平成28年7月25日知事会見記録
ID番号 N47528
平成28年7月25日10時30分から10時52分
広聴広報課
ただいまから記者会見を行います。本日は知事からの発表はございません。
幹事社
本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はございませんので、各社から質問があればお願いします。
記者
先週末の23日、平野達男さんの自民党の入党が正式に決定となりました。これについて、まず知事の所感をお聞きしたいのと、併せて県内の政党所属の国会議員さんの数が選挙区、比例含めて自民党が5、野党が4というふうに自民党が上回る状態になりました。これについてのご感想等をいただければと思います。
知事
自民党入党ということが3年前の参院選の民意に反することであるという話は既にしたのですけれども、それでも入党ということで、そうなってしまうとあとはもう何も言えないという感じがしております。
記者
党所属国会議員の県内での勢力図の変化についてはいかがでしょうか。
知事
岩手の勢力図もそうですけれども、全国的にもこれで自民党が参院の過半数とか、あとは安倍政権が言う憲法改正に賛成な政党が3分の2とか、ただそうはさせないというのが7月10日の参院選の民意だったと思うので、7月10日の参院選で示された民意、それは岩手においての政党勢力関係もそうですけれども、7月10日で示された民意に反する形にはなっていますよね。
記者
そうすると、自民党県連の方で23日の参院選の総括で野党に見習うべきところがあるというような話もあったり、片や2009年の政権から下野したとき以降に比べて、党勢は巻き返しているというふうな手応えのような総括も出しておりまして、知事がおっしゃることに反するような捉え方もされているようなのです。先週の会見でも知事からは、まだまだ発展途上で野党勢力に関しても努力は必要というような趣旨の話がありましたけれども、引き続いて今のに加えて、もう少しちょっと県内の勢力図が次は衆院選ですかね、先にある国政選挙としては、どういうふうな県政界の動きになっていけばいいか、あるいはなっていくと思うか、どのように捉えますか。
知事
政党がそれぞれ自己認識、今、自分たちがどういう状態にあるかということをそれぞれが分析し、そして、これからこういうふうにしていこうとそれぞれ政党が方針を決めていくというのは、それぞれの政党の自治の問題でありますので、その政党の中のことについてとやかく私からはありません。いずれにせよ、民意というものが大事なのでありまして、岩手県民がどういう政治を欲しているのかということ、これを日々のやりとりの中からしっかり双方向的に民意に働きかけながら政党も成長し、そしていい岩手に、そしていい日本にしていってほしいなと思います。
記者
ありがとうございます。あと、また先週聞いたことを別件でもう一つお聞きします。政務秘書に関してですが、その後、進展はございましたでしょうか。
知事
まだ具体的に誰というところまで話は進んでおりません。
記者
ありがとうございます。もしよければちょっとまた別の件で、「ポケモンGO」が日本でも配信開始になりましたけれども、知事のご関心、あるいはやってみたということはございますでしょうか。
知事
自分ではやってはいません。岩手県はIngress(イングレス)と連携した地域振興ということを今まで取り組んできて、「ポケモンGO」でもIngressでポータルになっているところが「ポケモンGO」でもいろいろ出てくるところに使われているらしいということもあるので、そういう意味では、今まで岩手県が取り組んできたことが大きく実を結び、岩手の観光振興や地域振興にもつながっていけばいいなというふうに思っています。
記者
一方で、いろいろ立ち入り禁止区域内に入ってしまうとかという現象が起きていて、岩手ではまだ大きくはないのかもしれませんが、各地で起きている中で、そして、夏休みになって人の移動が多い時ということになりますけれども、何かそういうことで懸念とか、あるいはこうした方がいいのではないかと思うということがあれば。
知事
「ポケモンGO」がなくても歩きスマホというのは危ないし、スマホの使い方については、よく気をつけて使っていかなければならないということはあったわけですので、「ポケモンGO」をきっかけに、改めてスマホを安全に、そしてマナーよく使うという、そういう意識がこれをきっかけに高まればいいなと思っています。
記者
