平成24年7月23日知事会見記録
ID番号 N4808 更新日 平成26年1月16日
平成24年7月23日 10時30分から10時50分
広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。最初に知事から発表があります。それでは、お願いします。
知事
まず、東日本大震災津波における「自衛隊派遣感謝式」についてです。去年の7月26日がこの岩手における自衛隊の災害応急対策支援被災地からの撤収日でありました。1年経ちます今年の7月26日10時から、陸上自衛隊岩手駐屯地におきまして「自衛隊派遣感謝式」を開催します。これを機にあらためて自衛隊に対する感謝の意を表し、そして東日本大震災津波の際に自衛隊が担った役割の大きさに対する認識を県民と共有したいと思います。県議会、沿岸市町村それぞれの代表と一緒に、私が岩手駐屯地のほうに参ります。また、7月26日から7月31日まで県庁舎の1階県民室において自衛隊活動写真パネル展を並行して開催します。この感謝式を契機に岩手県と自衛隊との連携をさらに強めて復興への道を歩んでいきたいと思います。
発表事項の2つ目は「企業ネットワークいわて2012in東京」の開催についてです。7月25日に帝国ホテル東京において「企業ネットワークいわて2012in東京」を開催します。震災に関し支援をいただいた企業や首都圏の企業を対象に東日本大震災津波からの岩手の復興状況を報告するとともに、企業の岩手の立地環境や産業振興施策を紹介します。トヨタ自動車株式会社から被災地の復旧・復興に向けたトヨタの取り組みを紹介いただくこと、そして中尊寺山田貫首から平泉の浄土についてお話をいただくという講演をする予定になっています。新しい日本を岩手からつくり上げていく決意を表明し、立地環境や産業振興施策等をPRして工場・事業所の新規立地など岩手県に対する投資を促進することで被災地の一日も早い復興につなげていきます。
以上です。
広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。
幹事社
それでは、今の発表事項について質問のある方どうぞ。
記者
企業ネットワークいわての件についてなのですけれども、震災復興に向けて企業誘致というのが非常に大事な要素になると思うのですけれども、改めて知事の期待といった部分をお聞かせください。
知事
まず、大震災から1年4カ月余りたっているわけでありますけれども、その間にも様々な支援制度を活用して沿岸において、あるいは内陸も含め岩手に新規立地してくださっている企業がどんどん出てきています。その様子をあらためて紹介しながら、様々な既存の制度もあれば復興特区の制度もありますし、そうしたことを活用しながら岩手への立地を促進していくことができればと思います。
幹事社
そのほかございませんか。よろしいでしょうか。
本日は、幹事社のほうからは質問の通告をしておりませんので、各社何か質問があれば自由にしていただいて結構です。お願いします。
記者
先週の全国知事会議、知事も出席されました全国知事会議で東日本大震災を踏まえた防災力強化のための地方の立場で国の将来像を描く日本再生デザインの中間報告をまとめられました。高速道路や新幹線の交通網の整備など国土軸を新たにつくる方針を明記したわけですが、これの中間報告に対する知事のお考えと今回の知事会議に参加されて、特に心に残った点などを聞かせていただければと思います。
知事
指摘のあったグランドデザインについては、この東日本大震災発災直後からの復興というのは、まず被災地の復興であるわけですけれども、同時にそれは日本全体の復興であるべきで、この東日本の復興を促進するための様々な経済再生戦略でありますとか、あと首都直下地震や南海トラフ連動型地震等々の防災上の必要性も見えてきており、そういう対策もどんどん講じて日本全体を復興再生して、そして強くしていくと、地域住民イコール国民の安全をしっかり守っていく必要があるというように考え、そういう発言もしていましたので、我が意を得たりというように思っています。スローガンとしては「日本再生」という、そういうのぼりも全国知事会議会議場のあちこちに立ててあったのですけれども、そういうことなのだと思っています。
また、会議でもまず一番最初に東日本大震災からの復興という議題を取り上げていただいて、そこで私からもお礼を述べながら、更なる協力をお願いする機会をいただくことができて大変よかったと思っております。そして、休憩時間でありますとか、それから昼食、夕食といった時間に、全ての参加知事さん方といろいろ懇談をさせてもらいまして、震災対策や復興支援のお礼を述べるとともに、現状も報告しながら、更なる支援をお願いするということをきめ細やかにできてよかったと思っております。
記者
全国知事会議についてなのですけれども、エネルギー政策の今後のあり方についても話題になったようなのですが、知事会議として統一した見解というのを出すのはなかなか現時点では難しかったと聞いております。再生可能エネルギーの積極利用を打ち出している岩手県にとっても大事な問題だと思うのですが、知事のお考えと岩手県としての役割をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
知事
再生可能エネルギーの振興ということが非常に大きな要素だということがあらためて確認できたと思いますし、岩手もその方向で復興計画の中にも位置づけてやっていますので、更にしっかり取り組んでいきたいと思います。原子力発電というものの扱いについては、長期的な動き・流れということを、まだいろいろ議論しているところという感じかなと思いますけれども、一方、当面の安全対策的なところについては、かなり詰めた議論ができたと思っていまして、まず、そういう地に足のついたところから住民本位に議論し、提言していくという形で今後も進めていければいいのではないかと思います。
