平成28年5月16日知事会見記録

ID番号 N45357

平成28年5月16日10時30分から10時59分

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表があります。それでは、知事お願いいたします。

知事
 今日の発表事項は、「いわて若者文化祭2016」の開催についてです。若者の活躍・交流を支援するイベントとして一昨年から開催してきた「いわて若者文化祭」、これを「希望郷いわて国体・希望郷いわて大会」のプレイベントとして、国体本大会開会1週間前の9月24日、土曜日、そして25日、日曜日の2日間、盛岡市のプラザおでってを主会場に開催します。3回目となる今回の「いわて若者文化祭2016」は、これまでのプラザおでって、肴町商店街に加えて、新たに岩手銀行赤レンガ館、そして、もりおか歴史文化館前広場も会場として使用します。また、国体デモンストレーションスポーツの体験コーナーや超人スポーツの紹介・体験コーナーなど、国体・大会を応援し盛り上げる取組も行います。そして、今日からステージ発表の出演者、ブース発表の出展者、そして運営ボランティアの募集を開始します。応募期限は6月19日の日曜日までですので、多くのご参加を期待しています。「希望郷いわて国体・希望郷いわて大会」を機に、このスポーツということから始まって、その枠を越え、若者同士の交流を深め、そして一体感を醸成し、国体・大会の成功と、また、新たな若者文化創出・発信につなげていきたいと思います。

広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
 それでは、ただいまの発表事項1件について、各社から質問があればよろしくお願いします。

記者
 今回3回目ということなのですけれども、改めて、今回特に見どころの部分と、あとはこのプレ国体イベントということでもありますが、どんな機会にしたいかというところを改めてもう一度一言お願いいたします。

知事
 ステージ発表、ブース発表は年々レベルも上がってきていますので、それがさらにどう高まっていくのかというところが見どころだと思いますし、また、今年は国体イヤーということで、「希望郷いわて国体・希望郷いわて大会」関連のデモンストレーションスポーツコーナーや超人スポーツコーナーがありますので、そこが見どころになります。広く若者・女性活躍支援ということに県も力を入れていて、これは復興とふるさと振興の力になるということを期待しているわけですけれども、国体・大会も東日本大震災復興の架け橋国体・大会でありますし、また、復興からさらにふるさと振興にもつながっていくようなことが期待されていますので、その相乗効果で岩手の力が高まっていくような、そういう若者文化祭にしたいと思います。

記者
 もう一つ、過去2回の成果は、もしあればお聞かせください。

知事
 ホームページの作成と運用、また、若者文化祭自体の企画運営などに過去の若者文化祭に参加した人たちが、そういう力になってくれているということがまず大きいと思います。そして、ステージ発表、ブース発表のレベルが高まりながら、岩手の中で学校の枠、職場の枠を越えて、お互いどういう活動しているかということを参考にし合いながら高めていっているなというふうに感じていますし、また、前回はオールジャパンで若者関連で活躍している宇野常寛(うの つねひろ)さんに来てもらい、そして私との対談の中で超人スポーツの話も出て、今度は日本全体の超人スポーツ協会のトップになっている皆さんにも参加いただいてやるということで、オールジャパンのそういう若者のムーブメントとの連携もどんどん強化されているという辺りが成果かと思います。

幹事社
 あとはよろしいですか。
 それでは、発表事項以外に本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意がありません。各社から質問があればよろしくお願いします。

記者
 農林水産部の幹部の参院選候補の後援会加入をメールで働きかけていた問題ですが、先週、調査結果が出ました。働きかけ後に後援会に加入したという職員もいたということですが、知事の受け止めを教えてください。

知事
 改めて残念に思いますし、県民の皆さんに申し訳なく思います。職員の服務規律の確保ということをしっかりやっていかなければならないと思いますし、また、今回の参議院議員選挙では選挙権が18歳以上に拡大され、改めて、選挙の仕組みとか、そこでやっていいこと、やってはならないことを大人たちがちゃんと分かって、高校生有権者にもちゃんと教えていけるようでなければならないと思うのですけれども、特に公務員としての法令遵守ということも含めて、改めてしっかりやっていかなければならないというふうに思っています。

