平成24年10月25日知事会見記録

ID番号 N4788 更新日 平成26年1月16日

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平成24年10月25日 10時30分から11時02分

広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それではお願いします。

知事
今日の発表事項は、「第2回いわてマンガ大賞」コンテスト受賞者の決定についてです。県と盛岡情報ビジネス専門学校が共同で開催した「第2回いわてマンガ大賞コンテスト」の受賞者です。応募総数112作品のうち、1次審査を通過した26作品について、プロの漫画家、漫画雑誌編集者など8名による厳正な最終審査を経て各賞を決定しました。
大賞は、「路真行方(ろま ゆくえ)」さんの「CHANGE面(チェンジめん)」に決定しました。鬼剣舞を題材にした作品です。郷土芸能を漫画にした中では、傑出した画力で鬼剣舞が描かれています。
優秀賞は3本。「omi(おみ)」さんの「アレゴリカル・キャット 宮沢賢治『猫の事務所』より」、猫が大変かわいい作品です。
「じっく」さんの「今昔『ホッ』とライン」、キャラクターが非常に魅力的な作品です。
「空木由子(そらき ゆうこ)」さんの「イーハトーヴな人々」、4コマ漫画で岩手をテーマにする、その可能性を感じさせる作品です。
また、今回20歳以下の方を対象としたU―20(アンダートゥエンティ)部門、金賞が2本で、「こまつまりも」さんの「いわて妖怪奮闘記」、「小室このみ」さんの「内間木モグラーズ」です。そのほかにU―20部門の銀賞が3本、そして特別賞が5本、受賞と決定しています。この20歳以下の応募者の皆さんの作品に非常にいいものが多く、若い皆さんの可能性も感じられたところであります。表彰式は11月2日金曜日、午後3時30分、マリオス4階アトリウムにて開催です。
あとそれから、審査員の皆さんからの全体講評で、「今回のコンテストは漫画商業誌の新人賞と比較しても遜色のないレベル」と評価されています。大賞作品は、漫画編集会社のウエブサイトで公開されます。また、県としてPRを行って今後とも将来有望な若手漫画家を後押ししてまいります。
以上です。

広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
それでは、ただいまの知事からの発表に対して質問がある社がありましたら質問してください。

記者
コンテストの結果が出たということなのですけれども、知事ご自身は作品を読んだのでしょうか。読んだのであれば、その感想をお聞かせ願いたいと思います。

知事
読んでいます。大賞作品や優秀賞作品はもう商業誌レベルのものだなと感心しましたし、あとはさっきも言ったのですけれども、20歳以下の皆さんの作品のレベルが非常に高くて、頼もしいなと思いました。

記者
ちなみに、何かお気に入りの作品なんていうのはあったのでしょうか。

知事
大賞作品はやっぱりすごいと思います。郷土芸能というのは岩手にとって非常に大事な文化・芸術なのですけれども、それが漫画で描かれていて、あそこまで格好よく見事に鬼剣舞の動きが描かれているというのは、すごいなと思いました。

幹事社
他はよろしいですか。それでは、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問がありませんので、その他質問がある社がありましたら、ご順にお願いします。

記者
まず質問なのですが、JR岩泉線の件なのですけれども、県の委員会が先日安全対策の試算、22億円かかるという試算をまとめたことについてご所見を伺ってもよろしいでしょうか。

知事
かなり数字として小さくなったなと思っています。それで、沿線市町と早急に協議して、国やJR東日本に対する対応を決めていきたいと思います。

記者
22億円という数字なのですけれども、具体的な数字が出たということなのですが、やっぱりJRに働きかける上で説得力ある数字だとは思うのですけれども、その辺の具体的な。

知事
そこは、岩泉町と宮古市と相談して決めていきたいと思います。

記者
最後に、岩泉線の件なのですけれども、この地域での役割だとか、地元の声、不安な声と、これまであったと思うのですけれども、それと今回の件の数値が出たことについて期待感も高まっていると思うのですけれども、そのことをどのように受けとめていらっしゃるかということと、あと県の今後の対応について改めて最後聞かせてもらっていいですか。

知事
そもそも通勤、通学、通院、そういった地元の皆さんの足として非常に重要でありますし、また観光資源としても全国的にも注目される線でありますので、そういったものを大事にしていくためにも線路が必要というところは市、町、県、意識を共にしているところだと思いますので、あとはどう具体的にJR東日本や国に働きかけていくかというところなので、そこを協議して決めていきたいと思います。

記者
県議会の件で、昨日の決算特別委員会で決算2本が継続審議というふうになりました。決算は行政の予算執行に対する議会のチェックという意味合いもあると思うのですけれども、(決算自体が)2年連続でこういう事態になっているということに関する知事のご所見があればお願いします。

