平成29年10月10日知事会見記録

ID番号 N59473

平成29年10月10日10時30分から10時48分

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。本日は知事からの発表はございません。

幹事社
 質問に移ります前に、記者クラブへの転入者を紹介いたします。それでは、一言お願いします。

 (記者紹介)

幹事社
 本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はございませんので、各社から質問がありましたらお願いいたします。

記者
 今日始まりました今回の衆(議)院(議員総)選(挙)について伺いたいと思います。
 まず、今回の選挙の争点を知事はどのようにご覧になっておりますでしょうか。

知事
 選挙の争点というのは、有権者本位に選挙の主役であるべき有権者一人一人にとって自分の争点というのがあって、例えば、子育てを一生懸命やっている有権者の方であれば、もう子育て支援が争点(となり)、これについて一番いい政策を出しているところに投票(する)とか、そうやって有権者一人一人が自分はこれで選ぶとか、これで決めると(いうことで)かやればいいのだと思います。

記者
 公示に至るまで希望の党を中心として野党再編というのが動いてきたわけですが、その再編についての知事の見解を伺いたいです。

知事
 そうですね、2年前の私の選挙(の時)は5つの政党の支持をいただき、また、無所属の議員さん、議員候補者の皆さん、そしてさまざまな団体や、いわゆる市民の皆さん、そういった非常に大きな支持の結集の中で、相手候補予定陣営も擁立を控えるという考え得る最大限の政治的結集の中で、復興やいわゆる地方創生、ふるさと振興を柱とする政策を県民の皆さんに選んでいただいたと。だから、選挙というのはできればそういうふうな選挙であればいいし、今の日本国民にある日本はこうあるべきという潜在的な民意をうまく束ねるような形をつくれば、2年前に岩手で起きたようなことというのは起こせるのではないのかなと思っていたので、今はそうはなっていないなというふうに思っています。

記者
 今はそうなっていないということで、県内でも去年の参(議)院(議員)選(挙)に続いて、野党共闘、4党共闘という形を模索し続けてきたわけなのですが、事実上破綻に近い形となってしまったわけですが、それに対しての見解というのはいかがでしょうか。

知事
 潜在的には2年前の知事選(挙)のような総結集、大結集ということができるような民意の背景というのは今もあり、国政のことを考えれば2年前以上に今の日本はこうでなければだめみたいな結集はつくれる環境にあるのではないかなと思うので、そうなっていないのは残念である一方、そういう大結集をつくるというのはそう簡単なことではありませんので、今、それができないからといって諦めなくてもいいとは思っています。

記者
 最後に、今回の衆(議)院(議員総)選(挙)で知事ご自身がどのようなスタンスで選挙に対して臨むかお伺いしたいと思います。

知事
 私としては、特定の候補者や特定の政党への応援は控えたいと思います。

記者
 私も衆(議)院(議員総)選(挙)について質問させていただきます。
 今、スタンスについては、特定の候補等の応援を控えたいということですが、そうすると2年10カ月前の衆(議)院(議員総)選(挙)の時は、なるべく岩手に縁のある方には当選してほしいというような趣旨のお話しをされていましたが、それと同趣旨と受け止めてよろしいですか。

知事
 厳密には表立って応援しないということであって、不特定多数の人に私の意思が伝わるようなことはこの選挙では控えたいと思っていますけれども、親しい人とか、いろいろ直接話をする中で、こうしなければだめだよねとか、ああしようねというような話はすると(いうことです)。それは、特定の政党に所属せず、また、特定の政治関係の団体にも所属していないような、いわゆる普通の有権者の皆さんはそういうふうに選挙に臨むのだと思うのですけれども、そういう普通の有権者としてはある思いを持って選挙に臨みたいと思っています。ただ、それを不特定多数の皆さんに示すことはしないということです。

記者
 いわて市民ネットの方が今回も活動されているのですけれども、そういうスタンスともまた違うのですか。

知事
 これも不特定多数の方に伝わるような形では、言及を控えさせていただきたいと思います。

記者
 わかりました。では、応援するしないは別としてちょっとお聞きしたいことがあって、今まで過去、行動を共にしてきた小沢一郎さんが今回無所属で選挙に挑戦されるということで、恐らく政党に所属しない立場で、当然党籍等はいろいろありますけれども、無所属で出るという結論に至って臨まれているのですけれども、それについて知事はどのような受け止めをされていますか。

知事
 いわゆる野党結集ということをずっと呼びかけ続けてきた延長として、今回そういう姿勢があるのかなというふうに受け止めています。

記者
 知事も2年前、県民党的な結集ということで、スタンスはどこの党にも所属せずという形で似ているのかなと思ったのですけれども、そういうわけではないですかね、どう思いますか。

知事
 そうですね、これ以上は特定候補者に関する話になってきますので、控えたいと思います。

記者
 先ほども質問あった争点の話の件で私もお聞きしたのは、個々の有権者にとってそれぞれ争点というのはあるという話でした。ただ、今それぞれ陣営で訴えている多くは政権選択ということをものすごく主張し合っているのかなというところがあります。やはり今までの知事の主張では、やっぱり政権選択を目指して野党は政策パッケージを用意して戦うべきだという、そういうご説明があったと思うのですけれども、その中で政権選択ということが一つのテーマになっているということに関しては、知事はどのようにご覧になっていますか。