先ほどの平野氏の関係でちょっと伺いたいのですが、入党してしまったので、もう何も言うことはないという話でしたが、例えば、平野氏のこれまでの近年の変遷というか経歴を見ますと、まずは民主党から離れて無所属になったと。この時に平野氏が一つ訴えていたのは、要するに復興というのは政党の垣根を越えて取り組むものだから無所属の方がいいということで3年前に立候補したと。去年の知事選の時には、自民党の推薦を得ないのかという話で、自民党とは政策が違う、一致しないので、推薦は得ないと。ただ、県政の流れを変えるということで連携ができるのであれば、それはしたいという話をしております。
今日、午後に会見を開いて説明するのですけれども、政策が一致を見るのはなかなか難しいという話をしていたようですけれども、結果的には推薦以上に、これは入党するということですから、推薦以上に一体感を持って活動すると、この辺りはどのように受け止められますか。
知事
今、聞いていてもよくわからなかったのですけれども、いろんなことを考えたり、しゃべったりするのは自由なのかなとも思うのですけれども、要はやっぱり民意を大切にしてほしいなということですよね。ということで、言うことはないということではなくて、何も言えないという状況でありますので、よう言わんわということですよね、関西弁というか、大阪弁で言うと。
記者
ありがとうございます。政治家というのは、言葉の重みというか、発言の重みというか、それは非常に大事なのだろうと。要するに、これは有権者との約束でもあるし、これが政治に対する信頼を確保するということもあると思うのですが、今日、午後にどういう説明をするかですけれども、平野氏に限らず、あるいは発言を、あるいはこれまで語ってきた信条をひっくり返すというような発言をするという政治家が少なくないという印象を受けるのですけれども、知事は今の政治状況について、その辺りどう受け止めますか。
知事
ここ20年、「改革の政治」というのが宮沢内閣不信任案可決、そして、その後の解散総選挙から非自民、細川連立内閣ができて、以来、国民は政治の改革、新しい政治というのを常に求め続けていて、そういう民意にかちっと対応する政党とか、あるいは個人が選挙で躍進するような流れがあったと思うのですけれども、選挙で当選した後に、選挙の時の約束をたがえたりとか、スタンスを変えてしまったりとか、特に顕著なのが非自民、反自民で選挙で当選して、しかしその後、そのスタンスを変えて、自民党に入党ということが20年前から起きていて、それでなかなか日本の政治が20年間「改革の政治」というのが実を結ばない。それがそのまま日本の失われた10年、失われた20年ということに重なってきているので、日本国民には20世紀から21世紀、大きく転換する世界情勢とか、あとテクノロジー水準とかに合わせて日本を変えようとする意思と変える力は国民にはあるのですよ。ただ、それをきちっと受け止めて、政治の場で実現していくという点において足りないところがあるし、まして逆行するような動きをする政治家がいるということが日本が直面している大きな課題だと思います。
記者
ありがとうございます。平野氏の今までの経歴はさておき、2年前の衆院選挙で与野党衆議院議員全員当選してほしいとおっしゃった知事でもありますので、今回、自民党の国会議員になった平野氏に対して何か期待するところはありますでしょうか。
知事
そこがよう言わんわという状況なのですけれどもね。
記者
ちょっと話は変わるのですけれども、JR山田線の関係で、JRの方でスケジュールを示しまして、来年10月ごろに一応復旧するということで、人の流れであるとか、観光面であるとかで一つよかったなという部分だと思うのですけれども、影響についてどういうふうに捉えていらっしゃいますか。
知事
三陸鉄道の取締役会とか、総会とかがあったのですけれども、そこでの報告ではやはり、山田線が鉄路として盛岡宮古間が結ばれていないことで、三陸鉄道を利用するお客さんにも影響があるということを聞いていましたので、やはり復旧してもらうことが三陸鉄道にも好影響を与えますし、岩手沿岸、ひいては岩手全体の観光にも復旧ということがいい影響を与えるのだと思います。もちろん通勤、通学、通院とか、そういった日常生活に関する点でも利便性を早く取り戻してほしいなというふうに期待します。
記者
一方で、現在、盛岡宮古間で横断道路を建設していて、もともと乗客数の少ない路線ではあったと。今回みたいな事故が今後一切起きないとは限らなくて、そういった時にまた廃線といった見通しみたいな声が出てくるということもあり得ると。そういった意味で、道路と線路の相乗効果みたいな戦略も練っていかなければならないのではないかなと思うのですが、その辺はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
