平成25年1月7日知事会見記録
ID番号 N4774 更新日 平成26年1月16日
平成25年1月7日 10時30分から10時50分
広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、お願いします。
知事
きょうの発表事項は、「県内外での復興フォーラムの開催について」です。今年に入りまして、1月から2月に県内外の3カ所において復興フォーラムを開催します。これは、東日本大震災津波から間もなく2年を迎えるに当たり、県内外の方々に大震災の記憶を長くとどめていただき、被災地の状況に関心を持っていただくということ、そして引き続き復興に向けて力を合わせて取り組んでいく気運を高めていこうというものであります。
第一弾として、関西圏において1月26日、土曜日、関西大学高槻ミューズキャンパスを会場に「いわて三陸復興フォーラム」を開催します。政府の復興推進委員会委員長、五百旗頭真先生に講演をいただきます。
第二弾は、首都圏において2月6日、政策研究大学院大学を会場に青森県、宮城県、福島県とも連携して「東北連携復興フォーラム」として開催します。同じく政府の復興推進委員会委員である飯尾潤先生から講演をいただきます。
第三弾は、県内、2月9日、岩手県立大学宮古短期大学部を会場に、いわて未来づくり機構と連携して「復興のかけ橋フォーラム」を開催します。早稲田大学大学院専任講師、ふんばろう東日本支援プロジェクト代表、西條剛央先生から講演をいただきます。
これらフォーラムを通じまして、県外においては震災の記憶の風化防止や復興に向けた多様な主体との持続的な連携の促進、県内においては引き続き「オールいわて」による復興の推進に取り組むため、産学官やNPOなどの各団体の活動の連携やネットワーク化の促進を図っていきたいと考えておりまして、多くの方々に振るってご参加いただければと思います。
以上です。
広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。
幹事社
明けましておめでとうございます。
知事
おめでとうございます。
幹事社
本年もよろしくお願いします。
知事
よろしくお願いします。
幹事社
それでは、ただいまの発表事項について、各社から質問がありましたらお願いします。ないようなので、私から失礼いたします。今回3カ所で開催ということなのですが、知事ご自身もご講演のご予定はございますか。
知事
それぞれパネルディスカッションに参加するなどいろんな形で参加をいたします。
幹事社
どんなことをお話しされるご予定でしょうか。
知事
そのときになってみないとわからないというか、パネリストの皆さんそれぞれ、場合分けをしますとパネルディスカッションに参加する場合には、やっぱりパネラーの皆さんとのケミストリー(人と人との相性、つながりによるプラスαの価値が生じること)がありますので、そういう中で、その場に適した発言をしていくことになると思います。
それから、パネラーとしてではなく、冒頭挨拶みたいな役割で参加する場合には、さっき述べたような趣旨を改めて説明することが肝要かと思っています。
幹事社
ありがとうございます。
では、続きまして、県政記者クラブを代表して質問させていただきます。新年の、今年1年の抱負や目標についてお伺いします。よろしくお願いします。
知事
年頭の職員訓示で述べましたように、今年を「基盤復興推進年」と位置づけて、やはり今年も震災からの復旧・復興が県政の主軸となって展開していかなければならないわけですけれども、今年がこの平成25年度が基盤復興期間の最終年度ということになりますので、ガレキの処理や防潮堤の整備などの防災のまちづくり、復興道路や鉄道復旧支援など交通ネットワークの整備、災害復興公営住宅の建設や被災者ケアなど住環境の整備、そして水産業をはじめとした産業の再生及び雇用の確保など、本格復興3年間の前提となる基盤復興というものを推進して、復興を加速させていくということが、今年の抱負であります。
なお、これも職員向けの知事訓示の中で言及していたのですけれども、復興計画の中での「三陸創造プロジェクト」、それから岩手県民計画にある「いわての未来を切り拓く6つの構想」のような岩手の将来を見据えた中長期的な取組についても、今年は力強く推進していきたいというふうに考えていまして、国際リニアコライダーの誘致活動、太陽光発電や洋上風力発電などの再生可能エネルギーの導入促進、三陸の海の資源を活用した新産業の創出、そして三陸ジオパーク構想の推進といったことも、今年の大事なテーマだと考えています。
岩手においてはこの復興計画と、そしていわて県民計画、これが一緒になって県政推進の車の両輪になっているわけでありまして、その結果、中長期的な取組も含めて8年かけて震災前の状態に戻すのではなくて、8年後のあるべき岩手の姿を8年かけて実現する、未来に追いつくような復興を進め、そして復興の暁には「希望郷いわて」が実現しているという姿を目指していきたいと、今年も思っています。
日本全体としても復興の推進ということと日本再生、特に経済面を中心とした日本再生ということが本来うまくマッチして進んでいかなければならないわけですけれども、そういう復興の推進と地域全体の発展ということを岩手方式と言ってもいいと思うのですけれども、岩手の中でしっかりそれを推進することによって、日本全体のあるべき姿も岩手から発信していくことができればと思います。
幹事社
では、この質問に関連して、各社から質問があればお願いします。
記者
