平成23年1月11日知事会見記録

ID番号 N4958 更新日 平成26年1月16日

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平成23年1月11日 10時30分から10時46分

広聴広報課
ただ今から記者会見を行います。
本日は知事からの発表はございませんので、幹事社さんの進行によりまして、皆様方からの質問にお答えする形で進めさせていただきます。
それでは、幹事社さん、進行をお願いします。

幹事社
それでは、幹事社から県政記者クラブを代表して質問します。
大晦日から1月3日まで続いた荒天の影響について、現時点での被害の把握状況はどういう状況でしょうか。また、雪や波浪、暴風で被害のあった施設、農林水産業への支援は今後どのように行っていく方針なのかお伺いします。

知事
年末年始にかけての大雪、暴風、波浪による被害は総額40億6,900万円余、そしてクリスマス前の12月22日から23日にかけての暴風、波浪被害については12億600万円余という数字になっていますが、まだ調査中のところもあり、更に増えていく見通しです。かなり大きな額で去年の(チリ地震)津波被害をはるかに上回っており、今回の大雪の関係では、鳥取県や島根県よりも大きな数字になっていると思います。農業、林業、水産業、これは漁業も含み、そして、土木施設の被害、それぞれ多額に上っていますが、水産関係被害が年末年始の関係で26億2,000万円余、クリスマス前の暴風、波浪で7億3,300万円余、漁港施設関係が年末年始が5億700万円余、クリスマス前が1億3,000万円余ということで、水産業関係の数字がかなり高くなっているところです。
それぞれ沿岸で暴風波浪を中心に被害を受けたところ、また山沿いで主として大雪により被害を受けたところ、そして水産業でも船、養殖施設、またそれぞれの品目ごとに違いがあり、農業関係、林業関係でもまた品目ごとにさまざまな違いがあるなど、被害の様態が非常に多様であることが今回の災害の特徴です。今朝の庁議においても、市町村と連携しながら、また関係団体と協力しながら、きめ細かく被害の状況を把握しながら対応していくように指示を出したところです。

幹事社
この荒天の影響で県単独での支援もあると思うのですが、他県と共同で激甚災害指定という方法等もあると思いますが、国への働きかけについてはどのようにお考えでしょうか。

知事
国でもまだきちんと把握できてないのではないかと思いますので、いろいろなルートを通じて、早速、国にもどんどん情報を提供していきたいと考えています。被害金額は大きい数字ですが、他県の状況、また岩手においてのさらなる積み上げ等、的確に国に伝えながら対応していきたいと思います。

幹事社
この質問に関連して、各社から質問があればよろしくお願いいたします。

記者
国への働きかけという点で、やはり国での動きはまだないのかもしれませんが、激甚災害指定を受けるような働きかけを強めていくとか、そういった方向性など、今お考えはあるのでしょうか。

知事
被害の額、数字が集まらないと国も対応しませんので、いち早くそれを集めて提供していくということが大事だと思っています。

幹事社
ほかにないようなので、各社からほかの項目で質問があればよろしくお願いいたします。

記者
岩手競馬についてお伺いします。昨日で通常開催が終了しました。発売額の実績は、計画値を若干下回るという結果になったことについての受け止めと、いずれ収支均衡について今後調整が進むと思うのですが、その見通しについて、今どのようにお考えかお願いします。

知事
年末年始に重賞(レース)やいろいろな企画・イベントもあり、盛り上がりはあったのですが、一方で大雪とか、気温の著しい低下といったマイナス要因もあって計画値に達しなかったのは残念です。こうした時には、きちんとコスト調整をして赤字を出さないようにしていくことにしているので、そこはきちんと対応していきたいと思います。

記者
今年は既に1期、2期と大幅にコスト調整をしていますが、今回計画値を2億6,500万円ぐらい下回っていますが、なかなかコスト削減も厳しい状況だと言われてきているのですが、その見通しについて、確実に達成できる状況なのかお伺いします。

知事
既に12月中に農林水産省へ平成23年度の競馬開催について、届け出をしているところであり、23年度も岩手競馬を行っていくことを前提として、22年度の収支をきちんとまとめていくということは必要であり、可能だと思っています。

記者
年末に国勢調査の人口の速報値が発表になり、岩手県の人口が大幅に減っている、あと直近でも出生数などが発表されて、やはり自然減の方が大きいという現状があります。人口減少対策について、どのように取り組んでいくのか、一言お願いします。

