平成23年3月1日知事会見記録

ID番号 N4946 更新日 平成26年1月16日

印刷

平成23年3月1日 10時29分から10時50分

広聴広報課
ただ今から記者会見を行います。
初めに、知事から発表がございます。
それでは、知事お願いします。

知事
今日の発表事項は、岩手県スポーツ賞受賞者の決定についてです。お手元の資料、「平成22年度岩手県スポーツ賞受賞者の決定について」を参考にしてください。
この賞は、スポーツ競技大会において優秀な成績を挙げ、県民に明るい希望と活力を与えることに顕著な業績があった選手・チームの栄誉をたたえることにより、青少年の健全育成と次代を担うスポーツ選手の育成に資することを目的として、平成18年度に創設されたものです。本県関係の学生・生徒が対象で、今回で5回目の表彰になります。
今年度は、全日本中学校陸上競技大会で優勝した盛岡市立見前中学校の土橋智花さんをはじめとする9個人、全日本中学生ホッケー選手権大会で優勝した岩手町立一方井中学校女子ホッケー部など3団体、計12名・団体を受賞者と決定しました。全ての受賞者及び受賞内容については、資料を参考にしてください。
表彰式は3月10日、木曜日、14時20分からエスポワールいわてにおいて開催する予定です。

広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。
それでは、幹事社さんの進行によりまして、皆様方からのご質問にお答えする形で進めさせていただきます。
幹事社さん、進行をお願いします。

幹事社
ただ今の発表事項について、各社から質問がありましたら社名を名乗ってからお願いします。

記者
改めて受賞者に一言といいますか、今お名前が挙がりました土橋さんと、あと一方井中学校ホッケー部さんなど、表彰のお褒めの言葉といいますか、一言いただければと思います。

知事
更に言うと、紫波一中の陣ケ岡胤君、石鳥谷中の石川周平君、上田中の坂本景君、それからホッケー中学生男子岩手選抜チーム、少年男子弓道岩手選抜チーム、岩谷堂高校の後藤清隆君、福岡高校の米沢茂友樹君、そして大正大学に行っている水本圭治君に、沢内中学校の田中ゆかりさん、東海大学に行っている小林潤志郎君と、みんな全国優勝するなどトップレベルなわけです。岩手の中高生、そして学校を卒業したばかりの若い人達が、そうやって日本一になっているというのは、これは本当にすごいことで、岩手県民にとって大きな希望になるので、皆さんには更に頑張ってほしいですし、受賞者の皆さんを目標にして、岩手のスポーツをはじめいろいろな分野で中高生や若い人がどんどん挑戦してくれるといいなと思っています。

幹事社
本日は、記者クラブを代表しての幹事社の質問を用意しておりませんので、各社から質問ありましたら、社名を名乗ってからお願いします。

記者
先頃、ゴールデンウイークにいわて花巻空港発着の名古屋便が、チャーター便ですが、運航することが決まりました。春のダイヤ改正では、名古屋便の復活は見送られたわけですが、チャーター便が復活に向けてどういう意味があると考えるのかと、今回の運航を再開に向けてどのように生かしていきたいのかという点をお願いします。

知事
いろいろな航空会社にいわて花巻空港に来ていただいて、また花巻・名古屋便もいろいろな航空会社に運航してもらうとありがたいと思います。このようなチャーター便が飛ぶということは、需要やニーズがあるということであり、そういう意味では、県としても花巻・名古屋便の復活と言うか、ニーズに応えられるような便の開設に向けてしっかり取り組んでいきたいと思います。

記者
今の質問に関連なのですが、知事が話されたように、今回、チャーターでフジドリームエアラインズ(FDA)が飛ぶということで、県は今まで中部国際空港との間を運航していたJALをターゲットにして、復活に向けた交渉とか要請をしてきたと思うのですが、今後はJALにこだわらずFDAとか、ANAが来るかどうかまた別かと思うのですが、広く運航してくれる会社に名古屋便について要請をしていくというお考えでしょうか。

