平成29年8月28日知事会見記録

ID番号 N58126

平成29年8月28日10時35分から10時57分

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いします。

知事
 「いわて若者会議」の開催についてです。9月3日、岩手の未来を創る担い手である若者が多様な意見を交わし、よりよい岩手の将来像について議論する「いわて若者会議」を盛岡市ななっくで開催します。若者会議では、県内で地域づくりや地域資源を活用した人材育成、移住促進などで活躍している3人の若者の皆さんの活動内容と、それぞれが描く岩手の未来の将来像などを発表していただき、よりよい岩手の未来について会場に集まった若者の皆さん、コーディネーターと私とのトークセッションを行います。
 今年度は、若者との意見交換を行って、岩手の将来像について若者としての意見を大いに発言していただいて、若者自身やまた広く岩手県民の幸福について、想いや考えを引き出したいと考えています。
 また、現在、岩手県庁の若手職員が県の施策領域ごとに「仕事・収入」、「子育て・教育」など5つのグループに分かれて、未来志向の政策展開に向けたリスクとチャンスをテーマに研究活動を行っており、その中間発表も行って、参加している若者との意見交換を行います。なお、当日は岩手県公会堂地下にオープンしたいわて若者カフェも開放して若者会議の様子をニコニコ生放送で放映します。
 以上です。

広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
 それでは、今の発表事項について各社から質問があればお願いします。
 次に進んでよろしいでしょうか。

記者
 今の説明でもあった若者カフェというのは、特にも会議の中で提案があって実現したものだと思うのですけれども、特に今回また1年経たずに開催するわけですけれども、何かまた新たに期待しているものというのが知事からあればぜひ教えてください。

知事
 いわて若者会議というイベントと、それから若者カフェというそういう事業が相乗効果発揮して広く若者活躍支援ということが進んでいけばいいなというふうに思います。

記者
 若者自体が先行していろいろやっていく動きもかなり顕著になってきたのかなと思うのですけれども、若者カフェはそろそろ本格化するのでしたでしょうか、どうでしたか。

知事
 そうですね、詳しいスケジュール的なものはまた後ほど発表できるのではないかと思います。

幹事社
 では、発表事項以外について、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 先ほども(台風災害復旧・)復興推進本部員会議がありまして、あさって30日で台風10号災害から1年ということで、さまざまこれまで県も防災体制の強化などを取り組んでこられたかと思いますが、改めて1年経つことについての所感と、あと、今後の防災の強化について、今のお考え、どう取り組んでいかれるおつもりかをお聞かせ願います。

知事
 去年の台風第10号による災害では、21人の方々が亡くなられています。そして、お二人の方が行方不明となっていて、犠牲になられた方々に改めて哀悼の意を表したいと思います。
 県としては、関係機関による洪水減災協議会の設立や風水害対策支援チームの設置、要支援者施設における避難計画作成支援などに取り組んで、このような被害が繰り返されることのないようにと努めてきました。
 また、発災直後から被災した道路・河川の復旧、応急仮設住宅の建設、被災した企業の復旧支援などにスピード感を持って対応し、被災した市町村と連携しながら国に対して必要な財政措置などを要望してきました。この結果、昨年末には応急仮設住宅が完成して避難所を閉鎖することができ、今年の3月には被災地の復旧・復興の象徴となる龍泉洞の再開と、4月には道の駅いわいずみの復旧など、復旧・復興に向けた動きは確実に進んでいるというふうに捉えています。
 被害が特に大きかった宮古市、久慈市、岩泉町では災害復旧工事の発注率が7月末時点で約30%と今後災害復旧工事の発注が本格化する見込みでありますが、マンパワーの確保など引き続き被災市町村と連携しながら一日も早い復旧・復興に向けて取り組んでいきたいと思います。

記者
 今もお話ありましたが、(復旧)工事であるとか1次産業、あるいはなりわいの部分というのはまだこれから、岩泉ヨーグルトも10月から(再開)ということで、あと、農地の復旧もまだ今年度で完了していない部分もあるということで、1次産業あるいはなりわいの部分というのは今年、年内あるいは来年以降という部分も出てくるかと思うのですが、その辺りどう取り組んでいかれますか。

