平成28年8月29日知事会見記録

ID番号 N48251

平成28年8月29日10時30分から10時56分

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。本日は知事からの発表はございません。

幹事社
 本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 今週末、民進党の代表選が告示になります。今の報道によると蓮舫さんと前原さんが出馬の予定だそうです。野党第一党の民進党の代表というのは、今後の国政上、どういう展開になっていくかを占う大事な代表選挙だと思うのですが、これに関して知事にご所見等を伺えればと思います。

知事
 私が考えますには、二大政党制あるいはそれに近い二大勢力で政権を競い合うような体制においては、野党は与党以上の政策パッケージというのを提示して、そしてそこに支持を集めて政権交代を実現するということをしてもらわなければなりませんので、この21世紀、現代にふさわしい経済、社会政策でありますとか、また、外交、安保政策でありますとか、さまざまな新しい技術や新しい社会関係を生かした新機軸でありますとか、そういうのを代表選の機会にどんどん示して磨きをかけてもらって、そして、そういうのをこの人なら一番力強く推進していくだろうという人が代表になればいいなと思います。

記者
 ありがとうございます。その中で、蓮舫さんが会見で述べた言葉が党内外でちょっと波紋を呼んでいるという、岡田現代表のことについて、面白みのない人間うんぬんを言ったことがあったのですが、政治家の発言としてそれをどのようにお考えになるかというのをお聞きしたいのと、その発言でのユーモアというのはどういうふうにあるべきなのか、知事はどのようにお考えになりますか。

知事
 身内のことについての発言ですから、いろんな表現の仕方があっていいのではないかなと思います。ユーモアというのはにじみ出てくるものですから、あまり意図的にこういうユーモアがいいとか、こういうユーモアを目指せとかあまり考えない方がいいのではないかと思います。

記者
 ありがとうございます。あともう一点ですね、政務秘書についてお伺いします。今までお聞きしていますけれども、今、国体が始まりますし、県議会の方も定例会は国体・障害者スポーツ大会後になる予定だと思います。そういう中では、まずは国体の成功ということに全力を挙げるということで、政務秘書の人選等はその後ということになるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

知事
 生身の人間の人事に関することですので、機械的にいつまでとか、形式的にえいっと決めればいいというものではないので、なるべく早く決めたいとは思っているのですけれども、まだちょっと(今皆さんに)お知らせできるような状況にはないというところです。

記者
 あと政務秘書のことをずっとお聞きしていたのですけれども、改めて議会でも一時期出ていた副知事を二人置いた方がいいのではないかというような声があったり、どうするのかというやりとりあったと思いますが、今の時点での副知事の人数についてはどのような考えか、改めてお聞きします。

知事
 これは、県組織全体として力を発揮していく中での体制の作り方であったり、またそこでの適材適所な人の配置であったりしますので、そういう意味では今直面する諸課題に対してきちっと対応できるような体制になっていると思っています。

記者
 そうすると、ちょっと時期を忘れましたけれども、今まで一人になってからと基本的にスタンスは変わっていないということで受け止めましたが、いいでしょうか。

知事
 今現在直面する課題にきちっと対応し、県政を進めていくことができる体制であると考えています。

記者
 いわて国体なのですけれども、萩野公介選手らメダリストが続々いわて国体への参加、出場が決まりましたけれども、改めて残り約1箇月となりますけれども、知事の所感と、あと、盛り上がりへの期待というのを教えていただけますか。

知事
 世界一を争うような人たちが参加する国体ということで、大いに盛り上がるのではないかなというふうに思います。岩手にとって特別な国体であると同時に、日本全体にとっても特別な国体、東日本大震災復興の架け橋「希望郷いわて国体」という、そういう趣旨からいってオリンピックに出る選手の皆さんがこぞって水泳競技では参加してくれるというのは大変うれしいですし、本大会の方もオリンピック選手がどんどん参加してくれれば一層盛り上がると思いますし、岩手の選手団の方も今週には結団式をやりますので、総合8位以内という目標を達成できるように、また、その中でもより高い順位が実現できるように頑張っていきたいと思いますし、開会式はじめイベントでありますとか、また、宿泊とか、輸送とか、そういった準備も本番に向けてしっかり進めていきたいと思います。
 また、ボランティアとしての参加や、それから応援など会場への参加、そして文化プログラムとか、国体・大会プラスのイベントでありますとか、全ての県民が何らかの形で参加できるような格好にはなっていますので、見るだけでも一生の思い出になると思いますし、できるだけ深く参加、参画してもらえるように県民の皆さんには改めて呼びかけたいと思います。

記者
 先週の台湾の訪問の関係でお伺いします。東北の知事と観光PRした翌日に中華航空の副社長と会談されたと聞いています。季節定期便の就航を要望されたと思いますが、定期便の実現に向けて知事はどのような感触を得られたのか、感じられたのか、その点を教えてください。

