平成29年11月6日知事会見記録
ID番号 N60100
平成29年11月6日10時30分から11時10分
広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いします。
知事
まず、三陸防災復興博(仮称)準備委員会の設立についてです。平成31年に開催します三陸防災復興博(仮称)の開催準備のため、11月10日に県、市町村、関係団体等を構成員とする三陸防災復興博(仮称)準備委員会を設立いたします。未曽有の被害をもたらした東日本大震災津波の発災から7年目を迎えた今も、三陸地域では県内外の皆様のご支援をいただきながら復興事業を力強く進めているところですが、そうした中、平成31年は三陸鉄道による久慈・盛間の一貫経営や震災津波伝承施設(仮称)の開館、ラグビーワールドカップ2019™の釜石開催が予定されており、三陸地域が国内外から大きな注目を集める絶好の機会であります。
この好機を捉え、三陸地域全体を会場とし、三陸防災復興博(仮称)を開催して、東日本大震災津波への支援に対する感謝の気持ちを発信、また、復興に向かって歩みを進める地域の姿を広く発信、そして交流人口の拡大も図ることなど、復興の先を見据えた三陸地域の振興につなげていきたいと考えています。地元の底力とさまざまなつながりの力を合わせ、開催準備を進めていきたいと思います。
次に、私の韓国訪問についてです。11月14日から16日にかけ、韓国を訪問し、ソウル特別市内で開催される「2017日韓共同セミナー」で、「人口減少に対応したふるさと振興及び観光振興」をテーマに基調講演を行います。このセミナーは、日韓双方から地方自治に関するテーマについて発表、議論する場として、平成22年度から毎年度、一般財団法人自治体国際化協会と韓国地方行政研究院が共同で開催しているものです。一昨年度は佐賀県、昨年度は広島県の知事が基調講演を行っています。今年度は自治会国際化協会の要請を受けて、私が基調講演を行うということです。
セミナーでは、東日本大震災津波の韓国からの支援に対する御礼を述べ、また、本県の復旧・復興の状況や観光振興をはじめとしたふるさと振興の取組について講演いたします。また、同セミナーに合わせ、韓国旅行業協会や岩手の日本酒を取り扱う現地企業も訪問することとしています。
次に、「第7回いわてマンガ大賞」コンテスト受賞作品の決定について、応募総数、一般部門45作品、SF4コマ部門211作品から、一次審査を通過した作品について、プロの漫画家、漫画雑誌編集者など11名による厳正な最終審査を経て、各賞が決定いたしました。
一般部門の大賞は、盛岡市のクリストファー・アイゼンフィールドさんの「トオノ君、河童だよね!?」に決定いたしました。主人公サクラが、同僚のトオノ君が実は河童なのではないかとの疑いを膨らませるが、トオノ君を気にするがあまり、他の同僚からサクラがトオノ君のことを好きだと勘違いされてしまうというストーリーです。全編にわたって笑いがちりばめられたギャグマンガ作品で、登場する小ネタやキャラクター設定、ストーリー展開等、全体を通してよく練られており、「とにかく単純に面白い!」と高い評価を得て大賞受賞となりました。
一般部門の優秀賞は、盛岡市、Kana(かな)さんの「桜の神様」、滝沢市のCOЯVIA(コルヴァ)さんの「九十九 背表紙 本の虫媒花(つくも せびょうし ほんのむし)」、盛岡市の森優(もりゆう)さんの「ウェブ アンド ディッシュ」の3作品です。その他、特別賞5作品の受賞が決定いたしました。
また、学校に在籍している生徒・学生の方を対象とした学生部門について、金賞2作品、銀賞3作品の受賞が決定いたしました。
SF4コマ部門の最優秀賞は、一般の部では盛岡市の舘野政志(たての・まさし)さんの「名所に新たな楽しみを」、中学生以下の部では平泉町のマッキィさんの「タイムマシン」にそれぞれ決定しました。その他、SF4コマ部門では、優秀賞5作品の受賞が決定しました。
一般部門の大賞と優秀賞受賞作品は、県が運営するWEB(ウェブ)マンガサイト「コミックいわてWEB(ウェブ)」で発信するほか、大賞受賞作品は来年3月発行予定のマンガ単行本にも収録します。
