平成24年8月6日知事会見記録
ID番号 N4804 更新日 平成26年1月16日
平成24年8月6日 10時30分から10時52分
広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。本日は知事からの発表事項はございません。
幹事社
本日は記者クラブを代表しての幹事社の質問はございません。その他各社から質問があればよろしくお願いします。
記者
今日がお盆前最後の知事会見となりますので、お盆の過ごし方と何かお考えがございましたらお聞かせください。
知事
お盆期間中に実務的な仕事を今のところ入れていないのですけれども、特にどこか遠くに行くということは考えていませんので、まず時間があればお墓参りとか、普通にお盆にやるようなことをやりながら、いろいろ本を読んだりとか勉強する時間がしばらく余りとれていなかったので、そういう勉強する時間に使うことを基本にしていきたいと考えています。
記者
何か読破したい本とかはご用意されていらっしゃるのでしょうか。
知事
大震災関係、復興関係の本がいろいろと出ていて、一部は読んでいるのですけれども、まだ読めていない本が結構あるので、そういったあたりから読みたいと思っています。
記者
今、国のほう、国会のほうで、消費増税をめぐる動きが活発になっていて、今週中にも参院の採決という動きとかもある中で、何度もいろいろ聞いているとは思うのですけれども、消費増税に関する採決が近づいていることに関しての知事のご見解をあらためてこの場でお伺いしたいと思います。
知事
今、むしろ3党合意を御破算にして、内閣不信任案を自民党さんのほうでも提出しようという動きになってきて、3党合意に基づく消費税関係法案が廃案になりそうになってきたということが今週頭の特徴だと思うのですけれども、私は内容的にも、また時期的にも、今ああいう法律をつくることに反対でしたので、廃案になるのは大変結構なことだと思っています。
記者
これに関して自民党の動きも今触れられましたけれども、それとは別に野党のほうも国民の生活が第一をはじめ7党が結束して不信任案の議決案を提出するという動きも見せています。知事は今月初めに東京のほうでも会に出席されたりしていますけれども、そういったお立場として、国民の生活が第一の行動、考え方に関してどのように思われますか。
知事
消費税増税法案というのは非常に象徴的で、国民の生活が第一という理念、それは3年前の政権交代の時の民主党マニフェストの理念でもあったわけですけれども、それを捨ててしまって、その反対の方向に自民党、公明党と3党合意という形で、マニフェストで約束した、政権交代で民意が期待したことに背を向けていくという体制にはやはり反対していかなければならないだろうと思っています。政権交代をもう一回やり直していくようなことが今の日本に必要だということで、その流れの中で今内閣不信任案によってそういう3党合意体制を御破算にして、物すごい短期間に多くの人の合意もきちんと、明示の合意もないような形で、一部担当者だけで、えいっとやっつけ仕事でつくってしまった今の法案を廃案にしていくということは、日本政治が変な方向に迷走していくのを正して、その中から政権交代の原点に立ち返っていくという、いいきっかけになるのではないかと期待しています。
記者
8月10日で復興庁の発足から半年にちょうどなります。復興庁の発足について、半年で知事ご自身がどのように受けとめていらっしゃるのかと、あと今後期待すること、それから今後課題になることがありましたら教えてください。
知事
市町村、県、そして国、行政が一体となってフルセットで被災地に寄り添うような形で復興を進めていく中で、復興庁、そして(復興庁の出先機関である)岩手復興局はしっかりとした役割を果たしてくれていると思います。一方、復興庁に期待することとしては2つあって、1つは地元の声を聞く、被災地の声を聞く、これは被災地で一緒に仕事をすることによって、かなり聞いてもらっていると思いますけれども、もう一つ、復興庁に期待することとしては、国としての主体性を持って、国でなければやれないようなことをどんどん国家プロジェクトとして主体的にやって欲しいということだったのですけれども、こちらのほうはまだちょっと足りないと言っていいと思います。これは復興推進委員会の中でも、私以外の委員からも、もっと国は国でしかできないようなことを、国にしか考えつかないようなことを主体的に復興事業としてどんどんやっていくべきだという意見があって、私もそうだと思っています。
記者
国でしか考えつかない事業というのは、具体的にお考えがありましたら、どのようなものがあるのでしょうか。
知事
「東北観光博」という企画は、あれはそういう東北観光博をやれということを地元から要望したわけではなかったのですけれども、まさに国の企画として行われていますが、かなり効果があると思います。
それから、「全国生徒会サミット」という企画は、先週から週末(1日から5日まで)にかけて釜石で行われていたのですが、文科省のほうで全国的な民間団体と連携して企画してくれたものであり、あれもそういう生徒会サミットをぜひ岩手でという話が地元からあったわけではないのですけれども、そういう全国的な生徒会支援をやっている団体があって、文科省でそのことがわかって事業化してもらったもので、非常にいい事業だったと思います。そういうノウハウとか、人脈とか、国ならではのネットワークとか、また国にしかないような予算も含めた力ということがあるので、2週間前ですか、経済同友会さんが岩手でサマーセミナー(夏季セミナー)をやったときも、もっと国としてそういうオールジャパンの経済力を東北に注ぎ込んでいくような、そういう事業が必要という趣旨の提言(東北アピール2012「復興と成長への決断と実行」)があったと記憶しているのですけれども、そういうことも必要ではないかと思います。
記者
今、オリンピックがかなり盛り上がってきていますけれども、岩手県出身の岩清水選手、なでしこジャパンもベスト4で、あと一歩でメダルというところまで来ていますけれども、見ていての感想と、あと今後メダルへの期待、知事の期待をお願いします。
知事
なでしこジャパンベスト4入りというのは、物凄いすばらしいことだと思います。予選リーグを力強く突破して、決勝トーナメントでもあのブラジルに勝利するというのは凄いことでありまして、その中で県出身の岩清水選手が活躍しているということは、本当にうれしく思います。