知事
まだ閉会になっていませんので、ぜひ今議会中に認定いただきたいという気持ちはまず終わるまでは持ち続けていきたいと思います。平成23年度、この大震災を踏まえ、避難とか救助とか、そういう大震災直後の対応にはじまり、復旧・復興の最初の歩み、それを県の予算ではありますが、被災者の皆さんはじめ県民みんなで使った予算のその決算であり、また市町村と一緒に、国とも一緒に、全国からの様々な支援の手と一緒になって執行された予算の決算でありますので、しっかり認定をいただければなと思います。

記者
もちろんまだ議会終わっていないわけですけれども、今回の議会は民主党を知事が離れられて、いわゆる知事与党が少数となった上での初めての県議会だったわけですけれども、振り返って何か感想等あればお願いします。

知事
いつも言っていることでありますが、執行部としてはどの党が、会派が、与党だ、野党だという区別なく、また無所属の議員さんも区別なく、それぞれが全県民を代表している方だという考え方に基づいて答弁したり、お願いしたり、説明したりしていますので、それは今議会でも変わりません。

記者
花泉の診療所問題で今回の議会でも長く話し合いが行われたわけですけれども、昨日決算委員長名で精査をし直して欲しいという申し入れをするということになりましたけれども、その件に関して知事のご所見を伺いたいと思います。

知事
参考人が答弁した内容に関する医療局としての反論といいますか、そういう説明については、昨日の昼過ぎの時点で既に検討が終わっていて、いつでも、今でも説明し、今までの答弁どおりです、そして報告書に書かれているとおりです、という説明は今でもできますので、あとは議会との関係になるわけですが、執行部側としてはいつでもそういう準備はできていると言っていいというふうに思います。

記者
そうしますと、最終報告案そのものに関しては、特に手直しする必要はないというお考えでしょうか。

知事
そういう認識でおります。

記者
先週、県土整備部のほうの一関市の県境の橋について過大積算ということが問題になったと思うのですけれども、まずそれについて、そういうことが起きてしまったことについて知事のお考えを。

知事
非常に残念なことであり、私としても県民の皆さんに申しわけなく思います。個人のミスが組織全体のミスにならないように組織としてきちんとカバーし、組織としてミスはしないというような形で進めていかなければならないわけでありまして、特にこの復旧・復興という事務作業は膨大ではあるのですけれども、大事であるがゆえに間違いが許されることでもありませんので、今後こういうことがないようにしっかり反省をしてやっていかなければならないと思っています。

記者
370万円ですか、過大になったということで、それの穴埋めとして県費が使われるということに対して県民の方からも理解を得るのは、説明するのもかなり必要になるのではないかなと思うのですけれども、その辺についての県民への説明についてはどのようにお考えでしょうか。

知事
きちんと経緯、そしてそれから再発防止策等をまとめつつ、またその費用の調達の仕方というのをきちんと整備して、県民の皆さんに説明していかなければならないと思います。

記者
昨日の花泉診療所の参考人招致の件なのですが、今ほど知事のほうでは橋本堯夫氏の証言についてはいつでも反論、説明できるというお話でしたが、一方で当事者の話を事情聴取することなく検証報告書をまとめたという、そういった過程において拙速だったというような、そういったような思いといいますか、感想というのは今でも抱いてはいらっしゃらないでしょうか。

知事
当該法人と医療局や県側とのやりとりというのはかなりあったわけですし、また議会での質問に対応し、改めて確認して、それを議会で答弁する等、そういうやりとりを踏まえて報告書はまとめられていますので、言い分を聞いていないということはないと思います。

記者
そうしますと、検証の過程ではそういったような作業は必要なかったという認識には今も変わりないでしょうか。

知事
必要な作業をした上で報告書は書かれているというふうに思います。

記者
それと、たびたび電話の問題が議会でも取り上げられていますけれども、昨日の証言で橋本氏のほうから具体的なやりとりとして、公募前にまず知事のほうから電話があって、女性の事務員がその電話を受けて、それでまた橋本氏のほうから知事に電話をかけて、「今回の件、よろしくお願いします」と、橋本氏のほうからも「頑張ります」という、そういったような具体的なやりとりを証言する内容が昨日出たのですが、その件について改めてそういったようなやりとりがあったのかどうか確認したいのですが。