表彰式は、11月25日14時から盛岡駅ビルフェザンにて行います。
なお、盛岡駅わんこロードで、今日から11月30日まで全受賞作品の内容の一部を展示します。
そして次に、「第2回マンガ郷いわて特別賞」の表彰についてです。これは、マンガやイラスト等の企画、制作、広報等の活動を通じて、本県の魅力発信や文化芸術振興、東日本大震災津波からの復興等に貢献した個人、団体、作品等を表彰する「マンガ郷いわて特別賞」でありますけれども、「マンガ郷いわて特別賞表彰選考委員会」での審議を経て、第2回受賞者として、漫画家のさいとう・たかをさんを表彰することに決定いたしました。
さいとう先生は、東京都新宿区に在住ですけれども、ご夫人の出身である岩手県花巻市にも居を構えられています。代表作「ゴルゴ13」で岩手県出身の商社マンをたびたび登場させるなど、岩手県への思いを強く持たれていることや、これまでにも本県の魅力発信、また、東日本大震災復興支援に関する活動などによって多大な貢献をされたことなどから、第2回受賞者として表彰することを決定いたしました。
この表彰式は、11月25日14時半から、「第7回いわてマンガ大賞」コンテスト表彰式に引き続いて盛岡駅ビルフェザンで開催いたします。
最後に、「いわて三陸復興フォーラムin東京」の開催についてですが、このフォーラムは東日本大震災津波からの復興への取組等について情報発信を行うとともに、釜石市で開催されるラグビーワールドカップ2019™や復興五輪を理念に掲げる東京2020オリンピック・パラリンピックの開催に向けた機運を高めることを目的として、東京都において開催するものです。
当日(12月9日)は、小池東京都知事が私と対談を行います。また、本県出身で希望郷いわて国体・希望郷いわて大会の式典アドバイザーを務めた大友啓史(おおとも・けいし)映画監督にご講演をいただきます。そして、本県出身の伊藤ふたば(いとう・ふたば)さんと平野恵里子(ひらの・えりこ)さん、そして、オリンピックメダリストの三宅宏実(みやけ・ひろみ)さん、パラリンピアンの田口亜希(たぐち・あき)さんがパネルディスカッションに参加してくださいます。多彩な企画が用意されておりますので、ぜひ多くの方にご参加いただけるようお願いをいたします。
以上です。
広聴広報課
以上で知事からの発表を終わります。
幹事社
それでは、ただいまの発表事項5件について、各社から質問があればお願いいたします。
記者
三陸防災復興博についてお尋ねします。タイトルにもあるとおり、仮称と書いてあるのですけれども、知事は今回、3選を目指した選挙での公約というかマニフェストの中に掲げられた復興博だと思うのですけれども、名称については今後どのように考えておられるのかというのが一点と、あともう一点、県議会の常任委員会の中で復興博についてやりとりがあって、その中で地元、沿岸の市町村への負担についての議論が出ておりました。負担金というお金の面も含めて知事はどういうふうなあり方が望ましいと思っていらっしゃるのか。これから準備委員会でいろいろ決めることだとは思うのですが、大きくその2点をお尋ねします。
知事
名称については、さまざまな意見もありますので、名称も含めてこれからの検討ということです。ただ、まず三陸イコール岩手沿岸、この東日本大震災の津波被災地を舞台にしているということ、また防災、復興ということで、あの震災津波を風化させない、そこから得られる教訓というものを広く全国、あるいは海外と共有していく、そしてそれを岩手から発信していく。また、復興ということで復興への支援、復興に対する支援への感謝を発信し、また復興の状況を見ていただく。完成したものは完成したものとして、そして事業継続中のものは継続中のものとして、それを見ていただく。そして、復興の力になり、その後の地域振興にも資するものとして、この地域の魅力を改めて掘り起こして、それを大勢の人たちに見ていただき、復興の力になり、その後の地域振興の力にもなっていくような、そういう観光とか物産とか、そういった地域の魅力の発掘と発信というような内容で、それを表すにふさわしいもっといい名前があればそういう名前にしてほしいなというふうに思っています。
