平成22年8月9日知事会見記録

ID番号 N4988 更新日 平成26年1月16日

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平成22年8月9日 10時30分から10時46分

広聴広報課
ただ今から記者会見を行います。
本日は、知事からの発表はございませんので、幹事社さんの進行によりまして、皆様方からのご質問にお答えする形で進めさせていただきます。
それでは、幹事社さん、進行をお願いします。

幹事社
それでは、幹事社から県政記者クラブを代表して質問します。
地域周産期母子医療センターについてお伺いします。県の地域周産期母子医療センターのうち、久慈地区と北上地区は、医師不足や体制の不備などから十分に機能を発揮できていないようです。県としての現状認識と今後の対策をお知らせください。

知事
地域周産期母子医療センターは、岩手医大の総合周産期母子医療センターを中核とした県の周産期医療の体制の中で、各圏域で比較的高度な医療行為を行うものとして認定し、地域医療機関との連携体制の整備を図るというものです。そして、北上地区においては、今年の6月1日に県立中部病院と北上済生会病院を地域周産期母子医療センターに認定したところであり、両機関を中心として地域医療機関との合同症例検討会の開催などの連携強化の取組みが始まっています。
また、関係大学による診療体制強化に向けた協議によって、7月から県立中部病院に産科医1名が増員となりました。厳しい環境の中で、地域の周産期医療確保に向けた取組みが少しずつではありますが、着実に進められると考えています。
久慈、二戸圏域を含む地域周産期母子医療センターなどのあり方については、現在の産科医師等の不足による厳しい状況を踏まえながら、関係機関からご意見をいただき、今年度検討を進めていくこととしています。
また、産科、小児科をはじめとする医師不足については、国の制度改正が必要ということで、先週、民主党及び厚生労働省に対して産婦人科医師、小児科医師の養成、確保に向けた実効性ある施策、医師の地域偏在、診療科偏在の解消を要望したところであり、今後とも関係機関、関係団体と連携しながら、医師確保、体制充実に取り組んでいきたいと思います。

幹事社
この質問に関連して、各社から質問があればお願いします。
各社からないようですので、幹事社から質問します。
久慈と二戸の県北地域のセンターですが、本年度検討を進めるというのは、例えば二戸病院とか、ほかの病院にセンターを移そうというようなことも含めて検討されるのでしょうか。

知事
久慈病院は、先に救命救急センターが設置されているということで、地域周産期母子医療センターとして認定された経緯があります。一方、産科医減少の中で、産婦人科の常勤医師1名に非常勤医師の応援という診療体制ですので、県立二戸病院との連携による診療体制をとっている状況であると聞いています。久慈病院が、地域周産期母子医療センターに認定されていること、また救命救急センターとの連携の必要性を踏まえた体制整備や、久慈、二戸の周産期医療圏内での連携体制の充実に向けて検討を行っていく必要があると考えています。

幹事社
認定の仕方について、今回の久慈と二戸も、二戸に移すのか連携にするのか、いろいろあるのだと思います。その指定の仕方なのですが、北上の病院の場合は、県立中部病院から済生会病院へ、指定前1年間にわたって一件も搬送例がないというような状況のまま指定してしまっている。久慈に至っては、産科医の常勤医が1人しかいないので、そもそも平成20年からいないそうですが、そういう状態のまま指定し続けている。そもそも指定のあり方、決め方に問題があるのではないかと思うのですが、その件に関してはどのようにお考えでしょうか。

知事
それぞれ医療資源の少ない状況の中で、その限られた医療資源を生かして、どのように医療機関の機能分担と連携を強化していくのかという発想で、それぞれ特長ある条件を備えた医療機関の連携の形として地域周産期母子医療センターの認定を行っていますので、地域周産期母子医療センターが万能であるとは全然考えていません。むしろ、足りないところがあるがゆえに、連携の体制をつくっていかなければならないということです。その連携の中で、特に重要な役割を果たすところがセンターとなるのですが、先ほども申し上げたように、全体として医師不足の解消、地域や診療科の偏在の解消という、潜在的な課題解決の基本作業がなければ、決して利用者の満足のいくような体制にはなっていかないと思います。そういうところを国に働きかけながら、限られた医療資源を最大限活用する体制を県として工夫していかなければと考えております。

幹事社
限られた医療資源の活用ということですが、県立磐井病院では、平成17年ごろから熱心な先生がこつこつと体制をつくって、今は地域周産期医療センターに匹敵する能力を既に持っていると。ただセンターには指定されていないようですが、そういうところの活用というのはどのようにお考えでしょうか。

知事
これは、それぞれ得意なところを活かした連携、協力が必要ですので、NICUの設備とか、あとは医療人材とか、そのようなところを助け合いながら進めていくことが必要だと考えています。

