平成30年1月22日知事会見記録

ID番号 N61448

平成30年1月22日10時30分から11時10分

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いします。

知事
 「いわて復興新時代」ポスターと動画による情報発信ということで、復興の歩みを進める岩手の姿を伝えるポスターを新たに制作いたしました。東日本大震災津波から丸7年が近づく中、震災の記憶を風化させず、改めて復興に対する理解を促し、関心を呼び起こし、そして継続的な支援につなげていこうというものであります。新しいポスターは、この3種類になります、1、2、3種類。東日本大震災津波に加え、平成28年台風第10号災害の被害を受けた久慈市、その久慈市の(災害から)復活した秋まつりも取り上げています。
 これらのポスターは、今後、市町村、関係機関、支援団体に配布して活用いただきます。復興関連イベントや県外事務所での掲示も行います。2月から3月にかけては、県内外の自治体や団体等で開催される予定の岩手県復興ポスター展で掲示されます。3月11日の前後には都営地下鉄での中吊り広告なども予定しています。
 ポスターと連動した動画も作成しました。今日1月22日から「久慈秋まつり」の動画をまず公開します。その後、2月、「盛小学校の復興教育」、3月、「高田松原を守る会」の動画を順次公開いたします。県ホームページの特設サイト「いわてとあなたが、つながるページ」、そしてYouTube(ユーチューブ)の岩手県公式動画チャンネルで見ることができますので、どうぞご覧ください。

広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。
 
幹事社
 それでは、ただいまの発表事項1件について、各社から質問があればお願いします。

記者
 「復興新時代」という新しいネーミングがついているのですけれども、これに込めた思いみたいなものを知事からお話しいただければと思います。

知事
 平成29年度から、4月から始まる(平成)30年度は、ビルドバックベター、三陸のより良い復興を実現するため、復興事業の総仕上げを視野に、復興の先も見据えた地域振興にも取り組みながら復興を推進する期間だということで、そういう期間におけるこの岩手の復興という意味合いで「復興新時代」という言葉を使っています。

記者
 今回のポスターと動画のテーマとして新時代でしたけれども、今のお話だと新年度に向けてはこの「復興新時代」というのは一つのキーワードと、県政としては復興に関して、この「復興新時代」というのはテーマになると、そう捉えてよろしいですか。

知事
 (新年度)予算の名前とか、年度の名前とかというのは、また別です。

記者
 狙いのところにもあるわけですけれども、改めて震災から7年という月日が経ってきた中で、こういった秋まつりであるとか、復興教育であるとか、今までの人をフィーチャーしたようなポスターとちょっと見た目も変わってきたなと思うのですが、改めて全国に向けて発信する際にどんな狙いがあって、どういった効果を期待されるかお願いします。

知事
 やはり風化防止ということで、震災から時間が経てば経つほど関心が低下していくということではまずいと思っておりまして、復興の後半戦といいましょうか、復興の後半ならではの高い関心とか、また強い思いとか、そういうものを形にしていきたいなと。実際に県外に赴いて復興フォーラムなどやりますと、今だからますます関心を持っているとか、今からでも何かしたいという、そういう思いは全国の皆さん持っていらっしゃるので、そういう思いと響き合いながらこの新たな動きにつながっていくようにというような思いを持っております。

幹事社
 それでは発表事項以外について、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 7月末での事業撤退が発表になった一関市の北上製紙の関係なのですが、改めて知事の所感と、約130人ぐらいの離職者が出る可能性があるということで、地域経済に与える影響も大分大きいと思いますが、県の対応等あれば教えてください。

知事
 北上製紙は、創業から70年にわたって地域に根差して事業を継続し、古紙を利用したリサイクル製品の開発と県内への普及も行っていました。循環型地域社会の形成に貢献し、平成19年度にはその分野で環境大臣表彰も受けており、全国的にもその功績が認められていた企業であります。今回の工場(閉鎖)、事業撤退の決定というのは残念に思います。
 県としては、従業員の方々や、また取引先など、地域経済への影響を注視しながら必要な支援を行っていきたいと考えています。

記者
 今のところ、何か具体的な支援というのはあるのでしょうか。

知事
 まだ工場閉鎖と事業撤退という情報提供を受けたばかりでもありまして、地域経済への影響についても状況を見守りたいと思いますし、また、特に従業員の方々約130人ということで、雇用面について情報収集に努めて、必要な支援を行っていきたいと思います。

