平成28年7月19日知事会見記録

ID番号 N47337

平成28年7月19日9時45分から10時24分

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。本日は知事からの発表はございません。

幹事社
 本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 東京都知事選が先週告示になりました。候補者21人いらっしゃって、主に3人の方を中心に戦いが展開されているようですが、候補者の顔ぶれ、政策等そろった上で、達増知事としては、どのように知事選を関心を持ってご覧になられるでしょうか。

知事
 増田寛也さんについて、小池百合子さんが出て、そして、野党統一候補が出るような状況になれば立候補しないのではないかというお話を前回したのですけれども、結局そういう構図の中で立候補されていて、どうも増田寛也さんらしくない選挙の形になっているのかなと思います。野党統一候補の鳥越候補との関係で守旧派というようなスタンスになっていて、また、自民党分裂の中で、小池候補との関係でも守旧派というような構図になっていて、岩手県知事時代、改革派知事ということで評判だったわけですけれども、二重に守旧派の位置付けになるような構図の中で苦戦されているのかなと思います。

記者
 ありがとうございます。あと、今のお話にもあった野党統一候補が鳥越さんということなのですけれども、知事も参院選では野党統一候補の方を応援したという経緯がありますけれども、鳥越さんが出ているということに関しては、どのような所見、所感をお持ちでしょうか。

知事
 3人の東京都知事さん方がそれぞれの事情で任期途中で辞められて、そして都知事選になっているという中で、かなり都政を刷新していかなければならないという東京都民の皆さんの思いを都民党的なそういう力の結集を図って東京都政を変えていくというふうにしていかなければならない局面なのだと思います。そういう中で、鳥越さんが野党統一候補になり、また、政党関係以外でもさまざま改革派の区長さんとか、市長さんとか、また、有識者の皆さんにも支持されるような形で都民党的な広がりができてきているということについては、好感を持っています。
 私が尊敬する東京大学の大沢真理先生もこの週末にマイクを握られたそうで、岩手で生きにくさを生きやすさを変える、特に若者・女性活躍支援でそういう言い方をしているのは、大沢真理先生の「生活保障のガバナンス」という本などに書かれているような政策論を参考にしているのですけれども、そういう若者・女性中心に生きにくさを生きやすさに変えていくというような都政が全国に先駆けて、岩手はさらに先駆けているのですけれども、全国に先駆けて東京都で展開していくと、それは日本全体のためにもなるのではないかなというふうに見ています。

記者
 ありがとうございます。あともう一点、今日、知事は上京されますけれども、何か知事選で、例えば統一候補のマイクを握ったりとか、そういうご予定はあるのでしょうか。

知事
 現岩手県知事が前岩手県知事さんと相争うような格好になるのは、岩手県民からするとやっぱり心を痛めるところがあるのではないかと思っております。突き詰めますと、選挙というものは、これは家族の中であろうと、それぞれ支持、支援、意見の違いはあって良く、選挙における競争というのは、これはただのけんかとか対立ではないわけでありますから、そういう意味では民主主義の原理として、選挙においていろいろ意見が違ったり、競争、相争うということは、これは民主主義のためにもそういうことが好ましいのですけれども、ただやっぱり岩手県民の気持ちとして、あまり現職知事が前知事と競争している相手の方を応援するというのは県民の皆さんとしては心が痛むのではないかなと思っています。
 ただ、参院選の時も、木戸口候補から辞表をいただいてからきちっと野党統一候補になるまで3週間ぐらいかかってしまって時間がない中、これは当初想定していた以上に応援しなければということで応援したわけですけれども、鳥越さんの場合もあまりにぎりぎりな立候補の決定でありましたし、あまりにそういうことが理由で浸透が遅れているなとかあれば、私もちょっと考えますけれども、今の段階では応援ということは特にそういう予定はしておりません。

記者
 ありがとうございます。別件でもう一つ、参院選前に知事が会見でおっしゃっていたことについて、政務秘書のことですが、参院選が終わった後に検討するとの趣旨の発言があったと思いましたが、いかがでしょうか、その後。

知事
 さまざまいろんな人の意見を聞いたりとか、私としても考えたりはしていますけれども、まだ特定個人に具体化はしていません。

記者
 先ほどの都知事選の話で、今のところ、どなたかの応援をする予定はないということでしたけれども、ただ基本的には参院選で野党統一候補を支援したという経緯を踏まえ、鳥越さんの今回出馬されている構造を考えれば、鳥越さんということになると思うのですけれども、そこははっきり心情的にも応援をしたいというのはあるけれども、表立って何かをやるとか、そういうことはないというようなニュアンスと。