今言ったような趣旨ですから、いまだ復興の途中にある沿岸市町村に過大な負担を強いるというのは、それは本末転倒になりますので、この沿岸市町村にいいようにしていかなければならない。いいようにしていかなければならないというよりも、風化防止とか復興への力、その後の地域振興への力として必要としている、沿岸市町村も必要としていることを県として、オール岩手としてやっていこうという話ですから、県外からのつながりの力も生かしつつ。そういう意味では、沿岸市町村に無理をさせない、過剰な負担を強いないようにやっていかなければと思います。
幹事社
他にございますでしょうか。
記者
同じく三陸防災復興博についてお伺いしたいのですが、まず構成団体の関係団体というのはどういったところになるのかというところと、先ほども大分中身についてお話しいただきましたが、同じ年にラグビーワールドカップ™もあるということで、一連の流れとしてどういったイベントにしていきたいかとかお考えがあれば教えていただけますでしょうか。
知事
関係団体は、県、市町村、さんりく基金、あとは市町村団体、経済団体、観光団体、交通運輸関係者、国からも参加いただき、あと大学もですね。そして、県議会と市町村議会からもご参加いただくよう準備を進めています。
あと、内容はさっき言ったような内容なのですが。
記者
その年にたくさん同じようなラグビーワールドカップ™があるということで、一連の流れとして改めてどういった内容にしていきたいか、どういった年にしていきたいかと言ってもいいのかもしれませんが、お願いできますか。
知事
なぜその時期にやるかということでもあるのですけれども、三陸鉄道が北から南まで一本でつながるということを全国にアピールし、どんどん人に来てもらうようにしたいということがあります。そして、その年の秋に行われるラグビーワールドカップ2019™岩手県釜石市開催の宣伝も盛んにして、そこへ来ていただくためのPRということも大変大事だと思っていますので、それらの復興の一環でもある大きなイベントときちっと連動しながら相乗効果を高めていく、そういうものとして考えています。
幹事社
他に。
記者
私も今の三陸防災復興博についてなのですが、(平成)31年に開催するとあるのですが、これ具体的に時期、何月ぐらいというのはどうなのでしょうか。
知事
まだそこは発表の段階にないのですけれども、基本的には三陸鉄道の宮古・釜石間の部分の三鉄移管開通の後で、そしてラグビーワールドカップ2019™の前という、その両者の間の時期ということになります。
幹事社
他にありますでしょうか。よろしいですか。
それでは、発表事項以外について、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いいたします。
記者
先日、ラグビーワールドカップ™の日程発表があったのですが、フィジーが来るということについて、知事は特にコメントを出されて、支援でお世話になったということをおっしゃっていましたが、その他にフィジーと本県との関係で何か考えておられることとか、特別に今胸の中にあることがあればお伺いしたいのが1つと、もう一点は3試合来るということで、経済予測もされていたのですが、いろんなシンクタンクも含めて、その経済効果がやっぱり2試合だけだとという見方もあるようですが、その辺については知事はどのようにお考えなのか、それを乗り越えていく構想などもあればひとつよろしくお願いします。
知事
