平成20年1月4日の記者会見記録

ID番号 N11892 更新日 平成26年1月16日

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開催日時:平成20年1月4日10時30分~10時46分

広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。
始めに、年頭に当たりまして、記者クラブの皆様に知事からごあいさつを申し上げます。

知事
新年明けましておめでとうございます。昨年は、4月30日の知事就任以来お世話になりました。今年は岩手県知事として初めてお正月を迎えまして、1年を通じて一緒に岩手の現状、そして岩手のこれからについて、取材する側、される側、立場は違いますけれども、県民の生活の向上や、また岩手における民主主義の発展についてともに頑張っていければと思います。今年もよろしくお願いいたします。

広聴広報課
本日は知事からの発表事項はございませんので、幹事社さんの進行によりまして皆様方からのご質問にお答えする形で進めさせていただきます。
幹事社さん、よろしくお願いいたします。

幹事社
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
それでは、幹事社から記者クラブを代表して質問いたします。新年の抱負と今年の目標についてお聞かせください。

知事
去年は、統一地方選挙や、国政選挙もあり、今岩手であれば岩手県民が直面している課題についてそれをみんなで議論し、そしてどの問題をどのようにして解決していくか、選挙を通じて意思表示をする、そういう課題を明らかにする年だったと思います。今年は、去年明らかにされた課題に取り組んで、一つ一つ改善させていく、そういう年にしていかなければならないと思います。県としても、色々な課題がありますけれども、やはり所得、雇用、人口減の問題、そして医師不足問題をはじめとする医療体制の問題、こうした県民の関心の高い分野、また要望の強い分野を中心に少しでも県民の暮らしがよくなるように努めていかなければならないと考えます。
また、今年は、平泉がユネスコの世界遺産登録されるかどうかの結論が出る年でもありますので、この機会に岩手の歴史、風土、そういったものを振り返り、岩手とは何か、岩手はどうあるべきか、そういうことを県民みんなで考え、そして行動していける年にしていきたいと思います。
政府の地方分権改革推進委員会が去年中間的な取りまとめを出しまして、地方政府と呼ばれるにふさわしい、そういう完全自治体を目指すということで色々提案をしていますけれども、そういう地方政府、完全自治体をつくっていく原点は、やはり県民一人一人、岩手であれば県民主権という自覚を持ち、地方主権というものを自分たちの手で確立していくということがなければ、地方政府、完全自治体というのは実現できないと思います。平泉は、過去岩手においてはっきりと地方主権というものが実現していた、そういう記念碑的な存在でありますし、私たちの先人がそういう偉業を既に800年前、900年前になし遂げていた。それをしっかり引き継いで、この岩手からそういう地方主権というものを全国にもアピールしていければと思います。

幹事社
この質問に関連して何か各社から質問があればお願いいたします。

記者
今の答弁に関連してお聞きします。先ほどの職員への訓示の中で、昨年1年間、県政を運営して職員の潜在能力の高さを感じたと話されていました。新しい地域経営の計画でも、地域経営という概念は、県民の知恵とアイデアが非常に大切になってくると思うのですけれども、県職員の能力は100%ある中で現状とすれば何%ぐらい出しているのか、それを今年何%ぐらいまで引き上げようとお考えなのかお聞かせください。

知事
知事の仕事は知ることに尽きると日ごろから言っているのですけれども、これは県政全体でもそうで、やはり県職員全体として今岩手がどうなっているのかを知り、何をすべきか、どうすればよいかということを知るということを進めていけば、10の力が2人いれば100になり、3人いれば1,000になるみたいな感じで、相乗効果でそれぞれの力が掛け合わされていくと思います。そういう意味では1から100の中で100に近づけるというよりは、国際的にも経済情勢、社会情勢、非常に不穏ですし、日本の行く末についても今年は不透明な形でスタートしていると思うのですが、その中でしっかり自分を失わずに岩手が進んでいくための力を10倍、100倍みたいなスケールで出していかなければならないと思うのです。そういう力というのは、まだ出ていないような感じもするのですけれども、今年はそういうものを出せるのではないかと思いますし、また出していかないと生き残っていけないというところもあるので、そういう飛躍が今年求められているのではないかと思います。