知事
ありません。

記者
同じ件なのですけれども、そうしますと昨日証言にいらっしゃった会長と知事の間で発言に食い違いが出たというのはどの辺に理由があるとお思いでしょうか。

知事
ほかの人の内心、内側の気持ちの心の中をむやみに推測していろいろ話すのはよくないと思うので、そういうことは控えさせていただきたいと思います。
あと食い違いの点で、橋本清仁議員に法人の撤退後、私が謝罪したというような話がありましたが、小沢一郎さんの家での新年会でそういうやりとりがあったという話がありましたが、今年は新年会がなく、去年新年会があったわけで、それは撤退とかの前の時期なわけですけれども、橋本清仁議員から、「達増さん、おやじの件、申しわけありません」というような話があり、それに対して私は橋本清仁議員の立場と花泉の診療所の問題は、これは全然別物として考えていたし、そうでなければならないと思っていたので、「いやいやいや」だったか、あるいは「関係ない、関係ない」だったか、そういう感じで対応したことを覚えておりまして、私が謝罪したという事実はありません。

記者
そうしますと、何らかの形で向こう様のほうに思い違いがあったというようなことでしょうか。

知事
いろんな事実関係、私に聞いていただければ今みたいに答えますので、要は事実関係を明らかにしていくこと、ひいては花泉診療所の問題について反省すべきところを反省して、今後の岩手の地域医療の確保に役立てていくということがやらなければならないことだと思っていますので、それに必要な形でやらなければならないことはやると、やるべきというふうに思っています。

記者
あともう一つ、多分やるべきことのお一つなのかもしれませんが、議会の中で一部か、ちょっと私の耳に入ってきたのは一部だったのですけれども、知事にもう一度議会の前で証言してもらいたいというような声もあります。もしそういうようなお話がありましたら、どのように対応なさいますでしょうか。

知事
これは、もう議会と執行部の関係の中で適切に対応いたします。

記者
あともう一つ、ちょっと話題が変わるのですけれども、ILCの関係で、昨日東京で講演会がありまして、CERN(欧州原子核研究機構)の所長が日本が有力なILCの候補地であるというような発言をされまして、岩手県もやはり候補地として名乗りを上げているということで、昨日の講演の発言につきまして知事のお考え、ご所見を伺えればと思います。

知事
専門家の方からああいう発言をしていただくのは、非常に心強いと思います。そして、世界の科学者が集まってきて、子供の教育とか、そういうことが現地でできるようにというそういう話もあったと思いますが、まさに東北加速器推進協議会のほうでそういう地域のまちづくりのことも含めたビジョンを丁度つくっていたところでありますので、我が意を得たりという思いでありまして、そうしたビジョンづくり、それを地域の中で理解を深め徹底していく、そしてそういう姿を政府にも、また世界にもしっかり見てもらう、知ってもらうということを更に進めていきたいと思います。

記者
では、済みません、私から1点。今のILCに関連して、今も知事おっしゃいましたが、国内ですと脊振山脈、九州のと、2カ所候補地として今挙げられているのですが、国内、国外を含めて、岩手が一番優位な点にあるというのはどの辺にあるというふうに知事は改めてお考えになっているでしょうか。

知事
地盤が非常にいいということだと思っています。あとは、岩手、そして東北全体としても一つ主張しているのは、東日本大震災からの復興の中でILC誘致を位置づけて欲しいということです。自然の猛威の中で、このような大きな被害を受けたわけでありますけれども、自然に対する理解を深めて、そして自然と科学が共存していく中で人間がいい方向に向かって進んでいく、そういう事業をこのオールジャパンの国家プロジェクトとして東日本を舞台に行い、またそこが世界とつながる、東日本大震災からの復興のあるべき姿の象徴的な事業としても、また実質的に復興を促進する様々な経済効果、社会的な効果という観点からもやっていただきたいという、そこが岩手への誘致ということの独特なところだと考えています。

記者
先日「国民の生活が第一」の第2次公認候補者が発表されましたけれども、岩手の部分は入っていなかったと思うのですけれども、これについて知事はどのように受け止められたでしょうか。

知事
そこは党の中で決めてやっていくことだと思うのですけれども、一般論として早く決まるに越したことはないということがあるかとは思いますけれども、他方、近いうちに信を問うという野田総理の発言がどのように具体化されていくのか、一時、夏ごろ、あるいは近いうち発言があったころ、国民全体として、ではどういう政権を選挙を通じてつくっていけばいいのかという問題意識が広がっていたと思うのですけれども、今何かそういうのが衰えてしまっていて、だから国民の問題意識とそこに候補者の提示というのがうまく響き合うとまたそれは効果的だったりもするでありましょうから、そういうタイミングの問題というのもあるので、一概に早ければいいというわけでもないのかなとか思っています。