知事
 そうですね、被害が大きかったので、復旧工事は今年度も進めていくというような格好ですので、本格的には来年度からどんどん軌道に乗せていくような感じかと思いますけれども、早く復旧しているところもありますし、特に商工関係はいち早く生産販売などできるようになっている会社、商店もなどあって、全国各地でさまざまフェアもしていただいたりしていますので、早く軌道に乗せられるところはなりわいの再生ということをどんどん軌道に乗せていきたいというふうに思います。

記者
 私も台風の関連でお伺いしますが、先ほどもお話ありましたけれども、工事の発注が3割程度というお話がありました。間もなく1年というわけですけれども、現在の復旧の進み具合というのについて、知事はどのように捉えていらっしゃるかというのをお願いします。

知事
 復旧箇所が大変多く、また、発注に当たってもそれぞれ設計とか、測量とか、また計画等々いろんな準備が必要なので、そういったところは去年の発災直後から国による災害の実態調査から始めて迅速にやっていただき、その後の復旧作業もまず迅速に進んではいると思いますけれども、まだまだこれからだということであります。

記者
 まだまだこれから本格化するということだと思いますが、いろいろと先ほども応援職員の話であるとか、またこれから資材の不足という問題もあるかもしれません。今後復旧を進めていく上で課題となっていくという、どこが重要かと認識されているかという点を教えてください。

知事
 マンパワーの確保は、いまだ課題だなというふうに思っています。あとはそもそも集中豪雨災害としては非常に広域で、また、道路、河川等の被害箇所も多いというところが構造的な課題なのですけれども、そういう意味では重ねて災害が発生するとまた大変なので、今後重ねて災害が発生しないことを祈りたいと思います。

記者
 まだまだ内陸とか、県内の支援というのも必要になってくるかと思いますが、その点で間もなく1年ということで、訴えたいことというか、呼びかけたいようなことがあればお願いします。

知事
 今回の(災害から)丸1年というのは、改めて去年の災害のことを振り返っていただいて、そしてその後の復旧状況を知っていただくいいチャンスだと思いますので、県内はもちろん全国的にも注目してほしいなというふうに思います。

記者
 先ほど別の記者から質問があった点で引き続きちょっと聞きたいことがあるのですけれども、マンパワーの確保が課題だと思っているとさっき知事は述べられましたが、この課題については今後どのように解決していこうというふうに考えていますでしょうか。

知事
 東日本大震災津波からの復興の方でも同様の課題を抱えているのですけれども、やはり丁寧に現状を発信して、そして、直接派遣可能性のあるところに当たっていくということが大事でありまして、そういう発信と、それから営業活動といいますか、お願いの活動をしっかりやっていくということだと思います。

記者
 それは震災と同じように国や他の都道府県からというふうな認識でよろしいですか。

知事
 県内も含めて、基本的には他の市町村からなのですけれども、他都道府県なり市町村については都道府県を通じてもお願いしていきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。もう一点は、岩泉町の今進められている防災のまちづくりなのですけれども、輪中堤などを含めた今後の計画、今、住民の方と住民説明会が進められていて、住民の方からいろんな意見が出てきています。その意見を踏まえて、今後岩手県としてどのように岩泉のまちづくりを進めていきたいでしょうか。

知事
 住民の皆さんからの意見が出てくる前提として、まず県の事業については県の計画をあらかじめ住民の皆さんにも説明しながらやっていて、いろんな意見があればどんどん出していただきたいと思います。そして、その意見について県と住民の皆さんと一緒に検討し、もとの計画を変更した方がいいとなれば、それはどんどん変更していくわけでありますので、そうやって先端、最新の技術的な情報とか、地形等に関する科学的、技術的な知見は県の方にあるのですけれども、でも長年住んでみての実態、それから過去の歴史のようなこととか、そういうのは住民の皆さんの方がよくご存じのところもあるので、そういう知恵を結集して安全の確保を図っていきたいと思います。