知事
基本的には、生む自由とか、どういう形で家族を営んでいくか、そういうライフスタイルに関する自由があるわけですが、その一方で、景気、雇用の悪化によってやむを得ず県外に出なければならない、あるいは戻って来たいが戻れないということについては、そういう原因を取り除いていかなければならないと思っています。また、出産についても、経済的要因とか、あるいは子育てがうまくいかないというような社会的要因によって、本当は生み育てたいが、できないということについては、その要因を取り除いていかなければならないと思います。そういうネガティブな経済、社会的要因は、まだまだあると思っていますので、それを取り除くような対応をきちんとしていくことが県としても必要と考えています。

記者
なかなか難しいとは思うのですが、実際どのような手段や方法、政策があるとお考えでしょうか。

知事
難しくはないのですが、経済、雇用対策ということが、まず基本です。これは、もういろいろな産業振興とか、地域振興とか、そういったさまざまな手段で政策的に取り組んでいくことであり、また子育て支援的なことについても、いろいろな情報提供であるとか、それからお母さん方、お父さん方のいろいろな問題解決の場、ネットワークづくりであるとか、いろいろなやり方がありますので、どんどん取り組んでいきたいと思います。
最近は、企業でも子育て支援的なことを普段から実施しないと21世紀にふさわしい企業ではないということで、全国的にも、あるいは岩手の中でも子育て支援的な取り組みが進んできていると思います。また、市町村は、だいぶ昔から人口減少に対応していくという取り組みや過疎化への取り組みを行ってきており、そういった基本的なことをしっかり続けていくということも大事で、県も企業や市町村と連携しながら取り組んでいきたいと思います。

記者
最初の被害の話で聞き忘れたのですが、県としての支援というところの発言がなかったような気がしたのですが、そこについてはどのようにお考えでしょうか。

知事
いろいろと多様な被害状況ですので、それらの状況を把握しながら、必要な対応を県としてもきちんとしていきたいと思います。

記者
タイガーマスクが岩手県にも出没して、花巻市のショッピングセンターの場合はお金でしたが、ということがありました。まず、全国にこういった動きがあることについての知事の所感と、あと花巻でもあったということで感想を一言あればお願いします。

知事
私は、タイガーマスクの漫画は物心がついた頃ですが、近所に貸本屋があって、その貸本屋でコミックスを借りて読みました。本当に生まれて物心がついた頃、初めて読んだ漫画の一つがタイガーマスクでしたので、その「伊達直人」という名前の意味とか、その(寄付の)趣旨は良く分かりますので、懐かしさを覚えるとともに、そういう気持ちというか、善意というのはいろいろな表現の仕方があると思います。そういう漫画・アニメをめぐる共通体験の中で、世代を横につなぎつつ、また世代を超えて縦にもつながるような善意の表現の仕方があるというのはいいなと思いました。

記者
昨日は、成人の日だったわけですが、12月に県で調査結果を発表したのですが、20代の政治への関心について県の選管で調査して、投票率が低迷していて政治への関心が低くなっているということがありました。4月に知事選、統一選を控えて、こういう若い人の政治への関心が低くなっていることについての感想と、対策をどうしていくのかということも含めてお願いします。

知事
若いうちは何でも思い切ってやってみることが大事であり、また世の中のことをいろいろと知るためには、黙って座っているだけでは、あるいは家の中にいるだけではなかなか世の中のことを知ることは難しいわけですので、自分からアクションを起こす、行動する中で、やってみたけれどもこうなのだなとか、やってみればこうなのだなとか、やってみなければ分からないことというのが実際の世の中には多いので、そういう意味で思い切ってどんどん何でもやってみてほしいと思います。外国への留学が減っていることも残念だと思っています。既に議員や首長を辞めた人というのは20歳ぐらいの人にはいないわけであり、全てが分かった上で政治について何か見解を持っているということではないと思います。そういう意味では政治もですが、いろいろなことにどんどん思い切って挑戦するという勢いを若い皆さんには期待したいと思います。

記者
その中で、昨日、一昨日は、県内でも成人式が行われ、成人の声というのが、例えば年金問題が不安だとか、就職が不安だとか、そういう将来についての不安の声が結構多かったのですが、改めて知事から今年の成人を迎える方へのメッセージをお願いします。

知事
やってみなければ分からないですし、またやってみればいろいろと分かってくるということが世の中にありますので、自分がやりたいこととか、自分がこうなりたい、ああなりたいという目標とか、そういうものに向かってどんどん思い切って行動をしていく、アクションを起こしていくということを期待したいと思います。そういう経験の中で、自分なりに世の中を理解するということが進んでいくと思いますし、分からなかったことが分かるようになり、できなかったことができるようになる、そういう道をどんどん進んでほしいと思います。

広聴広報課
以上をもちまして記者会見を終わります。

次の定例記者会見は1月17日(月曜日)の予定です。

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