平成20年9月1日知事会見記録

ID番号 N11842 更新日 平成26年1月16日

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(平成20年9月1日 10時30分から10時49分)

広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。
本日は、知事からの発表事項はございませんので、幹事社さんの進行によりまして皆様方からのご質問にお答えする形で進めさせていただきます。
それでは、幹事社さん、よろしくお願いします。

幹事社
本日は、記者クラブを代表しての幹事社質問はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
先週文部科学省が発表しました全国の小中学校を対象にした学力テストなのですけれども、小学生は国語、算数とも上位の結果になったのですけれども、中学生は、国語は平均程度だったのですが、数学が低水準となっています。この結果についてどう思うのかということと、この背景にあるものについてのご所見をお聞かせください。

知事
これは、成績がよいと聞くとうれしい気持ちがするものでありまして、順位が高かったり、平均より上だということについては素朴にうれしい気持ちがします。平均より下だとか、順位が下だとかということについては、冷静に分析して、どうしてそういう数字になっているのかということを分析しながら教育現場の実態、生徒の学びの実態をきちんと把握する必要があると思っています。
ただ、こういう問題は生徒一人一人に着目すれば、例えば平均点に達しなかったとしても前よりは努力してそこまで上がってきている生徒もいるのであろうし、だから一概に点数や点数の順位とかだけで当該生徒に対して何を言うべきかというのが決まらないところがあるので、それが統計的に岩手全体のそういう数字で出たときにそれがどういう意味を持つのかということについても、まず分析が先決だと思います。
個々の生徒に対しては、そういった全体の数字とは別に、勉強というのは基本的にはおもしろいことだし、やればやるほど自分のためになるものだから頑張ってくださいということを言いたいです。

記者
知事はかねてから各社のインタビューとかで2期目以降は人づくりにも重きを置いて県政運営していきたいというお話をされていますけれども、今お話しされた分析という点なのですが、例えば県と県教委が共同でこの問題について取り組んでいくとか、何か今後やりたいというお考えはありますか。

知事
少なくとも分析の結果はどんどん教えてもらおうと思っていますし、またそれに基づいて教育委員の皆さん方と色々意見交換したりとかはあると思います。

記者
今年、岩手県だけではなく各地で色々と自然災害等あるのですけれども、防災の日になって改めて思うこと、発信したいことをお伺いします。

知事
防災については、日ごろからきちんと心がけて準備をしておき、また、訓練をしておくということが大事だと改めて思っています。そして、実際に起きた災害の経験を生かしながら、さらに準備や訓練も中身のあるものにしていき、次の災害に当たって被害を最小限にする、また、被害からの回復をできるだけ早くする、そうしたことを県としても進めていきたいと思います。

記者
今の防災の日に関連してなのですが、今日は県のほうで非常招集訓練が行われまして、知事も7時20分か25分ぐらいに見えられましたけれども、ご自身で県庁に来るまでの道のりはどうだったのかという部分と、対策本部の初動の対策訓練をご覧になってどのように感じたかという部分をお聞かせください。

知事
実際に地震が発生し、県庁に登庁するときのことを思い出しながら、夜中だったらどうだろうとか、盛岡にも地震の被害があったらどうだろうかとか、そういうことを色々考えながら歩いて登庁しました。やはり色々な状況を想定して色々と考えてみることが大事であって、そういうことを年に何回かやっておく必要があると改めて思いました。

記者
防災の日に関連しまして、今日の職員の訓練で、現段階で把握されている中で何か問題点であるとか、訓練に際して思ったことがありましたらお聞かせください。

知事
訓練結果の報告はまだ受けていなくて、実際に集まって色々と初動の動きを視察してみての感想としては、直前に地震があり、実際の災害対策本部の立ち上げとかがあったばかりなので、一人一人かなり真剣に取り組んでいるという印象を受けました。また、去年の同様の訓練を行ったときよりもより現実的な想定をした訓練になっていると思います。

記者
問題点などについてお感じになったことはございますか。

知事
問題点は、この限られたスペースの中でどういうふうに体制を組むかということです。4階の総務部を中心に活動していくときに、エレベーターホールを使うことになって不便だったりしたこともあったり、その分を会議室に入れると、またそこでスペースをとる。例えば、マニュアルではプレスルームを12階に置くことになっているのですけれども、本当を言えば12階だと不便でしょう。しかし、ないよりはあったほうがよいし、庁舎外に置かれるよりは県庁の中に置かれたほうが皆さんも仕事はしやすいとは思うのです。それら今のマニュアルのままだとちょっと現実的かどうかについて見直す必要があると思いました。