記者
 今後、関係職員の処分ということにもなるかと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

知事
 これは、厳正かつ適切に処分を行わなければならないと考えています。

記者
 知事の海外出張について、舛添都知事の公費の使い方が問題視されていますけれども、知事の海外出張の状況について教えてください。

知事
 状況といいますと、具体的には何についてですか。

記者
 海外出張する際に、ファーストクラスを使ったこともあると聞いておりますが、任期中に海外出張がどのくらいあってであるとか、何回ぐらいファーストクラスを使ったのであるかということを把握していれば教えてください。

知事
 丸9年、ほぼ9年前から知事職をスタートしておりますけれども、その間に23回海外出張しております。この23回中、ファーストクラスがある欧米方面への出張は6回ありまして、そのうちの欧米への出張が1、2、3、4、5回ですね、5回※(正しくは6回)でありまして、そのうち復路のみで1度、往復で2回ファーストクラスを利用しています。

記者
 ファーストクラスを利用している知事は、全国で5人という報道も見たわけですが、そのファーストクラスを利用することについて、公費の使い方という点で県民の理解というのは得られるとお考えでしょうか。

知事
 どのようなフライトを利用するか、どのような座席を利用するか、また、どのようなところに宿泊するかということを含めた旅程の策定については、規則に従いながらその都度さまざま判断をして決めているわけでありますけれども、全国の多くの知事さん方がファーストクラスを使わないようにという節約をされているということは参考にしなければならないと思っておりまして、岩手においてもファーストクラスを使えるときに使わなかった例はあるのですけれども、さらにファーストクラスを使わないような方向で見直していきたいと思います。

記者
 引き続き同じ知事の海外出張等についてお尋ねします。
 先日の会見があって以降、舛添知事が説明というか、会見する場がありました。前回、知事にお聞きしたときは、都民に対してしっかり説明し、理解を求めることだということでしたけれども、知事は、報道等でご覧になって、舛添知事はそういった意味では説明責任なり、都民への理解を求めるのに努めたと受け止められましたか、いかがですか。

知事
 規則に従った形で、しかし予算を多く使っているやり方(はどうか)という問題から、当初、スタートしたと思うのですけれども、今は、政治資金規正法上の問題というところまで出ていて、法律の問題になってくると、これは都民の皆さん相手だけの問題ではなく、国の法律ですからおおよそ法社会全体、国全体との関係になってくると思うのですけれども、領収書というのは、プライベートであれば個人名、公務であれば組織、団体名みたいに領収書を発行する際にそこは確定するのが普通ではないかと思うのですけれども、事務所に持ち帰ってから公私を分けるというやり方は、聞いていて納得できなかったところです。

記者
 ありがとうございます。同じような議論の延長の中で、法律上は抵触してないけれども、道義的にということが多分、何度かやりとりの中で出たと思うのですけれども、例えば、岩手県だったら県民感情、東京都であれば都民感情、日本全体で言えば国民感情ということですけれども、やっぱりそういったものを公の立場にある人は、道義的な責任に関してもやはり神経をちゃんと気を使わなければいけないと、ものにもよるのかもしれません。ただ、道義的な責任ということが議論されていることに関しては、どのように受け止められますか。

知事
 一般論としては公職に務めるに当たっては、よりよい公職の務め方ということを工夫していくべきだと思います。

記者
 ありがとうございます。あと違う件で、県内の参院選岩手選挙区をめぐる野党共闘について、先日も聞きましたが、また進展というか、動きがあったので。
 昨日、7度目の実務者協議があったのですけれども、昨日も結論が出ませんでした。先週、知事にお聞きした時には、いろいろ産みの苦しみというか、いろいろごちゃごちゃあっても最終的に収まるところに収まって勝利を得るという野党の必勝パターンだというお話しされましたけれども、今もその途上にあるというふうに捉えていらっしゃいますか、いかがでしょうか。

