平成22年6月7日知事会見記録

ID番号 N5004 更新日 平成26年1月16日

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平成22年6月7日 10時30分から10時52分

広聴広報課
ただ今から記者会見を行います。
初めに、知事から発表がございます。
それでは、知事お願いします。

知事
今日の発表事項は、経済・雇用対策本部会議についてです。先ほど平成22年度の第3回「岩手県経済・雇用対策本部会議」を開催しました。今日の本部会議では、次の3点について取組方針の確認や決定を行いました。
まず1点目は、雇用の維持・拡大に関する関係団体への要請活動についてです。県内の雇用情勢は、依然として有効求人倍率が低迷し、失業者が長期に職につくことができない状態が続くなど、厳しい状況が続いています。一方、製造業を中心に回復基調にあり、人手が不足している企業も見られるというアンバランスが生じています。県では、これまで雇用対策基金などを活用して雇用の創出に努めてきましたが、こうした状況を企業の皆さんにも理解いただいて、引き続き雇用維持をお願いするとともに、少しでも雇用を増やす余地のある企業においては、厳しい状況にある失業者を支援する観点から、積極的に雇用の拡大に取り組んでいただくことを強く期待するものです。
また、来年3月の新規学卒者の就職についても厳しい状況が予測されますので、このたび新規学卒者の採用拡大と併せて、岩手労働局や市町村等の関係機関と連携しながら、県内の経済団体、企業に対して、雇用の維持・拡大のための要請を私も先頭に立って行うことといたしました。
2点目は、新規高卒未就職者に対する支援についてです。これまでにジョブカフェに登録された方は141人で、県ではこれらの方々に対して、就職相談や就業体験などの支援を行っていますが、このうち5月末現在において60人の方が就職しました。今後もジョブカフェを中心とした支援を行うとともに、7月からは県の非常勤職員として採用し、職場体験や接遇研修等によるスキルアップの支援を行っていきます。
3点目は、ワンストップ・サービス・デイの実施です。5月28日に宮古地域で開催しましたが、31人の相談者から70件の相談がありました。主な相談内容としては、職業相談等が22件、からだとこころの健康相談が18件、生活資金貸付相談が16件で、1人当たりの相談項目が複数にわたるケースが多く見られました。今後、6月15日に奥州地域、6月17日に盛岡地域で開催します。その他の地域での開催についても、各地域の生活福祉・就労支援協議会を通じて、関係機関と協議していきます。
今日の本部会議についての発表は以上です。詳細については、担当部で記者レクを行いますので、よろしくお願いします。

広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。
それでは、幹事社さんの進行によりまして皆様方からのご質問にお答えする形で進めさせていただきます。
幹事社さん、よろしくお願いします。

幹事社
ただ今の発表事項について、各社から質問があれば社名を名乗ってからお願いします。
ないようですので、幹事社から質問します。
7月1日から「いわて・平泉観光キャンペーン」が始まりますが、平泉の世界遺産登録に向けての位置付け、意気込み等々をお聞かせ願えればと思います。

知事
平泉の世界遺産登録に向けては、地元の盛り上がりというのが大変重要であり、「いわて・平泉観光キャンペーン」は、岩手として、平泉の世界遺産登録に向けた地元の盛り上がりを高めていくものと位置付けられます。いよいよ来年、国際会議で議題にされ、今年はイコモスによる現地調査も行われるわけであり、是非とも地元の盛り上がりを高めて世界遺産登録に向けていきたいと思います。

幹事社
この質問に関連して質問があればお願いします。
なければ、ほかに各社から質問があれば社名を名乗ってからお願いします。

記者
先週、国政では菅さんが次の総理大臣に決まりましたけれども、改めて菅総理についての知事の所感をお願いします。

知事
私も衆議院議員時代、菅直人さんとは一緒にいろいろと仕事をしたことがありました。日本の政治改革、そして、市民目線、国民目線で日本の経済、社会を立て直していくということに非常に強い意欲を持ち、また、実行力も持っている人ですので、生活が第一というスローガンに代表されるような、国民の暮らしや仕事の現場が良くなっていくような政策を強力に推進してほしいと思います。

記者
週末にかけて、次の党人事とか、内閣というのも見えてきた部分があるのですが、今内定している党役員あるいは内閣の顔ぶれについて、知事の所感をお願いします。

知事
皆さん優秀な方ばかりであり、改革という方向性、また、国民の暮らしや仕事を守り、発展させるという強い意欲を持っている皆さんですので、是非、皆で力を合わせて日本を良い方向に持っていってほしいと思います。

記者
知事が今回党の役員人事ですとか、予想される内閣の顔ぶれを見て注目される方がいらっしゃったら教えていただけますでしょうか。

知事
それぞれ一緒に働いた時のいろいろな思い出がわいてきます。誰か1人とか、誰かを選ぶというのは、なかなか難しいのですが、菅総理と一緒に私が一番最初に仕事をしたのは、私が新進党にいて、菅さんが民主党にいて、COP3の京都会議で市民デモの行進を行った時に並んで横断幕を持ちました。その時以来のお付き合いなので、菅総理そのものに注目をしたいと思います。

記者
今回の党の役員人事ですとか、内閣の予想される顔ぶれを見ますと、いわゆる小沢色の一掃とも言われているのですが、その部分について達増知事はどのようにお感じになっていますでしょうか。

知事
グループの力学で選んでいるわけではなく、適材適所、その人その人の能力といったところに注目して選んでいるのであり、それがある特定の人物を排除するとか、その関係の人を排除するとかということにはならないのではないかと思っています。