記者
先週市町村合併についてまた新たな動きもありまして、大船渡市長が陸前高田市長に合併協議会の設置を議会に提案と伝えたり、あるいは岩泉町長が普代村と田野畑村に事務レベル研究会の設置を申し入れたりして、ここのところ動きも活発化しているのですが、先週も質問がありましたけれども、改めて市町村合併のこの動きについてどのように感じておられるのかお聞きします。

知事
先週、北海道、東北県議会の議員の皆さんの研修会が岩手県盛岡市で開かれて、鳥取県知事だった片山前知事が講師としていらっしゃって、それで地方分権というのは一言でいえば自治体を住民の手に取り戻すことだということを言っていて、全くそのとおりだと思いました。そういう意味で合併の議論ということも、自治体を特に市町村という基礎自治体を本当に住民のものにしていくという作業の非常に意義のある一環なのだと思います。国あるいは県に頼らないで、依存しないで自立をしていくために住民自身が基礎自治体をどういう枠組みで、どういう中身でやっていくのかという決断を地方分権改革の中でそれぞれの住民がしていかなければならないということで、そういう議論が進むというのは本当によいことだと思いますし、県としても色々なお手伝いをしていきたいと思います。

記者
岩手県内では、合併新法が施行されてから、まだ合併論議がなされていないところも多々あります。ここの県庁所在地の盛岡も合併特例法下では合併協議会を設置したりしましたけれども、まだそういう地域も多々あるということについてはどう見ていますか。

知事
議論の仕方にも色々あり、ふだんからある種のコンセンサスができていて、これ以上あまり議論が要らないとか、色々なケースがあると思います。そういう意味では、結果としてその自治体がどれくらいの自立の度合いを実現しているかという成果で見ていけばよいと思います。市町村の財政状況でありますとか、地域振興、産業振興の事業の活力、またそれがどの程度軌道に乗っているか、そして住民の満足度というところです。そういった成果を上げていくことが目的であって、ただ形をつくればよいというだけではないからです。自治というのはただ形をつくればよいというだけではなくて、そういう成果を出していかなければならないと思いますので、そういったところで検証されていけばよいと思います。

記者
その住民の満足度という部分で、合併論議する際に自分の住んでいる自治体の財政状況等が知らされてないという状況もあると思うのですが、その辺は知事はどのようにお考えですか。

知事
そういうところについてはどんどん情報が共有されなければならないと思いますので、県としてもお手伝いできるところはお手伝いしたいと思いますし、振興局もどんどん住民の相談に乗ったり、お手伝いとかできると思いますし、そういうことを県組織全体としてサポートしていきたいと思います。

記者
本日、着用している胸の緑の羽根、そしてグリーンのTシャツについて、その意味合いを教えていただけますか。

知事
胸の緑の羽根は森づくりの運動の羽根です。岩手においても、これは先週の北海道・北東北知事サミットでも確認し合ったのですけれども、日本の中の森林面積のかなりを占める我々がきちんと森を守っていかなければならない、そして間伐などきちんとビジネスサイクルが回っていくように、また、完全市場原理ではそのサイクルが回らないのであれば公の支援を入れていくようにという、そういう県民運動、国民運動のシンボルの緑の羽根です。
緑のTシャツは、例の「がんばろう!岩手」、「元気です岩手」、「がんばろう!平泉」のTシャツです。おとといの一関で行われたユネスコの岩手県大会に出席しまして、近藤大使にもいらしていただいた大会ですけれども、平泉世界遺産登録を目指しての再出発ということについては、地元の皆様に再出発に向けての方向性がかなり定着してきているという感じがしました。登録延期が正式に決まった段階の衝撃、驚きとか、悲しみの段階から、3年後の登録に向けての前進という動きに大分なってきているという感じがしました。それから地震の復旧、復興、風評被害対策面については、いよいよこれからが本番と感じています。平泉は軌道に乗ってきていますし、あわせて「元気です岩手」、「がんばろう!平泉」ということで、「がんばろう!岩手」運動を進めていきたいと思います。

広聴広報課
それでは、これをもちまして記者会見を終わります。

次の定例記者会見は9月8日(月曜日)の予定です。

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