知事
 昨日ぐらいには決めても良かったのではないかなと思っていますので、ちょっと遅いかなという印象は受けています。
 主濱了議員が過去2回の参議院議員選挙において、非常に多くの得票を得て、この岩手選挙区というところで岩手選挙区の県民イコール国民が集団的意思決定として主濱了さんを参議院議員にすると決めていた。その主濱さんが政治の道と人間の道の両立という中で勇退を決意したということから、その後どうするかということですから、やはり、岩手県民の皆さんが早く納得するにはどうすればいいのか、これは政党や政治家がどうすればいいのかを決めるということもさることながら、県民が、有権者が今回の選挙において何をするかというのを決めていただかなければならないわけですから、そういう有権者が主役、選挙というのは有権者が主役なのだという観点から、あまり有権者、県民に不安というか、迷惑というか、そういうのを与えてはいけないなというふうに思います。

記者
 ありがとうございます。そういう意味で、やはり遅いかなという印象だということなのでしょうか。

知事
 はい。

記者
 ありがとうございます。さらにですけれども、14日に(知事)ご自身の後援会でしょうか、集まりみたいなのが県北であったようですけれども、その場に今、生活の党が提案している方と民進党さんが提案している候補の方が同じ場に居合わせたようですけれども、知事はそういう顔ぶれがそろった場にいらっしゃるのにどういうお気持ちというか、どんな印象を受けたのでしょうか。

知事
 達増拓也後援会一戸支部の行事として開いていただいた行事で、知事としては丸9年お世話になっている後援会ですし、また、衆議院議員時代から政党の県の代表を務めながら、今、一戸町の達増後援会に参加してくださっている方々とは知事になる前からもいろいろ共に頑張ってきた、そういう歴史の中で、ご指摘のあった人たちについても一緒にやってきたし、また、それぞれこれからについても一緒にやっていこうという関係ですので、そういう人たちがそろったということは良かったなというふうに思っています。

記者
 一緒にやってきた方たちの中では、何かこっそり知事にどうなるのだろうねとかという声をかけた人とかはいなかったのでしょうか。

知事
 特にそういうのはありませんでした。

記者
 先ほどのファーストクラスの件で1点お聞きしたいと思います。ファーストクラス復路1度、往復で2度ということでしたが、ファーストクラスになった理由ですね、肉体への疲労度とかを考えてとか、その理由をお聞かせください。

知事
 それぞれ旅程を策定するという中で、県の担当の者と旅行代理店と相談しながら進める中で、これでいいですかということで私もその途中、途中で検討作業に参加したのですけれども、ファースト(クラス)でなければだめと決めていたわけでもなく、一方で、ファースト(クラス)にはしないようにという方針を決めていたわけでもない中で、全体の決定の中でそういうふうに決めたというプロセスです。

記者
 先ほどのファーストクラスの質問で1点だけ、今後なのですけれども、ファーストクラスを使うことはあり得ますでしょうか。

知事
 大勢の知事さん方がファーストクラスを使わないようにしようということで節約に努めているというのは参考にしたいと思っていますので、ファーストクラスを使わない方向で見直していきたいと思います。

記者
 わかりました。もう一点、野党共闘の部分なのですけれども、先ほども今回、野党統一候補として名前が挙がっている2人について、それぞれこれからも一緒にやっていきたい方だとおっしゃいましたけれども、そうすると、今回、どちらの候補が野党統一候補になったとしても、中立的な立場をお取りになりたいという、そういう意味でおっしゃっているのでしょうか。

知事
 その2人が戦うわけではないから、中立というのはよくわからないのですが。

記者
 どちらかになったとしても、野党統一候補として応援するという、そういう意味ではないという。

知事
 4野党が野党統一候補を決めるという議論をしているわけですけれども、私からすれば、去年の岩手県知事選挙で県民党的な力の結集を実現し、その中に4党もあったわけですけれども、さらに広いオール岩手を視野に入れながら、やはり主濱了さんに過去2回、岩手の有権者の皆さんが支持した実績、そして、今回の参院選でも主濱さんが出馬するのであれば主濱了と投票したかった人たちの思い、そうした思いは去年の知事選での県民党的力の結集ということと共通するものでありますし、また、主濱さんが不出馬を公表してそろそろ3週間になり、そして参院選の公示までは5週間ぐらいしかなくなってしまう中、むしろ私も少し去年の知事選との関係、岩手における県民党的結集が復興を進め、ふるさと振興を進め、そして、日本の変えるべきところを変えていくということにつながっていくというような県民の皆さんへの説明、働きかけは、3週間前に考えていた以上にちょっと多めにやらなければいけないのではないかなというふうに思っています。

