平成20年7月24日知事会見記録(臨時)

ID番号 N11922 更新日 平成26年1月16日

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(平成20年7月24日 9時32分から9時51分)

広聴広報課
ただいまから臨時記者会見を行います。
最初に、知事から本日零時26分に発生した地震について発表があります。
それでは、知事お願いします。

知事
平成20年岩手県沿岸北部地震に伴う対応状況について発表します。
7月24日、0時26分に震度6強の地震が発生したことに伴い、岩手県災害対策本部を同日0時26分に設置し、対応しています。
本日、午前7時現在の被害情報及び対応状況等についてお知らせをいたします。
まず、住民等被害の人的被害については、負傷者31名で、内訳として重傷者7名、軽傷者24名が報告されています。そして、住民等被害の物的被害として、住家一部破損等が全部で19棟報告されています。
施設関係の被害ですが、県の施設関係の被害としては医療機関等県立病院で、江刺病院において落下物により入院患者の方1名負傷と、社会福祉施設等では老人福祉施設8施設でガラス破損、ボイラー停止などと、障がい福祉施設2施設ではタイルはがれ、天井亀裂などが報告されています。教育施設は、公立学校のうち市町村立学校から16校被害が報告されています。県立学校は12校、そして図書館、アイスアリーナ等の社会教育等施設は、12の施設から被害の報告が届いています。
公共土木施設の関係では、道路全面通行止め3路線、大型車両の通行止め3路線、そして片側交互通行の制限が1路線です。そして、土砂災害危険箇所点検をすべきところが5,863カ所あり、その点検を実施予定としています。
農林水産業施設に関しては、基本的に調査中です。
水道、電力、JR等交通関係などのライフライン関係については、それぞれ断水、停電、また運転見合わせなどの報告が届いています。
企業関係、観光施設関係については、基本的に調査中です。
避難の状況ですが、遠野市と山田町で2世帯8名が自主避難を実施しています。

広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。
それでは、各社から質問があればお願いします。

記者
対策本部長として、今これから取り組まなければいけないこと、それとどんな考え方で進めていこうとしているのかをまずお聞かせください。

知事
震度6強を記録する大きな地震ということで、6月14日の岩手・宮城内陸地震の衝撃がまだ残っているときに、岩手全体広く大きな地震に見舞われて、まず県民の驚き、ショック、大変大きなものだったと思います。特にけがをされた方々や、また生活や仕事に影響があるような被害を受けた皆様には心からお見舞いを申し上げたいと思います。
本部長として、助けを求めている人がまだ発見されていない状態であるのが一番の問題だと思っています。大きい地震の場合、一番緊急の課題は瓦れきの下などにまだ救助を求める人がいるというような状況なのですが、今のところ発見されずそうした状況は報告されていないのですけれども、明るくなって大分時間はたっていますが、まだ山の奥のほうですとか、集落から離れたところの家とか、まだ予断は許されないと思います。今の段階で死亡あるいは行方不明ということが見つかっていない、そういう状況にないということは、ぜひこのままそういうことなしとなってほしいわけでありますけれども、ここの確認が一番重要かと思います。
そういう中で、現場の対応、発見者によって救出できれば、それはそれでよいのですけれども、より高度な救助、救出が必要とされる場合に自衛隊ですとか、消防の緊急援助隊ですとか、そうしたところに出動していただかなければならないような状況がないかどうかの確認ということが今緊急、最大の課題だと思っていますので、そこは予断を持たず対応したいと考えています。

記者
6月14日の地震の反省を生かした点とかあれば伺います。

知事
電話がつながらないとか、それで職員が全員集合あるいはそれぞれの居場所の確認等に前回かかったような時間は今回はかからずに、迅速に初動の体制ができたと考えています。