知事
 マスコミとしては、取材をしていろんな有権者の動きなどを見ていて、今回の選挙はこういう思いの有権者が多いから、これが争点であろうとか、今までになかったこういう有権者の声が聞こえたので、これが新しい争点であろうとかというのを取材に基づいて報道する分には全然構わないと思うのですけれども、私としてさっき述べたような分析をするということは、もう個々の政党や候補者の評価を不特定多数に伝わるような形でするということになってしまうので、この場では控えたいと思います。

記者
 もう一つ政策的なことで

知事
 それで繰り返すと、争点というのは有権者本位に考えれば一有権者一争点ということで、県民の皆さんはどんどん自分なりの争点というものを自分の中に作り上げていって、そして選挙に臨んでほしいなと思います。

記者
 ありがとうございます。もう一つ政策的なことで、消費税の増税の時期と、あと使い道ということが今回の選挙の争点になっているのと、あと同時に、政府として基礎的財政収支の平成32年度の黒字化目標というのがあったのですが、それが事実上達成が困難だという判断を選挙前に政府側で発表されているのですけれども、社会保障と消費税と基礎的財政収支の財政論だと思うのですけれども、この辺について知事は今どのようお考えとか、受け止めがあるか教えてもらえますか。

知事
 政党や候補者への評価ということと切り離して、今の日本が直面している経済社会情勢を地方から、岩手から見た場合に、やはり消費税を5%から8%に上げた時もさまざまな経済指標が悪化したのは事実ですし、今の日本というのが消費税増税に対して非常に脆弱な経済社会構造を持っているというところがあると思います。
 一方で、財政について心配する向きというのはあるわけですけれども、国は地方と違って、国としての信用創出ということができて、借金が増えたとしてもその借金のコントロールの仕方について、市場が評価すれば国債の価格は安定して暴落などせず、そして円の相場についても決して円安への暴落にならず、円の価値が国際的にも評価されているという状況の中では、借金を返していくということよりも日本の経済社会の脆弱性を補っていく、変えていく、そっちの方を優先させた方がいいのだと思います。

記者
 今の選挙の争点とか政策とは切り離して、国の経営、運営の仕方としては、ちょっと今岐路に立っているというか、あまり評価できないような状況になっていると、そう考えていらっしゃるのでしょうか。

知事
 評価モードに入るというよりは、評価するしないというモードで国に対峙するというよりは、地方、岩手から気付いたことは機会があればどんどん言っていくわけで、例えば、東京一極集中問題、人口の問題、地方創生の問題についても過去リーマンショック対策とか、さらに遡ればバブル崩壊対策とか、地方の財政や地方経済を厚くするような思い切った財政措置が行われた時に地方の人口流出というのは歯止めがかかり、人口流入の方が多くなる県も出てきたという例はあるわけで、そういうことをした方がいいと思っています。

記者
 衆(議)院(議員総)選(挙)のことなのですけれども、先ほど野党共闘のことについて、今回は破綻したけれども、諦めなくてもいいというようなご発言がありましたが、今回破綻ということになってしまったということですけれども

知事
 僕は、破綻とは一言も言っていなくて、2年前の岩手みたいな格好にはなっていないということしか私は言っておらず、ただそうするというのは、そう簡単なことではないですからね。だから、諦めてないということですね。

記者
 ということで、今後また選挙があった時にそういった野党共闘というのはもう一度あってもいいというようなお考えということでしょうか。

知事
 2年前の岩手で起きたようなことが日本全体で起こるということについて、諦めていないということです。

記者
 というと、また繰り返しになりますが、また再び野党共闘ということが起こった方がいいということですか。

知事
 いずれにせよ、日本国民の民意のど真ん中の部分というのは、今日から選挙が始まるのですけれども、何か疎外感といいますか、みんなでそろって全力でそこに向かっていくというような、いわゆる政治的な受け皿がないなという思いが有権者の間にはあるのではないでしょうか。ですから、そこに受け皿をつくっていくというのは、ある意味野党に限らず、今の与党にいる人たちも、少なくとも昨日まで与党がやってきたこと、そして主張してきたことの中には、世論調査をすれば半分以上が反対していることもあるわけで、そういったところを見直していく努力というのは、昨日まで与党をやっていた側にも求められているのだと思います。

記者
 今日、公示になったばかりなので、気が早いかもしれませんが、岩手選出の議員に対して、岩手県の抱える震災被災地の復興、地方創生などあると思うのですが、望むことは何でしょうか。

知事
 そこは(選挙が)終わってから考えて、終わってから言っていきたいなと思います。

記者
 現時点では、特にないですか。

知事
 そこはどういう人に当選してほしいみたいなことにつながってくるので、ちょっと今は控えたいと思います。

記者
 知事は政治家とか、知事とかという立場を抜きにして、一有権者としては、まだ実はどこに投票しようか決めていないニュートラルな感じと、今やりとりして感じたのですけれども、そういうわけではないのでしょうか。

知事
 普通の一有権者は、そういう思いを不特定多数に知られる形で表明したりはしないものでありまして、テレビカメラとか新聞記者さんがいれば、そっちに行かないで逃げるのが普通の人で、いろいろ駅前で物を配ったりする時の取材で目撃しているでしょう、何か配ろうとして、僕の後ろにテレビカメラとかいると避けて逃げてしまうみたいな。だから、今私が逃げるような答え方ばかりしていると思うのは、まさに普通の有権者たらんとしているということです。

記者
 わかりました。ありがとうございます。

広聴広報課
 以上をもちまして記者会見を終わります。
 

 次の定例記者会見は10月23日(月曜日)の予定です。

このページに関するお問い合わせ

政策企画部 広聴広報課 報道担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5285 ファクス番号:019-651-4865
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。