記者
 先日、タイガーエア台湾と覚書の締結をされたかと思います。知事の所感について、改めてお願いします。

知事
 まず、今年度においてもいわて花巻空港として史上最高のチャーター便数を実現したところで、定期便化に向けて大きな前進だったなと思っていたところなのですけれども、今年の春、3月28日から定期チャーター便をタイガーエア台湾において運航することを決定いただき、もうこの定期チャーター便の段階で既に旅行代理店扱いのチケットのほか、タイガーエア台湾のネットで直接チケットを購入することができるようになるということで、かなりもう定期便に近いような形で利用できる。それは、いわて花巻空港の方から台湾に行くアウトバウンドについてももうほとんど定期便のような形で直接航空会社からチケット購入して利用することができるということで、この利便性の向上について大変大きなものがあるとうれしく思っています。
 そして、タイガーエア台湾においてはこの定期チャーター便を定期便化する認可の申請をしているということで、あとは航空当局がその認可をしてくれるのを待ち、定期便化の実現を待つばかりということで、今年でいわて花巻空港は開港以来丸54年となるのですけれども、今までやったことがなかった国際定期便というものが実現するということは大変喜ばしいというふうに思います。

記者
 ありがとうございます。今後の定期便化に向けて待つばかりということですけれども、県側としても今後の課題といいますか、方針といったところを教えてください。

知事
 空港の態勢は、この春から始まる定期チャーター便が定期便化したようなものについては今すぐにでも受け入れ可能な態勢はできているのですけれども、さらに空港としての利便性も高めたいなというふうに思いますし、あとは高い(率)利用を実現することが大事だと思いますので、まず台湾から来ていただくのもそうですので、台湾側に対する宣伝というのはしっかりやっていかなければならないと思いますし、そしてインバウンド観光の受け入れ態勢ですね、空港のみならず(広く)観光地としての態勢も強化していかなければならないと思います。そして、こちら側から台湾に行くアウトバウンドの利用もたくさん利用されるように努めていきたいと思います。

記者
 それに関連してなのですけれども、アウトバウンドの利用の促進について、今後県としてどういうふうに取り組んでいくのか、その具体的なものを挙げていただけたらなと思います。

知事
 パスポートを取得する際の補助は今もやっていて、これは結構、台湾側から評判がいいので、これがまず大事かなというふうに思っています。あとはやはり海外に行く旅行というのは早目、早目に予定を立てることが多いので、春からの定期チャーター便に関する情報はどんどん岩手県内や、また花巻空港を利用するであろうところに周知していかなければならないと思いますし、そして台湾のいろんな情報も早目、早目にこちら側の方にも広めていきたいと思います。

記者
 チャーター便と関連して、県内に宿泊する外国人の宿泊者数が過去最高の去年を上回るペースで推移しているということについて、岩手に来る外国人が定着しつつあるその理由というか、背景に見られるものはどういうものだと知事は捉えられていますでしょうか。

知事
 日本への外国人観光客数が急増したというところはひところに比べれば円が安くなり、また中国をはじめアジアの富裕層や中間層が育ってきて、日本に旅行できるくらいのお金の余裕ができているということがあると思うのですけれども、最初は東京、大阪はじめ、わかりやすいところへの旅行、それらを結ぶ、いわゆるゴールデンルートというようなところに集中していたのだと思うのですけれども、岩手を含む東北地方に関する情報もだんだん広まってきて、そしてまた2回目、3回目などで、次は岩手、東北へという人もようやく増えてきたということだと思っています。

記者
 これについてもチャーター便とか、花巻空港に到着するチャーター便の数が増えたこともそれを後押ししているというふうに考えられていますか。

知事
 はい。そもそも東北にインバウンドが少なかったのは、東日本大震災という事情もあるのですけれども、やはり大規模な国際空港、成田、羽田や、関空、セントレアのようなものがないということが大きく、日本全体のインバウンドの数を見ていても、やはり大規模な国際空港のところにあるところに集中するという傾向があって、海外から直接入ってこれる空港の存在というのは非常に大きいなと思っております。その中で、いわて花巻空港のチャーター便がどんどん増えたということは、岩手の外国人観光客数の増加に大きな貢献をしたと思います。

記者
 私も関連してお伺いしたいと思いますが、台湾での(タイガーエア台湾の)張会長と懇談されたと思います。張会長から定期便について早くやりたいというような発言はありましたけれども、就航時期については明言されなかったわけですが、知事は会長と懇談する中で、その時期に関する手応えというのはどのように感じられたのかというのと、県としてはいつごろの就航というのを望んでいく、もしくは求めていくお考えなのかお聞かせください。