記者
メダルへの期待はどのように感じていらっしゃるのでしょうか。
知事
ワールドカップとはまた違って、オリンピックというのは独特な難しさ、これは日本が、今回のロンドンオリンピック全体として、メダルは手が届いてもなかなか金までいかないというのがあって、やはりオリンピックで金を獲るというのは、これはよほど大変な凄いことなのだなと思っておりまして、ただそこが今射程距離に入っているというのは、なでしこジャパンの凄さでありますから、あとはなでしこジャパンらしい試合をしてもらって、それに結果が伴ってくるというような展開を期待したいと思います。
記者
今日、8月6日は原爆投下からの67年の日だったのですけれども、原発事故の後にこの日というのはかなり意味が変わってきていると思いますが、知事はこの日をどのように迎えられましたでしょうか。
知事
8時15分には、テレビを見ながら私も心の中で黙祷をささげました。広島、そして長崎に原子力爆弾が投下されたというのは、これは人類の歴史の暗黒面でありまして、あのような一般市民を何万人も巻き込むような大量破壊兵器というのは、決して使われてはならない。第2次大戦においても本来使われてはならなかったし、そしてこれからも決して使われてはならないという思いを新たにしました。そのために諸国間の、あるいは地域的な紛争でありますとか、様々なことについて平和的に解決していくということ、日本国としてもそこは努力しなければならないし、また日本国民としても力を尽くしていかなければならないという思いを新たにしました。
原発事故との関係で言えば、大量破壊兵器を戦争の中で使うということとは質が違う事故だったと思いますけれども、一国の政府なり、国が国民の命を守り、また人道を守っていくために、かなり真剣になって、そしてかなり力を尽くしていかなければならないという点では、共通する面があるのだと思います。戦争での武器使用ということとは質的に違うのですけれども、国民の安全と健康を守るために、国として、国民として原子力発電ということに対して、3月11日以前以上に真剣に取り組んでいかなければならないという思いを新たにする、そういう日になっていると思います。
記者
ありがとうございます。あともう一つ、ちょっと軽い話でお伺いしたいのですけれども、今、仙台で(荒木飛呂彦原画展)「ジョジョ展inS市杜王町」というのが開催中で、チケットももう買えないような非常に大人気な状況なのですが、ご覧になられる予定はありますでしょうか。
知事
見に行く予定は特にありません。作品になった状態で一通り見ているなという思いがあるのと、見たい方がたくさんいらっしゃるようですから、そういう方々に見に行っていただければよいと思っています。宣伝とか応援とかしなければならないかなとかも思っていたのですが、私が特に応援しなくても大盛況なようなので、さすが荒木飛呂彦さんだなと思いました。原画展のポスターも仙台の七夕飾りの中に「スタンド」が見えるという大変すばらしいポスターであり、大変盛り上がるということは、これは最初から成功が約束されていたような企画だなと思っております。岩手でつくっているお菓子も連携して、あらためて会場で特別販売されているということであり、岩手とのつながりもきちんとできている展覧会なので、そこもうれしいと思います。
記者
先日、花泉地域診療センターの検証で中間報告が県議の方たちに示されたわけですけれども、その中で県議の方たちからは、私たちとのやりとりも報告書の中に盛り込むようになどとして、検証が不十分だという意見が大分出されたのですけれども、知事も報告書をご覧になったかと思うのですが、印象とか評価とかお聞かせいただければと思います。
知事
行政として執行部の側としての評価ということと、あとは議会としての評価というのは、今までの議会での質問という形を通じても議会で取り上げていただいていますので、議会としての評価、議会の中での委員会で取り上げるとか、質問に執行部が答弁する形で評価をしていくとか、議会独自のそういう取り組みというのもあると思うのですけれども、そういったことと執行部側の評価を、融合とか、すり合わせとか、二元代表制というところなので、それぞれがそれぞれの主体性を持って取り組むところが地方自治法の基本的に想定しているところではあると思います。ただ議会のほうから何か一緒にしたような形が望ましいのではないかという(意見がある)ことについては、それは今担当のほうで検討してくれていると思います。執行部側として、ああいう報告書を取りまとめたことについては、基本的に必要な論点を押さえて、それらについて必要な評価をしている内容になっていると思っています。
記者
ありがとうございます。報告書の中には、県と民間との間で医師確保の認識の違いとかがわかったというようなことがあったと思うのですけれども、それについてはいかがでしょうか。
知事
残念ながら認識の違いがあって、それでああいうことになったわけであります。したがって、報告書にも書いてあるように、選ぶ段階でもう少し対象となる民間団体の世評とか、また実態、考え方といったところを、他の分野での入札とかでは、むしろ客観性、相手の内情とか、何を考えているのかということに関して、公正中立に、そういうところまで立ち入らずに、書面だけ見て判断していくというのが行政として求められるわけですけれども、今回の反省はそのような事務的、機械的な対応ではかえってうまくいかないということが教訓となっているわけであり、医師確保のあり方についてもやはり認識が共有されるような形での移管が望ましいということなのだと思います。
記者
そういう意味では、医療局としても、今回の件を踏まえて民間移管という手法は有効なものであるので、今後も十分慎重に検討を進めたいという考えを示されていると思うのですけれども、知事も同様の考えでいらっしゃいますでしょうか。
知事
民間移管という手法自体が悪いのではなくて、やり方を工夫すれば可能性はあると思っています。
広聴広報課
よろしいでしょうか。それでは、これをもちまして記者会見を終わります。
次の定例記者会見は8月20日(月曜日)の予定です。
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