記者
各種の世論調査で民主党の支持率が上がったのですが、これについてはどのようにお感じになっていますか。

知事
非常に良いイメージに受け止められているのだなと思っています。

記者
昨日、「啄木祭」がありまして、知事も鼎談(ていだん)を聞いたと思いますけれども、鼎談を聞いての感想あるいは改めて感じたことがあれば教えてください。

知事
石川啄木という人は非常に深い。あまり注目されている訳ではないが、大事な部分、発掘されていない部分がたくさんある人だと思っていた。荒俣宏さん、高橋克彦さんのお二人が、だいぶディープなところまで入って話されており、さすがだなと思いながら聞いていました。改めて啄木は、坂本龍馬と肩を組んで共同企画展をやれるだけの人物だなと思いました。「一握の砂」百周年というのはとてもいい機会であり、県民、そして、県民以外の人にも、この機会に石川啄木のいろいろな面に触れてほしいと思いました。

記者
金曜日の決起集会の件で2点。
小沢さんのサプライズビデオがあったと思うのですが、知事は事前に耳にしていたのかということが1つと、ご覧になった感想を、以上2点お伺いします。

知事
事前には全然聞いていませんでした。首班指名が終わった後に撮影したということだったのですが、とても元気そうでしたし、また、なかなか岩手に戻る機会が少ないのですが、そういう中でふるさとの岩手の人たちのことを思っているという熱い気持ちを温かく感じたところです。

記者
そのビデオの中で、選挙後、政権が安定したら、また先頭に立ちたいというお話があったようだったのですが、その言葉について、知事はどのように受け止めていますか。

知事
水沢でご両親のご法要をされた時にも同じ趣旨のことをおっしゃっていましたし、この失われた10年、20年というところから日本を立て直していくということについては、ご本人も、まだまだもっとやらなければならないことがあると思っていて、そして、その先頭に立たなければならないという思いは、日本にとって大変ありがたいことだと思っていますので、是非是非、頑張っていただきたいと思います。

記者
先週、今年2月の大津波警報を受けた県の住民の避難行動に関するアンケート調査結果の速報版が公表されました。実際に避難された方が大体6割ぐらい、その一方で避難しなかった方も大勢いまして、だいぶ意識の違いというのが大きかったと思うのですが、この調査結果についての分析等を今後どう活かしていくのかについて伺いたいと思います。

知事
分析はこれからですが、当初は避難した人がもっと低い数字で出ていました。どうもおかしいなと思っていましたので、6割ぐらいの方が避難をしたというのは、自主防災組織をはじめとした地域の皆さんの日ごろの熱心な防災対策の感じからすると、あのくらいの数字にはなるのだろうなという印象を持っています。
ただ、今回6割ぐらいの多くの人が避難していますが、まだ少なからぬ方々が避難しなかったということについては、その事実自体大きな教訓になると思います。いろんな機会を通じて、津波の怖さ、避難の必要性ということを浸透させていければと思います。

記者
花巻空港の名古屋便廃止の関係で、日本航空と愛知県が、県営名古屋空港への移管に関して協議を始めているのですが、これに対してどう思われるかお願いします。

知事
実態的には、小牧空港を活用しての再開が、停止状態になっているということなのだと思います。中部国際空港の花巻便を含めた4つの路線を小牧からということについて、待ったがかかった状態なのだが、JALの判断として経営的にはそれで成り立ち得る路線なのだということ。これをベースにしながら、関係者が納得できるような形で進めていけば、復活への道筋は見えてくるのではないかと思いますので、県としても引き続き復活に向けて取り組んでいきたいと思います。

記者
関連して花巻空港の件でお伺いしたいのですが、この前、花巻空港の中期ビジョンが発表されましたが、このビジョンについての実現性について一言お願いいたします。

知事
ビジョンの背景となっている海外ニーズの高まり、そして、ビジネスユースのニーズの高まり、また、平泉世界遺産登録の暁の観光関係の見通しとか、背景になっているトレンドは大きな期待ができるものだと思いますで、しっかりトレンドに対応できるような体制を整備していくことで、そのビジョンの実現というのは大いに可能性があることだと思っています。

記者
内容ですと、国内線が来年から名古屋線が復活して、平成24年までにもう一便新規で国内線を設けるということでしたけれども、その件についても、やはり前向きにとらえているということでよろしいでしょうか。

知事
小牧空港と中部国際空港の役割の整理の問題がなければ、今ごろ名古屋便は再開されていたであろうことであり、さらに、日本全体の景気回復の中でビジネスユースが高まり、観光の要素も考えていけば、決して非現実的なことではないと思います。

記者
別件でもう一つ、北東北三県で置いている札幌の事務所の廃止を検討しているという話があったと思うのですが、知事はどのようなとらえ方をされていますでしょうか。

知事
今、議会への説明の段取り、県議会議員の皆さんへの説明の段取りも含め、その説明も含めて調整中ですが、基本的な流れとしては、北海道・北東北知事会という枠組みができており、北海道というのは北東北三県と一緒に何かやっていくような関係、パートナーであって、北東北三県が共同で北海道に事務所を出すという関係以上のパートナーシップに発展してきていると思いますので、北海道も北東北三県並みの関係にしていくという流れの中で調整していけばと考えています。

記者
事務所としての役割がもう薄まってきたという形なのでしょうか。

知事
岩手から見れば、青森や秋田と同様の関係という整理の中で、発展とともに進めていくような関係になってきているということだと思います。

広聴広報課
以上をもちまして記者会見を終わります。

次の定例記者会見は6月14日(月曜日)の予定です。

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