フィジーは、実は去年、(フィジー諸島共和国大使館の)駐日特命全権大使であるマタイトガ大使が県庁を訪問してくださっていて、それでフィジーと岩手県の関係を発展させましょうという話を実は去年していたところでありました。ただ、そこでの主な話題は、やっぱりラグビーの話で、フィジーはラグビーが盛んで強いぞと。岩手でもワールドカップがあるので、ラグビーを通じた交流などできればいいですねという話をしていたら、フィジーが釜石で試合をするということだったので、非常にいい流れだなというふうに思っています。フィジー語で「こんにちは」は「ブラ」というのですけれども、そういうのを去年事前に調べて、「ブラ」と声をかけて喜ばれたことを思い出しますけれども、まずはそういう国際親善、交流のようなところから入っていって、経済的に、あるいは社会的にさらにどういう発展方向があるかということを、じっくりそこは組み立てていきたいなというふうに思っています。
私にとっても、フィジーとのお付き合いというのは一生の付き合いになっていくのではないかというふうに思っていますし、岩手県にとってもこのフィジーという国の存在は、今後ずっと続いていくような関係になるというふうに思いますし、そういう中でさまざま発展させていくことができればいいなと思います。
それから、ラグビーワールドカップ™に手を挙げた段階では、1試合でもいいからみたいな気持ちで手を挙げていましたので、2試合というのは立派な開催地としてそれにふさわしい試合数だと思いますので、そこから得られる経済効果には、やはりそれなりのものがあると思いますし、経済効果以外の社会的な力の高まりということも大いに期待しながら、国際交流力が高まるとか、そういう社会的効果も期待しながら取り組んでいきたいと思います。
幹事社
他に質問はございますでしょうか。
記者
今回のいわてマンガ大賞第7回についてお聞きしたいのですけれども、今回7回目ということで、ある程度今までも実績を積んでこられて、この段階に来たと思うのですけれども、作品の特徴や印象に残った作品、もしあればご感想というような形でお聞きしたいのですけれども。
知事
まず、全体として画力アップが著しいと思います。一般部門の大賞や優秀賞の作品の中には、思わずあっと驚くほどのレベルの高い画力のシーンがあったりして、驚かされました。SF4コマ部門も、結構各コマにたくさん書き込まれた作品が複数あって、4コママンガにしては非常に作者の画力を背景として書き込む4コママンガだなと思いながら見たりしておりました。そういう画力の高まりの中で、大賞としては画力だけではないマンガとしてのダイナミックさ、マンガというものが本質的に持っているダイナミックな面白さですよね、これぞマンガだみたいな感じのそういうものが大賞に選ばれて大変良かったのではないかなと思います。
記者
ありがとうございます。今年で7回目ということで、一定の周知もされてきたのかなと思うのですが、応募数を見るとなかなか上下があるようにも思うのですが、今後このマンガ大賞というのをどういうふうに発展させていきたいかというのはございますか。
知事
まず、プロとして成功していく人たちが出てくればいいなという、そういうキャリア支援としての方向性がありますし、あとは趣味でもそういうマンガをたしなんでいただいて日常の生活あるいは漫画家以外の職に就いた場合でも職場の広報紙とか、そういったところで活躍してもらえば岩手の経済、社会全体の幸福度を高めるといいますか、地域力アップにつながっていくと、そういう辺りを期待したいと思います。
記者
国政の関係で1点お伺いしたいのですが、特別国会が始まりまして、審議時間の中での質問時間をめぐって与党側が野党の時間を減らすということを提案して、いまだ結論が出てない状況のようなのですけれども、衆(議)院議員をお務めになられた経験もある知事として、今のこの状況をどのようにご覧になっておりますでしょうか。
知事