知事
 タイガーエア台湾から直接チケットを買うことができるというような、そういう定期便と同じようなチケットの買い方ができるというのは、もう3月28日の定期チャーター便からで、もうそこから始まりますので、そういう意味ではもう今からそういう定期便のようなチケットの買い方ができるようになりますよということを広く知ってもらわなければならないということもあって、私も急遽台湾出張して、協力に関する覚書調印式をやり、そこにはいわてまるごとおもてなし隊にも来てもらって、改めて岩手の観光の宣伝もやったというところがあります。そういう意味ではセールスとか、それにまつわるいろんな体制の強化とか、宣伝の強化ということはもう先週から始まっているということですよね。
 定期便化になれば時刻表に載るとか、さらに便利にはなるわけですけれども、飛行機の飛び方としては、もう3月28日から新しい時代が始まると言って良いわけですので、そこはもう頑張ろう、頑張ろうと、そういう勢いでいるところです。
 定期便化という手続については、これはもう航空当局が行うことですので、タイガーエア台湾さんは特に民間からあまりそこに口を出すのもなんだということで、特に時期については言及されないようにしていると思いますし、そういう配慮を岩手県としても大事にしたいと思います。

記者
 ありがとうございます。3月28日から、いわゆる個人でチケットを買えると。だから、利用者から見れば、週2回飛ぶわけで(ほとんど)定期便のような形になるということだと思うのですが、そうするとこれまでチャーター便でやってきた場合に、団体客で日本、岩手に来ていたという方が多かったと思うのですが、これからは個人客をいかに岩手に来てもらうか、また岩手からもいかに行ってもらうかというのはこれから大事になってくるのかなと思うわけですが、そこに対する県としての取組というのはどうお考えなのでしょうか。

知事
 タイガーエア台湾から直接チケットを買う(際の)価格については、タイガーエア台湾のウエブサイトをまめにチェックいただいて、高くなったり、安くなったり変動がありますので、そういう安いなと思ったら、もう思い立ったら吉日で速攻でチケット買って、ひゅっと行く、そういう旅行が可能になりますので、もう今から3月28日以降のそういうチケットについてはどうぞ皆さん時々チェックしてくださいというふうに呼びかけたいなと思います。そういう旅行のスタイルを行う人が増えて、報道されたり、また口コミで広がったりしていくことが個人客の増大につながっていくと思います。
 あとインバウンドについては、やはり個人客にアピールするようなSNSで拡散していくような情報の発信ですね、いわゆるインスタ映えするような、そういう写真をSNSで拡散するような形で発信していくとか、個人観光客向けの宣伝に県としても工夫をしていきたいと思います。

記者
 平昌(ピョンチャン)オリンピックの関係で1点伺いたいのですが、八幡平市出身の小林潤志郎選手、あと陵侑選手が兄弟そろっての出場が決まったということで、特に陵侑選手が、県が実施している「いわてスーパーキッズ」の第1期生だったということで、オリンピック選手を輩出するというこの事業の大きな目的、成果という面では、今回大変意義があることだと思うのですが、まずその所感をお伺いしたいのと、あとせっかく出るからにはいい結果というのが期待されると思うのですが、その辺りの期待も含めてお伺いしたいのですが。

知事
 平昌オリンピック・パラリンピックについては、もう複数の選手が岩手から出ることが決まっていたり、決まりそうになっていたりしているので、大変うれしく思っています。今まで夏にせよ、冬にせよオリンピック・パラリンピック、1人出られるかどうかぐらいな感じの感覚だったのが、もう複数になっていくということで、岩手のスポーツの力が高まっているなと思います。そこにスーパーキッズの事業が大きな役割を果たしたということもうれしく思います。まさにオリンピック選手を育てようということがスーパーキッズの夢として掲げられていたので、それがこうして実現するということは一つの成功だと思いますし、スーパーキッズ事業をやってよかったなと、そしてスーパーキッズになっている人、なっていた人、それぞれまた励みになると思いますし、またスーパーキッズに選ばれなかったけれども、スーパーキッズの人たちと切磋琢磨している同年代の若い選手の皆さんの励みにもなると思います。
 オリンピック選手に選ばれるに当たって、ワールドカップなどでの国際的な活躍、既に世界のトップに立ったり、そういうトップを狙える実績という、オリンピックのトップを狙える実績が評価されての選手に選ばれたということなので、本番の平昌オリンピックにおいても、小林陵侑選手にはトップを狙っていただきたいと思いますし、それは小林潤志郎選手についてもそうです。