知事
今までも基本は、利用者本位の航空経営とか、航空行政を行っていくべきだというのが岩手の主張であり、10万人のニーズがあるのだから、是非きちんと乗せて飛んでほしいということを言ってきましたので、具体的にどの航空会社が、どのようにということについては、そこは柔軟に対応し、利用者本位に考えていけばいいと思っています。

記者
去年の2月に南米のチリ沿岸で起きた巨大地震で津波が押し寄せて、昨日で1年でした。改めてこの1年を振り返りまして、知事から所感があれば一言お願いします。

知事
大変な被害が沿岸の養殖関係を中心に出ましたので、まだそこから完全に元に戻っていないので、そこを丁寧に県もサポートしていきたいと思います。また昨年の年末から年始にかけての大雪、暴風波浪による被害が追い打ちをかけるように起きていますので、これも合わせて被害を受けた皆さんが、少しでも良い方向に行くように県でもサポートしなければと思っており、また沿岸全体に活力がみなぎることが岩手全体のためにも必要だと思っていますので、そういう観点からも沿岸振興を更に力強く進めていきたいと思います。

記者
今の言葉に集約されているとは思うのですが、例えば昨日のNHKでも放送されていたのですが、2年もののカキで被害が長年に及んでしまうとか、あと一方で避難に関してアンケートを実施した時に、なかなかまだ意識が高くなっていないとか、いろいろな課題がありました。これから先を見た時に、そういう1年が過ぎて、これから更にこうしていかなければいけない、更に取り組まなければいけないと思うところがあれば一言いただけますでしょうか。

知事
津波対策という岩手にとって非常に大事な防災の視点から言うと、貴重な経験が得られたというところもあり、避難の仕方とか、いろいろな課題も指摘されていますから、そういう課題を解決して、予想される宮城県沖地震にも備えて、しっかりした防災の体制をとっていきたいと思います。

記者
医療局の23年度当初予算で、予算ベースでは23年ぶりに黒字予算を編成することができました。予算ベースなので、今後どうなるか予断を許さないのですが、ただ経営が徐々に上向いてきたということは言えると思います。知事が就任後、いろいろな改革を進められた成果ということもあるかと思うのですが、新しい経営計画で23年度の黒字転換を見込んでおり、それが視野に入った。この受け止めと、今後更にどのような形の改革が必要かというお考えをお聞かせください。

知事
新しい経営計画に基づいた取組が功を奏しているのだと思います。医療局、県立病院・診療所のネットワークが、財政的にも持続可能な形で進んでいくようにということは、初代国分謙吉知事さん以来、歴代知事の最大関心の一つでもありましたので、改善しているということは大変良いことだと思います。
また、それぞれの病院長さんや病院の現場の人たちの話を聞くと、診療報酬の改定に合わせながら、うまく患者さんが必要としているニーズに応えながら、現場の医療のあり方を改善していく形で、収入増にもつながるような工夫が現場でかなり進んできていると思いますので、その方向で更に進んでいくと良い方向の改革になっていくと思っています。

幹事社
フジテレビ系列のFNNで世論調査を先月の26日、27日に行いました。菅内閣の支持率が18.7%と1月に比べて9.6ポイントも低下して、発足以来最低、鳩山内閣の退陣時よりも下回るという数字となっています。これについてどのように見てらっしゃいますか。

知事
この世論調査というのは、一つ一つどのように調査しているのか、どういう設問で、どういう人たちに聞いているのかなどをきちんと把握しないと的確な分析はできないので、そういう意味で何とも言えないのですが、実態として国民の期待に応えていないというところがあると思っています。ですから、そういう世論調査の数字に一喜一憂というよりは、きちんと民意に応えていくという誠実な努力が少し足りないという実態があるので、そこを直してもらわないと駄目なのですが、直していこうという動きが見られないというところが問題なのだと思います。

幹事社
達増知事をはじめ小沢さんも、政党政治の確立を大きな理念として持っていらっしゃると思いますが、自民、民主ともに支持率を下げており、支持政党がないという人も45%ほど、政党に対しての信頼というものもすごく落ちていると思います。これについてはどのように思いますか。

