平成23年3月18日知事会見記録

ID番号 N4936 更新日 平成26年1月16日

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平成23年3月18日 17時23分から17時32分

広聴広報課
ただ今から知事会見を行います。それでは知事、お願いします。

知事
先ほどの会議で話した内容と同じになりますが、地震発生から1週間が経過し、尊い命をなくされた多くの方々のご冥福をお祈りし、心から哀悼の意を表すために地震発生時刻の14時46分から1分間、視察先の宮古市田老地区で救出・救助に携わっている方々と一緒に黙祷をしました。
目をつぶってこうべを垂れていますと、海の音とカモメやウミネコの鳴き声だけが聞こえてきて、いつもの三陸海岸と全然違っていないのですが、目を開けると田老の悲惨な様子が目に飛び込んできて、本当に辛い思いがしました。田老では、避難所も訪問しましたが、これは田老だけではないのですが、沿岸の避難所全体で1週間が経って、取りあえずの水と食料というところから、着替えであるとか、生活必需品、その他さまざまな取るもの取りあえずの避難という段階から生活という段階に入り、そこが非常にサポートがまだまだということころも目の当たりにしましたので、捜索・救命をしっかり続けながら、生活支援・生活再建支援を、さらに今までと違ったフェーズに入った中で強力に支援していかなければならないという思いを強くしたところです。

広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。
皆さんの方から何か質問事項があればどうぞ。

記者
1週間が経過したということでお話しがあったところですが、今避難所で生活している方や自宅で苦しい生活をされている方もいますが、安否を確認できず全国で心配されている関係者の方もいると思いますので、改めて1週間ということでメッセージを頂ければと思います。

知事
本当に大変な1週間を皆さん過ごされたと思います。しかし、燃料の問題も先ほど東北経済産業局から県に派遣されてきた方から、燃料供給・復活の見通しについて、詳しい説明があり、皆さんが1週間大変な思いをし、また底力を振り絞った結果が報われるような進展が着実に出てきていると思います。さらに、県でもサポートをしっかりとやっていかなければならないと思いますし、国の方にも更に自衛隊10万人体制の実現をはじめ、燃料は見通しが立ったとはいえ、まだ実現していないわけですので、本当にとうとうたる油の流れが岩手全体を潤していくことを確保すべく、国の方に更に求めていきたいと思います。
それから、岩手の外から岩手を心配されている方々には、本当にありがたい思いであり、県庁1階にも情報窓口を設けたところですが、ただ県外の皆さんやマスコミの皆さんには御礼を申し上げたいと思います。テレビ、ラジオ、新聞等、この避難者情報やさまざまな情報発信は、もう行政だけでは発信できない圧倒的な情報量の発信をしていただいていることに改めて感謝申し上げたいと思います。

記者
次のフェーズに入ったと先ほどおっしゃいましたが、避難所生活も1週間ということで、長期化してくると一般的には弱者から影響が及び始めると言われています。女性や障がい者、子ども達に対して、早急な対策が求められていると思いますが、知事はどういう対策から始めるお考えでしょうか。

知事
先ほどの会議の報告にもあったように、内陸市町村では既に1万人分にも及ぶ受入が決まっており、そこに燃料が足りなくて行けないということが第一ですが、次に調整してどういう順番でどういう人にそちらに行ってもらうかということを決める行政の能力の不足が深刻ということもあるので、今、政策地域部が本当に必死で市町村のサポートをしているところです。私は、県職員に機会あるごとに言っており、また市町村長の皆さんにも話しているのですが、先進国水準の避難対策をしなければならないと思うと。やはり生活支援、生活再建支援というところで人間らしい生活というものをきちんと行政が提供していくように頑張っていきたいと思います。

記者
今日は田老を訪問されたとのことでしたが、あそこはかつても大津波災害を被災しており、その教訓から10メートルの防潮堤を造ったり、あるいは避難に関しての意識が高い地域であるにもかかわらず、今回ご覧になられたようにほとんど更地状態の地域がすごく目の前に広がっています。そのような状況をご覧になっての知事の感想をお聞かせください。

知事
ある種、自然とテクノロジーとの関係というところがあると思います。田老というのは、津波と言えば田老、田老と言えば津波ということで、世界的にも田老の津波対策は誇れるべきものであったし、そのとおりであったと思います。それをも破壊するぐらいの波が襲ってきたということで、一見もう津波対策はできないのではないかと諦める気持ちが出てくるかもしれないと思うのですが、今日、県の岩泉土木センターの所長から聞いた話なのですが、防浪ビルというものがあるそうです。思えば陸前高田でも3つのビルがちゃんと残っていたとか、こういう津波でもビルは残るということです。ですから、あくまでも今日の被災地を見て個人的に思い付いたアイディアなのですが、雇用促進住宅というものがあるのであれば、復興促進住宅という今回のような津波でも大丈夫なビルを建て、そこに人が住めばいいわけです。やりようはあるわけであり、人類はまだ負けていないと私は思います。

記者
力強いメッセージ、ありがとうございます。
それと、もう1点ですが、政権与党との関係で平野副大臣が何度か入られて、すごく力強いメッセージを発信されていますが、地元組織のトップである小沢県連代表の方から何か支援とか対応したいといった話はあったのでしょうか。

知事
小沢一郎さんとは、発災直後から電話し、すぐにはつながらなかったのですが、繋がってからはこちらの状況を報告したりしています。あと、(被災地入りに関しては)警備の問題とか、取材陣が殺到するのではないかといったことを懸念していて、私の方からは、やはり今、国の調整力、国の指導力が決定的に必要、重要なので、国の方の関係を是非やっていただきたいということをお願いしていて、東京の方にいてさまざまやっていただければと思っています。

広聴広報課
以上をもちまして、知事会見を終わります。

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