点に対して知事はいかがお考えでしょうか。

知事
まず一般論なのですが、行政としてのさまざまなミスというのは、組織としてはあってはならないことですけれども、個人がミスをするというのは、これはあることなので、個人がミスをしにくいような仕組みを工夫しなければなりません。また、一個人がミスをしたとしても、それを他の人がカバーをして、組織としてはミスにならないような、そういう工夫が必要なわけであります。
今報告を聞いている段階では、水産土木という専門的な分野に固有のさまざまな要因があるということで、そこを専門的にきちんと分析して、また専門的にきちんと責任ある対応ができるような工夫をしていかなければならないというところが、まず今課題としてあるのだと思っております。その最低価格を含む入札の公正性の確保ということについては、これはこれで行財政改革という文脈の中で長年にわたって取り組んできたことでもありますし、復興という一種の非常事態の中においても入札の公正性ということはやはり大事なことですので、それをきちんと確保していくということについても工夫をしていかなければならないと思っています。

記者
島田市のガレキにコンクリートとか道路の縁石が混入した件についてお伺いしたいのですけれども、被災地としてガレキの広域処理を頼む立場として、本格的な受け入れをしてもらった当初からこのようになったことについて知事の見解と、それから島田市さんへの今どういうお気持ちかというのをお伺いできればと思います。

知事
まず、あれだけ大きくて重いコンクリートブロックを焼却炉の中に入れずに済んだわけでありますけれども、もし入れてしまえば焼却炉を損なってしまう可能性もあるわけですし、そもそもそういう大きな石の塊、コンクリートの塊というのは、そういう焼却炉に入れることは想定されていないわけですから、大変申し訳ないことをしたと思っております。また受け入れ側でさまざまな議論がある中で、岩手県と協定書を結び、静岡県と岩手県、またそれぞれの関係市町村との中でつくったルールに違反するようなことになってしまったことは非常に申しわけなく思っています。
この週末に静岡県の担当の方々にも現場に入っていただいて、他の地区では舗装されたヤードの上に木くずなどが積まれていたわけですけれども、今回の現場においては土が露出しており、コンクリートブロックがあるようなところに木くずを積んでしまっており、これからは他の地区と同様に舗装されたところの上にきちんと木くずを積み、またそれをコンテナに積み込むときにもよりきちんとチェックするというような再発防止策についてもかなり理解をいただけたと思っています。ただ、その担当の方に見ていただけばいいというものではなくて、受け入れの地元の皆さんにきちんと説明してご理解をいただかなければならないので、岩手県としても静岡県さん、そして島田市さんと連携しながら地元の皆さんに説明してご理解をいただけるよう努めていきたいと思います。

記者
続けてなのですけれども、今回はたまたまコンクリート片になったと思うのですが、全国の自治体の中では破砕とか選別に対して不信感を抱いたりとか、本当に大丈夫なのかという声も上がっていますけれども、その辺についての今後の対応というのはどのようにお考えでしょうか。

知事
今回の現場の破砕や選別の仕方は、私も直接見ていますけれども、最新式の機械を使って、木くずの処理についても50ミリ以下のサイズに破砕し、他のものが混じらないようよくできており、丁寧な設計がされているというように感じています。静岡県の担当の方々にはそこもきちんと見ていただけているわけでありますけれども、そこのところはぜひ、受け入れる、あるいは受け入れようとしている地域の皆さんにもご理解いただければと思います。

記者
今のことでちょっとお聞きしたいのですけれども、知事ご自身として、この問題起きたときに、島田市あるいは静岡県に対してどのような対応をなされたか教えてください。

知事
まず、どういう経緯で、またどういったことが問題になっているのか、その状況について担当に報告を求めて、まず私自身が状況を把握するというところからスタートいたしました。その後、それを踏まえた上で静岡県知事さん、島田市長さんには電話で謝罪をいたしました。

記者
先ほどのお話の中で、島田市の方たちに理解してもらうことが大事だと思うのですけれども、これから実際に例えば岩手から担当者が行って説明するとか、そういうことはお考えになっておりますでしょうか。

知事
ええ、これはやります。地元の皆さんに説明するというのは、まず岩手県から説明させてくださいという形で、むしろこちらからお願いしていたことであります。ただその前に静岡県の担当のほうでまず現場を見たいということでした。静岡県、岩手県、島田市の3者の連携をきちんとつくりながら、その中で岩手県からきちんと説明するという段取りで今週させていただくことになっています。

記者
今週という話ですけれども、まだ具体的なスケジュールは煮詰まってないのですか。

知事
それぞれの担当の間でもう詰まってきていると聞いています。

記者
すると今週中にこちらから行って説明をしたいということでございますか。

知事
ええ、そうです。

記者
行くのは部長クラスでございますか。

知事
そういうことになると思います。

記者
今度は牧草地の放射能汚染問題についてお伺いします。
先週、葛巻町の町長らが県を訪問しまして、風評被害をこれ以上拡大させないために県内全ての牧草地の除染、これは放射能汚染濃度がどの高さであっても全て除染すべきということを要望しました。それで、県と市町村が10年、15年償還で借金をしてでもすべてやるべきだということを要望していますけれども、このことについて知事の所感をお聞かせください。