記者
 多めにどのようにやられるのでしょうか。

知事
 今、いろいろ考えていますけれども、本人の了解も得ながらということになりますけれども、いろいろ工夫していきたいと思います。

記者
 あと、今回なのですけれども、次期衆院選挙との兼ね合いもかかわる今回の野党統一候補の協議になっていますけれども、その辺りの全体の流れを見通して、今回の野党統一候補の協議というのは、どのように進むべきとお考えでしょうか。

知事
 私としては、衆議院議員選挙のことまではちょっと考えが及んでおりませんで、繰り返しますけれども、3週間前、主濱さんからそういう意向を私も直接、主濱さんから説明を受け、それを受け、私もいろいろ私の手元でもさまざま事務的な手続きを指示するとか、3週間前に動き始めていたわけでありまして、3週間ほどその後の動きが止まっていたというところを今後5週間あるいは選挙期間も含め、どう挽回しなければならないかということを今、主に考えています。

記者
 メール問題に関連してなのですけれども、今回のメールで1人が後援会に加入してしまったということもあったかと思うのですけれども、今後ダブル選挙かもしれないですし、参院、衆院別かもしれませんけれども、県として改めてこういったことを防ぐため、どういったことをされていきますか。

知事
 コンプライアンス、法令遵守という、当たり前のことをきちっとやるということに尽きるのだと思いますので、既に総務部長からその旨の通知が発せられましたし、けさの庁議、幹部会議でも先週金曜日に農林水産部が行った記者発表の内容の報告があり、その場でも私から改めて県職員、さっき言ったように18歳以上にまで選挙権が拡大され、改めて選挙の仕組み、選挙にまつわる法律というのも大人たちがちゃんと分からなければだめで、特に公務員、しっかりそこを理解していかなければならないので、そういうふうにするようにということを述べたところです。

幹事社
 今の件で1点だけ伺います。内部の調査ですと後援会に加入したのが60名程度、そのうち一部では働きかけがあったと認識していると。法律上、公務員であっても後援会に加入するということ自体は、法では認められていると。ただ、一方ではこういう形で県職員の政治的中立性がなかなか疑われる事態になったと。結果的に、法律で認められた後援会加入ではありますけれども、こういう形になったということで、加入した職員に対しては何か指導するとか、そういうことはあるのでしょうか。

知事
 まず、それこそ加入自体については、これはかなり基本的な憲法が保障する政治的自由だと思いますので、繰り返しますけれども、コンプライアンス、法令遵守ということで、やってはいけないことをやらないというところを徹底することが大事だというふうに思っています。

記者
 すみません、話が飛び飛びになって、戻ってしまって恐縮なのですけれども、ファーストクラスを使ったことに関してちょっと質問、確認をさせていただきたいのですけれども、復路1回、往復2回、とりあえずこれは掛かったお金というのは規定に決められているものの中で収まっているものという理解でよろしいのですよね。

知事
 そうですね、規則に従って決められたと、そして実行されたということです。

記者
 その決まりの中で収まっていることでは間違いないということですね。

知事
 はい。

記者
 ありがとうございます。それと今後は県民の理解も得られにくいのかなというところと、全国的にもあまり使わないという風潮があるので、今後はなるべく使わないということでおっしゃっておりましたけれども、とりあえず使ったものに関しては別に返金するようなご意思も今のところはないということでよろしいですよね。

知事
 それぞれ県組織として正規に決定したことでありますので、それについてさかのぼってやり直すというようなことは考えていません。

広聴広報課
 以上をもちまして記者会見を終わります。


次の定例記者会見は5月23日(月曜日)の予定です。

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