記者
 芥川賞なのですけれども、若竹さんの「おらおらでひとりいぐも」が、直木賞でも岩手県にゆかりのある話の本が選ばれたということで、文学で活躍していることについて、ちょっと所感をお願いします。

知事
 これも大変うれしく思います。若竹さん、門井さん、それぞれ本当にすばらしい作品を書かれて、それが評価されたということで、改めてお祝いを申し上げたいと思います。
 前回の芥川賞作の「影裏」も東日本大震災津波ということを背景にし、また改めて岩手の自然風土と、そこで生活する人たちというのを突き詰めて書かれた作品で、今回の若竹さんの作品も直接は描かれていないのですけれども、若竹さんが何かインタビューに答える中で、東日本大震災の影響はあったという趣旨の発言をしているのを見た記憶もあり、東日本大震災の経験ということと、あとはもともと岩手の方言文化もそうなのですけれども、岩手の風土というものがこの文学の土壌として大変豊かなものがあり、また特に東日本大震災の経験ということでは、豊かな土壌の中から精神の高みに上がることができるような作品が生まれる土壌にもなっているのだと思います。
 門井さんの「銀河鉄道の父」という作品は、宮沢賢治さんのことをテーマにしているわけですけれども、やはり宮沢賢治の世界は、宮沢賢治さんの人生も、そして作品も、くめども尽きぬ豊かさがありますので、マンガでも、「いわてマンガプロジェクト」の方でも宮沢賢治さんにまつわるマンガ作品がどんどんつくられているところからも、やはり文学の土壌としてすばらしいものがあるのだなと思います。そういう宮沢賢治さんとその世界のみならず、広く豊かで、また高い精神性にも至ることができるような岩手の文学的土壌というもの、高校生の皆さんや若い人たち、地元の岩手の若い人たちもどんどん頑張ってくれていますので、改めて県民の皆さんに文学に親しんでほしいなと思いますし、また全国、海外からも注目してほしいなと思います。

記者
 関連してなのですけれども、芥川賞と直木賞それぞれについて(知事)ご自身がツイッターでそれぞれ発信されているかと思うのですが、若竹さんの作品について、若い人にも推奨したいというふうにおっしゃったのは作品の中のどういうところを捉えてなのか、あと「銀河鉄道の父」に関しては、スターウォーズと絡めてお話しというか、今大事なテーマだというふうに発信されていたかと思うのですが、それぞれの意図するところをちょっとお話伺えたらなと思います。

知事
 仏教用語で「生老病死」という、生きる、老いる、病気になる、そして死ぬという「生老病死」という漢字4文字で表現するのが仏教用語としてあるのですけれども、「おらおらでひとりいぐも」というのは、その「生老病死」について、仏教が言うように、それはもう苦しみであるということと同時に、それぞれがすごく冒険なのだということも描かれていて、そこを若い人たちには読んでもらいたいですよね。生きることが冒険というのはまだぴんと来るかもしれないけれども、老いることもすごい冒険であり、また病になることや死ぬこともまたそれは冒険なのだということ、苦しみでもあるのですけれども、冒険でもあるのだという、そういうのは自分の経験を振り返っても若いうちに自分では気がつかないことで、やはりそれは年配の人に教えてもらわないとわからないことでもあるので、この作品から若い人たちが学べることはものすごく豊かなものがあると思うので、読んでほしいなと思います。
 「銀河鉄道の父」という父と子の関係がテーマになっているというのは、スター・ウォーズの世界はまさに父と子の関係がテーマになっているのですけれども、人類普遍の古今東西あるテーマではあるのですが、例えば、現代において特に父になること、父であること、それぞれの難しさは現代という時代の一つの大事なポイントであると思いますので、そういうところが共通していておもしろいと思います。

記者
 先ほども所感の中で述べられていたかと思うのですが、2期連続で岩手にゆかりのある作品がこうして選ばれていると、インターネット上でも非常に岩手に関心が持たれているかと思うのですけれども、それに関して再び岩手が関心を持たれている、この作品を通して関心を持たれていることに関してはどのように受け止めますか。

知事
 去年、道又(力)さんが「文學の國いわて」という本を出して、やはり岩手は文学の国、文学的な土壌が本当に豊かなのだなと改めて思います。ぜひ県民の皆さんにはこの岩手の豊かな文学的土壌というものを生かして、さまざま活動したり、楽しんだり、創作したりしてほしいと思いますし、また文学的土壌の豊かさということを県内、全国や海外の人たちにも注目してほしいと思います。
 「黄金の國、いわて。」のコピーを作った時に松尾芭蕉や西行(法師)も学びに来たとか言ったのですけれども、松尾芭蕉や西行法師の時代から岩手に来ればそれぞれが文学的に自分を高めることができる、俳諧の世界を深め、短歌、和歌の世界を深めることができる。実はそういう豊かな文学的土壌はそういう大昔からあったことでもありますので、そういうことも含めて岩手の文学的土壌というのを皆さんに注目してほしいと思います。