小渕内閣の時の一連の国会改革に私も当時は与党自由党の議員として、1回生議員ではあったのですけれども、参加して立法作業に加わっていたのですが、基本的な考え方としてあるのは、与党というのは内閣を構成する政党であって、内閣の側として質問に答弁する形で自分たちの政策論とか、あるいは政治の在り方、社会の在り方についての見識を発信することができると。ただ、当時の国会の質問の答弁を政府委員として官僚が出てきて局長さん方がべらべらしゃべる、そういう国会でありましたので、それはいけないと。ちゃんと与党政治家と野党政治家が、政治家同士の議論を国会で行い、それを国民に見てもらうようにしようということで、政府委員を廃止し、政府参考人という形で例外的にのみ官僚答弁を認め、基本は副大臣、政務官という制度を新たに設けて、与党の議員が大勢内閣に入るようにして、その与党の議員が答弁をするようにしたと。同時に、党首討論という制度を導入して、内閣総理大臣イコール与党党首に野党の党首が質問して、そこで与野党の議論をするというふうにしたわけであります。そうなってきますと、与野党の議論をする、与党は政府の側に立って議論をするということでありますから、与党議員が政府に質問をする、それに内閣を構成している与党議員が答えるという、そういう与与党の議論というのはゼロにしろとはしなかったのですけれども、メーンは与野党の議論でやっていかなければならないねというふうにしたわけですね。
あまりしゃべる機会がないからこういう機会に言いますけれども、私はまず新進党の青年局がイギリスに行ってブレア首相とヘイグ保守党党首の党首討論を視察し、副大臣や政務官の制度もそこで勉強して、その中にいた私の他にもう亡くなっているのですけれども西田猛さんという(方が)いましたが、その2人がその後自由党に行き、自自連立、自自公連立の中でこの国会改革の法案の下ごしらえに1回生議員としてその2人が奔走したというところがあります。今、自民党の若手議員が質問時間が欲しいということなのですけれども、もうちょいいろいろ勉強していただいて、また自分の出番がどうのこうのという次元ではなくて、日本の国会の在り方として、より良くするためにはどうすればいいのだろうかという発想で仕事をしてほしいなというふうに思います。
幹事社
他にございますか。
記者
東京五輪・パラリンピックの関係でお伺いしますけれども、震災の被災自治体の海外交流を支援する「復興『ありがとう』ホストタウン」という国の取組がありますが、10月末で応募が締め切られています。岩手の自治体からも応募があったようですが、まずこの現状についてどう受け止めていらっしゃるかお願いします。
知事
「復興『ありがとう』ホストタウン」は、世界中の注目が集まる東京大会を契機に、海外の国・地域に対して東日本大震災津波に対する支援への感謝や復興の姿を伝えることができる非常に意義のある取組だと考えております。岩手の市町村では、外国との交流によって復興を担う人材育成や地域の活性化につなげようという期待がある一方、どういう取組ができるか思案していたところが多かったと聞いておりまして、ホストタウンという事業が今回の「復興『ありがとう』ホストタウン」という形が出てきて具体的な検討を進める大きな契機になったと受け止めています。
岩手からは5市村が今応募しているわけですけれども、さらなる応募に向けて検討を進めている自治体もあると聞いておりますので、まだこれからもこの動きは広がると期待をしています。
記者
今知事からもお話ありましたけれども、県としてこれまで沿岸市町村と意見交換してきた部分もあると思うのですが、県としてこれまでどういった取組をして、このホストタウンに向けて、沿岸自治体からはどういった反応があったのかというのをもうちょっと詳しく教えていただければと思います。
知事
県としては、これまで国と連携して市町村説明会や個別相談会を開催しました。また、県内市町村が相手国と面談する場合にそこに県も同席するなどきめ細かな支援を行ってまいりました。この結果、相手国に訪問するといったような具体的な段取りを検討している市町村も出てきていると聞いておりまして、「復興『ありがとう』ホストタウン」実施に向けて市町村の関心はかなり高い状態にあるなというふうに思います。
記者
市町村の関心は高いということでしたけれども、実際に被災自治体からは復興途上で難しいという声もあるとも聞いています。県として今後、沿岸自治体をどう支援していくお考えなのかお聞かせください。
知事