幹事社
ほかに各社から質問があればお願いします。

記者
先週も夏の猛暑で農業被害があったという発表がありました。改めまして、現在の被害の状況と、それについての知事の所感をお願いします。

知事
被害の状況については、担当部署に確認してほしいと思います。県からも農業関係の気象に対する警戒については訴えているところですが、さらに関係者の皆さんと連携をしながら被害を少なくして、猛暑の中でもおいしくて安全な食べ物をできるだけ生産できるように、県でも支援をしていきたいと思います。
それから、作業中の熱中症に警戒するよう、県からも情報提供しているところですので、生産者の皆さんには、ぜひ気をつけて作業をしていただきたいと思います。

記者
関連して農業被害は、少なくとも今の段階で2,400万円というかなりの額と聞いています。被害に遭われた農家の方に対して、ねぎらいとは言いませんが一言と、県として具体的な支援とか、国に対策を要請に行くとか、そうした対応はお考えなのでしょうか。

知事
せっかく丹誠込めて作っているものが、気象の原因で被害に遭われた皆さんには、お見舞いを申し上げたいと思います。実態を農協など関係機関と連携して把握しながら、共済制度を含めていろいろな制度がありますので、どのような形で被害をカバーできるのか、県としてもきちんと取り組んでいきたいと思います。

記者
具体的な補償とか、その辺りというのは言及できることありますか。

知事
今、実態を調べながら、どういったスキーム、共済制度も含めて適用できるのかを関係者と担当とで詰めてもらっているところですので、それを進めてほしいと思っています。

記者
お盆中の夏休みについて、どのように過ごされるのでしょうか。昨年は、岩手の侍を探されていたようだったのですが。

知事
基本的に普通の夏休みの過ごし方をしようと思っています。ご無沙汰していた親戚にあいさつに行ったり、お墓参りをしたり、あとは個人的な観光で沿岸に泊まりがけで行き、岩手の海の方で休みを過ごしたいと思っています。

記者
基本的には県内にいらっしゃるということですか。

知事
そうですね、基本的に県内にいます。

記者
関連なのですが、観光で沿岸の方に泊まりがけでいらっしゃるということですが、何泊でどちらの方で、どのようなことをやろうかと考えていらっしゃるのでしょうか。

知事
プライベートで公務ではなく、取材対象とは考えていませんので、お忍びベースで行きたいと思っています。お祭りを見て、海で遊ぶというような感じで考えています。

記者
ご家族でということでよろしいでしょうか。

知事
その辺は自然体で。

記者
JR岩泉線の件です。復旧対策が今も始まっていません。調査委員会をつくるとか、先日、確か宮古市さんと岩泉町さんが要請に来ていたと思うのですが、県として対策にどう協力していくのか、具体的なところをお願いします。

知事
今は、JR東日本さんと情報交換等行っているところです。JR東日本さんとしても、まず原因究明の調査であり、詳しいことは分からないのですが、調査というのは現状を維持したまま行うのではないかと思います。そういう意味で、調査が一通り終わらないと、原状回復的な作業には入らないのではないかと思っていますので、まずはその調査の成り行きを見守りたいと思っています。

記者
地元の観光への被害や影響なども、若干ですが出ているということなのですが、なかなか県として難しいと思うのですが、この辺りについてはどうお考えでしょうか。

知事
岩泉町さんは、龍泉洞が民放で日本一おいしい水ということで取り上げられていたりとか、最近売り出したヨーグルトが大変評判が良かったりとか、そういう観光・物産面で非常に追い風的なものが最近あると思っていたので、岩泉線があのようになったのは大変気の毒だと思っています。追い風的要素もあり、岩泉やそちら方面への観光などの県としての支援は、普段から実施しているのですが、特に気をつけて見ていきたいと思っています。

記者
昨日の一関学院、結果は少し残念でしたが、健闘されたと思います。知事からねぎらいの言葉などがあれば、一言お願いします。

知事
0対0のまま均衡を維持しながら試合が進んでいて、その均衡が途中破れたのですが、それまでは互角の勝負をしていたと思っています。最初から最後まで全部試合を見ていたわけではないのですが、選手がすごく顔を輝かせニコニコしながらプレーをする、その一球一球へのプレーのひたむきさということについては、全国の他の球児に比べても、これが岩手の高校野球だという感じで強くアピールできていたなと思っています。岩手の高校野球は、全国に通用する可能性を秘めているということを強く感じたところであり、そういう意味ではそれが結果に出れば良かったなと思います。

広聴広報課
以上をもちまして記者会見を終わります。

次の定例記者会見は8月20日(金曜日)の予定です。

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