平成21年1月26日知事会見記録

ID番号 N11796 更新日 平成26年1月16日

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(平成21年1月26日 10時31分から10時49分)

広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。
本日は知事からの発表事項はございませんので、幹事社さんの進行によりまして皆様方からのご質問にお答えする形で進めさせていただきます。
それでは、幹事社さん、よろしくお願いします。

幹事社
それでは、幹事社から県政記者クラブを代表して質問いたします。
質問項目は1点ですけれども、県立病院等の新しい経営計画に関する質問なのですが、パブリックコメントの結果がまとまり、計画案に反対という意見が多数でした。それについての知事のご感想をお伺いします。

知事
やはり特定の地域の中で不安を感じている方が多いということは背景にあると思います。岩手全体の医師不足の状況、そしてそれに伴う岩手全体の地域医療の危機ということにもっと理解を深めていただきながら、岩手全体として地域医療をどう守っていくのかということについて理解を得られるように努めていかなければならないと思っています。
なお、特定の地域の住民の皆さんの不安の解消については、説明会などで個別具体的な解決方法でありますとか、色々な提案などのやりとりが進んでいるという状況もありますので、そうした個別具体的な課題にこたえていくということが大事だと思っています。

幹事社
この質問に関連して質問があればお願いいたします。

記者
関連してなのですけれども、まず住民の方の一番の不安というのは医師の方がいないということに尽きるのだと思うのです。県としては理解を求めることも必要だと思いますが、医師を確保していく対策、特に来年度以降、具体的にどのようにお考えでしょうか。

知事
医師対策の県の体制は来年度に向けて、更に強化していきたいと思っています。そして、将来の医師確保ということで岩手医大の定数増、それに対する県からの支援、そして第2に今緊急にすぐ働ける人たちを確保する、そういう関係の大学でありますとか、あるいは県にゆかりのあるお医者さん一人一人への働きかけ、それが第2の柱だと考えています。そして、第3の柱としては今働いている勤務医、県内で働いている勤務医の皆さんをサポートすることが、非常に重要でありまして、中でも女性医師の皆さんに対する子育て支援でありますとか、そういったところに力を入れていきたいと思います。

記者
国の予算も関係がありますけれども、来年度以降の予算で、何か新しいことを始めるお考えというのはございますか。

知事
そうですね、来年度予算の調製の中で色々と検討しているところですけれども、具体的な決定は知事査定を経てということになります。

幹事社
ほかに質問があればお願いいたします。

記者
昨日行われました山形県知事選なのですけれども、民主党が支援する新人が現職を破って当選しましたが、そのことについて感想をお聞かせください。

知事
吉村候補ご本人がより県民に寄り添うような形で県民の暮らしや仕事が第一という姿勢を強く打ち出して選挙を戦われていたと感じていました。それがまた民主党の支援候補ということで、民主党が訴えている生活が第一という主張とも響き合い、驚くような結果になったのだと思います。なかなか、現職、2期目の知事を破るということはそう簡単なことではないので、こうしたことが今回の結果をもたらしたのではないかと思います。

記者
今回の選挙なのですけれども、有権者の自民離れというのもあるかと思うのですけれども、知事の分析内容と次期衆院選への今回の選挙が与える影響についてお聞かせください。

知事
ジャーナリスティックに見ますと、自民が支援しているということがかえって足かせになってしまう、そういうご時世なのかなと思います。

記者
衆院選に与える影響という点はいかがですか。

知事
そうですね、以前からマスコミ各社の世論調査において内閣支持率ですとか、だれが総理にふさわしいかとか、政党支持率とか、そういう数字にかなり今おっしゃったような自民離れ的なことは表れているのですけれども、それがこういう具体的な選挙の結果という生々しい形となって表れてくると、そうした傾向が加速していくのかなと思います。

記者
先週、県議会の臨時議会でもあったのですが、経済対策についてお聞きします。非正規社員である派遣社員等の雇止めが4,000人を突破してしまいました。1週間で1,000人ほど多くなっているのですが、これに対する感想と今後どのような対策、姿勢で取り組まれていくのかお聞きします。