知事
マニフェストを掲げて、政権交代が実現するような歴史に残る衆議院議員選挙を行ったにもかかわらず、その時のマニフェストを解散総選挙で更なる民意を問うこともなく、ほとんど180度ひっくり返すような形で転換するということは政党としてあってはならないことであり、自ら政党であることをやめてしまったような振る舞いだと思うのです。ですから、せっかく政権交代して日本の戦後の歴史上初めて二大政党的な中から、国民が自分で政党を選べるという貴重な政権交代選挙の結果をぶち壊しにするようなことを選ばれた政権与党自らが行ってしまったということで、いわば総理大臣が先頭に立ってそういう政党政治を壊してしまっているので、こんなことになっているのだと思います。

幹事社
そうした状況の中で、小沢さんの処分に不服な16人の影響があって、予算案はまだしも関連法案は、年度内成立が非常に厳しい情勢になっていると思います。それがそのまま解散につながっていくのか、この政局についてどのような見方を持っていらっしゃいますか。

知事
事がここまで来てしまうと、せっかくの政権交代がぶち壊しになっているという状況の中で、改めてそれ以前の改革政治の歴史の流れをきちんと踏まえながら、民意というものは一貫して細川連立政権の成立以来、日本の政治を大きく変えよう、国民本位の新しい政治に大きく変えようという側をずっと支持してきています。そういう民意にしっかり応える形を根本から作り直すというようなことをしないと駄目な状況に今はなっていると思います。

幹事社
今の発言は、政界再編も視野に入れたような動きを支持するというお考えでしょうか。

知事
具体的なやり方は、いろいろあるのだと思いますが、ここ15年ぐらいの改革の政治が大きく頓挫しようとしている絶対の危機だという意識を、まず国会議員の皆さんがしっかり持つところから始めてもらわないと駄目だと思います。そうではなく、とにかく今目の前の予算を成立させるのだ、阻止するのだ、というところだけで動いていたのでは、問題の根本的な解決にはならないと思いますので、まずは視野を広げ、覚悟を深めてもらうということからだと思います。

記者
今日の未明に衆議院の本会議で来年度の予算案が可決されましたが、先日、会派離脱を表明した16人が欠席という形になりました。政権与党に所属する議員が、政権与党の予算案の採決時に欠席するというのは非常に大きい政治行動だと思われますが、この中に県連代表代行の菊池先生も含まれています。そうした政治行動について、今回の欠席という対応をとったということについて、どのように思われていますか。

知事
同じ予算でもそれを執行していく政権の姿勢によって、それが国民が求めている改革へのワンステップになるのか、それとも民意に逆行する、日本をぶち壊しにしてしまうような方向への第一歩になるのかということは、実は今の予算案というのは、その両方の性格を持っている、どちらにも転び得るものだと思うのです。ですから、予算自体については、善悪というのはなかなか言えない今の状況にあり、それをきちんと民意に沿うような方向で、例えば年度内の消費税引き上げとか、国民の合意が得られない形でのTPP参加とか、そういうことのための予算ということであれば、これはもう駄目な予算だと思います。そういう民意に反することにつながるのではなくて、子ども手当をきちんと確保していくのだ、格差拡大に歯止めをかけて国民の生活を守っていく予算を少しでも進めていくのだということであれば、良い予算にもなります。ですから、予算そのものの成否よりも、その予算を使っていく政権のありようこそが今大事なので、そこを問題にして議論しようとしている16人の皆さんは的を射たことをしていると思います。

記者
その16人に対して今日中にも常任幹事会で処分するというような趣旨を民主党幹部の方で話をしていますが、それについてはどのようにお考えでしょうか。

知事
先ほども言ったように、この15年余りの間、国民が何を求めてきたのか、日本の政治がどういう方向を目指してやってきたのかということをきちんと踏まえて、歴史観のある決定をしてほしいと思います。

広聴広報課
以上をもちまして記者会見を終わります。

次の定例記者会見は3月15日(火曜日)の予定です。

このページに関するお問い合わせ

政策企画部 広聴広報課 報道担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5285 ファクス番号:019-651-4865
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。