今回応募した5市村のうち4つが被災地の市村なのですけれども、他の沿岸市町村においても「復興『ありがとう』ホストタウン」に関心はあるけれども、復興最優先ですから手が回らないという事情があるというふうにも聞いておりますので、そうした市町村に対しても「復興『ありがとう』ホストタウン」の応募につながるようなバックアップを県としてもしていきたいと思います。
県では、先月、いわてスポーツコミッションを設立していますので、この組織を通じた市町村へのサポートという、そういう組織的な体制もありますし、また、(平成)30年度予算の編成がいよいよ本格化していく段階なのですけれども、その中でもどういう取組ができるか検討したいと思います。
記者
ありがとうございます。別の件でもう一点だけお伺いしたいのですが、第4次安倍内閣が発足しまして、コメントも以前に出されていましたけれども、改めて全閣僚が再任されたということの受け止めですね、また、鈴木大臣も含めて再任されたわけですが、それも含めて受け止めをお願いします。
知事
今の内閣については、解散総選挙前と同じ内閣で、いわゆるおわび反省内閣改造でできた内閣ということでありますので、まずおわびと反省の趣旨をまだ所信表明の形で国会で述べてないわけですから、総理大臣や各大臣から国会の場できちっと内閣改造の趣旨を説明しながら国民の期待に応えるような国会対応を期待したいわけでありますけれども、岩手としてはやはり東日本大震災からの復興ということと、あと地方創生、東京一極集中を逆転させていくという国のビジョンと戦略の実現に向けて全力を出していただきたいということがありますし、そして地元選出の鈴木俊一オリンピック・パラリンピック担当大臣には復興五輪という趣旨がきちんと形になっていくようなオリンピック・パラリンピックの準備の先頭に立っていただくことを期待したいと思います。
記者
先ほど三陸復興フォーラムの話で小池知事の話が出たのでちょっとお聞きしたいなと思ったのが、今まで都知事選(挙)、都議(会議員)選(挙)と小池東京都知事について、知事に質問する機会がたびたびあったと思うのです。今回、衆(議)院(議員総)選(挙)で希望の党の代表として指揮を取った形になったのですが、結果的に敗軍の将のような形になって、今、都政に専念するというような話も出ましたが、達増知事としては小池都知事についてはどのような評価をなさっているかお聞きしたいと思います。
知事
東京都はやらなければならないことがたくさんある自治体で、岩手との関係では復興のための応援職員の派遣をはじめとする復興支援をいただいていますので、その点(について)、さらによろしくお願いしたいところでありますし、またそれ以外にもさまざま岩手と東京というのは朝ドラ「あまちゃん」でも示されたように一蓮托生なところがあるわけでありまして、観光とか、物産とか、そういったことで東京の力というものに大いに期待したいところがあります。
また、地方自治の発展のためにも東京都知事さんが活躍することは大いに期待されるところで、今年岩手で開いた全国知事会議において、大学定員問題については、東京と地方の間で意見の対立が出たのですけれども、参議院の合区については、小池知事もこれは合区に反対する皆さん方に自分も賛成だということをおっしゃっていまして、いわゆる地方創生関係の地方を消滅させない、そういう日本の在り方のために東京都知事としてリーダーシップを振るっていただきたいなというふうに期待します。
記者
政治家の立場で国政にとかいろいろあったわけですけれども、今は落ち着くべきところに落ち着いて良かったなというような感想をもっていらっしゃるのでしょうか。
知事
ただ、大勢の衆議院議員さんと何人かの参議院(議員)さんを擁する政党の党首というのは、国政に対しても大変大きな強い立場ですから、地方が消滅しない、地方が主役になるような、そういう日本を実現していくということに関して大いに国政面でも活躍いただきたいなと思います。
幹事社
他に質問ございますか。
広聴広報課
以上をもちまして記者会見を終わります。
次の定例記者会見は11月17日(金曜日)の予定です。
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