知事
4,000人というのは非常に大きい数字だと思っています。岩手での勤労者数は60万人ぐらいなのですけれども、その1%が6,000人です。それに近い数字ですから、失業率という数字をポイントで動かすくらいの大きい数字です。引き続き経済団体、また企業への雇用確保を県からもしっかりお願いをしていきたいと思っていますし、またほかの職を求める方、岩手で何とか働いていきたいと思う方、そういった皆さんがきちんと新しい職を探せるようにマッチングのお手伝いなどを県としてしっかりやっていかなければならないと思っています。

記者
28日から始まる知事査定に関連してですが、来年度予算編成をするにあたって、財政状況等も含めて厳しい状況なのか、あるいは何とかなりそうだとか、そういう見通しはありますでしょうか。

知事
基本的には、いわて希望創造プランの2大戦略の6つの柱をしっかりやっていくことが今直面している危機を乗り越えていくためにも、その方向性でいくことがよいと思っているのですけれども、去年の予算の調製過程よりも、更に各部局が知恵を絞って新しい事業を考えたり、また的確なスクラップ・アンド・ビルド的なアイデアを出してきたり、そういう意味ではかなり力強い予算を調製できるのではないかという手ごたえを受けているところです。収入面の課題については、収入が減っていくのに合わせて歳出もどんどん切り詰めていきますと、県経済全体が負のスパイラルに落ち込んで、県民生活を破壊してしまうことになるので、とにかく使える制度はすべて使いながら歳出をできるだけ減らさないで対応できるようにしたいと考えています。

記者
そういう基本的な方向性があると思うのですが、特に力を入れたい分野だとか、財政状況厳しい中でもやっていかなければならないことがたくさんあると思います。具体的にどんな分野に力入れたいというお考えはありますか。

知事
これは白いキャンバスに絵を書くとかというような話ではなくて、危機的状況の一つ一つに丁寧に対応していくということでありますので、地震の復旧、復興に始まって雇用対策、景気対策、そして関連するのですけれども、農林水産業の足腰の強い体質への改革、そして観光を含む第3次産業関係もしっかりやっていかなければならないと思いますし、同時に医療、福祉、そして教育関係もおろそかにできないということで、県民の暮らしや仕事の全般に関してきちんと実情を把握して少しでも悪化させない、できれば向上させる、そうした予算の調製になっていくと思います。

記者
今の予算の関係で追加してお尋ねしますけれども、歳出の面で使える制度を使いながら、更なる歳出を減らさないで対応していきたいというお話ですけれども、これは具体的にいうと、この経済状況なので地方債を増発して借金を増やすこともやむを得ないという立場なのでしょうか。

知事
そこは、今、担当に色々と知恵を絞ってもらっているところです。

記者
知事としてのお考えは、先ほどおっしゃったとおりなのですが、県民経済と県財政のバランスについてもう一度お話し願います。

知事
山形県知事選挙で、歳出削減を最優先させたことがあのような結果になったのではないかという分析もあるみたいなのですけれども、特に今のような局面では、歳出削減最優先というのは民意ではないと考えています。岩手においても同様ということです。

記者
先週の記者会見の中で、北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会にご参加なさっていないことについて、有志の会なのでというお話だったと思うのですが、その後の水曜日に入会ということになりまして、そのご心境の変化のほどを改めてお伺いします。

知事
有志の会ということですので、入ったほうがよいと思ったので入りました。

記者
どなたからかのお話や、何かきっかけがあったとかそういうことでもないのですか。

知事
特定のこれが理由という、そういう何か直接きっかけがあったというよりは総合的な判断です。

記者
昨日、花巻空港で台湾からのチャーター便が就航しましたけれども、それに対する期待や見通し、今後の方策をお聞かせください。

知事
大きい希望だと思っています。国内経済がただでさえ長期低迷だったところ、こういうことになって、国内路線についてはなかなか厳しい情勢なのですけれども、いわゆるインバウンドという外国から国内に入ってくる需要はどんどん増えている傾向にありますし、これから更に期待ができると思っています。花巻空港はその受け入れの大きな拠点でありますので、世界に開かれた岩手の顔として、今度新ターミナルもできますし、発展させていきたいと思います。

広聴広報課
それでは、これをもちまして記者会見を終わります。

次の定例記者会見は2月2日(月曜日)の予定です。

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