記者
 今日うちで報道したのですけれども、県有地の上に建っていて、盛岡畜産農業協同組合が所有している旧馬検場の建物が年度内に解体されることが決まっています。昨日、農協の方の総会で議決されたのですけれども、うちでしばらく去年報道していたのですけれども、盛岡のレガシーということで、歴史的な遺産ということで紹介していた中でも、馬検場もその一つだと思うのですが、こういった歴史的価値のあるものが徐々に消えゆくわけですが、これに関して知事の所感をいただければと思っております。

知事
 馬検場は、私も近くに住んでいたことがあって、小さいころ、馬検場からそんな離れていないところに達増商店という炭屋があって、私はそこで産まれているわけですけれども、私の親から聞いた話では、親のさらに親、私から言うと祖父母は、馬検場で馬の何かあった時にお祭り騒ぎで、そのたびに遊びに行っていたというのです。それで、占い師まで出て、いたこみたいな人が来て、それで何か「むにゃむにゃ、むにゃむにゃ」、占い、予言のようなこともしてくれたというくらい非常に盛岡市民にとっての大事な場所で、大きな存在感のあるところだったというのは親や祖父母の代から聞かされていますよね。
 私自身は、静かになった後のことしか知らないのですけれども、だから盛岡市民の皆さん、特に近所の皆さんの思いというのはよくわかるなとも思いますが、ただ達増商店ももうなくなって駐車場になったりしている昨今であり、馬検場を含めた盛岡畜産会館の利用ですね、あそこはやはり利用者とか、団体とかがさまざま考えて、その判断というのは尊重しなければならないのかなというふうにも思います。

記者
 あと同じように、(盛岡)畜産(農業)協同組合の(盛岡)畜産会館自体も売却の方向で今動いていて、その敷地の中に旧競馬会館の時に設置されていた馬の親子像が置いていまして、その行き先もちょっと今どうなるか定かではないのですけれども、こういったものも馬産地岩手、特にあれは畜産というよりは競走馬の方の親子像なのですけれども、そういったものも行方、どこに行っていいかわからなくて今迷っているという、ちょっと残念な状況なのですけれども、それはいかがでしょうか。

知事
 「文学の國、いわて。」であると同時に、「馬の國、いわて。」でもありありますからね、馬事文化というものは大事にしていかなければならないと思います。馬については、いろんな関係でさまざまな関係の皆さんが尽力されたり、いろんなアイデアを出されたりして、いろんな馬ゆかりのものがそれなりに残されたりとか、発展したりとかしていますので、そういった動きの中で悪くならないようになればなというふうに思います。

記者
 ありがとうございます。すみません、あともう一件、同じ八幡かいわいで、地元の方の提案で、(盛岡)八幡宮と盛岡駅を結んでラグビーのワールドカップの大会1年前を記念してラグビーボールのパスリレーをやりたいという実行委員会が立ち上がる予定なのですけれども、こうした民間から湧き上がって内陸で盛り上げるという動きに対して、知事からもコメントいただければ。

知事
 私も非公式にいろいろ漏れ聞いていて、グッドアイデアだなと思っていました。また、盛岡市内で私が通っていた高校も授業でラグビーやっていたりとか、ラグビー祭とか、課外、校内行事でやっていたりして、岩手全体ラグビーというものについては、そうですね、「ラグビーの國、いわて。」でもあると思うので、内陸の皆さんがそういう当事者意識をばんばん発揮されて、イベントも行うというのは大変良いことだと思います。
 その話を聞いた時、私もかだれるならかだりたいな(参加できるなら参加したい)と思って、パスは直接手渡しではなく、(ボールを)投げられると結構捕るのが難しかったりするので、練習しなければならないのではないかなとか思ったりしているのですけれども、そういう自分のこととして、ラグビーワールドカップ2019™への意識が岩手全体に広まればいいなと思います。

記者
 ありがとうございました。パスといっても、ゆっくり手渡しで老若男女が参加できるようにという趣旨のようなので、大丈夫だと思います。ありがとうございます。

知事
 そうかそうか。

広聴広報課
 以上をもちまして記者会見を終わります。
 

 次の定例記者会見は1月29日(月曜日)の予定です。

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