記者
岩手・宮城内陸地震に続いて、また県北で大きな震災が起きまして、知事は主にどういう点を今の段階で懸念されているか、率直なお気持ちをお聞かせください。

知事
まず、人命が最優先だと思いますので、人命が危機に陥っていないか、脅かされていないか、そこの確認です。そしてそういう危険が発見され次第、素早く対応することが最優先だと思います。あとは施設関係や公共土木関係の被害などで、やはり人命にかかわるような危険箇所がないかの確認です。そしてそういう危険箇所があればすぐにそれを解消する作業を行うことが今課題だと考えます。

記者
昨日、岩手、宮城両県の女将会が、福田首相に風評被害を受けての今後の観光振興の要請がありました。色々と岩手・宮城内陸地震の風評被害というのがあったのですけれども、それに続く大きな地震が発生しましたが、このことはやはり影響は避けられないでしょうか。

知事
まず、人命にかかわるような状況の確認と対応ということが今現在の課題だと思います。その中でそうした状況がないとか、人命にかかわるような地震ではなかったとか、岩手は大丈夫だとか、そういうことが確認されて、そういう情報が適切に発信されていけば、基本的にそういう事実関係が正確に県外、全国にも伝わっていくことが大事だと思いますので、そういうことも視野に入れながら、今の初動の緊急対応に全力を尽くしていきたいと思います。

記者
被害状況の中で、農林水産業施設のところが現段階では調査中となっていますが、現段階で被害の見込みというのはわかっているのでしょうか。

知事
これはまさに調査中でありまして、具体的な被害の状況というのはまだ報告されてきていませんので、数字としてはまだゼロの状況というところです。

記者
それから、岩手・宮城内陸地震の関係で一関市とか奥州市のほうの地盤とか、あるいは土砂ダムとか、そういう危険なところもあると思うのですが、そちらのほうの対応とかは何か考えられますでしょうか。

知事
まず、第1回目の安全を確認するというのは、担当が目で見て安全を確認するということを現在やっているところですし、並行してヘリコプターで上空から安全確認をしているところです。

記者
先月の地震で孤立集落が問題になりました。今回もまた岩泉とか北上山系の中の自治体が被災地になっています。この資料を見ると全面通行止めが3路線あるのですけれども、現時点でそういう孤立集落というのは確認されているのでしょうか。

知事
今のところありません。夜が明けて明るくなってすぐヘリで確認できればよかったのですが、濃霧が出ていたりで、まだヘリでの確認というものも結論が出ていない状況です。ですから、今本当に人命にかかわる危険な状況がないかの確認がとにかく急がれているわけでありますけれども、今のままそういう死者、行方不明者、あるいは近づくと命に危険があるような、そういう危険な土砂災害の存在とか、そういうのがないということが確認できれば強い大きな地震ではあったのですけれども、岩手は大丈夫、岩手は安心だということを県内で確認し、また対外的にも伝えていけるのではないかと思っていますので、その作業を全力で当たるという状況です。

記者
確認なのですけれども、災害対策本部の本部員会議のこれまでの開催の時刻等と、今の時点で本日予定されている開催の見込みがありましたら教えてください。

知事
第1回目が1時20分で、第2回目が8時です。3回目については、情報収集の状況を見ながら、いつやるかを決めるという状態です。

記者
ヘリの偵察も現在やっているわけですけれども、そういう情報のある程度集まった段階で本日中にまた行うという認識でよろしいでしょうか。

知事
その可能性大というところです。

記者
対策会議の中で具体的に各部局の方々にどういう指示を出されたのでしょうか。

知事
まず、人命最優先ということで、命にかかわるような、まだ発見されていないような、どこか助けを求めている、必要としている人はいないか、そういう危険な箇所がないかの確認をとにかく急ぐようにということを言いました。
あと私からはもう一つ、震源が深かったので、岩手全体の広範に強く揺れましたので、色々な確認の作業にかなりの人手や時間がかかることから、職員の安全と健康に留意して、職員が元気でないと県民を助けるという作業ができなくなってしまいますから、そこを工夫してやるようにということを指示しました。

広聴広報課
それでは、これをもちまして臨時記者会見を終わります。

次の定例記者会見は7月28日(月曜日)の予定です。

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