知事
これは、市町村、県、国が、行政がフルセットになってしっかりと対応していかなければならない分野だと思いますので、市町村の意見も踏まえながら県として対応を考え、また国に対して働きかけていきたいと思います。

記者
引き続きなのですけれども、自治体、市町村のほうは国の対応を待たずに県の独自の決断も待っているようなのですけれども、その辺はいかがでしょうか。

知事
法律やその関係の基本方針等に書かれているのは、まず原因者である東京電力が放射能汚染については対応すべきものであり、そして国が今まで原子力政策を担ってきたという理由で、国もまたやらなければならない。そこに地方自治体が協力していくというのが放射能問題に関する基本構造であり、これはそういう法律がなかったとしても、筋論からいってそういうことなのだと思います。
一方、東京電力や国が動く前の段階から県としても放射能問題に関する対策チームを立ち上げて庁内連携組織をつくって、そして関係の市町村と一緒に協力しながら既に測定の体制を整え、除染にも取り組んできているところでありますし、そういった地方自治体としての独自の動きということについては、今後も必要に応じて詰めていきたいと思います。

記者
以前も聞いたのですけれども、明日から台湾のほうに行かれるということで、航空会社とか、旅行代理店とかを回られるようですけれども、具体的にどのような成果を得てきたいとお考えかお聞かせください。

知事
東日本大震災津波から1年2カ月で、もうすぐ3カ月経つわけでありますけれども、外国人観光客、いわゆるインバウンドの観光についてはまだ回復していない状況なのです。そういう中で、岩手県の外国人観光客、一番数が多い台湾からまず岩手に来ていただくということを、昨日と一昨日に開催された東北六魂祭でかつてない大勢の方々がこの盛岡に集まるというようなこともあり、ぜひ外国からもいらしてくださいということをアピールしていくには丁度良いタイミングになっていると思います。台湾の航空、観光関係者の皆さんにそういった岩手の状況を伝えて、また被災者支援や復興支援に多大のご支援いただいているところでありまして、そのお礼の気持ちを伝えながら、復興支援のためにも観光というのが大きな力になるので、よろしくお願いしますということを伝えていきたいと思います。

記者
復興交付金のことについて伺いたいのですけれども、先週復興交付金が内示されまして、国費ベースで798億円ということで要望より1.4倍ぐらいふえたわけですけれども、それについて全体的な感想をお聞かせ願えますか。

知事
復興公営住宅、それから高台移転、土地区画整理に関する予算について前倒しするような格好で交付金が決まり、また関連する効果促進事業についても交付が決まったということは復興のさまざまな作業を後押ししていく、また勢いをつけていく効果があると思っています。一方、県のほうで計画している道路関係や、関係市町村の幾つかの事業について、今回認められなかったところもありますので、そこについてはまた次の申請、交付金決定に向けてしっかり調整を進めていきたいと思います。

記者
1回目の交付金の決定のときに宮城県知事なんかは査定庁だとかいろいろ批判もされた一方で、2回目のときは120点じゃないかというお話もされていますけれども、知事としては今回の復興交付金、点数をつけるとしたらどうでしょうか。

知事
私としては、1回目のときも、平成25年度以降に予定した事業が前倒しで決定された分もあり、この点については復興を後押しするということで良い効果があると思いました。ただ一方で認められなかったものも少なからずありましたので、そこについてはさらに調整していかなければならないと思ったところであり、そのような感じのところは今回も同様だと思っております。
一方、お互い作業にだんだん慣れてきていて、さまざまな調整についても実績を積み重ねてきていますので、そういった調整はよりスムーズになっていくことが期待できるのではないかと思います。

記者
点数というとなかなか難しいでしょうか。

知事
つける必要はないと思います。

記者
わかりました。あと最後に、認められなかったところが一部にあるというお話もありましたけれども、市町村などからはもうちょっと柔軟にというか、査定という形でなくて、柔軟に対応して欲しいというお話も聞こえてくるのですけれども、何か今後について復興庁に対しての要望というか注文等、何かございましたらお願いします。

知事
一般論として、既に存在している交付金というのは、これまでのひもつき補助金を廃止して、一括交付金化するということを政府、内閣として日本全体で進めていて、復興交付金についてもこれと同じ枠組みで制度設計がされていますけれども、実は一括交付金というのは既存の補助金をそれぞれ出している省庁がそれぞれ枠を持って、それを合わせたような仕組みになっており、真の一括交付金にはなっていないというところがあるのです。そういう構造的な問題を復興交付金がそもそも持っているわけでありまして、本当は地方が本当に自由に使える交付金という形が望ましいと思います。

記者
先週、すごく国の承認が遅れていた一関と奥州の除染計画がようやく承認になったという話がありました。本来でしたら春からすぐに除染を始めたいというように考えていたところ、ようやくこの時期での承認になったのですけれども、これから除染の作業本格化する中で、知事としての所感とお考えをお願いいたします。