知事
 私が制度的にといいますか、野党4党のいずれかの党籍を持っているわけでもなく、参院選岩手選挙区においても野党統一候補と決まる前、辞表を受け取った瞬間から私としては木戸口候補を応援すると決めていましたので、そういう意味では野党統一候補になっているから自動的に応援するという、そういう機械的にやることではないわけですけれども、鳥越さんの今までの発言や行動、また、大沢真理先生はじめいろんな人たちが応援し、また、政策もそういう中で岩手で私がやっているような方向性になってきているようなふうにも見えてきますので、そういう理由から応援したい気持ちというのはあります。
 一方、岩手県の前知事だった増田寛也さんが立候補されているということも、岩手県民にとっては大きいことですから、その県民感情ということも配慮しなければならないと思っています。もし、増田寛也さんが事前に私に相談してくれていたら、小池さんがあくまで出るだろうし、また、野党統一候補というのも出るだろうから、自民党から立候補というのは止められた方がいいですよと言っていたと思いますけれども、そこはちょっと残念に思っております。

記者
 それから、参院選でも野党統一と自民、与党との対決という構図があって、今回、都知事選でも自民の方は分裂ということになっていますが、ほぼ野党統一の勢力対与党勢力という構造は同じなのだと思います。参院選の時、知事はずっと今回の野党統一という構図、枠組みは、昨年の岩手県知事選が源流だということをおっしゃっていましたけれども、今回、東京都という日本を代表する首都の都政のトップを選ぶ選挙でもこういう構図になっているということについて、いかが受け止められますでしょうか。

知事
 さかのぼりますと、2009年の政権交代、民主党が政権を取った時の政権交代、厳密にはあれは社民党と国民新党との連立として政権を取っているのですけれども、その時の民意として、やはりリーマンショックもあって、市場経済、市場原理だけではだめだと。そして、格差社会化とか貧困問題にもきちっと対応できるようなセーフティーネットをきちっと厚くしながら、その上で自由な活動ができるような、そういう21世紀型の新しい国づくりを求める、そういう民意というのがあったと思うのです。ただ、民主党分裂、まず社民党が離れていくところから政権交代の時の民意から離れていくことが始まっていくわけですけれども、だんだんそうやって民意の行き場がない中で野党がばらばらになって、安倍一極体制と言われるような格好にはなっているのですけれども、そもそも2009年の政権交代選挙の時に示された民意の受け皿になるようなものというのは、東京都においても民意として求めているものなのだと思います。そういうばらばらだった野党が一つになることで、そういう民意の受け皿になっていくというのは去年の岩手から始まっているのですけれども、東京でもそういう動きになってきているというのは、まさに民意に応えるという意味でいいことなのではないかと思っています。

記者
 それから、全く別件になるのですけれども、先日、天皇陛下が生前退位のご意向を示されるということで報道がありまして、政府内でも一部検討が始まっているというような報道もありましたけれども、まずこれについてどう受け止められるのかということと、今年ちょうど国体がありまして、天皇皇后両陛下もご臨席をされる予定になっておりますけれども、今回このタイミングでいわて国体があり、あるいは被災地で初めての国体が開催されるということで、改めてこのタイミングでこういうことになっているということについて、知事はどのように受け止められますでしょうか。

知事
 当初の報道の内容については宮内庁が全面否定している格好になっていて、そういう意味で正確な情報に基づかないで、まして、天皇陛下のご意思やお気持ちを推測するような形で意見を言っていくというのは、特に私のような立場からは好ましくないと思っています。
 一方、天皇陛下のあり方、皇室のあり方については、国民として常に関心を持っているべきだと思いますし、また特に政府においては、内閣として宮内庁を介して、内閣として常に天皇という、憲法のまず第1条にある存在については常に憲法の下、国民にとっていいようなふうにその制度が運用されるように気を付けていなければならないと思います。
 なお、今年、国体で天皇陛下、皇后陛下がいらっしゃることが期待されるわけでありますけれども、まず国体ということで開催地にはいつもいらっしゃるので、それをきちっとお迎えすることで国民体育大会を岩手で開催させてもらうということできちっと成功するようにしていかなければならないと思っていますし、また、東日本大震災が発生してからの天皇陛下と皇族の方々の動きというのは、実は日本の歴史の中でもさんぜんと輝く今までの5年間だったし、そして今も続いているとても大事なことだと思っています。岩手、東日本大震災津波の主要な被災地の一つ、被災県の一つである岩手で国体をやり、そこで天皇陛下、皇后陛下をお迎えするということで、東日本大震災以降の天皇陛下をはじめとする皇室、皇族の方々と東日本大震災、その後の復興との関わり合いというものを、さらに被災地、復興地の皆さんのために、プラス、オール岩手、さらに日本国民みんなのためにいい方向に持っていくように知事として努めていきたいというふうに思っています。