記者
知事は「国民の生活が第一」が結党された当初、国民運動として新たな気運が高まっているというようなお話しなさっていたと思うのですが、今「国民の生活が第一」の支持率ですか、各種世論調査なんかですと、若干落ち気味だと思いますけれども、これについてはどういうふうな受け止めをなさっていらっしゃいましたか。

知事
政党支持率、特に電話でつながった人にだけ聞くみたいな支持率は、テレビの視聴率調査と似たようなところがあって、最近テレビで見ていますみたいな感覚で何党支持とかというようなところが全体として、そういうふうに見ても大きな間違いではないと思っておりまして、何かテレビにどんどん出てくる党の支持率が伸び、そうではないところが伸び悩むという傾向があるので、そういうことかなと思っています。一方支持政党なしというところが依然として、これはどの政党の支持率よりも大体大きいのではないでしょうか。そこのところに潜在的には支持の可能性があるのだと思うので、そこはどんどん運動しながらこれから獲得していくところなのでしょうというふうに思います。

記者
実は弊社(河北新報社)のほうで東北6県の知事の皆さんに今度の衆院選への対応というのを伺っていたもので、それについて知事が今後、次の総選挙にどう対応するかということについて、それについて何か教えていただければと思ったのですが。

知事
何党、かに党、そういう赤勝て白勝てみたいな内容はともかく、どの集団を応援する、どのチームを応援するみたいなアプローチではなくて、基本は3年前の政権交代総選挙、あのときの民意というものが非常に大事だと思っていて、そういう主権者たる国民の手で選挙を通じて日本を大きく変えるのだという、そういう民意がまとまって、そして選挙を通じて日本を良くしていくという、そういう流れに協力できればなというふうな気持ちでいます。

記者
あともう一点、ちょっと話は変わるのですけれども、今日、プロ野球のドラフト会議がありますけれども、まさに知事の今日のネクタイの色は花東(花巻東高校)のカラーということなのでしょうか。

知事
そのとおりです。

記者
あとそれに関してなのですが、まず大谷投手がメジャー(米国メジャーリーグ)に志望するということで、それについての受け止めをお願いします。

知事
あのくらいの力を持っていれば、そうそう変なようにはならないと思いますし、若くして自分なりの考え方とか将来へのビジョンとかしっかり持っているようなので、そういったところにちゃんと自分の内なる声に従って進んでいけば、県民に夢と元気を与え、そして全ての野球ファンや、あるいはもう広く言うと全ての人たちに感動を与えて貢献できるような選手には必ずなれると思っています。

記者
今日、日本ハムが指名するかもしれないというような話も出ていますけれども、それについてお考えがありましたらお願いします。

知事
球界事情的なことはよく知らないので、いずれ本人があれだけの力を持っていて、そして本人がしっかりしていさえすれば悪いようにはならないというふうに思っています。

記者
先ほどの選挙に関連してなのですが、盛岡市で「国民の生活が第一」県連結成大会後に知事に伺ったときに、1区の公認候補選定で、もし県連のほうから知事のほうに相談があればその相談に乗りたいというお話しされていたと思うのですけれども、その後そういったような相談とか、そういったようなことはありましたでしょうか。

知事
相談、ないこともないのですけれども、情報交換ぐらいのところで、特に何かが決まったということはありません。

記者
その情報交換といいますのは、例えば知事のほうでこういう方がいいのではないかとか、そういったようなお話なのでしょうか。

知事
情報の中身については、ちょっと公表は控えさせていただきたいと思います。

記者
あと、小沢代表が墓参りで奥州、一関入りされたときに、一関市でのぶら下がりで、達増知事の1区での政治家個人としての活動といいますか、そういうところに期待を寄せるコメントもされていましたけれども、改めて国政選挙が近い中で、特にこの1区でどのような役割を果たしたいかというところを教えていただきたいのですが。

知事
宮澤内閣不信任から始まる改革の政治、私はそこから始まる一連の動きを改革の政治と呼んで、議会答弁で改革の政治というのも、そういう細川連立政権誕生から今に至るそういう政治の流れを改革の政治と呼んでいるのですけれども、そこを大体要所要所目撃したり、あるいは自分でそこに参画したりしていますので、そういう流れの中で今何が起きているのか、そして日本全体これからどういう方向に進むべきかということを有権者の皆さん、有権者ではなくても子供でもいいのですけれども、そういう人たちと共有し、あくまで選挙の主役は有権者なので、有権者一人一人が自分なりのベストの選択、そしてベストの行動がとれるようにサポートできればなと思っています。

広聴広報課
それでは、以上をもちまして記者会見を終わります。

次の定例記者会見は11月5日(月曜日)の予定です。

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