記者
もう一点お伺いします。平泉という平和を追求する思想というのは、国際連合が掲げる国連憲章にも合致する部分があると思います。いわて平泉年に関連して、例えば知事の外交ルートを使って国連の事務総長を招聘してスピーチを行ってもらうとか、そういうお考えはございますでしょうか。

知事
国連事務総長も忙しいですから、南極にも行ったりしているみたいですけれども、なかなかすぐ呼んでこられる状況にはないと思いますが、本当に価値あるものがあれば世界中から人やお金は集まってくるというのがグローバル化の時代ですので、そういう国連事務総長に限らず重要な人物、優れた人物が平泉はじめ岩手に来るような、そういう魅力を発信していきたいと思います。

幹事社
それでは、関連の質問がないようですので、ほかに各社から質問があればお願いいたします。

記者
昨日、ニューヨーク市場の原油先物価格が一時1バレル100ドルを超えるということで、生活にも大分影響が出てきているのですけれども、この原油高の対応策として今何か知事がお考えのものがあれば教えていただけますか。

知事
年末に各県内市町村の動向や、国の政策について部局ごとに調べて取りまとめたりとかしていたのですけれども、年明け早々からそういった作業を継続しながら、県民生活の現状を見ながら、県としてできることとして既に緊急の融資の制度でありますとか、幾つかは手をつけているところでありますけれども、さらにどういったことが必要か、そして必要となればどんどん手を打っていきたいと思います。

記者
福祉灯油についてですけれども、福島県では対策について表明しているところですが、今現在、その補助についてのお考えはいかがですか。

知事
市町村ごとに色々事情が違っていますし、また、きめ細かい対応が求められるということで、まず市町村が主役だと思っていますけれども、国は国でそれを何とか支援できないかということを検討しているようですし、県もまた県としてできること、すべきことを検討していきたいと思います。

記者
知事は、このお正月をどのようにお過ごしになられたのか伺います。次に全国高校サッカー選手権大会で遠野高校がベストエイトに勝ち残っています。次勝てば、本県は3年連続の国立ということになりますけれども、この遠野高校の戦いぶりをどのようにご覧になっていたかということと、サッカー部員に対して何かお言葉があればお聞きしたいと思います。

知事
まず、遠野高校についてですけれども、さすが盛商を破って全国大会に出場しているだけのことはあって、ぜひベストフォー、さらにその上を目指して頑張ってほしいと思います。
正月は、元旦に、皇居に新年のごあいさつに参りまして、天皇、皇后両陛下をはじめ、皇族の皆様方にあいさつをし、また、ごあいさつをいただいてきました。そして、昨日3日には、平泉の中尊寺と毛越寺に初詣に行きまして、ユネスコ世界遺産登録になりますようにということと、県民の暮らしが少しでも良くなりますようにということを祈ってきました。あとは、家族で食事をしたりとか、年賀状を読んだりとか、新聞を読んだりとかテレビをみて過ごしていました。

記者
テレビで何かおもしろいなと思ったところがありましたらお聞かせください。

知事
そうですね、ふだん見ないけれども、昔見たことがある漫才師の方とかを見るとお正月だという感じがして、ほっとします。

記者
IGRいわて銀河鉄道の件についてお聞きします。JR貨物が整備費の負担を表明したということですが、知事はかねがね強い姿勢で臨むとお話されていましたし、県も沿線市町村も来年度の予算について、JR貨物が負担する方向で予算編成を組んでいました。このことについてのご所感と今後の交渉の姿勢、見通しなどをお示しいただければと思います。

知事
理念あるいは基本的な考え方について一致していることが確認できたのでよかったと思います。あとは、色々な既存の制度に基づいて手続的な段取りの話とか、数字の話とかになりますけれども、そこは事務的に詰めていけばよいと思っています。東北本線は、国の鉄道の大動脈として造くられて、今でも貨物の大動脈です。そういう国政としての観点と、またローカルな地域の足としての観点とをどのようにそれぞれ両立といいますか、そういう2つの目的と意義があるわけですから、そこをそれぞれ関係者が努力して、それを利用する地域の人や全国の人たちのためにやっているわけですから、そういった基本的な考え方を共有しながら、今後も力を合わせて進めていきたいと思います。

広聴広報課
それでは、以上をもちまして記者会見を終わります。

次の定例記者会見は1月15日(火曜日)の予定です。

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