知事
 社長さん、会長さんが交代し、新体制になって初めて会社を訪問し、トップクラスの人たちとさまざまやりとりをしたのですけれども、まず、台湾花巻間の定期便の運航を共通の目標にしていこうということを確認できたのは良かったと思いますし、また、春、秋のいわて花巻空港への観光ニーズというのは、やはりしっかりそういうのはあるということも確認できて、いかに他の季節も増やしていくかとか、それからインバウンド、アウトバウンド双方向確保していくかとか、前の体制でも共有していた課題とかビジョンとかなのですけれども、それを改めて確認できたことは良かったと思っています。
 定期便化については、11月末ごろまでに結論を出すべく協議を重ねていこうということで、岩手県と中華航空が一つのチームになっていろんな課題を解決あるいは克服しながら定期便化を目標として進んでいこうということについて、より具体的なことに一緒に取り組んで作業をしていく、作業の量が増えて、より緊密なパートナーみたいな関係になってきているなと思います。その背景には円高、ひところに比べれば、1米ドルに対して100円程度という水準に円が高くなっているということが台湾から岩手への観光ということでは大きな課題になるわけですけれども、それを乗り越えていくために、より緊密に連携していこうということで、そういった意味ではより手応えが感じられるような関係になってきているかなと思います。

記者
 11月末ごろまでに結論を出すというお話だったということですが、その11月に向けて協議なのか、こちらから働きかけなのか、今後具体的にどのような働きかけしていくお考えなのでしょうか。

知事
 これは本社、台北の支社、そして東京の方の日本支社それぞれと県側の担当が必要に応じ、緊密に協議を重ねていくということで進んでいきます。

記者
 11月までに、今回トップセールスということで、メーンは観光PRの方でしたけれども、改めて社長であるとか、会長であるとか、会いに行くとか、そのようなお考えもあるのでしょうか。

知事
 機会があれば会いたいとは思うのですけれども、今回も謝社長と会う予定はあったのですけれども、急遽立法院の方に呼び出しがあって、会う予定だったのですけれども、会えなくなったりとか、そういう先方の忙しさ、また、台湾全体の中で果たしている役割の大きさもあって、一方、こちらは国体・障害者スポーツ大会がありますし、それに伴う行幸啓、行啓、お成り対応という、これは国体・障害者スポーツ大会の一環でありつつ、復興の現場や、また、岩手が取り組んでいる諸政策の最前線を皇室、皇族の皆さんに見ていただくことで全国民にアピールするという大きい仕事がありますので、機会があれば、そういう中でチャンスがあれば会いたいとは思っているのですけれども、ちょっと難しいのではないかなと思います。

記者
 今の台湾のお話に絡んでなのですけれども、仙台空港が民営化されて、どんどん台湾便が増えていて、先日もトランスアジア航空が定期便の就航を発表したことで、仙台台北線が毎日運航されるということになりまして、仙台空港との差別化というか、仙台だけではなくて他の東北各県の空港もあるわけで、そこも当然、さまざま台湾からの誘客ということを見込めば自分たちのところの空港に定期便なり、定期チャーター便を運航させたいというのは当然あると思うのですけれども、その辺との花巻との差別化というのを今後本格的に考えていかなければいけないのではないかと思うのですけれども、その辺りどのようにお考えでしょうか。

知事
 さっき花巻空港、春と秋のニーズはしっかりしたものがあるというようなことを言いましたけれども、これは桜と紅葉を中心としたニーズになりますので、そこは宮城県とはシーズンがずれますし、北東北独自の桜のシーズン、紅葉のシーズンというのはあって、関連した北東北独自の観光、回る場所というのはいろいろあるわけでありますので、そのための空港としてはいわて花巻空港がやはり便利であるという、いわて花巻空港の強みというのは、それはそれとして変わりませんので、それを生かしていきたいと思います。東北全体として台湾からのお客さんを増やしていく中で、パイ全体が大きくなる中で岩手もパイを増やしていくというふうにできればいいと思っています。
 また、もともと東京の方の空港に入って、そこからバスで東北にばっと北上し、岩手の方も回って帰るというような台湾からのお客さんというのが結構ある中、仙台空港に入ってそこから岩手の方も回ってもらえば、東京入りよりもより便利、岩手に来るのに便利になるでありましょうから、そういう意味で仙台空港が台湾との関係で発展するというのはいいことだと思っています。

記者
 明日の夜からあさってにかけて台風10号、北日本には上陸となれば初めてということで、最大級の警戒が必要とされています。岩手県は、この台風10号に対する体制、例えば増員とか、その辺りどのようにお考えでしょうか。