記者
 都知事選についてなのですけれども、もう一人の有力候補の小池さんについてなのですが、知事は、新進党時代一緒にご活動なさったこともあると思いますけれども、小池さんについての人物評をお願いしたいと思います。

知事
 今回のことについて言えば、政治的にリーダーシップを発揮するためには、やはり多くの仲間が必要だと思うのです。政治というのは一人ではできないし、また、一人でやってはいけないものだと思っていまして、多くの仲間が集まって、そして、それがさらに広がりをもって、開かれた形で多くの人たちが仲間となって一緒にやっていけるような形で政治的リーダーシップというのは発揮されるべきだと思うので、今回、そういう方向で都知事を目指す形になっていないのは残念だなと思いながら見ています。
 能力とか、意思とか、大変非凡なものを持っている小池百合子さんでありますので、うまくやれば多くの仲間とともに祝福されるような形で、さまざまな政治的リーダーシップを発揮できる人だと思いますけれども、今回そうなっていないのは残念です。

記者
 別件なのですけれども、平野達男参議院議員が先週、自民党に入党届を提出したということなのですが、これに関しての所感をお願いしたいと思います。

知事
 3年前の参議院議員選挙での岩手県民の民意に反することだと思います。3年前の参院選は反自民、非自民だったからあれだけの得票があったと思います。これについては、某新聞が調査をして、3年前に平野さんに投票した人の内、55%が今回は木戸口さんに投票していると。やはり3年前、平野達男さんに投票した内のかなりの部分は自由党系、民主党系の無所属候補として投票しているわけであって、だからその選挙の結果は否定してはならないはずなのに否定する格好になってしまっているなと思います。

記者
 参院選岩手選挙区の結果について少々伺いたいと思います。知事が応援された野党統一候補の木戸口氏が当選しました。見方によっては野党が強さを発揮したという見方ができる。また、一方では自民党候補が3年前よりも9万票以上得票を伸ばしたということで、今まで以上に自民が存在感を増したという見方もできると思います。知事は、今回の結果をどう捉えられていますでしょうか。

知事
 今までの自民党候補との比較ということについては、それぞれその時、その時の参院選に初めて立候補して、そして次点に終わった方々の得票数と比べると、今回、得票を上積みしているということだと思うのですけれども、そこはやはりさすがに3年間準備期間があったこととか、少なくとも自民党公認候補予定者としては去年の11月からですか、もう準備の期間もあったと。また、かつて小泉ブームの時に自民党の候補者さんが30万票近く取られていて、それが最近の最高の数字だったと思うのですけれども、安倍一強体制の勢いというのもあったのだと思います。そういう中で、今回、自民党候補の方がそういう票を取っていらしたということだったと思うのですけれども、野党統一候補の木戸口さんの側も、野党統一候補といっても野党は民主と維新は合流して民進になっていますけれども、それ以外はそれぞれそれまでの政党としていて、今回、協力してやったという中では岩手の過去と比較しても、また、全国の今回の選挙の結果と比較しても圧勝という結果に終わったというふうに言えるのではないかと思います。

記者
 全国の結果なのですけれども、知事は序盤情勢の段階で、自公勢力がリードしているという序盤情勢の中で、なぜこういうことになっているのかということに対して、国民が問題意識を持っていても、その思いに応える政党の努力が足りないというような分析をされていました。ただ、結果的には序盤情勢の流れがそのまま終盤まで続いて自公が圧勝する結果となりました。今後、永田町では憲法改正をめぐる議論も高まってくるであろうと予想されます。圧勝した自公政権の政権運営に注文したいこと、あるいは存在感を選挙戦で示せなかった野党への注文それぞれお聞かせください。