記者
滋賀県のほうでいじめの問題がありますけれども、それを受けて国のほうでも全国に調査をするということを方針示したようですけれども、これまでの岩手県の現状ですとか、あるいは今後のそれを受けての岩手県のどういうような対策をしていきたいとか、取り組み、知事のお考えも含めて教えてください。
知事
平素から学校で、いわゆるいじめ等の異常事態発生についてはきちんと市町村、また県の教育委員会も把握しながら取り組んでいくということを普段から進めていますし、また、岩手においては復興教育の推進というテーマを昨年度から掲げ、今年度から本格的に取り組み始めており、命を守り、ふるさとを守る、そういう復興教育に取り組む中で、日々の生徒のあるべき姿とか、勉強する者のあるべき姿とか、そういったことを復興というテーマの中で深く理解してもらい、また実践してもらっていくと、おのずといわゆるいじめ問題ということの解決につながるような取り組みをそれぞれの教育現場でできるのではないかというように期待をしています。鵜住居小学校や釜石東中学校で生徒達が手に手を取って避難を成し遂げたというような、そこにはいわゆるいじめ問題ということの正反対の方向性が出ているわけでありまして、そういった方向性を岩手全県的に共有していく、それが復興教育なのですけれども、今、現場はそこに力を入れようということでやってくれていると思うので、それがおのずといじめ対策的なことにつながっていくのではないかと期待しています。
記者
今日、岩国にオスプレイがアメリカから到着しましたけれども、秋にも飛行が始まると聞いておりますけれども、岩手も飛行ルートの一つに入っております。知事の所感を教えていただきたいと思います。
知事
これも全国知事会議で議論し、緊急決議をしたところでありまして、やはり安全性に不安があるような中で配備とか、訓練飛行というのは認められないという基本スタンスを確認したところであり、岩手県としてもそのとおりというように言っていいと思っております。日本政府とアメリカ政府にきちんとした対応を求めたいと思います。
記者
大阪市の橋下市長が全国公募した24の行政区長の一人に元岩手県職員の小川明彦さんが合格されて、8月1日から就任されるということになりました。1,461人が応募してという中での高倍率の中での合格だったのですけれども、そのことについて、元岩手県職員が区長になったということで一言所感をいただけないでしょうか。
知事
岩手においても、県退職後、県内で活躍してもらうことを期待していたわけでありますけれども、本人の希望があり、また大阪市側でぜひやってくださいということであれば、ここはそこの区民の皆さんのために頑張って欲しいと思います。
記者
ありがとうございます。小川さんは県庁で人事課長をやられていたときに行政改革に携わった経験を生かしたいということで、大阪は大阪都構想を掲げて二重行政の解消をこれから図っていくということなのですけれども、そういう中で元岩手県職員が一区長として大阪の行政改革にかかわることになるのですけれども、そのことについて期待というか、一言いただけないでしょうか。
知事
これは私が知事に就任した時から言ってきた言葉で、それまでかなり行政改革について岩手県として、またそれぞれの職員が学んできて、そういう岩手方式と言ってもいいような効率的で住民ニーズを満たす行政サービスの提供ということについては、もうどんどん外に出て教えられるくらいになっているのではないかということを言っていたので、まさにそういう岩手で育まれた行政改革ということが日本のあちこちで生きていけばいいことだと思います。
記者
先ほど私が質問したいじめの件で、今のところ知事のところにはいじめに関する、あったということを含めて情報的には上がってきてないでしょうか。
知事
基本的には学校現場と教育委員会の教育の仕組みの中で対応すべきこと、対応していくことが期待されていると思うのです。ただ、警察が動かなければならないとか、様々学校の中あるいは教育という分野の中では対応しきれないというような社会問題化というのですか、そういう事態であれば知事部局も動かなければならないとか、私も何らかの形で乗り出さなければならないということになっていくのでしょうが、岩手はそういう状態にないということです。
記者
今日、盛岡で初めてのオールスターが行われます。知事も行かれるそうですけれども、被災地から子供たちも招待されてやります。こういう復興支援、大きな力になると思うのですけれども、改めてオールスターが岩手で開催されるということへ期待と、そういったものについてお聞かせください。
知事
去年そのことが決定したときに本当にびっくりしたことを思い出しますが、物すごいビッグプレゼントだと思います。あらためて様々なつながりの力、復興の力というのは地元の底力と様々なつながりの力の合体だと思うわけですけれども、その岩手に差し伸べられる様々なつながりの力に改めて感謝の気持ちを抱くところであります。3,000人位の小、中、高の野球をしている球児たちも招待されているということで、ぜひすばらしい試合になることを期待しています。
記者
詳しいことは知らないのですけれども、知事はただ観戦だけですか、何か。
知事
冒頭あいさつをさせてもらうことになっていまして、主催者側への感謝の気持ち、また全国の野球ファンの皆さんへのごあいさつをさせていただこうと思います。
記者
観戦は最後までご覧になる予定なのですか。
知事
そうですね、私の役割は基本的にはあいさつだと思っています。
幹事社
よろしいでしょうか。では、会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。
広聴広報課
それでは、以上をもちまして記者会見を終わります。
次の定例記者会見は7月30日(月曜日)の予定です。
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