知事
やはりもっと早い段階で出していただきたかったと思います。運動会のシーズンに間に合うようにしたかったという話を関係の市、町からも聞いたりしています。やはりその地域、地域、除染したいところを早く除染していかなければならない事情というのがあるわけですから、そこにしっかり応えるような対応を国には求めていきたいと思います。

記者
復興道路についてちょっとお伺いしたかったのですけれども、今各地用地取得に向けた説明会等々進んでおりますけれども、その中でおおむね10年というお話で完了させるという話ですけれども、そこで用地取得に向けてかなり急ピッチで進めなければ間に合わないというお話がありまして、国のほうでは国だけでは難しいというので、県内にも協力をお願いしたい、県、市町村にもお願いしたいというお話だったのですけれども、これに関して県のほうでどのようなお考えがあるのか教えていただきたいと思います。

知事
10年と言わず、もっと早くということで要望していることでもあり、県のほうでも国の直轄事業ではありますけれども、用地の取得などどんどん協力しなければならないと思っています。まず、当面着工するようなところ、それから計画から用地取得へというようなところについてどんどん体制ができてきていると聞いていますので、この調子で県のほうとしても対応していきたいと思います。

記者
もう一つこれに関連してなのですけれども、用地が高台移転の候補地とかぶってしまうところもある、そのようなお話も説明会の中では出てきて、そこの調整が必要だというお話があるのですけれども、そのあたりでも県の果たす役割というのがあると思うのですけれども、どうお考えでしょうか。

知事
ケース・バイ・ケースだと思います。いろいろ専門的、技術的なこともありますので、いろいろな調整のパターンがあるのだと思いますけれども、いずれにせよこの復興道路が完成することと、それぞれの市町村のまちづくりが完成するということは2つで1つのことであります。そしてそれができた暁には今まで大きな壁としてそびえていた北上山地、沿岸と内陸の間にそびえていただけではなく、沿岸各町々、村々の間にも山となって越えなければならないものとしてそびえていた北上山地なわけでありますけれども、そこを越えて自由自在に人やさまざまな物が行き交って、非常に主体的で力強い地域というものを沿岸から岩手全体に展開していくことができるようになるわけであります。そこはもう県としても大いに力を入れて取り組んでいかなければならないと思っています。

記者
昨日までの2日間、六魂祭が行われまして、予想を上回る24万人の人出と、それから大きなトラブルもなく終了したということで、今回の祭りを知事はご自身がご覧になったかと、あと振り返っていかがだったかというのを教えてください。

知事
6つのお祭りをステージで紹介する、その最初のところであいさつをさせてもらい、また、そのステージショーやパレードも観ることができました。大変すばらしいお祭りだったと思います。6つのお祭りそれぞれが大変すばらしい、それを一度に見ることができるということで、大変いいイベントだったと思います。また、大勢の方々がこの盛岡会場に集結して、イベントの会場に集まってくださって、見たことがないくらい大勢の人たちが盛岡にあふれたと思います。これは本当にすごいことだなと感じておりまして、地元の底力とさまざまなつながりの力を復興の力にしていく、そういう意味でも大変意義のあるイベントだったと思います。

記者
六魂祭について関連してお尋ねしますけれども、非常に盛況でたくさんの人も来てくださったのですが、来年はあるわけではないので、これを、じゃ、次にどう生かすかということが大事だという声も結構聞かれたのですが、その点について知事はどのようにお考えでしょうか。

知事
そもそもこういうものをやるということ、そして1回目を仙台でやり、2回目は盛岡でやるということは青森、秋田、盛岡、仙台、山形、福島の6市の市長さんが集まって決めたことでありますので、その実績を踏まえ、来年どうするか、これからどうするかということを決めていくことについても、6人の市長さん方の相談を尊重したいと思います。

記者
来年どうするか、イベントそのものということもあるかと思うのですけれども、先ほど台湾に行かれるときにそれをきっかけに海外からのお客様もというようなお話もありましたけれども、そういったことでこれからの、例えば観光振興ですとか、地域の活性化に生かすような何かお考えはありますでしょうか。

知事
台湾をはじめ外国に対しては、これだけ大勢の人たちが集まれるのだから、もう本当に安全安心なのですよということがアピールできると思っていて、そこが非常にありがたいと思っております。
国内的には、今回の六魂祭は、いろいろな沿岸の業者さん方も盛岡城跡公園でブースやお店を出したりして、盛岡市以外の地域のアピールも、郷土芸能のステージショーもありましたし、いろいろな盛岡以外の県内観光地や物産の情報も発信できたと思っていますので、そのフォローアップを今後していきながら、いわてDCの中の大きな行事、六魂祭が後に効果的につながるようにしていきたいと思います。

広聴広報課
それでは、以上をもちまして記者会見を終わります。

次の定例記者会見は6月4日(月曜日)の予定です。

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