知事
 まず自公、与党、安倍政権側に対しては、これは復興大臣が選挙を受けてどう思うかと問われて答えた際に、より一層、被災者の皆さん、そして被災地に寄り添う形で復興を進めていきたいと思うとおっしゃっていました。与党側も3年前の選挙に比べると、だいぶ野党側の議席獲得を許した格好、特に東北については、かなり野党が議席を獲得したというところもありますので、安倍政権として今までやってきたことについて、もっと丁寧にやるべきところはもっと丁寧にやり、やはり民意に寄り添って変えるべきところは変えていくというふうなことをしてほしいと思います。
 それから、野党側については、野党共闘の方向性については広く支持されて、そして選挙区によってはそれが功を奏しているわけですけれども、まだまだ発展途上なのだと思います。やはり、政権構想的な野党陣営が政権を取ればこういう日本にしますというような政策体系を示して、それを選んでもらう。確かに憲法改正問題など今の自民党の憲法改正案というのは、あれが自民党の正式な憲法改正案として存在しているその一点をもって直ちに下野してもらわないと困ると言ってもいいような、そういう状況ではあるのですけれども、それはそれとして、別途、格差社会化、貧困問題を解決しながら持続可能な経済、社会、それに必要なさまざま教育の改革ですとか、科学技術のイノベーションですとか、そういった政策体系を野党の側も作っていく必要があるのだと思います。

記者
 続いて、知事の県民党についてちょっと伺いたいと思います。知事が野党統一候補の支援を表明された際に、県民党が持つ意味というのは変質するものなのかとお尋ねした時に深化するものだとおっしゃった記憶があります。今回、野党統一候補が応援し、勝利を収めたということで、改めて知事自身の県民党の持つ意味は、参議院選挙の前と後では変わったのでしょうか、それとも変わっていないのでしょうか。

知事
 去年、私が県民党スタンスだと言った時には、達増県政を評価する、評価しないという世論調査で評価するという割合が大変高かったこととか、また、去年の知事選の事前の情勢調査でダブルスコアとか、それ以上の差が開いていたとか、そういう数としての実態がまずあったと思っております。去年、もし選挙があれば、私に投票したであろう人が、今年、参院選で自民党候補者の方に投票していたりしたからそういうさっき述べたような数字、さっき取り上げたような数字になっていると思うのですけれども、そういう意味では、今回、自民党候補者に投票したような人でも、いざ知事選になれば私を支持するというような形が私についてはできていて、まさにそれは県民党的な達増知事のスタンスと言えるのではないかと思います。

記者
 ありがとうございます。その続きなのですけれども、政党との関わりについて伺います。おととしの11月に出馬表明をされた際に、その後ですね、政党との関わりについて、与野党問わず、例えば、催しなんかで呼ばれれば参加するというようなスタンスだったと思います。それから、おととしの衆院選挙では、現職衆議院議員全員に当選してほしいとおっしゃった経緯もあります。3年ぶりに国政選挙で特定候補を応援され、またさらに今回は野党の候補を応援されたということで、改めて今後の与野党それぞれの関わり、今までと変わるか、それとも変わらないのか教えてください。

知事
 まず、わかりやすいのは(県)議会への対応として、これはもう全ての政党、会派、そして無所属の県議会議員さんも含め、皆さんに対して、予算であれ、条例であれ賛成を求め、丁寧な説明をしていきたいし、質問に対しては、それぞれ誠実に答えたいと思っています。そこには全然、差も区別もありません。
 去年、岩手県知事選の際も、私は特定政党、会派に指示は求めないというところからスタートし、そして11月でしたか、その段階で立候補の意思表明をしたのですけれども、ですから当時、自民党さんにはそういう達増を支援するという選択肢もあったのだと思いますけれども、平野達男さんを立てて戦うと決定されて、それと並行して野党の方は私を勝手連的に応援するとか、あるいは、最初の段階から支持するとかということでそれぞれ応援をしてくださっていたと。それで、去年、野党結集、野党共闘の形が岩手で確立したわけですよね。今年の参院選で、野党共闘だから私が木戸口さんを応援したのかというと、さっきも言ったようにそうではないのであって、そもそも主濱了さんの議席であったわけで、オール岩手として現状維持という中に自民党さんも参加する選択肢はあったのだと思うのですけれども、あえて3年前に立候補した田中真一さんを自民党として立てて戦うという、そういう対決を自民党さんが選び、その中で私もそっちではない方を応援するような形になったのですけれども、それは政党への所属とか、あるいは政党との関係で機械的に、自動的に対立と決まっているわけではなく、それぞれの時にそれぞれの判断で選挙としてはそういう相競争するような格好になっていたわけです。
 また、さっきも言いましたけれども、民主主義の原理原則からいって、選挙で相争い、競争するというのは、むしろそういうことが認められないと民主主義にはならないわけですからね。そういうのを選挙で対立してはいかんとなると、それはもう選挙をするなというのと同じですから、それは全体主義でありますから。そういう経緯の中で、今、こういうふうになっていて、また、私から自民党、公明党を敵とは全然みなしていませんので、あとは自民党さん、公明党さんがどういう知事とのスタンスを取るかというのは、そちらが自由に決める問題としてあるのだと思います。