記者
 同じく台風10号の関連で質問なのですが、昨年の台風10号では岩泉町の認知症グループホームの楽ん楽ん(らんらん)が被災をして入所者9人全員が亡くなるという大きな被害がありました。今日の本部員会議でも報告がありましたけれども、県内の洪水浸水想定区域内の社会福祉施設のうち、水害への対策計画が未策定だったり、不十分な施設というのが154カ所、28.2%あると。昨年11月の67%よりは改善しておりますけれども、まだ154カ所あるという実態がありますけれども、今後の福祉施設の防災対策の整備の必要性についてはどのように感じていらっしゃいますでしょうか。

知事
 (非常災害対策)計画を立てること、また、(避難)訓練をすることは大変重要なので、まだ計画を立てていないところ、訓練をやっていないところは早くやってほしいと思っています。そのためのいろんな情報とか、ノウハウは県からも提供しますし、また、既に計画を作ったり、訓練をやったりしているところの(取組を)事例集のようなものを県でまとめたりもしてますし、そういったサポートを活用しながら主体的にそれぞれ事業者の皆さんは計画、訓練を進めてほしいと思います。

記者
 すみません、ちょっと質問を変えさせていただきます。昨日投開票がされた茨城県知事選(挙)についてお伺いしたいのですが、自公が推す新人が7選を目指す現職を破り、初当選されました。自公の候補が勝ったということで、今後の国政に与える影響と、もう一つのテーマになったのが多選批判だったと思います。この点について、知事のお考えをお願いいたします。

知事
 仙台市長選(挙)など、他の国政における与野党対立の構図がはっきりするような選挙に比べると、いま一つ国政における与野党の正面からの勝負というような形にはならなかったのではないかなと思っております。
 一方で、現職の方の7選目ということで、それでいいのかということが大きなテーマになっていて、第3の候補の方もそこを批判して一定の票を取ったということもあり、今回現職の方の7選についてはノーという結論が出たのですが、ただ多選の是非については、他に立候補者がいなければ、もうその人、現職しかいないということになってしまうわけですし、どういう人が立候補するのかとか、いろんな地域事情によっても違ってくるのではないかと思いますし、今年兵庫県で5選目の現職の方の選挙で現職の方が当選しているのですけれども、来年またたしか5選目を迎える今4期目の現職の方の任期が満了するということがこの後幾つか続きますので、その辺の様子も見てみなければならないのかなと思います。

記者
 私も今の話の関係で、多選というのは今おっしゃったように地域事情とか、何期かやっている方の実績というか、どういう政策をしてきたかということでも言われることだと思うのです。知事としては、今の話からお聞きしたいのは、多選の弊害というのは必ずしも長くやっているとだめだということではないという、そうとってもいいのですかね、どう思われますか。

知事
 地域事情とかもあって、一般論は難しいと思うのですけれども、私自身も10年を超えて知事をやらせていただいている中、いわゆる多選の弊害と言われているようなワンマンになるとか、聞く耳を持たなくなるとか、あるいは惰性で流れていくとか、そういったことがないようにと努めているところでありまして、自分としては自分自身について多選の弊害ということが起きないよう努めるということかなと思っています。

記者
 そうすると、5期だからイコール多選の弊害があってというようなことではないですよね、4期だからとか、何期だからと。

知事
 論理的に言えば、多選の弊害と言われているワンマンとか、聞く耳を持たないとか、惰性で流れるというのは、1期目の最初からそうなる人も論理的にはあり得るわけであって、要は何期という数字の問題ではなくて、リーダーとしてのそういう悪いところがないようにしていくということが事の本質かなと思います。

記者
 知事がおっしゃったように来月でちょうど任期折り返しということですけれども、改めて、まだ今のところは4期目うんぬんとかという話はまだ何もないということでよろしいのでしょうか。

知事
 全く頭の中は白紙の状態です。

広聴広報課
 以上をもちまして記者会見を終わります。
 

 次の定例記者会見は9月4日(月曜日)の予定です。

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