知事
今回、山田線の盛岡宮古間、その途中でああいう事故が、災害が起きたわけですけれども、JR東日本さんの方からは、直して再開させる、復旧して再開させる以外の選択肢みたいなのは全然気配すら漂ってこなかったので、そこはやはりあの路線というものはきちっと直して運行し続けるものだという、そういうJR東日本さんの覚悟のようなものを感じています。これは、三陸鉄道を東日本大震災の後、全線運行再開させる決断をして実際そうした時にも議論されたことではあるのですけれども、鉄道か道路かという選択の問題ではなくて、やはり鉄道と道路とそれぞれ果たす役割が違いますし、そして、相乗効果ということもあって、地域振興、また観光振興などの産業振興ということにも役立つわけでありまして、この道路の持つ特性、鉄道の持つ特性それぞれを生かし、活用しながら地域を盛り上げていくということが大事だと思います。
記者
わかりました。もう一点、別なのですけれども、内陸避難者に関してです。災害公営住宅を内陸に建てるというのに当たって、沿岸の災害公営住宅というのは大体2018年度中には完成させると。そういったところで、場所であるとか、規模であるとか、そろそろガイドラインがなければ、かなりぎりぎりのタイミングになるのではないかなと見ているのですが、そもそもアンケートを取った時に今年度初め辺りにはそういったところを示したいというお話だったと思いますけれども、この遅れというのはどういうふうに見ていらっしゃいますか。
知事
もともと締め切りありき、日にちありきの事業ではなくて、内陸に避難されている被災者の方々に寄り添いながら、また、沿岸被災地の市町村の復興のプロセスとの関係もあって沿岸市町村とよくよく調整しながら進めていくことでありますので、そういうやるべきことをきちっとやりながら進めているというふうに考えています。
記者
避難者の方からは、ちょっと不安の声も出ているようなのですが、その辺は安心させるような言葉があるといいのかなと思ったりするのですが。
知事
そこは安心してください。
記者
それは安心してください、造りますからということですか。
知事
それぞれの希望に添った形できちっと県と関連市町村で調整をしていきますということです。
記者
本県も含む十和田八幡平の国立公園が、環境省の外国人観光客誘致に向けたモデル地区の対象エリアになっていて、今日、決まる見込みですが、それについての知事のご所感と、今後、八幡平エリアの外国人に対する観光誘致に向けて、知事の考えを一つお聞かせください。
知事
岩手県としても、関係する県と一緒に国への働きかけをずっとやってきていますし、国立公園としても古い実績のある国立公園で、また、訪れる観光客の数も結構あるところですし、今後、インバウンドへの対応ということについても、地域としても、そして関係の県としてもやる気と能力を持っている国立公園なので、そういったところをご理解いただければかなり見込みあるのではないかなと思っていますので、いい決定がなされることを今、念じています。
記者
仮の話でちょっと恐縮なのですけれども、エリアに認定された場合は、それを活用して県として今後もさらに力を入れていくというお考えはありますでしょうか。
知事
そうですね、八幡平市長さんと一緒に台湾に行ってPRをするなどということも既にやっているところですけれども、台湾以外にも広くインバウンドの観光客を増やしていくということを軸にしながら岩手、北東北、ひいては東北全体の牽引役、観光の牽引役になっていくような形で進めていきたいと思っています。
幹事社
幹事社から一点お願いします。大相撲で錦木関が県出身としては久しぶりに幕内で勝ち越しをしたわけですけれども、これに関しての知事の所感をお願いしたいと思います。
知事
幕内での勝ち越しというのはそう簡単なことではないので、今回、それを成し遂げたこと、本当にすばらしいと思います。9勝6敗ですか、堂々の勝ち越しです。また、相撲内容も押して、押して、それで押し出したり、寄り切ったりですか、非常に相撲らしい相撲、あるいは岩手県人らしい相撲という感じもしますので、岩手の郷土力士としてますますの活躍を期待します。
広聴広報課
以上をもちまして記者会見を終わります。
次の定例記者会見は8月1日(月曜日)の予定です。
このページに関するお問い合わせ
政策企画部 広聴広報課 報道担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5285 ファクス番号:019-651-4865
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。