知事
 けさの庁議でも台風10号の備えをしっかりしようということを確認しました。過去、このくらいの強さの台風でありますとか、あるいは低気圧でありますとか、岩手の沿岸地方、仮設住宅関係でありますとか、その周辺で土砂災害でありますとか、被害は出ていましたので、やはり何らかの被害があり得るものというふうに警戒して対応しなければならないと思っています。市町村、県、しっかり連携しながら対応していきたいと思います。

記者
 今のところの予定としては、明日、北海道・北東北知事サミットが予定されております。テーマとしては、北の「健康長寿圏」づくりについて意見を交わされるということですけれども、現時点で知事として岩手県としてはどういった意見を話をして、どういうふうな場にしたいと考えていらっしゃいますでしょうか。

知事
 岩手県も「脳卒中死亡率全国ワースト1からの脱却」とか、あと、いわて国体・障害者スポーツ大会を契機とした健康増進、体力向上と、それで、わんこダンスを踊るとか、いろいろ独自の取組もやっていますので、そういったことを紹介しながら、かつ、月に1回「いわて減塩・適塩の日」を岩手で設けているのですけれども、そういう意識啓発的なものは複数道県で一緒にやったりすると、なお効果があるのではないかなというような話もしたいなと思っています。

記者
 その中で、意識共通として北海道・北東北、どういうふうに取り組んでいきたいと、もう少し具体的に教えてもらってもよろしいでしょうか。

知事
 そこは本番で話していくことではあるのですけれども、共通の課題にそれぞれ一生懸命取り組む中で、共通の政策というのもあるので、減塩・適塩のレシピ集とか、そういう取組も、その内容は共有できるものではないかと思いますし、そういう意味でそれぞれの独自の取組を発表し合いながら一緒にやれることを見つけていくというのが大きなテーマかなと思います。

記者
 先ほどの台湾のインバウンドの関係と絡みまして、外国人観光客のインバウンドの話なのですけれども、岩手は広いもので、一関とか釜石とかといった県南の部分と県北の部分というのは、先ほどの北東北三県の話もありましたけれども、ちょっと分けて考えた方がいいのかなと思ったりする時もありまして、いわゆる青森、秋田空港というのは羽田便がありまして、羽田からワンストップで外国人観光客が来れると。ただ、やっぱり花巻空港だとちょっと遠いかなというところもあったりして、いわゆる北東北三県の空港同士の連携というか、いわゆる周遊をかけるに当たっての戦略みたいなのを十和田八幡平国立公園のブランド、観光地化ブランドの認定もありましたことですし、もうちょっと具体化進めていくみたいな方針であるとか、戦略みたいなのをお聞かせいただけると。

知事
 最終的に具体的な旅行コースというのは民間の事業者さんが作って旅行代理店でありますとか、交通機関でありますとかが設定し、それを商品として売っていくことになるわけですけれども、それを促すような取組は北東北三県での連携という枠組みもいろいろありますし、また、岩手県も4つの広域振興圏に分けて、十和田八幡平国立公園を軸にした三県の連携は盛岡広域振興局の方でやっていて、一方、平泉に来る人たち、宮城の松島にも行き、山形の山寺にも行くというような観光については県南広域振興局の方が取り組んでいたりとかしますし、そういうふうに今回、台湾に東北六県プラス新潟で行って感じたのは、消費者サイドはそうやってまとまって来てもらう方が都合がいいと、どこか一つの県に的を絞って観光する人というのはあまりいないわけでありまして、やはり台湾から東北方面に来る観光客は、まず大体複数県を回ることが多いわけですから、それに対応していくような努力をこちら側の方でもやっていく、やはり消費者目線でこちらの対応も考えていかなければならないと思います。

記者
 消費者目線というのはものすごく重要な部分だと思うのですが、ただ、民間側からのボトムアップという部分ももちろん大事だと思うのですけれども、県同士の枠組みみたいなところは基礎自治体であるとか、民間事業者であるとうまくいかないところもあったりするのかなと思うので、その辺のトップセールスというのはどういうふうに考えているのかなと。

知事
 オール東北については、東北奥の院という東北全体ぐるっと回る周遊コースを、あれは行政サイドが、厳密には東北観光推進機構という官民連携の団体としてですけれども、作って提示したりしていますし、今年、今年度は東北としてインバウンドを増やしていこうということを行政の間でも、各県の間でも取り組んでいこうと確認しながらやっていますので、その中で北東北にウエートを置いた一つのテーマ、あるテーマ、特定のテーマでのコース設定とか、そういうのは県同士の連携の中でいろいろやっていきたいと思います。

広聴広報課
 以上をもちまして記者会見を終わります。

 次の定例記者会見は9月5日(月曜日)の予定です。

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