記者
 県民党の件で私からもちょっとお聞きしたいのが、参院選での得票についてなのですけれども、全体で有権者数が109万ちょっといた中で46万人ぐらいの方は投票に行きませんでした。全体の得票からいっても選挙区では木戸口さんが大体30%、田中さんが23%と、こうするといろいろな戦いの中にあっても4割強の方が行かなかったということについて、まずどういう受け止めをされるのかということと、あと、県民党という言い方について、もちろん去年の知事選から今までお話があったようなことで私も理解するのですが、片や同じ県民として、野党とかそういうものが集まるのが県民党と言われると、そうでない人たちはちょっと受け止め方としては嫌な思いをするのかなというふうにちょっと思ったりするのですが、その二点についてどういうふうにお考えか教えていただければと。

知事
 まず、投票率は高いほうがいいので、4割ぐらいの方々が投票しないでしまったというのは残念だと思っています。
 それから、県民党といっても、当然そこには少数派の存在は認められるし、また、少数派の意見というのは、私は尊重していきますし、少数派の存在を認めなくなったら、それこそ全体主義ですからね。私が県民党とか、県民党スタンスと言っているのは全体主義を意味するものではありません。過去、いろいろ相乗り的な県民党とかという、あたかも全体主義的な意味で県民党というのが使われる例が他県であったような感じもしますけれども、私はそういう意味では使っていませんので、少数派の存在というのはむしろ僕はなければだめだと思っています。ただ、その少数派の方々がそういう少数派が参加していないから県民党にはならないというのは、まさに論理矛盾になるのであって、少数派が参加しなければ県民党にならないというような県民党は、それは全体主義ですからね、それは僕自身あってはならないと思っている県民党です。

記者
 そうすると、私が最初の質問で言ったような統一候補とか共闘が県民党で、俺たちは違うのかというような思いをする人は、今知事がおっしゃったようなことで、そういうことではないのですよというふうに受け止めればいいという、そういう

知事
 自由なんですもの。達増支持というふうにすることも今までも自由だったし、今でも自由だし、また、達増と別な人を知事選で立てて戦うのも今までも自由だし、今でも自由だし、批判するのも自由だし、賛成するのも自由だし、だからそういう自由をきちっと憲法とか、地方自治法とか、そういった法の枠の中で大いに発揮しながら、それぞれがこれが今、県民のためになるやり方だということを主張し合えばいいと思っております。そこは100%意見が一致したら、それは全体主義なので、意見が一致しないことはあり、私はそういう中で少数派というのは尊重していきたいと思っています。

記者
 木戸口さんが先週、生活の党で今後活動することを決めました。これについて、知事との今後の関わり、あと、岩手県政に与える影響というか、そういったところを教えてください。

知事
 岩手で選ばれて、岩手を代表する形で国会議員になっている皆さんには、日本全体を良くしてもらいたいわけですけれども、その中でやはり岩手が直面している課題、復興のことをはじめ、それから地方創生関係の問題もそうですし、そういったことをどんどん国会で取り上げ、そして課題の解決、そして岩手の福祉の向上等のために活躍してほしいと思います。その中で、木戸口英司さんは県庁で働いた期間も長く、県議会(議員)の経験もあって、岩手について大変詳しく、また、さまざまな課題を国の役所のどういったところを動かせば解決していくかという、そういう国の方の仕組みもよく分かっているので、そういった点で活躍を大いに期待します。

広聴広報課
 以上をもちまして記者会見を終わります。

 次の定例記者会見は7月25日(月曜日)の予定です。

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