今言われた抱負、「基盤復興推進年」といった中で、進める中での、去年「復興元年」と位置づけられましたけれども、その総括があるからこそ、この推進年というのがあると思うのですけれども、その中で足りなかったもの、こうしていかなければいけなかったこととか、何か踏まえてのものはございますか。
知事
毎月、毎月復興の進捗状況についてはレビューをしていますし、何カ月かに1度アンケート、意識調査のようなこともしておりまして、1年ごとに復興計画の見直し(進捗状況の取りまとめ)もやっています。ただ、それは季節的には夏ごろの作業となります。それは県政全体の評価、これも毎年夏ごろ評価の作業を行って、秋に県議会に提出というサイクルがありますので、この行政評価、政策評価については、岩手県はかなりかちっとしたものをつくってやっていますので、復興に関してもそのやり方をとっていくという中で、ことしを「基盤復興推進年」と位置づけてやっていこうというものであります。
記者
その中で、毎月、毎月復興の進捗状況とか出ると思うのですけれども、その中で例えばこういうところがうまくいかなかったとか、ここが足りなかった、だからこうしなければいけないとか、知事がいろいろそれぞれのカテゴリーごとに進捗状況が出てくる中で、これは課題だと思われたこととかがあれば教えてください。
知事
これは個々の分野、また被災者お一人お一人にとって今何が必要か、そしてそれをどのように推進していかなければならないか、いわば日々、さまざまな手を打ち、また新しいことをやっていくということでありますので、何か学校の期末試験でこういう点数が出たから勉強方法を変えていかなければならないみたいなイメージで捉えられているかもしれないのですけれども、もっと恒常的で重層的な行政の推進が復興でもそうですし、「いわて県民計画」のほうの推進でもそうでありますので、それの一つの評価がこの秋に議会に対して示されているというところです。
幹事社
他にありますでしょうか。
ないようですので、その他のことで各社から質問があればお願いします。
記者
明けましておめでとうございます。
知事
おめでとうございます。
記者
よろしくお願いします。お正月はどのように過ごされたかを簡単にお聞かせ願えればと思います。
知事
年末年始は公務、またそれに準ずるような仕事は入れずに、実家に帰って親戚と一緒に過ごすとか、あとは近所に初詣に行くとか、あるいは学校の同窓会に出るとか、それからいろんな友達に会うとか、そういう普通の過ごし方をしておりました。
記者
何かその中で力をいただいたとか、励みになったというようなエピソードとかございましたでしょうか。
知事
同窓会で、いろんな分野で責任ある仕事をする歳になっているので、それぞれが活躍し、また何かかにか復旧・復興のそれに直接従事する仕事をしている人もいるし、また岩手から離れたところで普段働いているけれども、いろいろ心にかけて支援の活動をしているとか、そういったところがやっぱりみんな岩手のことを考えて、また岩手のためにやっているのだなというところが励みになりました。
幹事社
他にありますでしょうか。
記者
新年になりまして、自民党政権に変わったということで、先ほどの復興の取組とも関係があるかと思うのですけれども、新年度予算の編成に向けて、これまでの政権とは異なる方針等も出てくるかと思うのですが、そういった取組の中で、県としてこういったことを要求していきたいですとか、こういったことを期待しているということがあればお聞かせいただきたいと思います。
知事
去年12月28日から新政権への予算関係の要望提案を始めているのですけれども、内容的には実は前の政権に対し、夏から秋にかけて要望提案していたことと同じ内容ではあるのですけれども、その中でまだなかなか実現していないこと、より使い勝手のいい自治体の財源確保、それから用地の取得処分をより円滑にするための特例的な制度、そしてJRの復旧に関する公的な働きかけ、また支援、それからILC国際リニアコライダーをはじめとする国家プロジェクト的な復興事業の強化といったところについては、前政権でなかなか進まなかったところですので、そこを重点的に新政権には要望、提案していきたいと思っています。
記者
今挙げていただいた課題は本当にずっと要望されてきたことかと思うのですけれども、特に土地の用地取得に関してはなかなか法制度のところで硬直している感があると思うのですが、その点に関しては具体的に、より何かこちらのほうで踏み込んで働きかけること等はないでしょうか。
知事
私的財産の保護、私有財産の保護という憲法上の要請に対して、どう例外を認めていくか、ただ大災害に遭った人たちがそこから復旧・復興を進めていくために必要なことをするというのも、またこれは憲法の要請でありましょうから、一種憲法解釈的な話になってきて、そこが政府のそういう法解釈担当部門のところで加速するような、復旧・復興を加速するような結論がなかなか出てきてないというところなので、やはりいい意味での政治主導が期待されるところなのだと思います。もともと復興庁あるいは復興院でもいいのですけれども、そういう復興のための政府機関を新しく立ち上げて、省庁横断的に強力に復興を進めようという提案は、菅内閣のほうがそういうのは要らないと言っていたのに対して、自民党、公明党が強く主張して、そして今みたいな復興庁ができているということもあり、そこは今まで以上に政治主導的に踏み込んでもらえるのではないかということを期待し、要望しているところです。
広聴広報課
それでは、以上をもちまして記者会見を終わります。
次の定例記者会見は1月16日(水曜日)の予定です。
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